従兄弟の家に三泊する間、血まなこになって女性を探しました。
昼間は甥っ子とかくれんぼする!と提案して部屋の外に出て、七階はもちろんエレベーターホールで女性が来ないか待ち伏せ。夜になれば星を観察したい!とわがままを言ってエレベーターホールのそばに立って星なんかそっちのけで女性が来ないか待ち伏せ。自分でいうのも何ですがとんでもない執念です。
しかし、女性は現れず。
無情にも時は過ぎて我が家へ帰らなくちゃいけない時になりました。
夕方に叔母さんと甥っ子が歯医者へ行くというので、それに合わせて最寄り駅まで送ってもらうことに。
カバンに色々つめて、準備がはやく出来ちゃった。
部屋のなかで叔母さんたち待ってるの面倒だし、先にエレベーターホールで待ってるかなーと思って一階のエレベーターホールへ。
あーぁ、女性いなかったなー。
と不貞腐れた瞬間でした。
マンションから最寄り駅へと伸びる道の向こうから、一人の女性がやってきたんです。
見間違うことはありません、それは確かにあの巨乳な女性でした。
しかも、今日はワイシャツ姿…!!
女性がエレベーターで上へ向かうのを確信し、私もエレベーターホールへ逆戻り。
エレベーターはまだ上の階にあり、エレベーターホールでは私と女性が二人で待っている状態…!甥っ子さえいない二人っきりなシチュエーションは心臓が飛び出るくらいの興奮と緊張でした。
(よ…よし!絶対に胸を触らせてもらおう!)
と心に誓った時、エレベーターが一階に。
扉が開き、この前と同じくボタンの前を確保。
私は最上階の九階を押し、女性を振り返って
「何階へ行きますかッ?」
と声が裏返りつつ尋ねる俺。
女性は緊張する俺を不審に思うことなく、
「七階をお願いします」
と言いました。
扉が閉まり、ゆっくりと七階へ向けて動き出すエレベーター。
二人っきりで、沈黙が流れます。
…今回は七階まで行ける!時間はあるぞ!
そう自分に言い聞かせながら、小学校三年生の頭脳が必死で考えた、女性に胸を触らせてもらう手段が頭ではグルグル回ってます。
でも、あまりに緊張していて声が出ません。
…このままでは、声すらかけられないまま七階についてしまう!
それだけは嫌だ!と強く思った時でした。
「あっ、あの!」