あれは数年前、地方の営業所に転勤していた時のことでした。
ある冬の日、車で営業に回っていて遅くなったので遠方だったこともあり、会社に直帰する連絡を入れ、帰り道に夕食を取るためレストランに寄った時のことです。
そこはある大学の近くで、チェーン店ではない個人経営っぽい小さな店。
町外れの寂れた国道沿いの店で他にお客もいなさそうで、一人しかいない色白のすらりとしたウエイトレスが注文を取りに来たのでハンバーグ定食を頼み、待っていると彼女が定食を運んできました。
しかし手が滑ったのか、座っていた僕の膝に見事にそれをぶちまいてしまったのです。
あわてる彼女は「す、すいません」と少しパニクリながらおしぼりを持ってきて拭いてくれ、片づけました。
僕もこの日はもう車で帰るだけだったので支障もないし、きちんと謝ってくれたのでそれ以上文句も言いませんでした。
もしかして店主が出てきて「お代は結構です」ということになるのかな、と期待はしていたが、不在だったのかそれはなかったのですが、その後、このことが思いもよらぬ展開になったのです。
彼女は責任を感じたからなのか「クリーニング代は弁償しますので」と言いながらなんと小さなメモ紙に自分の名前と電話番号を書いて渡してくれたのです。
「T麻里子 Tel:0・・・・・」
「えっ、いいのか?」
まずそれが第一に考えたことでした。
いくら自分に落ち度があるとはいえ、こんな見も知らぬ男に電話番号教えるって。
パニクって錯乱して思わず、って言うことだったら、なんか相手の良心に付け込んでるような気もするし。
しかし彼女がいなかった自分にこれを見て下心がわかなかったはずがありません。
もはやクリーニング代を請求する気など全くなかったのですが、気にしていたら悪いな、という良心もあり、翌日の夜、仕事から帰って電話をするとすぐには出なかったので留守電を入れておくとすぐに折り返しかかってきました。
最初は昨日の話から始まったのですが、いつのまにかプライベートなことなど延々と3時間しゃべり続けました。
彼女がお店の近くにある大学の学生であること、北国の小さな町から出てきて大学の近くに住んでることなど・・・。
男関係も気になったので少し探りを入れてみると「大学は男の子の方が多いけどね・・・」という感じで、彼氏いない気配がムンムン。
何となく直感でいけるかも、とは思いました。
そしてファッションの話になった時、彼女が「私、いつもほとんどミニなんですよ。学校でも「あのミニの子」とか言われてるの」と言いだしたのです。
高校生ならともかく、大学生になってミニをはくこというのはある程度脚に自信がある子です。
しかも自分でこういうことを言うというのはよほど自信があるのでしょう。
いくら巨乳フェチとはいえ、ここまで脚アピールされて興味のわかない男はあまりいないでしょう。
学生なので車は持っていないはず、ならばドライブしかないだろう、そう思って話を振るとやはり地方で住んでるのに車がないから行けるところが限られててつまんないの、と言いだすので県内のある観光地にドライブに誘うと二つ返事で乗ってきました。
週末、指定された彼女のアパートの近くのコンビニの駐車場で待ち合わせ。
少し早目に着いたので車の中で待っていると、背が高いすらりとした女の子がこちらへ向かってくるのが見えました。
コート姿の下には、デニムのジーンズに包まれた長い脚。
外でのデートだからということなのか、残念ながらミニではありませんでしたが、スタイルがいいので見栄えがします。
途中の会話も弾み、無事目的地に着きました。
そしてお昼を食べに入った時に彼女がコートを脱いだ時でした。
ニットのセーター姿になった彼女の細身の体から胸がびっくりするほど盛り上がっていたのに気がついたのです。
しかし、女の子というのは彼女のように脚アピールをする子はたまにいますが、自分から「私、胸大きいの」とアピールする子はまずいません。
よほど親しい仲にならなければ言えることではないし、脚のように露出して見せることもできないからです。
だからまだ時期早尚だと思い、ちらちらとは胸の膨らみを見ながらもこの話題を我慢し続けました。
どこまでいけるか彼女の様子を見計らっていたのですが、遊び慣れてなさそうだしあまり恋愛慣れしてなさそうな感じだったので、今日は昼間のデートだけにし、来週の週末に飲みに行く約束を取り付け、勝負をかけようと決めました。
次の週末、1時間に一本しかない電車を乗り継いで1時間半かけて彼女が住む町の駅に向かいました。
駅の改札で待っていた彼女は自慢のミニスカ姿です。
冬だったので黒のストッキングに包まれて生足ではありませんでしたが、コートの下から見えるすらりとした長い脚はさすがに人も少ない田舎の駅では目を引きます。
彼女は行ったことがあるらしい駅前の居酒屋に僕を誘いました。
そして席についてコートを脱いだ時でした。
この前のようなセーターではなく、胸元の大きく開いた、谷間がばっちりのピタピタのシャツだったのです。
「これはいける」
そう思った勘は見事に的中することになるのです。