■Episode1「妹が出掛けたので変態属性を解放してみた」
「んもう……何回言ったらわかるの? スウェット姿のまま家の中を歩き回らないでよ。もし友達が遊びに来たら恥ずかしいじゃん」
「これが部屋着なんだからしかたないだろ。おれは服装に無頓着なの」
「少しは身だしなみに気をつけたほうがいいよ。大学院生にもなって彼女いないんだし」
「うるせえな。余計なお世話だ」
階段を下りてきた妹に小言を言われ、おれは閉口した。顔を合わせる度にこの調子だ。
「部活か?」
「うん。高総体が迫ってるから土日返上で練習。絶対インターハイに出るの」
「そうか。まあせいぜい頑張れ」
しっしっと追い払うように手を振ると、おれは自室に戻った。窓から外を窺えば、ジャージ姿の妹が颯爽と自転車で走り去るところだった。
妹の美憂とは血の繋がりはない。去年、母親の再婚でできた初めてのきょうだいである。同棲し始めた頃は奥ゆかしかったのに、日を経るごとに生意気度が増してきた。今では陽キャラで兄のメンタルを殺ぐことしきりだ。
おれは椅子に腰掛けてマウスを握った。陰キャラとして、お気に入りのエロサイトを巡回するのが日課である。動画像をダウンロードした後は厭きるまでネトゲー。久しぶりにプリペイドカードを買ったので課金もするつもりだ。
いくつかのサイトで動画像を拾ううち、だんだんリビドーが疼いてきた。盛んに製造されてしまった子種汁を放出しなければ興奮を鎮められないほどに。
(……そうだな。DLしたての円光動画でヌいてみるか)
ファイルにカーソルを合わせかけたおれは、そこで背徳すぎる考えを閃いてしまった。今、妹は部活に出掛けていて留守。両親も仕事で出払っている。気になっていた妹の秘密を知るチャンスだ。
罪悪感に武者震いしつつ、おれはこっそり美憂の部屋に忍び込んだ。そして不審がられる心配もないのにドアを静かに閉める。
女子高生の典型みたいな部屋だった。調度品がピンク系統で統一され、頭ん中お花畑、メルヘンガールさ全開である。参考書はまばらなのにBLコミックだけ全巻並んでいる。化粧台にはリップやらクリームやら。デ○ズニーのぬいぐるみがあちこちに鎮座していた。
(出禁にすることないじゃないか。普通の部屋だろう)
おれはぼやいた。
美憂は宿題の質問でよくおれの部屋に来るくせに、自分の部屋には一歩たりとも立ち入らせてくれないのだ。年頃だからわからなくもない心境だが、兄妹になったんだから壁は取り払ってくれと思う。
おれは部屋に漂うデオドラントの香りにしばし恍惚とすると、邪心に衝き動かされるようにクローゼットを開けた。
私服が整然と並ぶハンガー掛けに、美憂が毎日着ている制服がある。左胸にエンブレムが輝く濃紺のジャケットと、ネイビーブルーのチェック柄スカートだ。ネクタイは自分で結ぶタイプ。ブラウスはアイロンがけしたばかりだ。
おれは制服一式をクローゼットから取り出すとベッドの上に並べた。上下ちゃんと着ている体裁で。そしてタンスを漁り、美憂の秘密を探る。下着がデザイン別に並んでいた。シンプルな純真系、柄の入ったアピール系、大人ぶったあざとい系。美憂の身体を実際に包んでいる物だと思うと妄想が捗ってしまう。
(で、でけえな……)
パールホワイトのブラジャーを手に取ってみると、あまりの大きさに唖然としてしまった。着衣でも巨乳とわかる美憂だが、兄の想像を遥かに超えていた。カップが男の手のひらサイズである。タグを確認するとF65とあった。サイズ計算に詳しくないのであとで下着メーカーのサイトを参照してみよう。結局、美憂のおっぱいは何センチなんだろう?
ブラジャーとお揃いのショーツを選び、匂いをかいでみる。もちろん洗剤の香りしかしないが、破廉恥な妄想では体臭を錯覚できる。女子高生の汗、妹のフェロモン、美憂のムレ具合――。
変態的な妄想でち○ぽが怒張してしまった。妹の服で興奮するなんて駄目人間もいいところだ。いや、クズの本領発揮というべきか。
おれはパールホワイトの下着上下を制服の上に置いた。美憂が着衣する格好だ。仕上げにウサギのワンポイントが入った紺色ソックスを並べる。……完璧。制服越しに美憂の下着姿を透視しているみたいだ。スマホで撮っておこう。
おかず用に何枚か撮影するとおれは全裸になり、フル勃起を握った。妹のリアル制服、生下着でオ○ニーするなんて変態無双すぎる。高揚感で頭がクラクラした。
(ハァハァ……お兄ちゃん、美憂の服で気持ちよくなるからな)
(おっぱい何センチあるの? もう誰かに揉まれた?)
油断すればすぐ射精してしまいそうになるのでシコる速度を調整する。フル勃起を妹に見せつけている場面を想像しながら。
(これが美憂のおま○こに入るんだよ)
(……え? ちょっと挿れてみたい? ちょっとだけ?)
今美憂が帰ってきたら言い訳のしようがない姿だ。おれは架空の美憂に覆いかぶさるようにしてベッドで腹ばいになり、ち○ぽをショーツの裾から突っ込んだ。へこへこと腰を動かすと合成繊維の生地が亀頭を摩擦する。ジャケットに顔を埋めると本当に妹を抱いている気分だった。
(今度は美憂のおっぱいで気持ちよくしてくれる? 谷間に挟んで)
(……パイズリがなにかって? 知ってるだろう)
妄想の会話も弾む。美憂はパイズリを知らないと言い張る。だが今時の女子高生がパイズリを知らないはずがない。どんな世代より性的好奇心が強いからだ。
かまととぶっているので仕込んでやることにした。経験豊富な成人女性より、不慣れな女子高生に一から教えるほうが変態冥利だ。妄想でしかないのが哀しいところだが。
制服の上にまたがったおれはブラジャーのブリッジ部分――左右のカップを繋ぐ部分にち○ぽを差し込んだ。ブラ付きパイズリの要領だ。初心者にいきなりブラ付きパイズリを要求するのもなんだが、しょせんは妄想。それに実際問題、ブラジャーを取り去ってしまうと制服しか残らないのでビジュアル的にモチベーションが殺がれるのだ。
F65の下着にカリ首を擦られ、射精欲が募ってゆく。美憂のバストはぷにぷにしていて頬っぺをふくらませたスライムみたいだった。腰を動かせば成長期を誇示するように波打つ。乳房を手繰り寄せれば兄の肉棒をすっぽりと包み込む。
(さっきよりおちん○ん大きくなってきたのわかる?)
(舌でちろちろって先っぽ舐めてみて。おっぱいに挟んだままで)
枕から顔を上げた美憂が恥ずかしげに舌を伸ばし、亀頭を舐めた。フェラチオすら経験がないのかもどかしい速度だ。まるでソフトクリームをゆっくり味わうみたいに。
だがそれがいい。
錯覚の神経回路を構築したおれにはリアルにも劣らない刺激だ。美憂の舌先が亀頭を撫でるたびに打ち震えてしまう。ブラで抑え込んでもフル勃起がそり返るほどに。
危うく射精しそうになったところで行為を中断し、ベッドから起き上がった。制服にぶっかけたらシミが残ってしまう。布団に撒き散らしたら臭いでバレてしまう。
再び仁王立ちでオ○ニーを再開したおれは、妹の着衣をおかずにペニスを擦った。我慢する気はもはやないのでリビドーの下僕となる。亀頭がムズムズしリミッターが解除される瞬間、狙いをショーツに定めた。途端、罪悪感と満足感とであふれた快感が迸り、全身が総毛立った。気がつけば大量の子種汁でショーツはぐちょぐちょに濡れていた。
(ハァハァ、ハァ……き、気持ちよすぎる)
ネットに氾濫するエロ動画像なんてくだらない。妹のリアル制服、生下着に比べれば。
尿道口から滲み垂れるスペルマをブラジャーで拭い取って、しばし余韻にひたった。
やがて賢者タイムに突入したおれはスウェットを着直し、制服一式をクローゼットにしまった。汚れた下着はタンスに戻すわけにはいかないので洗ってごまかすことにする。一着くらいなくなっても気づかれないだろう。
……そんなおれの作戦は成功した。あれから何日経っても、美憂から変態行為を糾弾されることはなかったのだ。
もっとも、急に優しくなった兄を不思議がってはいる。彼女でもできたの? と。
彼女ができたんじゃない。おかずのお礼だ。変態無双なお兄ちゃんは、これからも美憂の服でいっぱい気持ちよくなるんだから。
Episode1「妹が出掛けたので変態属性を解放してみた」END