動画ファイルを再生して十数分が過ぎた頃、僕は予想だにしない光景に唖然としてしまった。温泉の露天風呂に美優先輩が入ってきたのだ。
そのファイルはいわゆる盗撮モノで、偶然辿り着いたサイトからダウンロードしたものだった。今夜のおかずを探していただけなのに、まさか部活の先輩が、しかもハイビジョンで盗撮されている動画を拾うとは!
……美優先輩はタオルで身体を隠しながら湯船に浸かると、上半身だけ水面に浮かせてタオルを頭の上に載せた。運動着の上からでも気になっていたけど、憧れの先輩のおっぱいは予想以上に大きかった。EカップかFカップくらいありそうな気がする。高校生だけあってさすがに発育が完了間近だった。
僕は無意識のままパンツを下ろしてフル勃起を取り出していた。憧れの先輩をはしたないおかずに成り下げてしまうことには罪悪感を覚えたけれど、うごめいてしまった欲動を今さら鎮めることはできない。
美優先輩はバトミントン部の副部長だ。実力は正直、インターハイに進むどころか県体の一回戦で負けるレベルだけど、誠実で思いやりのある性格なので誰からも信頼されている。僕は入部初日に心を奪われていた。レギュラーと新入部員という身分差があるのに、一緒に雑用を手伝ってくれたり、バドミントン部のルールを笑顔で教えてくれたりしたのだから。
僕は美優先輩の入浴シーンを見ながら肉棒を擦った。水面から時折浮かぶ巨乳はU字型の美乳だ。乳輪は薄いあずき色で艶があって、乳首は外気のせいか少し起っていた。
(美優先輩……)
こんなに衝撃的で興奮するオナニーはC学校一年生の時以来だ。友達から借りたその同人誌では、女子高生のお姉さんがC学校一年生の弟にいろいろエッチな悪戯する内容だった。おねショタに憧れていた僕は一日で七回オナニーした。
そんな思い出を彷彿とさせる光景が今、眼前に広がっている。しかも二次元ではなくリアルだ。美優先輩が浴槽のへりに腰掛けると手入れされた陰毛が露になった。そのまま片足を上げて膝の怪我を気にすると、撮り師のカメラが股間にフォーカスし、秘密の部位をキャプチャーしようとした。美優先輩のおま○こ……美優先輩のおま○こ――!
けれど神様の意地悪なのか、折り上げた脚が邪魔になって肝心の部位が見えなかった。
そうこうするうちに美優先輩が湯船に浸かり直してまったりする。水面に紅葉が浮いているので撮影されたのは去年か一昨年の秋だろう。この動画を発見した無数の閲覧者に、美優先輩はずっとおかずにされ続けていたのだ。
美優先輩はしばらく湯を楽しむと、やおら立ち上がって洗い場に向かった。
肉感が伝わる逆ハート型の美尻だ。
(美優先輩のお尻……っ)
僕は激しく肉棒を擦った。一緒にお風呂に入ってみたい。思いっきり甘えてみたい。
そんな願望をリフレインするうち、僕の頭は妄想でいっぱいになった。
***
「照れてないで早くこっちにおいで。洗いっこしよ」
風呂椅子に座った美優先輩が手招く。源泉かけ流しの露天風呂には僕と美優先輩の二人だけだ。
「恥ずかしいです」
「誰もいないんだからいいじゃない。湯船に浸かりっぱなしだとのぼせちゃうよ」
「…………」
「あ、わかった。おちん○んが元気になってるから出られないんだ?」
「…………」
「笑わないよ。男の子なんだもん、そうなるのが普通だって」
美優先輩の語り口調はいつも僕を安心させる。事実、思いきって湯船から立ち上がって勃起を晒してみても、心の中に広がるのは羞恥心より信頼感だった。
美優先輩の隣に座る。間近で見るとやはり迫力のあるおっぱいだ。
「はい」
と、美優先輩が自前のボディソープを泡立てて僕の手のひらに渡す。
向いあってボディソープを塗りあった。学校ですれ違う時に漂っていたローズの香りはこれが正体だったのか。
肩をさすってくる美優先輩の手つきは特にエロいというわけではなく、純粋に僕の身体を清潔にさせてくれているようだった。肩から胸板へ、胸板からへそ周りへとだんだん下へ降りていき、足全体を泡まみれにするとボディソープを注ぎ足して泡をふくらませ、躊躇することなく肉棒を握った。右手で棹を、左手で玉袋を掴むように。
「大事な所だけはスポンジで洗うと痛いから手できれいにするね」
「く、くすぐったいです」
「動いちゃダメ。じっとしてて」
優しい命令だけでイキそうだった。
僕は美優先輩のち○ぽ洗いに耐えるように、目の前の巨乳を揉んだ。
EカップかFカップあるだろうふくらみは、ボディソープのぬるぬる感も相まって想像以上に柔らかかった。雪見大福を六つくらい集めれば似た触感になるんじゃないだろうか。
「鼻息が荒くなってる」
「おっぱいでちん○ん洗ってもらってもいいですか」
「うん? じゃあ立ち上がって気をつけして」
そそり立つ肉棒を美優先輩に向け、まるで囚人のように後ろ手で手を組む。
美優先輩は風呂椅子から半身を上げると両乳房を手繰り寄せ、少し手間取りつつ肉棒をホールドした。泡まみれの柔肉は地球上のどんな感触より幸せだった。
「柔らかくて気持ちいいです」
「こんなのでいいの? 全然へたくそで期待外れなんじゃない?」
「そんなことないです」
謙遜する割に美優先輩のパイズリはレベルが高かった。単調に両乳房を上下させていたかと思えば、交互に揺すって肉棒全体を洗いまくる。パフパフする要領で両サイドから圧迫すると、両手をしっかり組んでフル勃起を窒息未遂にした。そしてボディソープをものともせず谷間から突き出た先っぽをちろちろと舌先でくすぐられた時には、雪見大福と蛇舌のシナジーに下唇を噛むしかなかった。
「さっきより元気になってきた。おっぱいから逃げちゃいそう」
「お尻でも洗ってほしいです」
「大きいだけで気持ちよくないと思うよ」
「そんなことないです。きれいなお尻だと思います」
お世辞と受け止めたのか本音と受け止めたのかはわからない。けれど美優先輩は機嫌を良くしてボディソープを左右の桃肉に塗った。
僕は洗い場の石畳に両ひざを着き、美優先輩がさっきまで座っていた風呂椅子にフル勃起を寝かせた。立ちバック状態でお尻洗いすると勘違いしていた美優先輩がフェチな展開に驚き、笑う。
「お尻で座りつぶされるよ」
「……いいです。お願いします」
僕は言った。
美優先輩が慎重に腰を沈め、ちょうどお尻の割れ目に勃起がフィットするように座り直す。美尻と風呂椅子にプレスされた肉棒が圧殺を喜んでいる。
「きつくない?」
「平気です。ちょっと重いですけど」
「一言余計」
ふざけ半分で怒った美優先輩が僕の愚息を懲らしめる。全体重を載せるようにして。
美尻が前後にスライドして洗体が始まると、強張り続ける肉棒が全包囲攻撃を受けた。質量が大きいプリンに棹がもちぷにゃの摩擦を受け、じょりじょりとした陰毛に亀頭がくすぐられる。微かに割れ拡がるような感覚は肉襞だろうか。圧迫されつつ擦られる感触はまるで矛盾のようで、快感に素直になっていいのか射精を我慢すべきなのか頭が混乱した。
「美優先輩……好きです!」
僕は背後から美巨乳を揉みしだくと本心を解放し、恍惚としたオルガズムで全身を震えさせた。
どくどくと溢れ出る精液は限界を知らないようだった。
「……もう、洗ったばっかりなのにまたおちん○んきれいにしないといけないじゃない」
呆れたようにつぶやき、美優先輩がスペルマでどろどろの風呂椅子を眺め下ろした。
***
絶頂が人生最長すぎて僕は腰砕けになっていた。概算で敷いたティッシュの枚数が足りていない。あやうくキーボードに直射してPCを廃棄逝きにするところだった。
動画では美優先輩が身体を洗い終わり、再び湯船に浸かろうとしていた。自前のローズソープの香りが錯覚のように漂ってくる。これから何週間か何か月か、美優先輩の盗撮動画でおかずに困らない。いや、一生モノだ。
「ラリーの練習相手になってくれる?」
コートに散らばったシャトルを集めていると美優先輩が声を掛けてきた。
「僕でいいんですか?」
「男子のスマッシュを拾えれば自信に繋がるかなって思って」
「強い人、いっぱいいるじゃないですか」
「レベルが高すぎて逆に練習にならないもん」
「…………」
「あ、えっと後輩くんがぬるいって意味じゃなくて私にちょうどいいかなって」
「お願いします。美優先輩と一回対戦してみたかったんです」
僕はラケットとシャトルを持ってコートに立った。
ラリーが続くたびに美優先輩の美巨乳が揺れる。
運動着から透けて見えるブラジャーは、どうやら今夜のおかずに決まりだ。
Extra Episode『湯煙妄想紀行』END