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爆乳JK対決 小説  カクタン  - 21/6/16(水) 22:51 -

「…うわー、乗り遅れちゃったかぁ……」

人でごった返すホームの中、一人の少女が発車したばかりの電車に手を伸ばす。少女の嘆きは人々の喧騒に吸い込まれ、冷たい冬の空気に消えていく。呆然と電車を見送りながら、少女――如月(きさらぎ)イクミは大きく溜息を吐いた。

満員電車を避ける為、いつもより早く家を出るまでは良かった。が、途中で転んだ老人を介抱したのが不味かったようで、結局乗りたかった筈の電車を逃してしまった。困っている人を放っておけない性分を少しだけ呪いつつ、気持ちを切り替え視線を時刻表とスマホの画面の間で往復させる。……通勤ラッシュの時間帯だけあり、幸いにも次の電車はすぐに来るようだ。ブレザーのボタンを開け、全力疾走で火照った体を冷ます。冬の冷気に晒された体が急速に冷えていくのを感じ、再びボタンを閉じると、タイミング良く電車がやって来る。

「……うーん、やっぱりすごい人口密度………せ、せまっ……!?」

プシュー、という空気音に続いてドアが開きーー既に寿司詰めの車内に若干辟易しながらも、意を決して乗り込むイクミ。出来るだけ他人と体が当たらない位置を探すが、この人混みでは満足に動くことすら儘ならない。結局四方を囲まれた状態で、電車が発車してしまう。――イクミが満員電車を避けたい理由は自身の体付きにある。括れた腰、大きく突き出たお尻、ムチっとした程よい肉付きの太腿、更には100cmを超えるサイズの乳房……と、高校生ながらグラビアアイドル顔負けのスタイルをしているせいで、色々と触れてしまって大変なのだ。過去に痴漢被害を受けた経験もあるだけに、不安が隠せない。今は辛うじて周囲に男性の姿はないが。

だが、イクミの受難は終わらない。次の停車駅に止まり、乗客が動き始めると、人の波に呑まれたイクミは抗う間もなく出入口付近まで流されていく。直後、またしても乗客が大量に乗り込み、それによって生じた第二波に呑み込まれ、先迄とは逆のドアに流されていく。

「うわ、わっ…!?ちょ、ちょっと……!?」

***

「……今日はいつにも増して混んでるなぁ……ちょっと憂鬱………」

――東条(とうじょう)アイはこの日、沈んだ気分で車内を見回していた。

随所で路面凍結が発生するほどの寒波が押し寄せた今朝。自転車や車の通りは普段よりかなり少なく、そのしわ寄せで電車の車内は既に超満員、当然席は全て埋まっている。ブレザーがはち切れんばかりの3桁のバスト、細いウエスト、スカートを大きく押し上げるヒップ、スラリと伸びながらも適度に肉の付いた太もも。女性としてこれ以上ないほどに魅力的な身体の持ち主であるアイにとって、この日の通学は憂鬱というほかなかった。朝から気分は沈み、ため息を吐くも、それもすぐに雑踏の中へと消える。ため息をつくと幸せが逃げるという言葉があるが、朝からこんな混雑に巻き込まれてはため息の一つもつきたくなるというもの。

「…わ、わっ……!?お、押さないで、くださっ……!?ちょっ………!」
しかし、そんなアイの心情を周囲が汲んでくれるわけもない。目的地の駅までまだ遠いのに、人の密度は増す一方。次の駅に停車したかと思えば、人ごみの隙間から僅かに見える、ホームに並ぶ人の数に辟易する。そしてドアが開けば押し寄せる人の波。一人の女子高生に抗う術はなく、右往左往する人々によって反対側のドアまで流される。

暴力的な人の奔流に耐えること数十秒。乗降が一通り終わり、再び車両が駆動音を上げて動き出す。ようやく落ち着いたかと思いきやーーふと、感じる違和感。胸の辺りに強い圧力を感じ、どうにも息苦しい。思わず胸元に視線を送ると、そこにはーー

「…………ん、んっ……?」
「んっ、ぅ…………!」

息苦しそうに潰れ合う、異なるデザインのブレザーに包まれた二組の乳房があった。

***

――なんとも言えない空気が、二人の間に流れていた。

(うー………早く着いてくれないかなぁ………)
イクミの気分は盛り下がる一方だった。やった人の流れが落ち着いたかと思えば、胸元に感じる非常に強い圧迫感。そこには潰れ合う四つの乳房があり、視線を戻せばその胸の持ち主にあたる相手の少女と目が合う。正直、気まずさを感じずにはいられない。

(ほんっと………今日は、ツイてないなぁ………)
アイの視界に入ってきたのは、一部のボタンが外されたブラザーから覗く、豊満さを証明するような深い谷間。あまり見つめるのも失礼かと思い顔を上げると、物言いたげな視線をこちらに向ける、自分と同じ高校生と思しき少女と目が合った。思わぬ視線の衝突にすぐに顔を背けるが、居心地の悪さは改善されない。相手が同年代の少女だったのは不幸中の幸いだが、その少女の胸が相当に大きいために、呼吸がしづらい。一刻も早くこの状況を脱したいアイだが、そんな彼女の願いを嘲るように降雪は強さを増す。運転規制により電車の速度は落ち、なかなか目的地までたどり着かない。中々好転しない状況の中、苦しさに耐えていたアイだが……

「うぅ……っ…!」「っぐう…っ!?」
電車がカーブに差し掛かる。となれば、車内には遠心力が発生し……それは二人の体勢にも影響を及ぼした。イクミは引っ張られるような外力に踏ん張りきれず、アイに対してかなりの体重をかけてしまう。当然、アイにしてはたまったものではない。体内から空気を絞り出されるような圧力に、低く呻く。

「あ………す、すみません……」
その呻き声は、イクミの耳に届いた。ここで初めて目の前の少女の苦しそうな様子に気付いたイクミは、小声で謝った……のだが。
――その時。電車の車輪がレールの継ぎ目を通過し、それにより発生したガタンという大きな音が、イクミの控えめな声と重なった。……イクミの謝罪は、アイには届かなかった。

(っ………一言謝ってもいいんじゃないの……?)
目の前の少女に対し、謝罪の一つも無いのかと、良くない印象を抱くアイ。一方のイクミも、自分の言葉が聞こえなかったとは気づいていない。ーーこの小さな認識のズレが、この後の二人の関係を決定づける事となる……

***

「………すみません…もう少し、後ろに下がってもらえませんか?…ん、っ……!」
相変わらずすし詰めの車内。強くもたれ掛かっておきながら素知らぬ振りをする目の前の少女。
……半ば無意識の内に、苛立たしげな声がアイの口から出ていた。普段より鋭い視線を相手に向け、100cm超えの爆乳を張って少しでもスペースを確保しようとする。が、相手の胸も相当なサイズなのか、形を歪ませるばかりで下がらせるには至らない。

「…………ん、っ…!?」
何気なく外の景色を眺めていたイクミは、胸への強い圧迫に意識を引き戻された。何事かと視線を眼前に戻すと、先の少女が此方を鋭く睨み付けていた。スペースを確保しようと胸を張っているらしく、此方の胸が大きく歪んでいるのが感じ取れた。……まさか、さっきの意趣返しか。だがあれは故意にやったことではないし、こちらもしっかり謝った。にも関わらず、ムキになってやり返してくるなんて……と、イクミの相手に対する反感が、初めて芽生えた。こうなれば、事態は悪化の一途を辿り始めてしまう。

「………っ、苦しいのは分かるけど、さ。いきなり押すのは、ないんじゃないかな?っ…ん……ッ!」
明確に敵意を向けられた事と、息苦しさから無意識の内に眉を吊り上げ、やや険しい剣幕で少女を睨み付けるイクミ。息苦しさを解消する為、イクミの方も爆乳を張り、スペースを確保しようと試みる。しかし、相手のサイズも相当な物。潰れ具合がイーブンに戻っただけで、下がらせるまでには至らない。好転する所か振り出しに戻った状況に、普段はおおらかなイクミも少しだけ苛立ち始め、爆乳を押し付けあった格好のまま、二人の間にピリピリとした空気が出来つつあった。

「ふっ、く……!?………貴女が、後から来たんでしょう?少しは、遠慮したらどうなんですか……っ!」
「ん、くっ……!?………遠慮って、どういうこと、かなっ……?こっちは、全然…んっ、動くことも出来ないんだけど……っ!」
想像以上の抵抗にアイが悪戦苦闘していると、突然胸への圧力が一段と高まる。目線を上げると、相手の少女が不満げな顔でこちらを睨みつけ、その爆乳でアイの爆乳を元の位置まで押し返していた。すし詰めの車内で胸が潰れ合っているという状況、そしてさっき押し込んできたくせにという、イクミにとっては理不尽な理屈がアイの脳内で成立してしまった。その相手がこちらに反発する態度と行動を見せれば、いよいよアイの苛立ちも高まっていき。苛烈さを増した言葉と共に、再び胸を強く押し込んでいく。
だが、アイのその理不尽な理屈と態度に、流石のイクミも堪忍袋の緒が切れた。アイの勝手な言い分に反論しつつ、爆乳を突き出して、押し込み返す。圧を強める程、相手からの圧迫も強まり、それがイクミの苛立ちと反骨心を刺激する。普段は也を潜めている負けず嫌いな性分を全面に出し、激しい剣幕で睨みつけながら、爆乳で爆乳を潰しにかかる。

こうしてなし崩し的に勃発した、女子高生同士の乳相撲。相互に圧迫し合う構図となり、3桁の大台に乗った爆乳同士が潰し合う。

「……ふっ……!ん、んっ………!私、と……張り合う、つもり、ですかっ………?……ふぅっ…!……相手は…選んだ、ほうが……くぅ…っ!いい、ですよ………っ!」
制服に包まれはっきりとは分からないが、自分に匹敵するのではないかと思うほどの相手爆乳に、自分の爆乳を上手く押し込むことが出来ない二人。だが、両者共に自分が押し負けるとは欠片も考えていなかった。

――二人の共通点は、抜群のスタイルだけではない。その境遇も、まるっきり同じものだった。
整った顔に、その豊満な体。女性としての魅力がこれでもかという程に詰まった、男女問わず引き付ける容姿は、同時に同年代の少女たちの嫉妬を集めていた。そして、その中の血気盛んな少女が、二人に女としての勝負を挑むこともあったのだが……挑まれる度、二人はその体で返り討ちにし、レベルの違いを教えてきた。

「……ぐっ…!ん、っ…………!その、つもり…かなっ………!む、ぅっ……!……心配しなく、てもっ……ッ…!負けない、からさっ………!」
中でも最大の武器はやはり大きく実り、なおも成長を続けるその爆乳。ここでの勝負ならたとえ年上が相手だろうと、負けることはないと踏んでいたーーのだが。

――今回は何かがおかしい。全体重を胸に掛けて、いくら圧迫しようとも相手の胸が押し込めない。壁と押し相撲をやっているかのように錯覚する程、強い圧が返ってくる。少しでも気を抜いたら最後、押し切られるのは此方の方になるのを悟り、相手の実力に警戒感を抱き始める。
それでも自分のほうが上だという姿勢は崩さないまま、胸の潰し合いを続行する。

「ッ………ぁ、…んっ……!…もっ、と……強く、行くよっ……!」
額と額が接するほどの至近距離で睨み合いながら、爆乳を潰し合う。
既に全力に近い力で胸を押し付けるイクミだが、尚も眼前の少女はイニシアチブを譲らない。胸だけでは戦況は変わらないと踏んだイクミは、鞄を床に落としながら、両腕で相手の細い背を抱擁する。そのまま一気に抱き寄せ、掛ける圧を急激に強めていく。

「っ………ん、…うっ……!……望む、ところ……ですっ……!」
一向に優位に立てない中、相手の少女が強敵であると認識したアイもまた、鞄を床に落とし、両腕を相手の胴に回す。すると、奇しくも同じタイミングで目の前の少女もアイの身体を抱きしめてきて、二人の間に再び火花が散る。互いに小声で宣戦布告し、相手の細い体を抱き寄せ、さらに激しく胸同士を潰し合わせていく二人。がっぷりと組み合い、みっちりと中身の詰まった乳房を押し合わせる。

「く、んんんっ……!?……っあ、ぐっ……!?んんっ……ふ、うぅっ……!!」
「ぬ、んんっ………!?…ッ、ぁ……くっ……!?ん、ん………ふぅっ……!!」
風船のような四つの乳房が、ギチッ、メリメリと軋む音を立てながら薄く伸ばされていく。プレス機にかけられたように潰されていく胸の痛みに、格段に高まる息苦しさが相まって、声を漏らさずにはいられない。必死に声量を抑えるものの、いつまで耐えられるか分からない。何より癪に障るのが、ここまで力を込めても自分と相手の爆乳の潰れ具合が五分という事実、それらが二人の大量と精神を擦り減らしていく。だからと言って今更引き下がるわけにもいかず、何よりこの生意気な女の胸を潰してやらなければ気が済まない。激しく睨み合いながら、二人は相手の爆乳を潰す為、その細い腕に力を入れ続ける。

静かな、しかし熾烈な攻防が繰り広げられる間も、電車はゆっくりと進んでいき……

***

二人が乳を潰し合うこと約10分。しかし優劣はつかぬまま、路線の中で最も大きい駅に電車が到着すると、乗客が一斉にドアへと向かう。再び流れ出した人の波に、思わず抱擁を解いてしまう二人。そしてその駅は、アイの降りる駅でもあった。

「うっ、ぐぅぅっ………!………っ!?………はぁ、はぁ………っ。……運が良かったですね……」
「ふっ、ぐうぅっ………!………ッ!?……ふぅ、ふぅ…………。…そっちこそ、潰されないで良かったね………」
優等生で通っているアイとしては、流石にこんな理由で学校をサボる訳には行かず……結局、優劣の着かないまま勝負はお預けとなってしまった。息を切らしながら忌々しげに少女を睨みつけ、憎まれ口を叩きながら車両を後にする。
「私はここで降りますが……次に会ったときは、覚悟して下さい。………ふんっ…」
「……それはこっちのセリフだよ………もうっ…」
捨て台詞を吐きさっさと行ってしまった少女を、イクミもまた苦々しい表情で睨みつけていた。

***

――満員電車に詰め込まれ、生意気な少女に喧嘩を売られ小競り合いに発展し、そして決着は付かず仕舞い。どうにか遅刻は回避できた二人だが、様々な要因で募ったフラストレーションを発散することすら出来ない。胸の内でぐるぐると渦を巻くそれを抱え、悶々とした気分でその日を過ごす羽目になったイクミとアイ。
次に遭遇した時は徹底的に潰してあげようと、後になって自分でも驚くほどに物騒な誓いを立てた二人だがーーその機会は、彼女らの予想よりも遥かに早く巡ってくることとなる。


引用なし

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爆乳JK対決 カクタン 21/6/16(水) 22:51 小説
Re:爆乳JK対決 Mr.774 21/6/17(木) 1:07
Re:爆乳JK対決 カクタン 21/6/18(金) 23:03
Re:爆乳JK対決 カクタン 21/6/19(土) 2:29
[管理人削除]
Re:爆乳JK対決 Angel Heart 21/6/19(土) 13:07

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