「ねー、もうブラきつくて入んないよ」
ある土曜日の朝、麻里子の声がしました。
今までも生理が近くなると張ってキツイ、と言ってるのを聞いたことはありますが先週終わったばかりのはずだし、どうやらまだ成長が終わっていないようです。
「最近、揉まれてるからだよ。ひろくん(僕の事)が悪いんだよ。またブラ買わないと」と笑いながら。
このころは週末になるとお互いのアパートを行き来する状態でした。
金曜日になると授業が終わった麻里子が家に帰って着替えを持って電車を乗り継いでうちに来て、あるいは仕事が終わった僕が夜に車をとばして彼女のアパートに転がり込み日曜の夜に帰る、それを隔週で繰り返す生活でした。
振り返るとブラの脇からぶにゅっと乳房の肉がはみ出ているのです。
「ブラくらい買ってやるよ。今日買い物行こう」というと「わーい」と無邪気に喜んでいます。
一人暮らしの学生にとってはブラ一つとはいっても結構痛い出費。
しかもFで合わないとなると次はG。
あまりサイズもないだろうし、下手したら安い服を買うくらいかかるでしょう。
その日は僕の家だったので街中の繁華街に近いところだったこともあり、歩いてその地域では女の子たちの多く集まるファッションビルに行きました。
そしてある下着屋さんに入ることになり、彼女だけ店に入り、僕は店から少し離れた通路で待っているつもりでいたところ、彼女が「ねー、一緒に選んでよ」というのです。
周りの目もあり僕が戸惑っていると「一人じゃないんだしいいじゃん」といって半ば強引に僕を連れて入りました。
そこはサイズごとの展示にはなっておらず一緒にあれこれみていると、彼女と年も変わらないような若い店員が「サイズはお分かりですかぁ」と彼女に声をかけてきました。
彼女が「65のGだと思うんですけど」と答えると、びっくりしたような表情で親しげに「すごいですねー。うらやましいですよ〜」と答えた後、「少ないサイズなんでそんなにないとは思うんですけど」と言いながらいくつかピックアップしてくれました。
もちろんこの大きさなのであまりふりふりしたかわいいものではなく、無地かせいぜい花柄の、あまりおしゃれとはいえないものばかり。
試着もできるとのことなので黒とピンクの花柄の2つのブラを持ち、店員さんに「一応サイズ測ったほうがいいですね」と促され、試着室に入った彼女は計測と試着が終わって出てくると「ヤバい、90越えてたよ、91だって」と小声で言ったあと、「ねー両方とも買っていい?」とちょっと媚びるように僕を見ます。
「いいよ、買いなよ」というと「やったー、ありがと」と言いながらレジに僕を連れていきます。
そして「帰ったら着てあげるね」と僕の気持を見透かすようなことを言います。
91とはいってもアンダー75のぽっちゃりさんにとってはCでしかありませんが、麻里子のような65の子にとっては堂々のGカップ。
その事実に自分のことのように自慢げになりました。
他の買い物を合わせて済ませた後、家に帰り、買ったばかりのブラを袋から出し、「ねーどっちが見たい?」というので「両方」と答えると「じゃ両方つけるね」といい、上の服を全部脱いで今つけている窮屈そうな赤のブラを外します。
確かに出会ったばかりの初めての頃より少し大きくなったような気がします。
そして先に黒のブラを付けると「どお?」と言いながら、ちょっとおふざけするようにモデル立ちでファッションモデルばりにくるっと1回転して抜群のプロポーションを見せつけます。
無地のシンプルさが大人っぽくて20歳の子にはちょっと早いような気もしますが、バストのボリュームのある麻里子の体にはよく似合います。
「めちゃ似合ってる」とほめると「じゃあこっちも見て」と言いながら今度は黒のブラを取った後、花柄を。
同じようにくるっとターンすると「どっちが似合う?」と訊いてくるので「どっちかって言うと黒かな」というと「なんかそう言いそうな気がしてた。黒好きでしょ」とまたもや見透かされ発言。
そう、個人的には黒の下着姿が好きで、一番セクシーだと思ってるのです。
今まで見た彼女の下着というのは高校生がはくような柄モノのショーツとかブラもかわいい感じのが多く、最近黒とかセクシー系に好みが変わってきたのは明らかに僕のせいです。
こうしてやがて彼女は大学の長い春休みを迎える時期に。
「ねー来週からずっと休みなんだけど、ヒマなんだよ。実家帰ろうか」というので「じゃあうちに来て生活すればいいじゃん。」というと彼女は「じゃあ服いっぱいもっていかなきゃ。来週車で来て運んで」と嬉しそうに言うのです。
いままでは週末だけの行き来でしたが、春休みというと2カ月近く。
これからは毎日一緒にいられるのです。
彼女はサークルや部活にも入っていないのでもうまるまる休みなのです。
そしてレストランのバイトも辞めました。
平日は僕が仕事に出ていった後は嫁のように掃除や洗濯をしてくれ、ご飯を作って待っていてくれる。
出掛けるときはもちろんお約束のチュー。
そして夜はおふざけで大きな乳房を思いっきり手で寄せてわざと深い谷間を作って僕の顔に近づけて挑発したり、おっぱいビンタしたり、とそのGカップバストを武器に僕をもてあそぶ余裕さえできてきました。
そして生理でできないときにやったフェラも覚え、いかに僕を早くイカセルか時間を測ってみたりバカな遊びもやりました。
そんな楽しい毎日でした。
そしてある日、麻里子は「なんかさー、もう結婚してるみたいだね」と何気に言うのです。
結婚!!
正直、そこまでは考えていませんでした。
何しろ麻里子はまだ20歳。大学出るまであと2年、そして3年働いて25で結婚したとしてもまだ5年先の話です。
そのころ自分はもう32。
結婚願望が強く、早く結婚したかった僕にとっては正直微妙でした。
すると彼女は僕の迷いを見透かしたように「うちの方は田舎だから女は早く嫁に行けっていう感じのとこなの」と言いだしたのです。
そして「うちの弟、ちょっとワルなんだけどいいかなあ」とも。
そう、彼女にとっては交際=結婚以外の何物でもなかったのです。
結婚願望の強かった僕にとっては願ったりかなったりで、これ以上ない相手でしたが、さすがに在学中に結婚するとはいかず、実はその後、些細なことで別れることになってしまいましたが、なぜか最近よく麻里子のことを思い出すのです。
ミルクのような白い肌に細面の整ったルックス、自慢のすらりとした長い脚、くびれ切ったウエスト、そしてあの豊満なバスト。
その恵まれた体ももちろんですが、性格もそして時々言葉の端々に出るお国なまりもかわいくていとおしくてたまりませんでした。
おそらく今頃はもう結婚して幸せに暮らしているでしょう。
いまどうしてるかな。
あの類いまれな体も今頃は他のだれかのものなのかも。