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妄想寄稿『妄想の宝箱』 小説  Angel Heart  - 21/8/12(木) 18:45 -

■Episode10『神殿に搬送されたら地獄だった件』
 獣道でモンスターに遭遇した瞬間、僕は自分の愚かさを呪った。誰よりも先に《氏族の紋章》を手に入れたいばかりに、危険な近道を選んでしまったのだ。急がば回れ、という教訓をすっかり失念していた。
 目の前では嘲笑う顔をしたキノコ三匹と、鱗粉を輝かせる蛾が一匹、行く手を阻んでいる。どれも野犬並みに巨大だった。僕はショートソードを帯刀していたけれど、盾はないし鎧も着慣れないソフトレザーだ。闘うにはあまりに心許なかった。
(……どうすればいい)
 逃げる選択肢はある。ただ来た道を引き返すと大きなタイムロスだった。村に伝わる成人の儀礼――祝福の紋章≠ヘ三日間の期限。長老会議の人達が磐座(いわくら)に貼った《氏族の紋章》を持ち帰れば、晴れて一人前の村民として認められる。死者が出るほど過酷な通過儀礼ではないけれど、問題は順位だった。最初に紋章を持ち帰った新成人は、村人全員から勇者として一目置かれるのだ。家格も上がる。
 いや家格なんかどうでもいい。僕は片想いの女の子――鍛冶屋のセーレちゃんに恰好いい姿を見せたかった。お兄ちゃんは勇者になったんだよ、と。
 それなのにこのざまだ。一番に紋章を持ち帰らなかったら、あの妹みたいなかわいいセーレちゃんは心惹かれるだろう、勇者と尊敬されることになる別の新成人に。

(そんなに強敵じゃない。タイムロスは回避すべきだ)
 闘いを選択した。仲間はいないので援護は頼めない。蛾を先に仕留めるべきかキノコを相手にするべきか悩む。たぶん、こういった判断能力を試すのも儀礼の意図だ。
 考えた末、お化けキノコ三匹を先に斃すことに決めた。空中を飛び回る巨大蛾を相手にしていては埒が明かない。手間取っているあいだにお化けキノコに襲われる可能性もある。先にキノコを片付けて蛾と対峙する。斃すのが無理だったら撒いて先に進めばいい。
 ショートソードを鞘から抜いて中段に構えた。闘う気配を察知したのか、キノコたちが余計に嘲笑って蛾がゆらゆらとホバリングした。ムカつく眺めだった。
 僕は意を決すると、威勢の声を上げてお化けキノコたちに躍りかかった。
 それが間違いだった。
 剣を振り上げた瞬間、一匹のキノコがなにかを噴霧した。葉巻みたいな甘い匂いを感じた時にはもう、僕の意識は薄れはじめていた。
(毒キノコ……?)
 自分の浅薄さに呆れながら、僕は獣道に昏倒した――。

「お気づきになられましたか」
 目を覚ますと優しそうな女性が見おろしていた。真っ白な法衣に二つ星の肩章。大地母神エロースの司教さんだ。
「えっと……僕は?」
「森で倒れているところを発見されたんです。救出してくださったのはエルフ族のシャロンさん。わざわざあなたを神殿まで運んできてくれたのですよ」
 聞けば僕が意識を失ったあと、偶然、獣道を通りかかったシャロンさんが異変に気づいてくれたらしい。ポイズンマッシュルームとモスラーを屠り、僕を神殿まで搬送してくれた。応急処置をして二時間が経つという。周囲を見れば、施療室には数人の傷病兵がいた。現在、聖フォレスト王国はスパム公国と戦時下にある。
「シャロンさんにお礼言わないと」
「起きてはだめです。正式な治療はこれからですので安静になさっていてください」
 ベッドで身体を起こそうとするとたしなめられた。この神殿の最高責任者マリアさんだ。
「僕、祝福の紋章の途中だったんですけど」
「フォブ村の通過儀礼ですね。ですが今は命を大切になさってください。回復を待ってから再開されても間に合います」
 いや、それじゃ一番になれない。他のみんなに二時間も遅れをとった。
 歯痒い状況に頭を抱えた時、エルフ族の少女が僕の病床にやってきた。
「マリアさん……霊薬、これだけしか族長から譲ってもらえなかったんですが」
「充分です」

 亜麻色の髪をツインテールに結い、困ったような表情を浮かべているエルフがシャロンさんだった。人間でいえば十五歳くらいに見えるけど、実年齢は百歳を超えているだろう。液体の入った小瓶を持っている。マリアさんとは旧知のようだ。
「それが治療薬ですか?」
「はい。ポイズンマッシュルームの毒は解毒魔法が利かないんです。効果があるのは霊薬だけ。エルフ族だけがその調薬方法を知っています」
 アホみたいな面だったのに意外と危険なやつらだったのか。
「飲めばいいんですか、その霊薬を」
「飲むのではありません。塗って排出させるのです」
「塗って……排出させる?」
 首を傾げるとマリアさんが間仕切りカーテンを閉めた。
「痛くはありませんのでリラックスしてください」

「あの……なにを」
 マリアさんがいきなり服を脱がせてきたので驚いた。ソフトレザーやシャツはもちろん、脚絆やズボンまで。羞恥心を感じて股間を隠そうとすると、応急処置の効果が切れたのか、両手が痺れてうまく動かせなかった。困惑しているうちに下着まで脱がされる。綺麗な司教さんとエルフの美少女の前で全裸になってしまった。
「初めて見ました」
 シャロンちゃんが目を見開いた。ちん○んのことだ。いや、ちん○んのことなんだけどうぶっぽいリアクションじゃない。状態に驚いているのだ。
 僕のペニスが完全勃起していた。自分でもびっくりするくらいの大きさで。
「ポイズンマッシュルームの毒は勃起中枢を混乱させるので、男性器を異常に硬直させてしまうんです。一種の麻薬みたいなものでしょうか。毒を受けた本人は興奮した記憶がないのであとで勃起に気づいて驚きます」
「どんな治療するんですか?」
 シャロンちゃんが尋ねた。霊薬を作れる種族ゆえ、治療法に興味があるらしい。
「患者さんの精液を可能な限り溜めて、より多く排出させるの。ポイズンマッシュルームの毒は精巣に沈滞する性質があるからよ。霊薬はペニスの感度を倍加させるため」
「ふうん。霊薬にそんな効能があったんだ」
 通常は服用して麻痺や混乱状態、魔力の枯渇を回復させる。
「興味あるならシャロンさんもお手伝いしていただけますか。治療を」
「はい。勉強したいです」

 マリアさんが小瓶の栓を開け、粘性のある透明な液体を亀頭に垂らした。瞬間的に効果を発揮した霊薬が感度を倍加させる。慈愛に満ちた手でマリアさんが勃起に液体を塗りまくると経験したことのないくすぐったさが駆けめぐった。
「ま、待ってくださいっ……出そうになる」
「我慢してください。いっぱい毒を溜めないと回復できません」
 ペニスから手を離し、マリアさんが射精欲の減退を待つ。ち○ぽが落ち着いたところでまた握り直し、ゆっくりと擦りはじめた。神に仕える手は優しく、慈しみにあふれていた。射精欲が高まると意地悪するみたいに治療をやめる。そんな寸止めを何度も繰り返した。
「お願いです……一回射精させてください。たくさん溜まったっぽいです」
「そうですか? いいですよ。いっぱい出してください」
 マリアさんが指の輪でカリ首あたりを握り、もどかしいくらいのスピードで擦る。僕は我慢できずのけぞって思いっきり射精した。気絶しそうな快感だった。おびただしい量の精子が上半身に飛び散る。それでもマリアさんは手を止めなかった。最後の一滴まで絞り取られた時、シャロンちゃんと目が合った。
「人間が射精するところ、初めて見ました」

 精液で濡れるペニスにマリアさんが舌を這わせる。ただでさえ霊薬で感度が上がっているところに、射精直後の敏感さが加わる。震えるこそばゆさだ。
 マリアさんが肉棒に手を添え、根元から裏筋までを何度も舐め上げる。舐め取られた精液は神聖な口の中で、やがて毒性を失うだろう。……とそんな考えでも巡らせていなければ耐えられないほどの快感だった。勃起が萎える気配は微塵もない。
「どんな感じですか」
「く、くすぐったくて気持ちいいです」
「そうじゃなくて、精子の溜まり具合です。また射精したくなってきた感はありますか」
「いえ……さっき出したばっかりなんで」
 勘違いをたしなめられて恥ずかしくなった。これは愛撫ではなく医療行為だった。
 飴棒を舐めるような丁寧さだったマリアさんの舌が、今度は小刻みに蠢いて亀頭を責めた。裏筋と海綿体と尿道口をちろちろとくすぐる。舐める時のクセなのか、棒を握らず、指の輪でカリ首あたりを握り、捻りを加えながら上下させている。指の腹がカリ首を擦って悶えれば、蠢く舌になぶられて声を出してしまう。二発目の準備が整っていないせいで勃起するしか反応のしようがない。天国のような地獄のような時間だった。

「私も手伝ってみたいです」
 シャロンちゃんがベッドの足元でしゃがみ込んだ。
「じゃあ交代ね。エルフは、他の種族以上にポイズンマッシュルームと遭遇する危険性があるから、この機会に処置方法を学んでおくといいわ。霊薬が手元になかった場合でも治療の基本は同じ。毒性が薄れるまで可能な限り精子を溜めて、排出させる」
「どうすればいいんですか」
「私がやったみたいに男性器を手と舌でいたわってあげて。ただし絶対に乱暴に扱わないこと。男性器はとってもデリケートなの。射精させた経験は?」
「ないです。仲良しのフェラリーから話は聞いてて興味あるんですけど」
「彼女たちは精液がごはんだから射精させるの。これは医療行為。まあフェラリーを可愛がってあげる時をイメージすれば近いかもしれないわね」
「それなら経験あります。私に撫でられたり身体をペロペロされたりするのが大好きなんです、あのコたち」
 小さな妖精がエルフの美少女に愛撫されている光景を想像してさらに勃起した。体長二十センチにも満たない妖精が全裸でいる。それをエルフの美少女が指先で撫でる、身体を舐めてあげる。笑い声が聴こえてくるようだ。フェラリーはどんな匂いがするのだろう。シャロンちゃんも一緒に裸になっているんだろうか。
 シャロンちゃんがペニスに手を添えた。まるで、自分の手のひらにフェラリーを寝かせるみたいに。

(マリアさんと全然違う――)
 種族が異なると……いや女性が異なるとこんなにも感触が変わるのか。痺れが残る身体を捩らせながら、僕は実感していた。
 左手にペニスを寝かせたシャロンちゃんが、空いた右手で棒の裏を丁寧にさする。そうして人差し指で亀頭を、フェラリーの頭を撫でるように、何度も撫でまわした。ペニスが跳ねると驚いたけど、彼女は気後れすることなく治療を続けた。棒を握り、ぎこちない舌で舐めはじめたのだ。
「その調子。全体をくまなく舐めてあげて」
 マリアさんが見守る。美人の聖職者と幼いエルフに治療され、僕は心が揺らいでいた。セーレちゃんの存在が薄れてきたのだ。一番に紋章を持ち帰れなくてもいい。そんな考えがよぎった。
 二発目の準備が着実に進んでいる。ほぼ同い年の、ツインテールのエルフの舌が気持ちよすぎたのだ。肉棒を丁寧に舐めては、先っぽをちろちろと舌でくすぐってくる。華奢な片手は玉袋をもみほぐしていた。霊薬の効果も上乗せされて、二発目の発射準備が完了する。
「で、出そう」
「そこで止めて」
 マリアさんが寸止めを指示した。シャロンちゃんの治療が中断する。
「たくさん溜めてから射精させないと」
「あ……そうだった」
「出そうって言われたら止める。射精の兆しを感じたら止める。落ち着かせてからまた治療を再開する。この繰り返しよ。最初は難しいと思うけどやってみて」
 マリアさんの指導を受け、シャロンちゃんが寸止めに挑戦した。舐めては止め、擦っては止めることを繰り返したのだ。解毒してほしいけどこれじゃ蛇の生殺しだ。射精したい。
 何度目かの中断がおこなわれた時、溜まりに溜まった精液が決壊した。慌ててシャロンちゃんが手で擦ってくれる。いっぱい出してあげてとマリアさんに言われたのだ。小さな手で導かれながら僕は悶絶した。エルフの顔に飛び散らせてしまっている罪悪感が余計に興奮を倍加させる。

「上手くできたじゃない」
 マリアさんが感心していた。
「人間の射精を二回も見られるなんて思ってもなかったです」
「でも解毒は未達成ね。連射でこんなに精子が出ることはありえないもの。毒が精巣に沈滞している証。勃起はいくらか収まってきたみたいだけど」
 見ればあんなに勃起していたち○ぽが、いつの間にかサイズを縮小させていた。萎える様子は全然ないが、見慣れた大きさだ。
「治療を続けましょう」
 とマリアさんが微笑んだ。

(ヤバひ……)
 飛び散った精液をいったんきれいにすると、マリアさんがまたペニスに舌を這わせた。今度は舐めるだけじゃなく口の中にゆっくりと咥えこむ。神聖な口の中はヌルヌルしていて心地よかった。勃起度が増してしまう。
「咥える時に気をつけることってなに?」
 シャロンちゃんが尋ねた。
「歯を立てないようにするのが第一。唇で男性器を包み込むようなイメージね。そうしたらこうやって顔を動かして毒の排出をうながすの」
 マリアさんが美麗な顔を上下に動かした。勃起したままのペニスが口の中に見え隠れする。豊かなポニーテールが僕の下腹部に垂れ落ち、柔らかくくすぐった。
「時々口から離して男性器を舐めてあげる。舐めてまた咥える。余裕があれば咥えこんだ時に舌で刺激してあげるのも効果的なの」
 お手本を見せるようにマリアさんが実演した。じゅぼじゅぼと音を立ててスロートしたかと思えば、ペニス全体をくまなく舐めまわす。そうしてまた咥えこんで舌先で亀頭をくすぐってきた。もちろん射精欲の高まりを察知すると寸止めする。限界寸前と中断を何度も往復させられ、僕は地獄を見た。
(神殿って心安らげる場所だったはずじゃ……)

 エルフの美少女にペニスを呑み込まれた。マリアさんとは違う、生温かくて射精欲を煽られるこそばゆさ。治療のエキスパートの指導に従った美少女はしかし、苦しそうな表情だった。小柄で華奢な種族なので、人間のフル勃起を咥え込むのが難儀なのだ。深く咥え込もうとすると眉をしかめ、短く咳き込む。頬張るのでせいいっぱいみたいだった。
「シャロンさんには少し難しいお願いだったかしら。いいわ。こういう時はふたりで協力するの。シャロンさんはそちらから、私はこちらから刺激する」
「わかりました」
 シャロンちゃんがうなずいた。
 大人な聖職者と幼い精霊使いが、左右から勃起ち○ぽに顔を寄せる。舌を伸ばして好き勝手に舐めはじめたのだ。マリアさんが棒を丁寧に舐めて玉袋を口に含むいっぽう、シャロンちゃんが亀頭を刺激する。それを立場入れ替えて繰り返した。時には阿吽の呼吸でカリ首を同時にちろちろし、海綿体を舐めまくる。力加減も感触も違う協力に身を捩れば、意地悪な寸止めが待っていた。
 舐められ、交互に咥えられて射精を我慢させられる地獄を繰り返されたあと、三発目のリミットが訪れた。僕はふたりの舌で先っぽを治療されながら精子を解き放った。どくどくと溢れ出るようなスペルマだった。
「またいっぱい出ましたね。その調子で全部毒を出してください」
 マリアさんがシーツで精液を拭った。

 ……それから僕は、マリアさんとシャロンちゃんにさらに三回抜かれた。勃起が萎えた時にはもう、毒どころか精子も空っぽになっていた。こんな地獄みたいな天国は二度と経験できないだろう、ポイズンマッシュルームにまた襲われない限りは。
 神殿に一晩泊まった翌日、僕は祝福の紋章を再開してどべで村に帰還した。セーレちゃんは勇者となった新成人と談笑していたけれど、嫉妬心はまったく覚えなかった。
 鍛冶屋の女の子より、美麗な司教さんとかわいいエルフのほうがいい。

            Episode10『神殿に搬送されたら地獄だった件』了


引用なし

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妄想寄稿『妄想の宝箱』 Angel Heart 21/6/20(日) 16:50 小説
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 ランド亀 21/6/20(日) 17:04
妄想寄稿『妄想の宝箱』 Angel Heart 21/6/20(日) 17:15 小説
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 ランド亀 21/6/20(日) 17:29
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 ろくべえ 21/6/21(月) 6:11
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 Angel Heart 21/6/21(月) 15:44
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 ろくべえ 21/6/21(月) 19:30
妄想寄稿『妄想の宝箱』 Angel Heart 21/6/23(水) 17:54 小説
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 ランド亀 21/6/23(水) 19:58
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 ろくべえ 21/6/24(木) 22:49
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 Angel Heart 21/6/25(金) 14:26
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 ろくべえ 21/6/26(土) 2:47
妄想寄稿『妄想の宝箱』 Angel Heart 21/8/12(木) 18:25 小説
妄想寄稿『妄想の宝箱』 Angel Heart 21/8/12(木) 18:45 小説
妄想寄稿『妄想の宝箱』 Angel Heart 21/8/12(木) 19:01 小説
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 ろくべえ 21/8/13(金) 20:53
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 LEVEL E 21/8/16(月) 20:39
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 Angel Heart 21/8/17(火) 13:42
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 隠れファン 21/7/3(土) 5:19
Re:妄想寄稿『妄想の宝箱』 Angel Heart 21/7/3(土) 16:54

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