自己紹介も終わっていよいよリハビリタイムに入ると、3人はなんのためらいもなく服を脱ぎ始めた。
ヒノキ造りの脱衣場には籐製の籠と荷物棚があって、背負ってきたランド○ルが無造作に並べられてあった。
壁際に置かれた四角い計測器は体重計だろう。デジタル式で体脂肪率やBMI数値も測れる最新モデルだ。体重÷身長(メートル)÷身長(メートル)を計算すると、おれの場合、BMI数値が標準値を軽く超える。それなのに血液検査で目立った異常が見つからなかったのは奇跡と言っていいだろう(※HDLコレステロールだけ要経過観察だった)。
菜穂ちゃんが上着を脱ぎ、きれいに折りたたんで脱衣籠に入れた。さっきから気になっていたおっぱいがいよいよ存在感を増したが、大人用のブラはまだデビュー前なのか、タンクトップを半分に切ったようなスポーツブラだった。色は薄い水色で木綿製。デリケートなふくらみには伸縮性が重要なのかも知れない。
「やっぱ菜穂ちゃん、おっぱいおっきぃ。それ何センチあるの?」
花蓮ちゃんが聞いた。発育の差が著しい年頃である。友達のおっぱいが大きいとさすがに気になるのだろう。
「何センチだったかな……?? 忘れたけどブラのサイズはMのABだよ」
「いいなぁ。私も早くキャミソールから卒業してブラ着けてみたい」
花蓮ちゃんが淋しげに自分の両胸をおさえた。
ちなみにMのABとはスポーツブラ特有のサイズ表現だ。洋服と同じようにS・M・Lの基本サイズがあって、それぞれにAB、CDという二種類のカップサイズが含まれる。つまり菜穂ちゃんの場合、ミドルサイズのブラにおけるAカップかBカップということだ。大人に換算すれば78センチから86センチ。S学校6年生の平均バストが75センチ程度だから、菜穂ちゃんのおっぱいはすでにC学生か高校生レベルになる。
「花蓮ちゃんだってすぐ大きくなるよ」
「そうかなァ? 桜子ちゃんは?」
「私もまだぺったんこ。スポブラでもいいから欲しいってお母さんに言ったら、まだ早いでしょって怒られた――笑」
現役S学生達の生々しいおっぱいトーク。ロリコンのおれには福音にすら聞こえる。
花蓮ちゃんが言った。
「ウソ。絶対、桜子ちゃんの方が大きいよ。服の上からでもちゃんとふくらんでるの分かるもん」
「そんなことないってば。たぶん、花蓮ちゃんと同じくらいだよ」
(S学生どうしの比べっこ……)
いわゆる意地とプライドがぶつかり合う比べモノは趣味じゃないが、思春期の女の子どうしがきゃいきゃいと成長を確かめ合う比べっこは完全におれの趣味だった。S学生の身体測定に招待され、十人十色のおっぱいに囲まれる妄想を何度繰り返しただろう。それが今、ほとんど叶った状況と言っていいのだ。トラウマに悩まされ続けていた愚息が、今、自信を取り戻したかのように首をもたげ始めていた。
「じゃあお兄ちゃんに決めてもらえばいい。花蓮ちゃんと桜子ちゃんと、どっちがおっぱい大きいか」
菜穂ちゃんが提案した。
「それいいかも――笑。恨みっこなしの一発勝負で」
「いいよ。でも絶対引き分けだと思うよ?」
戸惑っているおれを無視して、花蓮ちゃんと桜子ちゃんが上着を脱いだ。ブラ未装着の身体だから、キャミソールを脱げばすぐにふくらみがお披露目になる。
花蓮ちゃんは平均的なちっぱい。
桜子ちゃんは美乳確定のちっぱいだ。
「ね――私と桜子ちゃん、どっちがおっきい?」
「そ、そうだな……ええっと……ごくん」
二人のS学生が並んでおっぱいを見せつける。どちらもかわいらしい乳首だった。メジャーでもあれば測ってみたいところだが、あいにく、ここは湯治場であって保健室ではない。せっかく身体測定に呼ばれたのに務めを果たせない、ヘビの生殺し状態だ。
「ね、どっち?」
花蓮ちゃんが急かす。
おれはメジャーで測る代わりに触って確かめたい衝動に駆られた。が、ふとその時、看護師さんの言った言葉が思い出された。
『知人親戚が混浴で行う範囲のことであれば許容されますので』
つまり知人親戚が混浴で行わないようなことをすれば利用契約違反になるということだ。それは罰則なり通報を意味し、せっかくの夢みたいなリハビリが一瞬で終わることになる。S学生のおっぱいを揉んで大きさに勝敗をつけるなんて、残念だが知人親戚が混浴で行う行為ではないだろう。
花蓮ちゃんが無理やりちっぱいを寄せて上げた。
桜子ちゃんも両脇を締め、微かな盛り上がりを強調する。
「どっち??」
菜穂ちゃんが決着を迫るので、おれは悩んだ挙句桜子ちゃんに軍配を上げた。やはり谷間の深さを比べれば彼女の方に分があった。
「ほらぁ……やっぱり桜子ちゃんの方が巨乳だ」
「巨乳なんかじゃないから。花蓮ちゃんにすぐ追い越されちゃうよ、きっと」
ごく平和的な比べっこが終わる。意地やプライドを賭けた勝負ではないから、脱衣場に険悪な空気が流れることもない。ずっと夢想していた夢が一つ叶った。
菜穂ちゃんもスポブラを脱いだ。こちらは文字通り巨乳だ。丸みを帯びたお椀型の乳房に、大人顔負けの乳首が載っている。寄せて上げたら深い谷間ができるだろう。あるいはすでにパイズリができるレベルかも知れない。ズボンを脱ぐために前かがみになると、やわらかそうにたわんだのだから。
(マズいな。フル勃起なんか見せたらどんなリアクションされるんだろ……)
愚息はもうがっちがちにカタくなっている。トランクスの上からでも異変が分かるくらいだ。いくらボランティアで来た女の子達とは言え、フル勃起なんか見せたら衝撃を与えるだろう。それこそトラウマを背負わせてしまうかも知れない。
けれど、そんなおれの心配なんか素知らぬふりで、菜穂ちゃん達は次々と服を脱いでいった。
菜穂ちゃんがパンティを脱ぎ、子供以上大人未満に成長したお尻を見せる。
そうかと思えば花蓮ちゃんもパンツを脱いで、純真無垢な割れ目を披露した。
圧巻だったのは桜子ちゃんだ。ニーソのままスカートとパンティを下ろし、抜群のプロポーションを誇示したのだ。
想像してみて欲しい。ツインテールの美少女が、ニーソだけを身に着けて、ふくらみかけのおっぱいとお尻、そしてきれいなスリットを見せているのだ。これほどロリ男を狂喜させる光景があるだろうか。マニアックでフェティッシュでどストライクだ。
「お兄ちゃんも早く脱いでよ」
と、花蓮ちゃんが催促した。
おれは羞恥心を感じながら上着を脱ぎ、でっぷりとした腹を見せた。そしてズボンと靴下を脱ぎ、いよいよトランクス一丁になる。激しく勃起したち○ぽをどう誤魔化そう。
「アハ。なんかお兄ちゃんのおちん○ん、もっこりしてる。それって勃起って言うんだよね?」
「知ってるの?」
「だって保健体育の授業で習ったもん。男の人は興奮するとおちん○んが元気になって、赤ちゃんを作る準備ができるんだって。……って言うか、学校で習わなくても知ってる。S学生向けのファッション雑誌とかによく特集されてるから。男の子と女の子のカラダの仕組みの違いとか、生理が始まったらどうすればいいのか、とか」
さすがに現代っ子だ。ティーン向けの雑誌は性描写が過激だというが、S学生にもそれが浸透しているのだろう。道端に放置されたエロ本で胸をときめかせていたおれの時代とは大違いだ。
「見たことある? 勃起」
「ううん、ないよ。弟がいるけどまだ幼稚園児だもん」
「菜穂ちゃんは?」
「ない」
「花蓮ちゃんは?」
花蓮ちゃんも首を横に振った。
つまり3人にとっての勃起デビューはおれの愚息が初めてだということだ。なんだか犯罪的な気分に鳥肌が立つが、これは知人親戚が混浴で行う行為の範疇だろう。親戚のお兄ちゃんと一緒にお風呂に入ったら、おちん○んがいつもの様子と違っていた――という、ただそれだけのことだ。
おれは言った。
「じゃあ恥ずかしいけど見ててくれる? お兄ちゃんのおちん○ん」
全裸のS学生を前にしながら、フル勃起の露出を宣言する。たったそれだけのことで心の傷が8割ほど埋められたような気がした。
おれはトランクスのへりにわざと亀頭を引っ掛けるようにして、ぺちんっとフル勃起を跳ね返らせた。メタボ体型だからすぐヘソまでそり返る。
3人は初めてのち○ぽに目を丸くして驚いていた。が、どん引きするより先に興味が先に立ったみたいで、クスクスと思春期の好奇心が満たされた笑みを浮かべていた。そして嬉し恥ずかしそうに互いの顔色をうかがい合ったのだ。
「すごぃぴんって上向いてる」
「こんなに真っ直ぐになるんだ。痛くないの?」
「痛くないよ。むしろ普通の時より爽快な感じかな」
「なんか亀さんみたい」
3人がきゃいきゃいとフル勃起を見つめる。教室に閉じ込められた時はあんなにミジメだったのに、今はガン見されることに喜びを覚えていた。それくらい、おれの心は15年の間に歪んでしまったのだ。
「触ってみてもいい?」
と桜子ちゃんが聞いた。おれには断る理由などない。
ただ、触ると言ってもしょせんは性体験のないS学生だ。指先でつついてみたり、フル勃起を跳ね返らせて遊んでみたりするだけだった。握ることもしなければ擦ることもしない。
それでも童貞のおれには刺激が強かった。好き勝手に亀頭や竿をいじられているうちに射精欲が湧いて来たのだ。全裸のS学生に向けて発射したい衝動が、理性を押しのけて膨らんでくる。
(や、やばぃ……出そうだ……)
知人親戚は混浴で手コキなどさせないだろう。うっかり精子を飛び散らせて悲鳴でも上げられれば、そこでおれの人生は終わりだ。スタッフが駆けつけ、利用契約違反で通報され、そして明日の新聞に名前が載ることになる。ここはリハビリ施設であって風俗店じゃないのだ。
(ち、ちょっと菜穂ちゃんってば――っ)
巨乳の美少女が真正面からフル勃起を観察した。ちょうど前かがみになって覗き込む格好で。豊かに成長した乳房がやわらかそうにたわんだ。挟めそうな谷間。挟んで欲しい。いや、挟んでくれたら死んでもいい……。
理性と衝動とが互いに天秤の座を譲らない。モラルと本能との間で激しい葛藤を繰り広げ、おれを悩ませるのだ。
おれは下唇を噛んで美少女達の悪戯に耐えた。
――と。そこで理性からの天啓があった。悲鳴を上げられず射精欲を満たす方法が。
「ちょっとタイム。こんな所で保健体育の勉強なんかしてたら風邪ひいちゃうよ。リハビリなんだから早くお風呂に入らないと」
「え〜……面白いのにぃ」
「触ってるうちにどんどんカタくなるんだよ? もっと触りたい」
「見てるだけでぴくんっ、ぴくんって跳ねるし」
全裸の少女達は少し不満げな様子だ。が、爆発寸前の射精欲をなだめるには彼女達を先に浴室へ入れるしかない。
「洗いっこする時にまた触らせてあげるから。ね――だから先にお風呂入ってて」
「お兄ちゃんは?」
桜子ちゃんがおれを見上げた。
「後ですぐ行くから」
3人は渋々といった表情だったが、結局、おれの言うことを聞いてくれた。三人三様のお尻を見せながら曇りガラスの向こうへと消えたのだ。
(よ、よし。今のうちに……)
脱衣場に誰もいなくなると、おれは閃いた解決法をすぐに実行した。まさか全裸のS学生に射精を見せるわけにはいかないが、彼女達がいなければ少なくとも利用契約違反にはならない。知人親戚のお兄ちゃんが知らない間に下着を漁っていた――ということは十分あり得ることだ。
おれは脱衣籠から3人のパンティを拾い上げた。どれも脱ぎたてだからまだ温もりが残っている。ちなみに菜穂ちゃんはスポブラとお揃いのデザイン、花蓮ちゃんはリボンがついたホワイト、桜子ちゃんはハートマークが散りばめられた白とピンクのドット柄だ。
吾ながら犯罪的で変態チックだと思うが、これ以上ないほど屹立した愚息をなだめるにはこれしか方法がなかった。おれは生地に染みついた甘い体臭を嗅ぎまくり、そしてち○ぽに巻き付けて擦り始めた。現役S学生の下着を絡ませてフル勃起を慰める――。これほど幸せなオナニーがあるだろうか。おれは我慢することなんか端から諦めて、ものの数秒で幸福の絶頂へと旅立った。
(……っっ―――っ! ぁ……き、気持ちいいぃっ――っ!!)
3人分のパンティに包まれた亀頭から、まるで噴水か水鉄砲のようなスペルマが飛び散った。それは一直線に近い放物線を描いてフローリングに降り注ぎ、愚息の喜びを文字通り体現した。背徳的な快感も膝を震えさせる。腰が砕けそうなほどだった。おれは永遠とも思える快楽に鳥肌を立てながら、人生で最高の射精量を記録した。
(ハァハァ、ハァ……)
そして最後の一滴まで解き放つと、垂れ滴る粘液を3人のパンティで拭い取ったのだった。ぐちょぐちょに濡らすレベルではないから、たぶん彼女達には気づかれないだろう。
「あ……やっと来た。もう、遅いよ」
夢みたいなオナニーを終えて浴室に入ると、3人は並んで掛け湯を浴びているところだった。おれは軽く謝り、彼女達と一緒にお湯を浴び始めた。
「なにしてたの?」
「う、うん……ちょっとね」
桜子ちゃんの問い掛けに曖昧に答える。モデル並みの美少女はいつの間にかツインテールをアップに結わえ直していた。
「ね? 広くて本物の温泉みたいでしょ?」
と、花蓮ちゃん。並んで湯をすくって身体に浴びているので、改めてC学生レベルの巨乳やきれいな縦割れ、そして背骨が浮いた背中が見放題だ。
広さは八帖くらいだろうか。銭湯のような浴室をイメージしていたらちゃんとした温泉施設である。石造りの広い浴槽があってたっぷりと湯が張られていて、床もきれいに掃除された石畳式だった。シャワーは二人分しかないけれど、シャンプーやボディソープは完備済。露天じゃない所が少し残念でも、混浴であることに変わりなかった。
「お兄ちゃんのおちん○ん、さっきから上向いたまんまだ」
桜子ちゃんがおかしそうに笑った。彼女達の知らない秘密のオナニーで射精欲は大分収まったものの、それでも興奮はまだ継続していた。
「みんなが可愛いからだよ」
まるでリア充みたいなセリフ。普段もこんなセリフが平気で言えたなら、おれの経験値はどれくらい積まれていたのだろう。
それから掛け湯を浴び終えると、おれは桜子ちゃん達と一緒に湯船につかった。溢れ出た湯が音を立てて石畳を濡らし、湯気をのぼらせつつ排水溝へと流れてゆく。
たゆたう水面の向こうに現役S学生の裸体が見えた。菜穂ちゃんのおっぱいは浮力を受けて少し浮かび上がり、花蓮ちゃんのおま○こは手が組まれた安座の向こうに隠れた。ツインテールを結わえ直した桜子ちゃんはまだ少し髪が気にかかるみたいで、ふくらみかけのおっぱいを湯船の上に出しながらゴム紐をいじっていた。
「ね――どうしてお兄ちゃんは心の病気になっちゃったの?」
菜穂ちゃんが聞いた。
「みんなと同じくらいの歳の時に酷いイジメに遭っちゃってね。それから女の子を好きになることが怖くなったんだよ。どうせキモがられたりばい菌みたいに扱われるのが分かってるから、イヤな思いをする前に好きになるのやめようって。それからは友達も作らなかったし、かわいいなって思う女の子がいても別の世界の存在なんだって考えるようにしたんだ」
「かわいそう……」
花蓮ちゃんが泣きそうなほど悲しい顔をした。
「でも人間だから衝動ってあるじゃない。いくら好きになるのやめようって考えてても、どうしても気になる女の子ができたりして。だからおぢさ――じゃない、お兄ちゃんは、好きになりたい気持ちと好きになっちゃいけない気持ちがずっと喧嘩し合った結果、普通の男の子みたいに恋愛ができない心になっちゃたんだ。で、気がついたらこの病気。心の成長がS学生のままで止まっちゃって、同じ年頃の男の子に劣等感を感じるようになったんだ」
不思議と素直にトラウマを語ることができた。たぶん、目の前にいる天使達が優しいと分かっているからだ。
「じゃあ体は大人でも心はS学生ってこと?」
桜子ちゃんが首を傾げた。やっとしっくりくるアップに髪をまとめられたらしい。
「恋愛の面ではね。でも26歳の大人がS学生を好きになるのは許されないでしょ? だからこうやってリハビリして普通の精神年齢に戻りましょうって先生に言われたんだ」
「なんで大人がS学生を好きになっちゃダメなの? 別にいいじゃん」
菜穂ちゃんが不満げに唇を尖らせた。
「お兄ちゃんもそう思う。でも恋愛に歳の差は関係ないって言っても、世の中には社会通念とかモラルとか、面倒くさい障壁がたくさんあるから――。分かるかな?」
社会通念や障壁の意味は分からなかったようだが、道徳の授業を受けているせいかモラルの意味だけは分かったようだった。3人はそれぞれに湯船をたゆたわせながら、納得のいかない表情を浮かべていた。
「私はお兄ちゃんのこと好きだよ。だってすごく優しそうだもん」
「私も。心の病気が早く治るようにみんなで手伝ってあげる」
「でもお兄ちゃんの病気が治っちゃったらまた一緒にお風呂に入れないよね?」
3人が口々におれを慰めてくれた。なんて素敵なナース達なんだろう。他のどこでもなく、あの美魔女の先生がいる病院を選んで良かった。
「みんな優しいんだね。ありがと」
おれは無意識のうちに3人を抱き締めていた。
菜穂ちゃんを抱き締めると豊かにふくらんだおっぱいが胸板にぶつかった。
花蓮ちゃんの細く折れそうな体は愛おしさを倍増させた。
桜子ちゃんはおれの首に手を回し、まるで猫が飼い主に甘えるみたいに頬っぺたをくっつけてくれた。
三人三様の香りにおれはのぼせそうになった。ここは湯治施設という名の、S学生の湯煙パラダイスだった。
(To be continued)