話を聞いてみると、どうも東京に残った彼氏が彼女にぞっこんで、遠距離になったしわざわざ会いに行って別れを切りだしたところ、「死ぬ」などと言い出しキレてしまったようなのです。
十分に話を聞いた後、「大丈夫、死ぬって言って死ぬ奴はいないから」と言うとようやく笑顔を見せて「そうですよね」と納得したようでした。
そして彼女のどこに惚れたのかという話になった時、「彼、異常に胸フェチなんですよ」というのです。
「彼、Dカップ以下は女じゃないとか言うんです。私、一応Gなんで胸だけで見られてたのかな、と思ったらなんか・・・」と言うので「でも何年も付き合ったってことは性格とか価値観も合わないと続かないよ。」というと「正直言うと人間的にはあんまり好きじゃなかった。でも一流企業に勤めてるし、カッコよかったから」と。
そしてふと気がつくともう11時。
「遅くなったけど大丈夫?」と訊くと「今日はお父さん出張だし、いいですよ」というので「ちょっと飲みに行くか」と誘い、教室を出て繁華街へと向かいました。
落ちつけるような店がいいと思い、まだやってたちょっとおしゃれな創作料理の店に入りました。
とりあえず乾杯したあと、トイレでメークを直してきた彼女は教室で見る顔とは別人のようでした。
ゆるく巻いたセミロングの髪に長いまつげに覆われた大きな瞳、そして鮮やかなピンクに塗りこまれた艶っぽい唇。
派手目のルックスが一層華やかさを増しています。
これでドレスでも着ればまるで高級キャバクラの売れっ子キャバ嬢。
これならどんな男でもぞっこんになるのも分かります。
「メーク直してきた?」と訊くと「やっぱ派手でしょ、でも普段はいつもこんな感じですよ。だから教室ではあんまりしてないんですよ」というので「それでも入った時よりはちょっと濃くなったよね」というと「あのころは高校生の時より薄かったし」と言って笑っていました。
そして教室では羽織っていた服を取ると、下はもう夏前ということもあってタンクトップのようなピタピタの、胸元のざっくり開いた強烈な谷間。
これがGか、と思わず納得。
彼女も僕の目線に気がついたのか、手で胸元を覆うようなしぐさで隠したものの、しゃべりだすとまた白い深い胸元がのぞいてしまい、結局ほとんど丸見えの状態。
普段から割とフランクな感じの彼女ですが、お酒が入るともう何でもアリ、っていう感じで過去の恋バナからH話へと入って行きました。
まあこの容姿なので相当男関係も派手だったんだろうと思っていたのですが、大学時代も理系だったので実験などで忙しく、あまり遊んではいなかったようですが、男が途切れることはなかった、とは言っていました。
彼女も結構何でも話してくれて、すっかり打ち解けたこともあり、教室にいるときとは別人のようでした。
そしてラストオーダーを取りに来たので支払いを済ませて店を出ると、地方ということもあり、1時になるとさすがに開いている店はありません。
どっかで休んで行こうか、そんなセリフが口まで出かかったとき、彼女が「今日はお父さんいないし、うち来ません?」というのです。
「いいの?」と思わず訊き返すと「いいですよ、もっとしゃべりたいし」というので帰る理由などあるはずもなく、タクシーを拾って彼女の住むマンションへと向かいました。