ある日、所属してるコンパニオン事務所のマネージャーから電話がかかってきました。
「ねー、秋月さん、ミスコン出ない?ミスに選ばれたら賞金50万だよ。結構メジャーな雑誌社のグラビアのだしどう?」というのです。
キャンギャルっていうのは箔付けのためにミスコンにというのはよくあることですが、私はまだ経験がないので出てみることにしました。
モデルやタレントの卵から普通の女の子まで誰でも応募できるのですが、まずは書類選考で50人に絞られるのですが、ここはパスできていよいよ選考会に。
残っているのはやはりそれなりのレベルの子ばかり。
ミスコン荒らしみたいにしょっちゅう応募してる子も多いみたいで、女の子同士で親しくしゃべってたりする光景も。
まずは私服で5人ごとに区切って審査員の前に。
一緒に並んだ4人はあまり背が高くないので、170cm近い私は結構目立ってしまってます。
あまり露出の多いセクシー系な服だと印象が悪いので、花柄のひざ上10cmくらいのワンピにして、自慢の胸はこの後の水着審査で思いっきり見せつけるつもり。
「秋月えりか19歳です。学生です。イベントコンパニオンもやっています。趣味は・・・」みたいな感じで全員決まったパターンで自己紹介。
そして水着審査。
私服のかわいい印象とはうって変わって黒の小さめのビキニをHカップバストがこれでもかと押し上げています。
おまけに規定のヒールが高いので、突き出した胸で足元が見えにくくてふらつきます。
さっきと同じメンバーで5人ずつ一緒に並ぶのですが、あとの4人が地味であまり胸が大きくなく、審査員の目はほとんど私に釘付け。
今度は水着審査らしく「身長169cm、スリーサイズはB94、W58、H88、チャームポイントは唇です」とか言わされます。
ここで質問タイムになるのですが、私には体型の質問ばかり。
「ご自分の体で一番自信があるところはどこですか?」と訊かれたので、胸です、というのもいやらしいので、「股下が長いので脚は自信があります」と脚もなにげにアピール。
もちろん胸にも「凄いですね。肩凝りとか大丈夫ですか」とかメジャーなミスコンならあり得ないような質問も。
「はい、結構凝ります。今こうやって立ってても足元が見えにくいですし困ります」と相手を萌えさせる答えも忘れません。
そしてグランプリと準ミス、そして特別賞の発表。
結論から言うと残念ながらグランプリにはなれず、特別賞に終わりました。
グランプリに選ばれた子は童顔のロリ系の子で、もともとそういう子を想定していたようで、準ミスの子も同じようなタイプでした。
あとから聞いた話ですが、私はプロポーションでかなり評価が高かったらしく、別枠みたいな感じで選ばれたようです。
特別賞とはいってもグランプリや準ミスと違って活動することもないので、縛られずに逆によかったのかも。
3人そろっての撮影やインタビューが終わり、さあ、事務所に報告しなきゃ、そう思って帰り支度を終わって更衣室から出たところで審査員の一人が「秋月さん、ちょっとよろしいですか?」と私を呼びとめる声が。
「ここじゃちょっと」ということで、会場内にある会議室に私を連れていきました。