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妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/23(火) 17:19 小説
妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/23(火) 17:46 小説
Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 LEVEL E 14/12/23(火) 20:09
Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/24(水) 17:44
Re(3):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 LEVEL E 14/12/24(水) 18:49
Re:妄想オムニバス『妄想の片鱗』 ゲラ輝 24/3/10(日) 14:11
Re:妄想オムニバス『妄想の片鱗』 純西別森木 24/6/16(日) 21:46
Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 オールドファン 14/12/24(水) 8:18
妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/24(水) 16:53 小説
妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/24(水) 17:05 小説
妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/24(水) 17:16 小説
Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 わたぼう 14/12/25(木) 5:12
Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/25(木) 11:29
Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 てごりん 17/10/28(土) 17:36
Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 オールドファン 14/12/25(木) 12:19
Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/25(木) 14:39
Re(3):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 LEVEL E 14/12/25(木) 19:40
Re(3):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 オールドファン 14/12/26(金) 8:46
Re(4):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 阪神藤浪晋太郎容疑者 14/12/26(金) 20:57
Re(5):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/29(月) 18:04
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Re(8):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 フェニックス三嶋 15/1/4(日) 9:58
Re(9):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 15/1/4(日) 10:26
Re(10):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 フェニックス三嶋 15/1/5(月) 12:24
Re(11):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 フェニックス三嶋 15/1/12(月) 13:43
Re(12):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 15/1/12(月) 15:01
Re(13):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 オールドファン 15/1/12(月) 16:50
Re(13):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 LEVEL E 15/1/12(月) 18:00
Re:妄想オムニバス『妄想の片鱗』 ランド亀 21/6/22(火) 20:10
Re:妄想オムニバス『妄想の片鱗』 純西別森木 24/1/13(土) 20:06
Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 ワホワホ 18/12/28(金) 19:15
妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 15/1/16(金) 8:59 小説
妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 15/1/16(金) 9:09 小説
Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 LEVEL E 15/1/16(金) 15:17
Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 ベニズマ 17/10/3(火) 18:23
Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 オールドファン 15/1/19(月) 21:38
妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 15/1/16(金) 9:21 小説
Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 15/3/30(月) 2:00

妄想オムニバス『妄想の片鱗』 小説  Angel Heart  - 14/12/23(火) 17:19 -

            Episode1「聖者の時計」  進学塾の非常勤講師なんていうありきたりのバイトを務めていると、時に教え子達の無防備な姿に出会うことができる。ミニスカートのまま階段を上がってパンチラを見せたり、発育を誇示するかのように背伸びして胸のふくらみを強調してみせたり――。時には胸元がユルいTシャツを着てきて、思う存分、谷間を披露してくれることもある。子供以上大人未満に成長した身体は妙に刺激的で、成熟した女性にはないセクシャリズムが歪んだ男のハートを鷲掴みしてきた。  願わくば思い通りにしてみたいものだ。男の夢を具現化する、巷に溢れるAVみたいに。 「紀藤先生。今、鳴瀬さんという方が面会を求めてお越しになってるんですが」  1Fの事務室でパソコンに向かっていたおれは、事務員の女性に声を掛けられて我に返った。年明けに迫った最後の模擬試験の、数学の問題を作成しているところだった。 「鳴瀬さん?」 「ええ。なんでも先日の件でお礼を申し上げたいそうで――。どうします? 応接室の方にお通ししましょうか?」  何のことか分からなかった。鳴瀬などという人物に心当たりはないし、先日の件と言われてもすぐ思い当らなかったからだ。  が、見れば受付カウンターの向こうに眼鏡をかけた初老の男性が立っていた。背が高く痩せた体格で、高級なスーツを着こなす姿はまるで英国の執事(バトラー)のようだった。紳士という言葉を具現化すれば、たぶん彼のような存在だろう。 「なんだか分かんないけど無下に追い返すわけにもいかないですしね。いいですよ。おれが応対します」 「じゃあお願いします」  と、事務員の女性が引き下がった。まさかおれをピンポイントで狙った詐欺とかではないだろう。 「紀藤ですが、なにか……?」  カウンターの前に立って自己紹介すると、鳴瀬とやらいう老紳士が静かに目礼した。 「お忙しいところ、急にお呼び立てして申し訳ございません。私は西九条家の執事を仰せつかっております鳴瀬と申します。本日は御当主西九条兵衛輔(ひょうえのすけ)様のお申し付けにて、紀藤様に御礼の品を差し上げに参った次第でございます」 「はぁ……西九条家? 御当主?」  まるで戦国時代の家老が他家に参上したみたいな口調だ。あまりに慇懃な口振りにおれは少し戸惑ってしまった。 「先日は聖羅様を窮地からお救い頂きまして誠に有難うございました。聖羅様は兵衛輔様にとって大切なお孫様ですので、非常に感謝申し上げている次第でございます」 「はぁ……聖羅様? 窮地?」  おれは呆けたように繰り返すしかなかった。未だに何のことか見当がつかない。  すると鳴瀬老人が言った。 「先週の木曜日、聖羅様に狼藉を働こうとした輩からお救い頂いた件でございます」 「ああ。あれか」  やっと合点がいった。  先週の木曜日、おれが授業の合間を縫って近くのコンビニエンスストアに行くと、店の前の駐車場で一人の女の子がDQNに絡まれていたのだ。S学校6年生くらいの美少女で、かなり迷惑そうな顔をしていた。  絡んでいたのは偏差値ゼロくらいの高校生2人組だった。女の子の腕を掴んで「遊びに行こう」とか「おっぱい大きいよね」とか騒いでいた。  おれは無意識のうちに助けに入っていた。2人組に近づいて「お前らどこの学校?」と凄んで見せたのだ。  タバコの1本も吸えない今時のDQNである。おれが声を掛けると歯向かってくることもなく、ペッ、と腹いせ代わりに唾を吐きながら逃げて行った。たぶん、学校に通報されることが怖かったのだろう。二昔前の不良とは大違いだった。 「その件でしたらお礼なんて別に。ただ当たり前のことをしただけですので」 「いえいえ、そうは参りません。御恩を受けたならばそれに報いるのが世の習いでございます。このまま御礼の品も差し上げず引き下がってしまっては、あとで私が兵衛輔様からお叱りを頂戴してしまいます」  なんだか応対しづらい人だ。敬語を駆使されるとこっちも言葉遣いに迷ってしまう。 「それよりその……どうして聖羅さんを助けたのが私だって分かったんですか?」 「その首に掛けられているネームプレートでございます。紀藤様にお救い頂いた聖羅様が、件(くだん)の際に覚えておいででしたので」 (ああ。なるほど)  おれは頷いた。この塾で働くスタッフは、社員もバイトもみんな首からネームプレートをぶら下げている。生徒や保護者が、誰が何という先生なのか覚えやすくするためだ。今時の企業ならコンサートスタッフでなくてもやっている習慣である。 「失礼とは存じましたがインターネットで調べさせて頂きました。すると紀藤様がこの進学塾で働いていると分かったもので、御礼の品を持参した次第でございます。不躾ではございますが是非お受取り下さい」  そう言って、鳴瀬老人が文庫本サイズのケースを差し出した。見るからに貴重品が入っていそうな装丁だ。表には見たこともない紋章と文字が描かれている。 「なんですか……これは?」 「西九条家に伝わる家宝の一つでございます。由来は詳しく存じ上げませんが、遥か昔に名の知れぬ聖者が作った懐中時計だとか。『刻(とき)を統べらんとする者、吾が至宝を手に。されどルクスリアの王に魅せられることなかれ。ユダが座らんとする時、円卓は彼(か)の方陣とならん』――と書かれてございます」 「……」  なんだかノストラダムスの予言みたいだ。どうして文字の意味を解読できたのか分からないが、金持ちそうだからそれなりの古文書で調べたのかも知れない。  いずれにしろ、恩返しとしてはもったいないくらいだ。 「お礼なら菓子折りくらいで十分でしたのに――。わざわざこんな貴重なものをお持ち頂いてすいません」  おれは頭を下げた。礼儀としてはいったん受け取りを断るべきだが、相手の様子からすれば無駄なやり取りに終わるだろう。  鳴瀬老人が再び目礼した。 「では確かに。繰り返しになりますが聖羅様をお救い頂きまして誠にありがとうございました。これにて失礼させて頂きます」  そう言って鳴瀬老人はビルを立ち去って行った。 「それなに?」  鳴瀬老人を見送ってデスクに戻ると、向かいの席の塾長がすぐケースに興味を持った。前の塾長とは正反対で、かなりテキトーな人である。 「西九条家のお嬢様を不良から助けたお礼だそうです。なんだかよく分かんないですけど、遥か昔にどっかの偉い人が作った時計だって言ってましたよ」 「西九条家って……あの西九条家?」  塾長が意外な反応を見せたのでおれは聞き返した。 「有名なんですか?」 「有名もなにも、西九条家って言ったら聖ブレスト学園の創設家じゃないか。そんな名家のお嬢様を助けたなんて、紀藤くんも結構男気あるねえ」 「……」  塾長に言われて思い出した。そう言えば、西九条家は聖ブレスト学園の創設家だ。西九条兵衛輔がたった一代で超有名セレブ校に育て上げ、今では多種多様な教育事業を展開しているエデュケーション・コンツェルンである。巷ではライバル校である聖フォレスト女学院と犬猿の仲とされているが、実際は犬猿の仲どころか刎頚の友というのが分かっている。なぜなら、この塾に通う両校の生徒がかなり仲がいいからだ。もし噂通り犬猿の仲ならば、この塾では乳バトルとか喧嘩とかが絶えないだろう。 (なるほど……西九条家のお嬢様か。どうりでセレブな感じがする女の子だったんだよな)  おれは心のなかで頷いた。執事の一人や二人いてもおかしくない家である。 「で……どんな時計?」  と、塾長が興味を示すのでおれは早速ケースを開けてみた。  すると中には鳴瀬老人が言った通りアンティークな懐中時計が入っていた。銀色で、いわゆるハンターケースと呼ばれる上蓋がついたタイプだ。名の知れぬ聖者が作ったと聞いたせいか、なんとなく厳かで神聖な雰囲気を感じる。オークションに出せばどれくらいの値が付くのだろう。  ――と。何気なく上蓋を開けてみたおれは眉をひそめた。長針も短針も秒針も止まっていたのだ。時刻もズレていて12時00分を指している。 「なんだ、壊れてるじゃん。偽物なんじゃないの?」  塾長が鼻で笑った。わざわざ壊れた時計を礼品にするとは一体どういうつもりなのだろう。 「まぁ時計は持ってますし、これはこれでアンティークとして部屋に飾っておきますよ。秘密めいた聖者の時計を持ってるなんて、なんか格好いいじゃないですか」  おれは負け惜しみみたいに答えて、時計上部についたボタンらしき突起を押してみた。あるいはそれで動き出すか、ネジでも巻く仕組みなのかも知れない。  実際、それで秒針が動き出した。なんだ、壊れてるんじゃなかったのか。  そう一瞬だけ安堵した時、おれは一つ不思議なことに気がついた。 (あ、あれ!? なんで秒針が逆周りに動いてるんだ……!?)  秒針が文字通り反時計周りに時を刻んでいた。ローマ数字で刻印された指針を、12……11……10……9……と遡って指しているのである。そして秒針が一回転すると、長針がわずかに動いて11時59分を指した。秒針どころか長針まで反時計周りだった。 (なんだこれ? 全然時計の役目果たしてないじゃん)  時間は進むものである。SFじゃない限り時間軸は簡単に超えられるものではない。仮に超えられたとしても、グランドファーザー・パラドックスなどの矛盾をどう解決するというのだ。 「……」  おれは暫く奇怪な懐中時計を見つめていた。  けれどどうやら秒針が遡ったからと言って、時間も逆戻りしたようではなかった。鳴瀬老人に応対した時間に、塾内の様子が変わらなかったからだ。 「塾長。見て下さい。これかなり手の込んだ時計ですよ。針が反対に動くんです」  そう自慢げに見せびらかそうと思ったおれは、そこでさらに驚いてしまった。塾長が静止していた。……いや、フロアにいる全ての人間が静止していた。 (なんだよこれ――!?)  にわかには信じられなかった。時計が動き出した途端に世界が停止したのだ。完全に物理法則に違反している。いや、法則違反どころの騒ぎじゃないじゃないか。これではまるでAVの時間よ止まれシリーズだ。 「……」  と、そう考えたおれは、独り身のアラサーらしく不埒なことを思いついてしまった。ほんとに時間が止められるというのなら、教え子達にイタズラし放題じゃないか。おっぱいを揉んだりスカートを捲ったり、無垢な唇を奪いまくったり――。  おおっ。想像しただけでもテンションが上がる。この塾に通う生徒のなかには、おれが目をつけている『お気に』が何人もいるのだ。  でもどうやったらまた時間が動かせるんだ? それにタイムストップには制限があるのだろうか? 『刻(とき)を統べらんとする者、吾が至宝を手に。されどルクスリアの王に魅せられることなかれ。ユダが座らんとする時、円卓は彼(か)の方陣とならん』  鳴瀬老人が言った言葉が思い出された。 『刻(とき)を統べらんとする者、吾が至宝を手に』という部分は分かる。時間を制御したければこの時計を使えということだ。  だがルクスリアの王とかユダなんたらの意味が分からない。それこそノストラダムスの予言にあった『アンゴルモアの大王』とか『マルス』とかいった言葉と同じレベルだ。どう頭を捻っても答えが出てこない。なんかどっかで聞いたような気もするが、今のおれには思い出せなかった。  まぁいいや。『お気に』の教え子にイタズラできるなら死んだって構わないのだ。たぶん、またボタンを押せば時間は元に戻るのだろう。  そう見当をつけてボタンを押したおれは、自分の推測が正しかったことに気がついた。さっきまで氷像みたいに静止していた塾長がまた動き出してキーボードを叩き始めたのだ。  フロアのなかにも活気が戻る。みんなが動き出して喧騒が戻った。  逆に不思議なからくり時計の針は、また壊れたみたいに時を刻むのを止めていた――。 「ね――ぼっち。今年のクリスマスは誰と過ごすの? やっぱ自宅待機?」  時計をポケットに忍ばせたまま教室に入った途端、おれは一人の女子生徒に声を掛けられた。朝比奈C学3年の宮間遥香である。廊下や自習室でおれの姿を捕捉するなり、いちいち絡んでくる面倒くさい『お気に』だ。おっぱいが超C学生レベルなのはいいが、大人を馬鹿にする態度はなんとも苛立たしかった。 「うるせぇな。おれが誰とどんなクリスマスを過ごそうが宮間には関係ないだろ。他人のこと心配するより自分のこと考えな。汗臭い靴下枕元に置いてるとサンタさんが逃げるぞ」 「あは。やっぱ今年も自宅待機なんだ? かわいそうに。……彼女がいないなら私が代わりにデートしてあげよっか? 駅前のイルミネーションとか綺麗だよ」 「おれとデートする暇があるなら宮間だってぼっちだろ。コンビニのケーキで独り淋しく楽しんでな。特別にシャンパンの1本くらい許すから」  売り言葉に買い言葉である。おれがこう言えば必ず彼女がああと返事を返してきた。大喜利並みの即答にはまったくもって感心するばかりだ。一体、どんな脳構造をしているのだろう。  もっとも、他の生徒達にとっては恒例の漫才である。おれと宮間の掛け合いを無視するかのように、授業開始5分前の教室は色んな学校のC学生達でざわめいていた。もう一人の『お気に』である望月恵理子も窓際の席でスマートフォンを弄っている。 「C学生にお酒勧めるとか先生失格だし。塾長さんにチクったらクビにされるよ」 「クビで結構だよ。そうすりゃ宮間と永遠に会わなくて済むんだからな」 「そんなこと言ってェ。ほんとは私のこと大好きなクセに。照れなくていいからデートしようよ。毎年自宅待機だとリア充になれないよ? もうすぐ三十路になるんでしょ?」 (……ああ、くそっ。ほんとムカつく生徒だな。ぼっちとかリア充とかいちいちおれの悩みを突くんじゃねぇ。的確過ぎて笑えないだろうが)  楽しそうにからかってくる女子生徒におれはふと仕返しの方法を思いついた。そうだ。こっちにはルクスなんたらの時計があるんだ。言葉で勝てないなら魔法の力で勝ってやる。  そう考えたおれは、ポケットに忍ばせたあの時計のボタンを押してみた。  するとその途端、さっきの事務室と同じように世界の時間が停止した。今まで喧騒に溢れていた教室がしんと静まり返り、すべての生徒が石像と化したのだ。もう、宮間の生殺与奪はおれの手の中にあった。 (……ざまぁみろ、宮間。これがおれからのクリスマスプレゼントだ。今まで散々からかってきた礼だから素直に受け取りやがれ。お前の身体はずっと前から気になってたんだよ) 「……」  教壇の前でピタっと止まった『お気に』の顎を、おれはキスを迫るガールズゲームの王子様みたいに持ち上げてみた。そして一瞬も躊躇することなく唇を重ね合わせる。  現役C学生のリップは柔らかく滑らかだった。おそらくはファーストキスだろう。宮間に彼氏がいるとか出来たとかいう噂は、これまで一回も聞いたことがないのだ。  『お気に』の唇を本能の赴くままむさぼる。音を立てて吸いまくり、しつこいくらいに舌を絡めて――。  時に歯がかちかちとぶつかることもあったが、出掛ける前にデンタルリンスでも使ってきたのか宮間の口は爽やかなミントの香りがした。ずっとむさぼっていても飽きないくらいに。  だが唇より何より、おれが気になるのは宮間のバストだった。偶然披露してくれた胸チラや透けブラでち○ぽを慰めたことが、一体、何回あるだろう。 (C学生のクセにこんなおっぱいしやがって。Dカップか? Eカップか? おれが触って確かめてやるよ。デートしたいくらいおれのことが好きなんだろ?)  そう心のなかで囁いて宮間の巨乳を鷲掴む。  学校のジャージを豊かに盛り上げるふくらみは弾力があって張りも強かった。おっぱいはみんなマシュマロみたいに柔らかいものだと思い込んでいたおれは、その意外な触り心地に驚いてしまった。柔らかいというよりかたいのだ。 (……今日はどんなブラ着けてるのか先生に見せてみろ)  時間を止めての服装チェック。罪悪感と興奮とでのぼせそうなシチュエーションだ。妄想校則第一条第一項『宮間のブラジャーは大人びていなければならない。スポーツブラは論外とする』……お、おおっ。かわいい――合格だ。  ジャージをキャミソールごと捲り上げてみると、年齢不相応に成長したバストを3/4型のブラジャーが守っていた。色は水色に近いグリーンで、カップ全体に蝶か花をイメージした刺繍が施されている。ワイヤーもつまんないストレートタイプではなく、くねくねと蛇行したレース素材だった。 (サイズはE65……。ということは、宮間のバストは85センチか。Fカップになるのも時間の問題だな)  谷間が半分こぼれている。C学生のクセにこんな贅沢に成長するなんてエロ過ぎる限りだ。クラスの男子におかずにされていても文句は言えないだろう。  おれは宮間の巨乳を揉みまくり、こぼれおちた谷間に顔を埋めてみた。そして震える手でカップを捲り、真っ白な乳房を観察する。超C学生レベルに成長したバストはお椀型にふくらむタイプだった。乳輪が少し大きめで、豆粒大の乳首がちょこんとのっている。もちろん突起はしていないけれど、欲求不満のおれには堪らない眺めだった。  おれは宮間の乳首にしゃぶりついた。大きく張りのあるふくらみを揉みながら、飢えた赤ちゃんみたいに。現役C学生にこんな変態プレイができるなんて、ほんとあの懐中時計に感謝だ。  やがて宮間のEカップで授乳プレイを満喫したおれは、次に教え子の下半身に興味を持った。じかにま○こを見たことがないアラサー男である。実際のところどうなっているのか気になってしかたなかった。 (宮間のま○こ見るからな) 「……」  聖者の時計に支配された教え子は微動だにしない。  おれは痴漢するみたいにまずお尻を撫で回し、そして中指でそっと股間をさすってみた。  ま○こだから触った感触が扁平なのは当たり前だが、女体を伝聞レベルでしか知らないおれにとっては感動の体験だった。ほんとに女の子にはちんこがないのだ。棒も袋もなくただ純粋に扁平なのである  おれはぽうっと紅潮する頬を感じながら宮間のジャージを下ろした。  ブラジャーとお揃いのショーツがお披露目になって愚息をいっそう狂喜させる。それをゆっくりと膝元まで下げてみると、宮間が秘密にしているもう一つのパーツが露わになった。 (これが宮間のま、ま○こ……ごくん)  鼻血がぶっ飛びそうな眺めだった。大人になりかけた割れ目を守るため、スリットの上部からわずかな陰毛が生え始めている。くにくにとした柔肉に沿って中指をあてがってみれば、乾いた肉壁の向こうに小さな突起を見つけた。それがクリトリスなのは分かったが、なぜかそれ以上指を入れるのは難しかった。やはりま○こは噂通り濡れていないと挿入が厳しいのだろうか。 (……せっかく目の前の前に宮間のま○こがあるのに)  自由に弄れないもどかしさに悶々とする。  ただそんな状況で一つ理性に耳を傾けたことは、これ以上無理に触ってはいけないということだ。ただでさえデリケートな処女ま○こである。ヘタに弄繰り回して傷でもつけたら大変だ。もちろん、フル勃起をねじ込むなんて論外である。  おれは宮間のま○こを見れたことで満足し、乾いた肉壁から手を離した。  代わりに目を付けたのはお尻だ。ミニスカートのまま階段を上がってパンチラを見せたり、挑発するような前かがみ姿勢でパンティラインを浮かせたり――、彼女のそれは何回ラッキーな思いをさせてくれたのだろう。女運が皆無の男にとって、チラリズムは人生に希望を与えてくれる一瞬の光なのだ。  おれは氷像みたいに固まった宮間を動かし、文字通りリアルラブドールにした。ショーツを膝元に下げたまま教卓に手をつかせ、お尻を突き出させたのである。 (ハァハァ……見ろよ、宮間。宮間のおっぱいで先生のち○ぽこんなになっちゃったぞ……ハァハァ、ハァ)  いわゆる立ちバックの姿勢を取った教え子の背後に回り、一瞬も躊躇することなくフル勃起を取り出す。現役C学生のお尻は黄金比の造りだった。子供みたいな小ささを残しながらも、一方で大人みたいなエロさを兼ね備えているのだ。おれは宮間の桃肉に我慢汁をなすりつけ、そして割れ目に沿ってフル勃起を挟み込んだ。 (ああっ、気持ちいい――っ……ぃ)  念願だった尻挟み。宮間のお尻はおっぱいと違って張りも弾力もなく、ただただ苺大福みたいに柔らかかった。ゆっくりと腰を動かすとペニス全体が心地よくくすぐられる。『お気に』をバックで突いている錯覚も甘美だった。  おれは時に激しく腰を動かし、時にスローテンポで擦りつけ、教え子の桃尻を楽しんだ。  根元を摘んでぺちぺちとたたくと子供以上大人未満に成長したお尻がぷるぷると揺れた。あるいは先っぽを割れ目に沿って這わせると、最も下の部分で、生えかけの陰毛が海綿体に触れた。くにくにとぶつかる柔肉はま○こだろう。背後から見るそれはまるで明太子を二つ並べたかのような眺めだった。  おれはさんざんに宮間の尻コキを堪能し、やがて猛烈な幸福感とともに精液を解き放った。勢いよく飛び散ったそれはC学生の桃肉を穢し、壁を這うナメクジみたいに垂れ下がっていった――。 (……なぁ望月。先生のち○ぽどうなってる? 照れないでいいから言ってみてよ) 「……」  宮間の尻コキで射精を終えたおれは、時間を戻すことなくもう一人の『お気に』のもとへ行った。窓際の席でLINEをやっていた望月恵理子である。おっぱいは宮間の足元にすら及ばないが、顔は妖精並にかわいい美少女だった。 「……」  もちろん、ルクスなんたらの時計に支配された彼女はうんともすんとも言わない。だが、おれの頭のなかでは彼女との会話がはっきりとイメージされていた。 (え〜……っ、なんか大きくなってる。勃起って言うんでしょ、それ) (宮間のお尻が気持ち良すぎて精子出しちゃったんだよ。C学生のクセにEカップあるとか贅沢だよな。望月は何カップあるの?) (……) (誰にも言わないから教えてよ。ブラはもう着けてる?) (……)  妄想のなかでも『お気に』が黙った。いっこうに萎える気配のないフル勃起から視線を逸らすように、俯いて頬っぺたを赤くしながら。 (答えないなら触って確かめちゃうからな。望月のおっぱいもずっと気になってたんだ) (ダメ……っ)  と、両腕を抱えておっぱいをガードする彼女。だが現実にはLINEをじっと見つめている姿勢である。制服の上から胸を触ってみると、わずかにふくらんだ盛り上がりがおれの手のひらに収まった。 (あ……かわいい。ブラ着けてないってことはまだAとかAAくらい?) (どうせぺちゃパイだもん……。遥香ちゃんのおっぱいとか半分分けて欲しいよ)  妄想のなかの彼女が恥ずかしそうに答えた。この年頃にはこの年頃なりの、カラダに関する悩みが色々とあるのだ。  おれは言った。 (望月にお願いがあるんだけど) (うん?) (先生のち○ぽ舐めてくれない? 宮間があんな格好だからお掃除フェラしてもらえないんだ。恥ずかしいと思うけど、望月におちん○ん舐めてもらったら嬉しいな)  仕返しをくらった巨乳C学生は、教卓に手をついたバックスタイルのまま固まっている。  別に彼女でお掃除フェラさせても良かったのだが、リビドーの歯止めが利かなくなったおれはもう一人の『お気に』に食指を向けていたのだった。 (やったことないもん。無理だよ) (そんなこと言わないで。ほんのちょっとでいいから。ね――お願い) (……)  望月が悩んだ。時間が止まっているのだから無理強いしても構わないのだが、おれは彼女との妄想を楽しみたかった。  やがて妖精並の美少女が言った。 (ほんとに……ほんとにちょっとだけ?) (うん、約束する。望月はただお口開けていればいいから)  そうしておれは、LINEを操作する『お気に』の顔をこちらに向けさせると、無垢な口を開かせてフル勃起をねじ込んだ。  能動性ゼロの静止世界だから望月からフェラすることはない。けれど、現役C学生の口に飲み込まれたち○ぽは確かな快感を覚えていた。  生温かいのだ。生温かくてヌルヌルとくすぐってくるのだ。 (ハァっ――気持ちいいっ。やったことがないとか言って、望月、フェラ巧いじゃん) 「……」 (宮間のお尻でイッたばっかりなのにもう出そう。ち○ぽすっげぇ気持ちいいっ) 「……」  微動だにしない『お気に』の口にハァハァとフル勃起を出し入れする。  連続的に望月の歯がち○ぽに擦れたが、むしろカリ首や裏筋に触れて快感度が倍増した。  おれは激しく腰を動かし、やがて数分も経たないうちに二度目のオルガズムを迎えた。 (っあ、あ……い、イク――――っ!!)  射精直後の二発目は、腰が砕けるほどの快感だった。全神経が射精管の一点に集中し、真っ赤に膨張した亀頭がびりびりと痺れたのだ。膝が震え、望月の肩に掴まっていなければ卒倒する悦楽だった。  気がつけば、望月の口から白濁した粘液が溢れ、唇の端から涎みたいに滴っていた。 「げほっ……ごほっ……」  二人の『お気に』と夢みたいな悪戯タイムを終えると、おれは宮間の服装を元に戻し、それからルクスなんたらの時計をまた停止させた。こっそり針の動きを見てみれば、11時59分だった時刻が11時36分を指していた。  知らぬ間に口内発射を喰らった美少女が青臭い粘液にむせ返っている。 「どうしたの? 恵理子ちゃん」 「ん……なんか分かんないけど口に……おえっ。げほっ、ごほっ」  顔をしかめながら口をおさえ、望月が慌てて教室を出て行った。 「どうしたんだろ?」 「さぁ……」  少しやり過ぎたかな、という後ろめたさを覚えつつ、おれは惚けてみせた。 「で……話は戻るけどデートはどうするの? ほんとはしたいんでしょ、私と」 「遠慮する。宮間とかもうお腹いっぱいだし」 「はぁ? 意味分かんないから」  Fカップの教え子が言った。 「それより早く席に戻れ。そろそろ授業始めるぞ」  おれが命令口調でそう言うと、宮間は不満げに頬っぺたを膨らませながら席に戻った。  ほんとにお腹いっぱいなのだ。今のところは――。                 ※ “時を統(す)べらんとする者、吾が至宝を手に。されどルクスリアの王に魅せられることなかれ。ユダが座らんとする時、円卓は彼(か)の方陣とならん。”                  聖者ヴァリニャーニ著『白魔術体系』より。                            (To be continued)
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妄想オムニバス『妄想の片鱗』 小説  Angel Heart  - 14/12/23(火) 17:46 -

(時間を自由に操れるのはありがたいんだけど、どうも気になるんだよな、あの鳴瀬とかいう執事が言ってた言葉が――。ルクスリアの王だっけか? 全然聞いたことないぞ。どこの国の王なんだ??)  授業を終えたおれは、そのまま3Fにある自習室に足を運んでいた。  気になったルクスなんたらがどこの王なのか調べるためだ。広い自習室には生徒用に揃えた赤本や問題集、それに参考書がある。世界史の用語集でも見れば答えが分かるかと思っていた。なんなら、入試や学校情報を検索するために設置した端末でググってみてもいい。世の中には種々雑多なマニアや専門家がいるからすぐに分かるだろう。 (ユダはだいたい想像がつくんだけどな……。キリストを裏切ったあいつだろ。いや、もう一人いたな。確かヤコブの子でそいつもキリストの弟子で……ああ、もう。わけ分かんないぞ)  ぶつぶつと独り言をいいながらおれは世界史の参考書を漁った。  けれどどの本にもルクスリアという国は載っていなかった。  ユダは世界史よりむしろ倫理の参考書に多く登場し、キリストを裏切った13番目の使徒として解説されていた。  だからどうしたというのだ。最後の晩餐は円卓じゃないし、円卓って言ったらアーサー王伝説だろう。ランスロットとかトリスタンとかガラハッド卿とか――。  ……そう言えば『Fate/Zero』のDVD BOXまだ買ってなかったな。ブリタニアの王って言ったらやっぱセイバーなんだよ。あの戦闘ドレス姿がかっこかわいいんだ。……いや、かわいさで比べるなら遠坂凛とイリヤも捨てがたい。甘えてみたいならアイリさんだけど。  などと自分でもなにを調べているのか分からなくなった時、おれは声を掛けられた。  つい最近、英語の非常勤講師として入社してきた白井優美(ゆうみ)先生だ。おっぱいも大きく性格も明るくて、男子どころか女子生徒にまで人気の女子大生だった。確か聖上女学院大学の2年生だと言っていた。 「先生もなにかお探し物ですか?」 「うん……世界史についてちょっとね。ルクスリアって国、どっかで聞いたことありません?」 「ルクスリア……ですか? さぁ……私、世界史は苦手だったんで」 「そうですか。文系の先生なら分かると思ったんだけどな」  おれは世界史の参考書を書棚に戻した。 「すいません、お役に立てなくて」  優美先生が小さく頭を下げた。ネームプレートをぶら下げたブラウスが宮間以上に盛り上がっている。 「優美先生はなにを?」 「入試の出題傾向とかちゃんと把握しておいてねって塾長さんに言われて――。生徒に勉強教えること以外にも結構やること多いんですね、この仕事って」 「だったらこの過去問集がいいよ。解説も丁寧だし、リスニング用のCDも付録でついてるから」  と、おれは何気なく一冊の問題集を取り出した。おれが新人の頃、やはり先輩講師から推薦された過去問集である。出題傾向や対策が詳しくまとめられていて、効率よく知識を得るためには最適な問題集だった。 「ありがとうございます。助かります」  優美先生が問題集を受け取った。こんな綺麗な女子大生と聖夜を過ごせたらどれくらい報われた気持ちになれるのだろう。もっとも、どうせ彼氏持ちなんだろうけど。 「クリスマスは誰と過ごす予定なんですか? 優美先生は」 「えっ……?」  と、不意の質問に巨乳女子大生が身構えた。あるいはナンパと勘違いしたのかも知れない。 「いや……さっき生徒にからかわれたんですよ。三十路になるのにぼっちクリスマスとかかわいそうだって言われて。余計なお世話ですよね、おれが誰とどんな聖夜を過ごそうが関係ないのに」 「――笑」 「なんで笑ってるんですか?」 「それ……もしかして遥香ちゃんのことじゃないですか? 聞きましたよ。先生が遊びに行くのにも飲みに行くのにもいつも独りだから『ぼっち』ってあだ名付けたって(笑)」  あの野郎。今度時間止めたら処女膜破ってやる。余計なこと吹き込みやがって。 「面白い女の子ですよね、遥香ちゃんって」 「口が悪いのがたまに瑕ですけどね。……で、先生のご予定は?」 「彼氏と一緒にディズニーランドに。ディズニーホテルの予約が奇跡的に取れたんです」  ……やっぱりな。大体おれが目を付けた相手って9割方彼氏持ちなんだよ。美人ばっかり選ぶせいか大概がっかりさせられるんだ。肉食系みたいにナンパできる勇気があればそれでも寝取ってやるんだけど、あいにく、そんな甲斐性があれば『ぼっち』なんてあだ名はつけられてない。まったく、草食系の哀しい性(さが)だ。 「いいですね。パレード見て彼氏さんとプレゼント交換して、メルヘンホテルでディナーですか。理想のクリスマスですよ、それ」 (……んで朝までHしまくりなんだろ。こんな巨乳の女子大生を好き放題にできるなんて、なんて恵まれた男なんだ……くそっ) 「先生の方はどうなんですか? やっぱり『ぼっち』なんですか?」  優美先生が椅子に腰掛けた。広い自習室にはパテンションで区切られたブースが50席ほどある。テスト前は満員になるが、今は4〜5人ほどの生徒しかいなかった。 「残念ながら――。今年もコンビニのローストチキンと安ワイン片手に淋しくDVDを観る予定です」 「サンタさん、ぼっち先生ところにも来るといいですね(笑)」  優美先生が微笑んだ。独り身の男を慰めるような優しい目だが、一方で草食系を憐れんでいるような冷たい目でもあった。  おれは心なしか疎外された気分を感じた。 (……結局、優美先生も草食系を馬鹿にするリア充か)  がっくりきた。別にクリスマスを一緒に過ごして欲しいとは言わないが、せめて草食系に理解を持つ女性であって欲しかった。そうであってこそ一緒に働けて楽しいというものだ。  おれは無意識のうちに聖者の時計を動かしていた。『ぼっち』を憐れむ美人女子大生に草食系の鬱憤をぶつけたくなったのだ。 「……」  世界の時間が停止する。優美先生が止まり、シャーペンを走らせていた生徒達がメデューサに睨まれた。 (ごめんね、優美先生。どうせ家に来るならサンタさんじゃなくて先生がいいんだよ。おれ、アラサーなのに女の子と一緒にクリスマス過ごしたことないから)  と、椅子に座ったまま固まった美人女子大生の顎をくいっと上げ、宮間にやった時と同じようにいきなり唇を奪う。キス慣れした女子大生のリップは薄く大人の味がした。無理やり舌を絡めるとエロい感触が伝わってきた。吐息すら聞こえてきそうだった。  おれはブラウスを盛り上げるふくらみを真正面から鷲掴んでみた。宮間以上に気になっていた巨乳はやはり宮間以上に巨乳だった。 (でけっ……何カップあるんですか? これ) 「……」 (Fカップ? それともGカップ?)  時を封じられた女子大生は焦点の定まらない目でじっと虚空を見つめている。  おれは飽きるほどおっぱいを揉みまくり、それからブラウスのボタンを順番に外していった。  ごくり、と一つ大きく生唾を飲み込んでブラウスを広げてみる。  見るからに美麗なバストがローズピンクのブラジャーに包まれていた。宮間と同じように蝶か花をイメージした刺繍が施されていて、フルカップなのに深い谷間がもうこぼれていた。サイズを確認すればF65だった。つまり優美先生のバストは88センチだ。 (Fカップじゃ小さいんじゃないんですか? おっぱい苦しそうですよ)  不慣れな手つきでフロントホックを外す。カップを捲ってみればやや外向きにふくらむ巨乳がぷるんとこぼれおちた。小さくコンパクトにまとまった乳首がU字型の乳房に載っている。そこに栗色の長い髪の毛が垂れ下がっている眺めがフェチっぽく艶めかしかった。  おれは優美先生の髪を背中に流し、しゃがみ込んだまま左右の乳房を鷲掴んだ。発展途上中の宮間とは違い、すでに女体として完成した優美先生のふくらみは柔らかさにあふれていた。ぷにぷにと頼りなく、その一方でしっかりとした弾力も跳ね返ってくるのだ。 (ハァハァ……優美先生のおっぱい、めっちゃ柔らかいですね――ハァ、ハァ)  鷲掴んだまま円を描くようにまさぐってみる。あるいは手のひらに載せて弾ませ、Fカップが波打つ様子を堪能した。左右の乳首を吸いまくるとお姉さんに甘えるマセガキの気分になり、ノスタルジックな恍惚感にめまいを覚えた。  たまらなくなったおれは下半身を露出し、優美先生の眼前にフル勃起を差し出した。ち○ぽを見られるのが夢だった。たとえ相手が静止していたとしても――。 (優美先生のおっぱいでこんなになっちゃいましたよ……ハァ、ハァ。彼氏さんとおれ、どっちがち○ぽでっかいですか?) 「……」  巨乳の女子大生は答えない。ただ、彼氏のち○ぽに飽きてきたの――という妄想のなかの返事がおれのハートを熱くした。 (誰にも言わないんでHしましょうよ。優美先生のことは前から気になってたんです) (ええっ……そんなこと急に言われても、私……) (ね――お願い。一回だけでいいんで) (……)  妄想のなかで戸惑う女子大生のリアクションを、おれはイエスの意味に捉えた。クリスマス前に寝取ってしまうスリルがたまらない。  おれは血管を浮かせて怒張するち○ぽをFカップの谷間にあてがった。そして左右の乳房を手繰り寄せ、きついくらいに挟み込んだ。初めて体験するパイズリは天国だった。マシュマロみたいなやわらかさがフル勃起を優しく包み込むのだ。 (っあ――気持ちいいっ……優美先生の谷間、すっげェあったかい……) (ダメ……恥ずかしい) (どうして? 誰も気づいてないんだからいいじゃないですか) (だって彼氏以外の男の人にやってあげるの初めてなんだもん……) (でも彼氏のち○ぽに飽きてきてるんでしょ? たまにはほら、違うち○ぽを)  左右の乳房を手繰り寄せたまま、おれは懸命に腰を動かした。現実は優美先生が微動だにしないのでセルフパイズリするしかないが、それでも88センチの谷間は心地よかった。  挟んだまま乳房を揺らすとくすぐったい電流が肉棒を駆け巡った。  我慢汁を垂らす亀頭を乳首に押しつけると透明な粘液が糸を引いた。  圧巻だったのは寄せて上げた深い谷間にち○ぽを垂直に差し込んだ時だ。カタい愚息がやわらかな乳房に埋没し、まるで挿入しているかのような錯覚を覚えた。おれは激しく腰を動かし、三発目のスペルマが飛ぶ寸前でフル勃起を谷間から引っこ抜いた。 (ハァハァ……優美先生のパイズリ、ほんと最高。毎日やって欲しいよ、これ)  セルフでも気持ち良すぎるパイズリだ。もし優美先生が能動的にテクニックを駆使してきたら何分持つのだろう。彼氏に仕込まれているはずの技だ。きっと1分すら持たないかも知れない。 (パイズリすると気持ちいいの? 優美先生も?)  と、下半身を露出する変態的な格好のまま、おれはその場にしゃがみ込んで優美先生のタイトスカートを捲った。現役女子大生のま○こが見てみたかったのだ。C学生とは違う、完成された秘部を――。  ファスナーを上げて腰元までスカートを捲り上げ、黒いストッキングを足首まで下げおろす。ブラジャーとお揃いのショーツはこんもりと盛り上がっていた。  おれは鼻息を荒くしながらそれを脱がせ、少し乱暴に足をM字型に広げさせた。 (す、すげぇ……これが現役女子大生のま○こ……ごくん)  内側の肉壁がハミ出たスリットを、手入れされた陰毛が覆い尽くしていた。  かつてはきれいな一本線だった柔肉は、今や複雑な形状に変化している。くすんだ肌色に近い外壁のなかから、波打つような襞が現れているのだ。  ただ、その肉襞を両手の親指で広げてみるとサーモンピンクに輝く内側が見えた。上部に人型の傘をかぶったクリトリスがあり、その下に尿道口と膣穴があったのだ。優美先生のま○こは結構分かりやすく、挿入すべき穴が童貞にも分かった。 (ここが気持ちいいんですよね、優美先生)  豆粒大に突起したクリトリスを指先で転がす。神経が集中しているそれはくにくにとした触り心地で、優美先生が時を止められていなかったら身悶えて喘ぐはずのポイントだった。  おれは反応しないクリトリスをいじり続け、そして濡れないま○こに顔を埋めた。やはり宮間と同じように生体反応を封じられた身体はピクリともしなかったが。  ただ、無我夢中で優美先生の鉄くさい秘割れを舐めまくっているうちに、草食男の唾液で襞や肉壁がぬめりを帯び始めた。中指に唾をつけて膣穴に差し込んでみれば、乾いた抵抗感もなくにゅるっと滑り込んだのだった。  優美先生の穴のなかは生温かく、圧迫感のある肉壁が左右から中指を締め付けた。 (温っけぇ……)  草食系のおれには初めての感触だ。中指を包む肉壁の感触も、最奥にある行き止まりの感触も、あるいは指を折り曲げた時にぶつかる恥骨の感触も、すべて新鮮な驚きと感動に満ちていた。  おれは優美先生を椅子の上でM字開脚にさせたまま、破裂しそうに怒張しているち○ぽを摘んだ。そして、興奮と焦りとでTry and Errorを繰り返しながら、漸く先っぽを挿入することに成功した。彼氏専用に育てられたはずのま○こが、憐れな男の欲望を受け入れたのだ。 (ハァハァ……気持ちいい。優美先生のま○こ……ハァハァ、ハァ)  さすがに経験値が多い女子大生だ。おれがゆっくりと奥まで差し込むと、先っぽどころか根元まで飲み込んでくれた。肉厚な柔壁が心地よくち○ぽ全体を摩擦し、天国みたいな幸福感をおれに味わわせる。  おれはハァハァと息を切らせながら懸命に腰を動かした。フル勃起が密穴を出入りするたびに甘美なくすぐったさが神経を駆け巡る。  寝取られた優美先生は虚空を見つめたまま、88センチの巨乳をタプタプと波打たせていた。グラインドさせながらそれを鷲掴んでみれば、犯罪的な興奮に射精欲がふくらんでいくのだった。  やがて今日三回目の限界点を迎えたおれは、生温かい膣口からち○ぽを引っこ抜き、M字開脚のまま動かない女子大生の上半身に向けて射精した。  勢いよく噴射したそれは狙っていたかのように美麗な顔面にぶちあたり、それからFカップの乳房へと飛び散った。ブラウスもブラジャーもタイトスカートも精液まみれになり、漸く興奮が冷めてみればち○ぽが痛いほどに歓喜していた。  おれは優美先生の口にち○ぽをねじ込んできれいにしてもらい、最後にもう一度だけその美巨乳で挟んでもらった。  こっそりルクスなんたらの時計を見てみれば、11時36分だった針が11時4分を指していた――。 「こら。がきんちょ共。ゲームするなら家に帰ってやれ。ここはお勉強する場所でDSする場所じゃないんだよ」  巨乳の女子大生を凌辱したおれは、時間を戻すと最後の授業に臨んだ。難関C学受験コースの最上級クラスである。あらゆる模擬試験で偏差値70を超える生徒だけが集まる、いわばエリート中のエリートクラスだ。  もっとも、将来の官僚候補とは言ってもただのS学生である。授業開始5分前になっても席に着くどころか、家から持ってきたDSで盛り上がっていた。 「あとちょっと。あと3分だけ待って。もう少しでレベル上がるんだから」 「ダメ。早くしまって席に戻れ。じゃないと没収するぞ」  おれは命令口調で脅した。まぁここは学校じゃないから没収する気はないんだけど、いつまでも見逃していると教室がぐだぐだになってしまう。引き締めるところは引き締め、緩まめるところは緩めるのがこの業界の常識だった。  ――と、そこへ算数の問題集を持った望愛(のあ)ちゃんがやって来た。今流行りのキラキラネームをした美少女である。 「時計算の質問なんだけどいい?」 「いいよ。なに?」 「2時20分に長針と短針が示す角度は何度ですかって――。どう考えればいいの?」  優美先生とは違って香水もデオドラントの香りもしない、天然のロリくささだ。穢れを知らない瞳と体つきが、歪んだ食指を疼かせる。 「長針と短針の動きを別々に考えな。長針は1時間に360度回転するから、20分で何度回転する?」 「360度×20分/60分で120度」 「そう。じゃあ短針は?」 「……」  望愛(のあ)ちゃんが考え込んだ。長針の動きは単純だが短針の動きは少し複雑になる。流水算とか旅人算とか通過算と同様、S学生にとっては思考を要する難問だ。 「短針は1時間経過すると一つ指針がズレるんだよ。12個あるうちから隣の1個に」 「あっ。じゃあ文字盤は全部で12個あるから、1回転360度のうち1/12個ズレて30度移動することになるんだ」 「そう。じゃあ20分では?」 「……」  また望愛(のあ)ちゃんが考え込んだ。  教卓の上に問題集を置いて真剣に考え込む様子はかわいいことこの上ない。宮間みたいな生意気さもないし、優美先生みたいな成熟さもない。ただただ純真で微笑ましいのだ。  この、無垢な身体をイタズラできたらどれくらい幸せだろう。C学生とも大学生とも違う、まさに犯罪的な快楽に溺れることができるのだ。ふくらみかけのおっぱいを触りまくり、産毛の一本すら生えていない割れ目を拝見することができて――。 「分かった。20分は1時間の3分の1だから短針の角度は……」  教室の時間が止まった。DSで騒いでいたクソガキ連中が止まり、望愛(のあ)ちゃんがピタッと静止したのだ。聖者の時計は11時4分からまた動き出していた。 (無垢なS学生にイタズラするのは気が引けるけど、これもルクスなんたらの時計があればこそだ。今時のS学生の発育を拝見させてもらうぞ。望愛(のあ)ちゃんのおっぱいはどれくらいふくらんでるのかな……笑)  そしておれは、教卓に上半身をもたれかける教え子の胸に手を伸ばした。さすがに発育の早いS学生だけあって、望愛(のあ)ちゃんの胸は微かにふくらみ始めていた。まだブラジャーを着けるレベルではないけれど、宮間と同じように張りが強い感触が手のひらに伝わってくるのだ。揉めば確かな柔らかさも感じた。中に着ているのはキャミソールではなくただのTシャツだろう。  おれは思う存分S学生のおっぱいを触り、そして今度は突き出されたお尻に興味を向けた。C学生のお尻は子供以上大人未満で柔らかかったが、子供以上子供未満のお尻はどんな感触なのだろう。ち○ぽを挟むには小さすぎるのだろうか。それとも犯罪的な快楽を満足させてくれる未成熟なピーチなのだろうか――。  おれは望愛(のあ)ちゃんの後ろに立ってジーンズを下ろした。生地がキツいから一緒にパンツまで脱げちゃったのはご愛嬌だ。S学生らしい縞々のパンツの向こうから、天使みたいなちっちゃいお尻が顔を覗かせた。 (かわいいな。C学生や大学生もいいけど、やっぱS学生はS学生なりに特別な魅力があるんだよ。絶対に穢しちゃいけないっていう、タブー的な魅力が)  そしておれが望愛(のあ)ちゃんのジーンズをパンツごと足首までおろし、無垢な割れ目を拝見しようとした時だった。 “……時を統(す)べらんとする者、吾が至宝を手に。されどルクスリアの王に魅せられることなかれ。ユダが座らんとする時、円卓は彼(か)の方陣とならん。”  鳴瀬老人から聞いたあの言葉が響いた。威厳と神聖さを備えた聖者のような声で。 (な、なんだ……!?)  おれは驚いた。どこから聞こえてくるのか分からないのだ。  するとポケットに入れていたはずの懐中時計がスゥっと宙に浮かび上がり、まばゆいばかりの光に包まれた。それは銀色で、懐中時計と同じ色だった。  望愛(のあ)ちゃんのジーンズとパンツがするすると元に戻る。まるで逆再生でもしているみたいに――。  おれは混乱した。今、目の前で起こっていることが理解できなかったのだ。  不思議な聖者の声が文言を続ける。 “ルクスリアの王、すなわち七つの大罪にて色欲を司るアスモデウス。ユダは13番目の使徒にして円卓に招かれざる客なり。吾が忠告を無視せなば、汝、神の鉄槌を受けん。五獣の王の生贄となろう。” 「……」  おれは呆然と立ち竦んでいた。宙に浮く聖者の時計を見つめながら。  ただ、そんな状況のなかで謎掛けの意味にやっと気づいたのだった。  そうだ。ルクスリアは色欲を司る悪魔アスモデウスのラテン語名だ。確か、大学の時、ヨーロッパ史の講義で聞いたことがある。みんな胡散臭そうに授業を聞いていたけれど、おれは少なからずオカルトに興味があったから覚えていた。牛・人・羊の頭とガチョウの足、そして毒蛇の尻尾を持ち、手には軍旗と槍を持って地獄の竜に跨って口から火を噴く旧智天使――それがアスモデウスだ。  そうか……それが五獣ということか。  まばゆい光にさらされながら、謎掛けの意味が次々と氷解していく。  ユダは13番目の使徒。円卓が時計だとすれば針が13を指し示すことはない。ユダは円卓に招かれざる客なのだ。それなのに彼をテーブルに着かそうとすれば――つまり1時間という制限時間を超えて性欲を満たそうとすれば、名の知れぬ聖者の警告通りこの時計が魔方陣となるのだ。アスモデウスをこの世に現臨させる、異界への扉として。  だとすればどうなる? 吾が忠告を無視せなば、汝、神の鉄槌を受けん。五獣の王の生贄となろう――!? ≪吾が名はアスモデウス。七つの大罪において色欲を司る王なり。汝が神に背きたる所業、確(しか)と見届けり。その堕落ゆえに吾が下僕とせん≫ (ち、ちょっと待ってくれ――!)  時計から姿を現した地獄の王におれは震えた。まさに五獣を身体にした恐怖の使者だった。希愛(のあ)ちゃんのカラダに悪戯しているうちに、1時間のタイムリミットが過ぎていたのだ。 ≪吾に聞く耳はあらず。神に背けし堕落の使徒よ、吾が僕(しもべ)と為れ!≫  アスモデウスが軍旗を振るった。  その途端、おれはよりいっそうまばゆい光に包まれた。 (うわ……わっ……ああああ―――!)  ……そして最後に視界に飛び込んできたのは、机にのしかかる希愛(のあ)ちゃんの姿と、DSを持ったまま固まる教え子達の姿だった――。                  ※ 「塾長先生」 「なんだい? みんな揃って」 「あのね……もう授業が始まって20分も経つのに先生が来ないの。ひょっとして今日、授業お休みだった?」 「ううん、そんなことないよ。みんなどこのクラス?」 「難関C学受験コースの最上級クラスです」 「そう。ごめんね……今すぐ担当の先生呼んで叱ってあげるから」  キーボードを叩いていた塾長はそう素直に謝って講師の配置表を見た。授業を放り出して油を売っているとはなんてやつだ。これでは保護者に言い訳が立たないじゃないか。  塾長は責任者としての憤りを感じつつ下唇を噛んだ。  だが、いくら配置表を見ても担当講師の名前は見当たらなかった。新学期が始まる前に、確かに担当講師は確認したはずなのに――。  塾長は傍にいたスタッフに声を掛けた。 「池田くん。難関C学受験コースの算数担当って誰だっけ?」 「最上級コースですか? だったらその席に座ってる……あ、あれ? 誰でしたっけ?」 「……」 「……」  事務室がしんと静まり返った。誰も、神の鉄槌を喰らった一講師の存在など覚えていなかった。  空しく存在を誇示するかのようなテキストの残骸が、眉をひそめる塾長の向かいの席に広がっていた――。                        Episode1「聖者の時計」END。 ※諸説ありますが、ストーリーの展開上、ユダが13番目の使徒という通説に従わせて頂きました。
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Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  LEVEL E  - 14/12/23(火) 20:09 -

今年も期待してました。
宮間遥香ちゃん気に入りましたよ。こういう懐いてくる子はもし顔が可愛くなくても可愛く思えるものです。

優美先生もいいですね。次回は対等な立場の男性とのプレイも読みたいです。

しかしながら、相変わらず緻密な設定で面白かったです。最後のどんでん返しも驚きました。オムニバスの後半も期待しています。

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Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  オールドファン  - 14/12/24(水) 8:18 -

昔から、Angel Heart さんの作品が好きで、お世話になりまくっています。今回は、ファンタジー系で自分の得意分野ではないなと思いながらも、しっかり引き込まれ、先ほど朝のオカズにさせていただきました。エピソード1があるということは…と、次も楽しみにしています。私にとっては、貴重なクリスマスプレゼントです。優美先生のおっぱいでいっちゃいました。主人公をそこまで蔑む気持ちはなかったのかもしれませんが、主人公の境遇が、あのような受けとめ方になったのかな、なんて考えていました。時計は24時間までOKかと思っていた自分が浅はかでした(笑)

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妄想オムニバス『妄想の片鱗』 小説  Angel Heart  - 14/12/24(水) 16:53 -

          Episode2「S学生湯煙パラダイス」 「……血液検査には大きな問題がなかったんですが、MDCTの方には多少、異常と見受けられる検査結果が出ました」 「はぁ……MDCT?」 「前回、血液検査と同時に受けて頂いたペーパーテストのことです。正式名称はMental Disorder Check Testと言うんですが、簡単に言えば深層心理を探る検査ですね」 「ああ、あの問診票と心理テストが合体したみたいなやつ?」 「ええ。検査の結果、木茂井さんにはSTAGE3の心因性性衝動障害があることが分かりました。正式には複合型フロイト性性器期不全症候群と言って、成人男性の約28%が罹患している病気です」 「び、病気?」  突然の告知におれはかすれた声を上げた。 「いえいえ、そんな怖がらなくて大丈夫です。病理学的には難しい名称が付けられていますが、要するに心的外傷を原因にした恋愛障害のことです。たぶん木茂井さんは、フロイト学的な精神発達の段階が性器期に移行した頃――いわゆる思春期を迎えた頃ですが――、何らかの外的ストレスが要因で恋愛に臆病になったと考えられます。例えば大きな失恋をしたとか異性からのイジメに遭ったとか……。なにか思い当たる節はございませんか?」  ボールペンを構えながらメガネの女医が言った。AVならクリニック系に出ていそうな美魔女だ。 「そう言われてみれば、S学5年生の時に酷い嫌がらせを受けたことがあります。クラス替えをしてからずっと好きだった女の子に勇気を出してラブレターを出したんですが、その返答があまりにも残酷で……」 「と言うと?」 「おれが出したラブレターが、次の日、教室の黒板にさらしモノにされていたんです。『木茂井からのキモイ手紙! ばい菌がうつるからだれか捨てて!!』って――。ショックでした。せっかく思いのたけをぶつけて告白したのに、まるで病原菌かなんかみたいな扱いを受けたんで」 「……」 「それだけじゃありません。おれがみんなに嫌われていることを知って2、3日ズル休みすると、クラスのみんながおれの机に花瓶を供えていたんです。机を囲んで手を合わせて、まるで通夜か葬儀の時みたいに」 「お葬式ごっこですね。今でもありますが個人の尊厳を傷つける卑劣な行為です。担任の先生はなにかおっしゃいました?」 「いえ、見て見ぬふりをしていました。若い女性教師だったんで対処の仕方に困ったのかも知れません。ベテランの先生だったら平手打ちの一発でも喰らわしたんでしょうが」  最近の教育現場はなにかと体罰にうるさい。やれ生徒の頭を小突いたとか長時間にわたって正座させたとか――。  だが、おれみたいにイジメに遭っている生徒が進行形で救いを求めている時、果たして平手打ちの一発は悪だろうか。ペンは剣よりも強いが、時に注意という言葉は無視できるのだ。 「それから?」 「プールの授業の時、クラスの男子に素っ裸にされて教室に閉じ込められたこともあります。当時は男子が先に着替えて、あとから女子が着替えることになってたんですが、女子が水着に着替え始めた途端、海水パンツを脱がされて教室にどんっ、と」 「恥ずかしくて惨めな思いをさせられたんですね?」 「女の子達は悲鳴を上げるし男子達は廊下で笑ってるし……。でもなにも出来ませんでした。股間を隠してしゃがみ込むのが精いっぱいで」  思い出すうちに泣きたくなってきた。今まで15年前のことなどすっかり忘れていたが、先生とのカウンセリングをするなかで悪夢みたいな記憶が蘇ってきたのだ。たぶん、このまま催眠療法でも受ければ、心の奥底に沈めたはずの悪夢がパンドラの箱のように溢れ返るだろう。  先生がカルテにおれの告白をメモした。 「分かりました。木茂井さんが恋愛障害を患っている原因はそこにありそうですね。多感な時期にそれだけ凄惨なイジメを受けたんですから、トラウマを抱えることになっても仕方ありません。女の子は怖い、自分にとっては災厄を招く存在でしかないと、そう思い込むようになったんです。正常な男性は性器期を経て異性との性的な結合を目指すようになるのですが、木茂井さんの場合はイジメが原因で性器期の段階で精神発達が停滞したと思われます。恋愛はするべきではない、異性に好意を寄せてはいけない、と無意識に自分に暗示をかけたんです」  それが心因性性衝動障害か。おれは納得した。ただ、分からないこともある。 「自分がトラウマを抱えていることは分かったんですが、その……正式名称でいう複合型ってなんですか?」 「精神医学的にはコンプレックスと訳される概念です。コンプレックスというと劣等感と訳されがちですが、精神医学的には単に劣等感だけを指すわけではありません。様々な観念が結びついた状態、と考えて下さい」 「はぁ……?」  少し専門的な話になったのでおれは曖昧に頷いた。 「要するに様々な感情が融合した精神状態のことです。文字通り劣等感を指すこともありますし、その他のデリケートな心理状態が複雑に入り交ざった状況を言うこともあります」 「……」  おれが黙っているので先生が続けた。 「もっと噛み砕きましょう。木茂井さんは思春期時代のトラウマを抱えています。でも恋愛に臆病なのはそれだけですか? 自分の外見とか性格に自信がありますか?」 「まさか。この通りブサイクでキモヲタなんで自信なんてないですよ。自分が嫌われていることを知って以来、友達を作ろうと思ったことはないですし、今だっていません。話し相手と言えばネットゲームで知り合った人達くらいで、ファッションとか流行りモノとかにも興味ありません。性格はまぁ歪んでない方だと思いますけど、だからと言ってポジティブでもないですし……。リア充とか肉食系の男子を見るとダメージを喰らいますね。なんで同じ男に生まれたのにこんなに境遇が違うんだろうな……って」 「それが複合体です。木茂井さんの心にはS学校時代に受けたトラウマと今現在ストレスになっている感情がない交ぜになって渦巻いているんです。こう説明しては語弊があるかも知れませんが、S学校時代のトラウマ+今現在のストレス+その他の要因が今の木茂井さんの精神状態です。異性に対する恐怖心や社会への理不尽な思い、あるいは自分の外見や社交性に対する劣等感が複雑に絡み合って正常な恋愛感情を阻害しているんです。S学校高学年で精神発達が停滞しているとすると、おそらく今も性的魅力を感じるのはその年頃の女の子では?」  先生の追及におれは少し口ごもった。 「ええ。実は先生がおっしゃる通りS学校高学年の女の子にしか興味がないんです。ロリコンは自分でも深入りしちゃいけない世界だと分かっているんですが、どうしても同世代や年上の女性には興味が惹かれなくて……」 「心因性性衝動障害の典型ですね。恋愛にはオクテだけど性衝動(リビドー)はちゃんとある。それがさらにジレンマを生んでいるんです。でも悪いのは木茂井さんに心的外傷を与えたクラスメートと世知辛い世の中にありますので自分を責めないで下さい。小児性愛者(ペドフィリア)のほとんどは木茂井さんと同じような経験をされています。思春期の段階でトラウマを背負ったのでその先の精神状態に進めないとか、あるいはもう先に進むことを諦めて精神的に退行する道を選んだとか――。外見や社交性に自信の無い方が、恋愛対象を低年齢層に向けるのも心理学的には仕方のないことです。同世代や年上の女性に相手にされないんですもの、性衝動を満たすためには自分と精神年齢が同じレベルの女の子を相手にするしかありません。犯罪に走らない限りロリータコンプレックスは誹謗中傷されるべき性癖ではなく、むしろ精神障害として受け止められるべきなんです」  また泣きそうになった。ただ単にニート生活から抜け出そうと思ってメンタル相談に乗ってもらったら、こんな理解のある女医さんに出会えるとは。 「小児性愛者を生み出す要因は完全に環境的なものです。本人が悪いわけではなく、偏見や偏った価値観がまかり通っている世の中が悪いのです。イケメンだけモテる社会って間違ってますよね? だって外見の良し悪しはその人に責任がないんですもの。出来る男だけ褒められる世界も間違っています。人にはそれぞれ個性や得手不得手があって当然なんですから、企業とか利潤とかいう価値基準だけで人を測るのは間違った方法なんです。でも現実はそうじゃない。仕事が出来て格好いい男性ばかりがもてはやされる。ニートやブサイクは邪魔者扱い。場合によっては人間以下の扱いを受けることもあります。社会から疎外されたそういった人達は、心の安らぎを求めてロリータコンプレックスやフェティシズムに走ることになるんですが、勝ち組はさらに追い打ちをかけるように負け組を誹謗中傷する。やれキモヲタは死ねとかロリコンは犯罪者だとか。木茂井さんのようにコンプレックスを抱えて生きている人達が、もっと公平に扱われる社会が訪れるといいですね」 「……」  生物には生存本能があるからより優秀な遺伝子を求めて女の子がイケメンや肉食系に傾倒するのは理解できる。だがDNAに人間が完全支配されていると考えるのは少し悲しくないだろうか。ドーキンス博士の理論に反論するわけではないけれど、人間は高度な知能と複雑な感情を持った生命体だ。もっと融通の利く恋愛社会であって欲しい。ニートが美女のハートを掴んだり、ブサイクがイケメンから壁ドンを喰らったりするような――。  おれは少し話題を変えた。 「それで……さっきおっしゃってたSTAGE3というのは?」 「心因性性衝動障害には5段階の病状があるんです。STAGE2以下だとカウンセリングと投薬治療で完治が可能なんですが、STAGE4以上だとそれなりの専門施設で入院治療が必要となります。場合によっては性犯罪に走る可能性がありますので――。ちょうどその中間の木茂井さんは投薬治療とリハビリが必要といったところでしょう。MDCTの結果を見る限り反社会性性格(サイコパス)の可能性はゼロですので施設への入院も必要ありません。S学校時代に受けた心の傷を克服できれば通常の精神発達ルートに戻ることができます」 「つまりロリコンから卒業できると?」 「ええ。治療が成功すれば次のステップに進めます。時間はかかると思いますが、経験し損ねた青春を取り戻しましょう。木茂井さんはまだ26歳なんですから、これから十分にトラウマを埋める時間があります。こちらも可能な限りお手伝いさせていただきます」  先生がおれを安心させるように微笑んだ。美魔女がどストライクの男なら一発で虜になりそうな笑顔だ。 「その投薬とリハビリというのは?」 「抗うつ剤の処方と湯治ですね。処方薬はジアゾセパルとアミスタールにしましょう。どちらも気分を和らげて向上心を刺激するお薬で、自尊心の回復に効果があります。メインはジアゾセパルの方になりますが、アミスタールはより副作用が強いのでジアゾセパル以外のお薬と併用する際は注意が必要です。特にサリチル酸系の鎮痛剤と併用すると肝機能障害を誘発することがありますので厳禁です」 「湯治は温泉ですか……やっぱり?」  外科の治療に湯治はよく聞く話だが、やはり温泉にはリラックス効果があるからメンタルな病気にも利くのだろう。 「当院が心因性性衝動障害の患者さんにご利用頂いている湯治施設がありますので紹介状を書いておきます。当院の診察券をお持ち頂ければ入浴料は3割負担になりますので」  ただし、と、先生がふと語気を強めた。 「場所については他言無用でお願いします。あくまで患者さん専用の湯治施設ですので一般の方に知られては困るんです。特に悪意を持った方に知られると大変厄介なことになりますので」 「……」  先生があまりに真剣な表情で話すのでおれは少し気圧された。たぶん、その湯治施設には何らかの秘密があるのだろう。まさか違法な場所ではないだろうが、ちょっと不安になってしまった。 「そんなに怖がらなくても大丈夫です。ただ普通の温泉とは違う施設だ、と言いたいだけですので」 「はぁ……」 「では検査結果のご報告はこれくらいにして、早速ですが今日から処方箋を出しておきましょう。何度も言いますが、木茂井さんが恋愛障害を患ったのはご自分の責任ではありません。あまり悩まず、ゆっくり治療していきましょう。投薬と湯治を続けて行けば必ず心の傷は治ります」  先生が電子カルテに何かを打ち込んだ。  おれは受付で処方箋と紹介状を受け取り、近くの薬局で二種類の薬を購入した。  女医さんからもらった地図には、内緒の湯治場所が書かれていた。 「あの……西九条メンタルクリニックからの紹介で来たんですが」 「木茂井さんですね。先生からお話は伺っております。診察券と紹介状、それに保険証があればご提示下さい」  秘密の湯治場所というのは街外れの山麓にあった。おれが住んでいるアパートからバスで40分ほどの距離だ。一見すると入浴施設には見えず、むしろ中規模の病院か老人ホームのように見えた。風流のふの字も感じさせず、湯煙の一つも上がっていなかったからだ。  けれどいざ施設の中に入ってみると、そこは町中にある温泉施設と変わりなかった。温かみのあるヒノキ材で内装が統一され、浴衣を着た利用客(利用患者?)が歩き回っていたのだ。  ただ一つ、カウンターに立つ女性が白衣姿だったのが普通の温泉施設と異なっていた。  おれは紹介状と一緒に診察券と保険証を出した。 「初めてのご利用になりますね。先生からもお話があったと思いますが、当施設は心因性性衝動障害の患者さん専用の湯治施設になりますので場所については口外厳禁でお願い致します。その旨、こちらの利用契約書に同意の署名が必要になりますのでご記入をお願いします」  普通の病院だったら士長でいそうな年配の女性が、手際よく書類とボールペンを差し出した。その横では20代くらいの美人な看護師さんが、パソコンにおれの保険証番号と診察券情報を入力している。 「……ありがとうございます。木茂井さんの治療室は7番の浴場になりますのでフロアの案内掲示に従ってお進み下さい。先客がいるかと思いますがボランティアですので」 「ボランティア……ですか?」 「ええ。心の傷を癒してくれるスタッフです。すでに木茂井さんが恋愛障害だと知らせていますし、社会福祉の一環でお手伝いしてもらっていますので了解は得ています。知人親戚が混浴で行う範囲のことであれば許容されますのでどうぞごゆっくり療養されて下さい」 「……」  なにを言われているのか分からなかった。  おれは士長さんの笑顔に少し戸惑いを感じながら案内板に従って浴場へと向かった。  入り口に暖簾が垂れ下がっているのは普通の温泉施設と変わりないが、男湯と女湯の区別がないのが気にかかった。そんな浴場が広いフロアにいくつも並んでいるのだ。病院と温泉を文字通り組み合わせたような造りだ。  そうして暖簾をくぐって脱衣場に足を踏み入れたおれは、目の前に広がっている光景に思わず立ち竦んでしまった。 「こんにちは」「こんにちは〜」「こんにちは〜」  3人の女の子が私服姿で立っていたのだ。 「ぅわ……ごめん、7番の部屋だって言われたけど間違ってたかな」  どう見てもS学校5年生か6年生くらいだ。 「間違ってないですよ。ここはちゃんと7番のお部屋で木茂井さんの治療室だもん。看護師のお姉さんが、今から来る木茂井さんっていう人と一緒にお風呂に入ってあげてねって言ってました」 (このコ達と一緒にお風呂……!?)  おれはさらに度肝を抜かれた。ただでさえロリータコンプレックスの男に、こんな美少女と混浴させるなんて正気の沙汰じゃない。猛獣に餌を与えるようなものじゃないか。 『S学校高学年で精神発達が停滞しているとすると、おそらく今も性的魅力を感じるのはその年頃の女の子では?』 『心の傷を癒してくれるスタッフです。すでに木茂井さんが恋愛障害だと知らせていますし、社会福祉の一環でお手伝いしてもらっていますので了解は得ています』 『看護師のお姉さんが、今から来る木茂井さんっていう人と一緒にお風呂に入ってあげてねって言ってました』  おれの脳裏に先生や看護師さんから言われた言葉がリフレインした。その途端、この湯治施設の秘密が手に取るように分かった。女の子と混浴させることで心の傷を癒そうというのだ。S学生に傷つけられた患者ならS学生と、C学生に傷つけられた患者ならC学生と。  心に傷を負わせた世代が怖いのなら、その世代が怖くないことを実感させればいい。それが心にぽっかり空いたトラウマを埋めるには最適な方法なのだから。  おれは恐る恐る尋ねた。 「さっき受付の看護師さんからみんながボランティアだって聞いたんだけど、一体、なんのボランティアなの……?」 「学校の総合学習です。世の中には病気とか怪我で困っている人がたくさんいるから、そういう人達のお世話をして社会福祉について勉強して来なさいって。みんなは病院とか老人ホームに行ったんだけど、私達は心の病気の人に興味があったからここに来たんです。あとでちゃんとレポートも作って、クラスで発表会もするんですよ」  総合学習か。おれもC学生くらいの時にやった記憶がある。病院でのボランティアではなく近所のスーパーでの手伝いだったけれど。だが、未だに総合学習が続いているとは知らなかった。てっきり、ゆとり教育が廃止されて以来、そんな授業なんてなくなっていたと思っていた。 「そっか……学校の総合学習か。でもほんとに大丈夫なの? おれみたいなキモイおじさんとお風呂なんか入ったりして」 「大丈夫です。私達3人とも将来は心の病気を治すお医者さんか看護師さんになりたいんで、お兄ちゃんの助けになれて逆に嬉しいんです。それに『キモイ』のは名前だけであとは全然キモくないですよ」  ――26歳、メタボリック、童貞の自宅警備員。こんなどうしようもない人間をキモイと思わないとは。ましておれのことをお兄ちゃんと呼んでくれるなんて。 (15年前のあの連中とは大違いだ。おれをばい菌みたいに扱いやがって……)  昔感じた憤りがふつふつと湧いてきた。  でも、今、世界中でイジメに遭って悩んでいる人がいるなら声を大にして言いたい。悪いのは君じゃない、周りの心無い連中がすべて悪いんだ、と。心細くてミジメだろうが味方は大勢いるから心配しなくていい。おれみたいなイジメ経験がある人間と、今現在、リアルタイムでイジメに遭っている仲間達だ。君が感じている苦しみは君だけのものじゃない。同じ経験を持つ人間が時空を超えて共有している感覚なんだ。  だから絶対に最悪の解決方法だけは選ばないで欲しい。生きていれば救ってくれる人に必ず出会える。おれが美人の女医さんやかわいいナース達に出会えたみたいに。 「リハビリの時間は45分なんだよ。そんなぼうっとしてたらすぐ終わっちゃうってば」 「え?」  少し独白気味に我を忘れていたら、ふと声を掛けられて現実に戻された。  そう言えば湯治に来たんだった。おれはなにを回想していたのだろう。  ナースのたまご達が順番に自己紹介した。3人とも朝比奈S学校の6年生でクラスメートなのだという。名前は工藤菜穂ちゃん、愛沢花蓮ちゃん、西宮桜子ちゃん――。  菜穂ちゃんは今回の総合学習のリーダーで、セミロングが似合う溌剌とした感じの美少女だった。身長はまぁ平均的だけれど、胸の辺りが豊かにふくらみ始めていた。おそらくはCカップかDカップ。年齢の割には巨乳だろう。  花蓮ちゃんはショートヘアで小柄だ。屈託のない笑みが垢抜けていて、クラスのムードメーカー的な存在なのが聞かずとも分かる。リアルタイムでイジメの現場に遭遇すれば、真っ先に救出に入りそうなタイプだ。  そして西宮桜子ちゃん。ジュニア雑誌のモデル並みにきれいな女の子だ。ハーフっぽい顔立ちに栗色のツインテール。3人のなかでもっとも背が高く、タイプ的にはおれの直球ど真ん中だった。すらりと伸びた足は紺色のニーソで包まれ、パンツが見えそうなミニスカートとの間に艶めかしい絶対領域を作っている。こんな美少女3人組と一緒にお風呂に入れるなんて、ほんとに夢みたいだ。 「早く入ろうよ。さっき覗いてみたけどすっごぃ広いお風呂なんだよ」 「あ、ああ……うん」  菜穂ちゃんの誘いにおれは曖昧に返事をしながら、心臓の高鳴りを感じ始めていた。                             (To be continued)
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妄想オムニバス『妄想の片鱗』 小説  Angel Heart  - 14/12/24(水) 17:05 -

 自己紹介も終わっていよいよリハビリタイムに入ると、3人はなんのためらいもなく服を脱ぎ始めた。  ヒノキ造りの脱衣場には籐製の籠と荷物棚があって、背負ってきたランド○ルが無造作に並べられてあった。  壁際に置かれた四角い計測器は体重計だろう。デジタル式で体脂肪率やBMI数値も測れる最新モデルだ。体重÷身長(メートル)÷身長(メートル)を計算すると、おれの場合、BMI数値が標準値を軽く超える。それなのに血液検査で目立った異常が見つからなかったのは奇跡と言っていいだろう(※HDLコレステロールだけ要経過観察だった)。  菜穂ちゃんが上着を脱ぎ、きれいに折りたたんで脱衣籠に入れた。さっきから気になっていたおっぱいがいよいよ存在感を増したが、大人用のブラはまだデビュー前なのか、タンクトップを半分に切ったようなスポーツブラだった。色は薄い水色で木綿製。デリケートなふくらみには伸縮性が重要なのかも知れない。 「やっぱ菜穂ちゃん、おっぱいおっきぃ。それ何センチあるの?」  花蓮ちゃんが聞いた。発育の差が著しい年頃である。友達のおっぱいが大きいとさすがに気になるのだろう。 「何センチだったかな……?? 忘れたけどブラのサイズはMのABだよ」 「いいなぁ。私も早くキャミソールから卒業してブラ着けてみたい」  花蓮ちゃんが淋しげに自分の両胸をおさえた。  ちなみにMのABとはスポーツブラ特有のサイズ表現だ。洋服と同じようにS・M・Lの基本サイズがあって、それぞれにAB、CDという二種類のカップサイズが含まれる。つまり菜穂ちゃんの場合、ミドルサイズのブラにおけるAカップかBカップということだ。大人に換算すれば78センチから86センチ。S学校6年生の平均バストが75センチ程度だから、菜穂ちゃんのおっぱいはすでにC学生か高校生レベルになる。 「花蓮ちゃんだってすぐ大きくなるよ」 「そうかなァ? 桜子ちゃんは?」 「私もまだぺったんこ。スポブラでもいいから欲しいってお母さんに言ったら、まだ早いでしょって怒られた――笑」  現役S学生達の生々しいおっぱいトーク。ロリコンのおれには福音にすら聞こえる。  花蓮ちゃんが言った。 「ウソ。絶対、桜子ちゃんの方が大きいよ。服の上からでもちゃんとふくらんでるの分かるもん」 「そんなことないってば。たぶん、花蓮ちゃんと同じくらいだよ」 (S学生どうしの比べっこ……)  いわゆる意地とプライドがぶつかり合う比べモノは趣味じゃないが、思春期の女の子どうしがきゃいきゃいと成長を確かめ合う比べっこは完全におれの趣味だった。S学生の身体測定に招待され、十人十色のおっぱいに囲まれる妄想を何度繰り返しただろう。それが今、ほとんど叶った状況と言っていいのだ。トラウマに悩まされ続けていた愚息が、今、自信を取り戻したかのように首をもたげ始めていた。 「じゃあお兄ちゃんに決めてもらえばいい。花蓮ちゃんと桜子ちゃんと、どっちがおっぱい大きいか」  菜穂ちゃんが提案した。 「それいいかも――笑。恨みっこなしの一発勝負で」 「いいよ。でも絶対引き分けだと思うよ?」  戸惑っているおれを無視して、花蓮ちゃんと桜子ちゃんが上着を脱いだ。ブラ未装着の身体だから、キャミソールを脱げばすぐにふくらみがお披露目になる。  花蓮ちゃんは平均的なちっぱい。  桜子ちゃんは美乳確定のちっぱいだ。 「ね――私と桜子ちゃん、どっちがおっきい?」 「そ、そうだな……ええっと……ごくん」  二人のS学生が並んでおっぱいを見せつける。どちらもかわいらしい乳首だった。メジャーでもあれば測ってみたいところだが、あいにく、ここは湯治場であって保健室ではない。せっかく身体測定に呼ばれたのに務めを果たせない、ヘビの生殺し状態だ。 「ね、どっち?」  花蓮ちゃんが急かす。  おれはメジャーで測る代わりに触って確かめたい衝動に駆られた。が、ふとその時、看護師さんの言った言葉が思い出された。 『知人親戚が混浴で行う範囲のことであれば許容されますので』  つまり知人親戚が混浴で行わないようなことをすれば利用契約違反になるということだ。それは罰則なり通報を意味し、せっかくの夢みたいなリハビリが一瞬で終わることになる。S学生のおっぱいを揉んで大きさに勝敗をつけるなんて、残念だが知人親戚が混浴で行う行為ではないだろう。  花蓮ちゃんが無理やりちっぱいを寄せて上げた。  桜子ちゃんも両脇を締め、微かな盛り上がりを強調する。 「どっち??」  菜穂ちゃんが決着を迫るので、おれは悩んだ挙句桜子ちゃんに軍配を上げた。やはり谷間の深さを比べれば彼女の方に分があった。 「ほらぁ……やっぱり桜子ちゃんの方が巨乳だ」 「巨乳なんかじゃないから。花蓮ちゃんにすぐ追い越されちゃうよ、きっと」  ごく平和的な比べっこが終わる。意地やプライドを賭けた勝負ではないから、脱衣場に険悪な空気が流れることもない。ずっと夢想していた夢が一つ叶った。  菜穂ちゃんもスポブラを脱いだ。こちらは文字通り巨乳だ。丸みを帯びたお椀型の乳房に、大人顔負けの乳首が載っている。寄せて上げたら深い谷間ができるだろう。あるいはすでにパイズリができるレベルかも知れない。ズボンを脱ぐために前かがみになると、やわらかそうにたわんだのだから。 (マズいな。フル勃起なんか見せたらどんなリアクションされるんだろ……)  愚息はもうがっちがちにカタくなっている。トランクスの上からでも異変が分かるくらいだ。いくらボランティアで来た女の子達とは言え、フル勃起なんか見せたら衝撃を与えるだろう。それこそトラウマを背負わせてしまうかも知れない。  けれど、そんなおれの心配なんか素知らぬふりで、菜穂ちゃん達は次々と服を脱いでいった。  菜穂ちゃんがパンティを脱ぎ、子供以上大人未満に成長したお尻を見せる。  そうかと思えば花蓮ちゃんもパンツを脱いで、純真無垢な割れ目を披露した。  圧巻だったのは桜子ちゃんだ。ニーソのままスカートとパンティを下ろし、抜群のプロポーションを誇示したのだ。  想像してみて欲しい。ツインテールの美少女が、ニーソだけを身に着けて、ふくらみかけのおっぱいとお尻、そしてきれいなスリットを見せているのだ。これほどロリ男を狂喜させる光景があるだろうか。マニアックでフェティッシュでどストライクだ。 「お兄ちゃんも早く脱いでよ」  と、花蓮ちゃんが催促した。  おれは羞恥心を感じながら上着を脱ぎ、でっぷりとした腹を見せた。そしてズボンと靴下を脱ぎ、いよいよトランクス一丁になる。激しく勃起したち○ぽをどう誤魔化そう。 「アハ。なんかお兄ちゃんのおちん○ん、もっこりしてる。それって勃起って言うんだよね?」 「知ってるの?」 「だって保健体育の授業で習ったもん。男の人は興奮するとおちん○んが元気になって、赤ちゃんを作る準備ができるんだって。……って言うか、学校で習わなくても知ってる。S学生向けのファッション雑誌とかによく特集されてるから。男の子と女の子のカラダの仕組みの違いとか、生理が始まったらどうすればいいのか、とか」  さすがに現代っ子だ。ティーン向けの雑誌は性描写が過激だというが、S学生にもそれが浸透しているのだろう。道端に放置されたエロ本で胸をときめかせていたおれの時代とは大違いだ。 「見たことある? 勃起」 「ううん、ないよ。弟がいるけどまだ幼稚園児だもん」 「菜穂ちゃんは?」 「ない」 「花蓮ちゃんは?」  花蓮ちゃんも首を横に振った。  つまり3人にとっての勃起デビューはおれの愚息が初めてだということだ。なんだか犯罪的な気分に鳥肌が立つが、これは知人親戚が混浴で行う行為の範疇だろう。親戚のお兄ちゃんと一緒にお風呂に入ったら、おちん○んがいつもの様子と違っていた――という、ただそれだけのことだ。  おれは言った。 「じゃあ恥ずかしいけど見ててくれる? お兄ちゃんのおちん○ん」  全裸のS学生を前にしながら、フル勃起の露出を宣言する。たったそれだけのことで心の傷が8割ほど埋められたような気がした。  おれはトランクスのへりにわざと亀頭を引っ掛けるようにして、ぺちんっとフル勃起を跳ね返らせた。メタボ体型だからすぐヘソまでそり返る。  3人は初めてのち○ぽに目を丸くして驚いていた。が、どん引きするより先に興味が先に立ったみたいで、クスクスと思春期の好奇心が満たされた笑みを浮かべていた。そして嬉し恥ずかしそうに互いの顔色をうかがい合ったのだ。 「すごぃぴんって上向いてる」 「こんなに真っ直ぐになるんだ。痛くないの?」 「痛くないよ。むしろ普通の時より爽快な感じかな」 「なんか亀さんみたい」  3人がきゃいきゃいとフル勃起を見つめる。教室に閉じ込められた時はあんなにミジメだったのに、今はガン見されることに喜びを覚えていた。それくらい、おれの心は15年の間に歪んでしまったのだ。 「触ってみてもいい?」  と桜子ちゃんが聞いた。おれには断る理由などない。  ただ、触ると言ってもしょせんは性体験のないS学生だ。指先でつついてみたり、フル勃起を跳ね返らせて遊んでみたりするだけだった。握ることもしなければ擦ることもしない。  それでも童貞のおれには刺激が強かった。好き勝手に亀頭や竿をいじられているうちに射精欲が湧いて来たのだ。全裸のS学生に向けて発射したい衝動が、理性を押しのけて膨らんでくる。 (や、やばぃ……出そうだ……)  知人親戚は混浴で手コキなどさせないだろう。うっかり精子を飛び散らせて悲鳴でも上げられれば、そこでおれの人生は終わりだ。スタッフが駆けつけ、利用契約違反で通報され、そして明日の新聞に名前が載ることになる。ここはリハビリ施設であって風俗店じゃないのだ。 (ち、ちょっと菜穂ちゃんってば――っ)  巨乳の美少女が真正面からフル勃起を観察した。ちょうど前かがみになって覗き込む格好で。豊かに成長した乳房がやわらかそうにたわんだ。挟めそうな谷間。挟んで欲しい。いや、挟んでくれたら死んでもいい……。  理性と衝動とが互いに天秤の座を譲らない。モラルと本能との間で激しい葛藤を繰り広げ、おれを悩ませるのだ。  おれは下唇を噛んで美少女達の悪戯に耐えた。  ――と。そこで理性からの天啓があった。悲鳴を上げられず射精欲を満たす方法が。 「ちょっとタイム。こんな所で保健体育の勉強なんかしてたら風邪ひいちゃうよ。リハビリなんだから早くお風呂に入らないと」 「え〜……面白いのにぃ」 「触ってるうちにどんどんカタくなるんだよ? もっと触りたい」 「見てるだけでぴくんっ、ぴくんって跳ねるし」  全裸の少女達は少し不満げな様子だ。が、爆発寸前の射精欲をなだめるには彼女達を先に浴室へ入れるしかない。 「洗いっこする時にまた触らせてあげるから。ね――だから先にお風呂入ってて」 「お兄ちゃんは?」  桜子ちゃんがおれを見上げた。 「後ですぐ行くから」  3人は渋々といった表情だったが、結局、おれの言うことを聞いてくれた。三人三様のお尻を見せながら曇りガラスの向こうへと消えたのだ。 (よ、よし。今のうちに……)  脱衣場に誰もいなくなると、おれは閃いた解決法をすぐに実行した。まさか全裸のS学生に射精を見せるわけにはいかないが、彼女達がいなければ少なくとも利用契約違反にはならない。知人親戚のお兄ちゃんが知らない間に下着を漁っていた――ということは十分あり得ることだ。  おれは脱衣籠から3人のパンティを拾い上げた。どれも脱ぎたてだからまだ温もりが残っている。ちなみに菜穂ちゃんはスポブラとお揃いのデザイン、花蓮ちゃんはリボンがついたホワイト、桜子ちゃんはハートマークが散りばめられた白とピンクのドット柄だ。  吾ながら犯罪的で変態チックだと思うが、これ以上ないほど屹立した愚息をなだめるにはこれしか方法がなかった。おれは生地に染みついた甘い体臭を嗅ぎまくり、そしてち○ぽに巻き付けて擦り始めた。現役S学生の下着を絡ませてフル勃起を慰める――。これほど幸せなオナニーがあるだろうか。おれは我慢することなんか端から諦めて、ものの数秒で幸福の絶頂へと旅立った。 (……っっ―――っ! ぁ……き、気持ちいいぃっ――っ!!)  3人分のパンティに包まれた亀頭から、まるで噴水か水鉄砲のようなスペルマが飛び散った。それは一直線に近い放物線を描いてフローリングに降り注ぎ、愚息の喜びを文字通り体現した。背徳的な快感も膝を震えさせる。腰が砕けそうなほどだった。おれは永遠とも思える快楽に鳥肌を立てながら、人生で最高の射精量を記録した。 (ハァハァ、ハァ……)  そして最後の一滴まで解き放つと、垂れ滴る粘液を3人のパンティで拭い取ったのだった。ぐちょぐちょに濡らすレベルではないから、たぶん彼女達には気づかれないだろう。 「あ……やっと来た。もう、遅いよ」  夢みたいなオナニーを終えて浴室に入ると、3人は並んで掛け湯を浴びているところだった。おれは軽く謝り、彼女達と一緒にお湯を浴び始めた。 「なにしてたの?」 「う、うん……ちょっとね」  桜子ちゃんの問い掛けに曖昧に答える。モデル並みの美少女はいつの間にかツインテールをアップに結わえ直していた。 「ね? 広くて本物の温泉みたいでしょ?」  と、花蓮ちゃん。並んで湯をすくって身体に浴びているので、改めてC学生レベルの巨乳やきれいな縦割れ、そして背骨が浮いた背中が見放題だ。  広さは八帖くらいだろうか。銭湯のような浴室をイメージしていたらちゃんとした温泉施設である。石造りの広い浴槽があってたっぷりと湯が張られていて、床もきれいに掃除された石畳式だった。シャワーは二人分しかないけれど、シャンプーやボディソープは完備済。露天じゃない所が少し残念でも、混浴であることに変わりなかった。 「お兄ちゃんのおちん○ん、さっきから上向いたまんまだ」  桜子ちゃんがおかしそうに笑った。彼女達の知らない秘密のオナニーで射精欲は大分収まったものの、それでも興奮はまだ継続していた。 「みんなが可愛いからだよ」  まるでリア充みたいなセリフ。普段もこんなセリフが平気で言えたなら、おれの経験値はどれくらい積まれていたのだろう。  それから掛け湯を浴び終えると、おれは桜子ちゃん達と一緒に湯船につかった。溢れ出た湯が音を立てて石畳を濡らし、湯気をのぼらせつつ排水溝へと流れてゆく。  たゆたう水面の向こうに現役S学生の裸体が見えた。菜穂ちゃんのおっぱいは浮力を受けて少し浮かび上がり、花蓮ちゃんのおま○こは手が組まれた安座の向こうに隠れた。ツインテールを結わえ直した桜子ちゃんはまだ少し髪が気にかかるみたいで、ふくらみかけのおっぱいを湯船の上に出しながらゴム紐をいじっていた。 「ね――どうしてお兄ちゃんは心の病気になっちゃったの?」  菜穂ちゃんが聞いた。 「みんなと同じくらいの歳の時に酷いイジメに遭っちゃってね。それから女の子を好きになることが怖くなったんだよ。どうせキモがられたりばい菌みたいに扱われるのが分かってるから、イヤな思いをする前に好きになるのやめようって。それからは友達も作らなかったし、かわいいなって思う女の子がいても別の世界の存在なんだって考えるようにしたんだ」 「かわいそう……」  花蓮ちゃんが泣きそうなほど悲しい顔をした。 「でも人間だから衝動ってあるじゃない。いくら好きになるのやめようって考えてても、どうしても気になる女の子ができたりして。だからおぢさ――じゃない、お兄ちゃんは、好きになりたい気持ちと好きになっちゃいけない気持ちがずっと喧嘩し合った結果、普通の男の子みたいに恋愛ができない心になっちゃたんだ。で、気がついたらこの病気。心の成長がS学生のままで止まっちゃって、同じ年頃の男の子に劣等感を感じるようになったんだ」  不思議と素直にトラウマを語ることができた。たぶん、目の前にいる天使達が優しいと分かっているからだ。 「じゃあ体は大人でも心はS学生ってこと?」  桜子ちゃんが首を傾げた。やっとしっくりくるアップに髪をまとめられたらしい。 「恋愛の面ではね。でも26歳の大人がS学生を好きになるのは許されないでしょ? だからこうやってリハビリして普通の精神年齢に戻りましょうって先生に言われたんだ」 「なんで大人がS学生を好きになっちゃダメなの? 別にいいじゃん」  菜穂ちゃんが不満げに唇を尖らせた。 「お兄ちゃんもそう思う。でも恋愛に歳の差は関係ないって言っても、世の中には社会通念とかモラルとか、面倒くさい障壁がたくさんあるから――。分かるかな?」  社会通念や障壁の意味は分からなかったようだが、道徳の授業を受けているせいかモラルの意味だけは分かったようだった。3人はそれぞれに湯船をたゆたわせながら、納得のいかない表情を浮かべていた。 「私はお兄ちゃんのこと好きだよ。だってすごく優しそうだもん」 「私も。心の病気が早く治るようにみんなで手伝ってあげる」 「でもお兄ちゃんの病気が治っちゃったらまた一緒にお風呂に入れないよね?」  3人が口々におれを慰めてくれた。なんて素敵なナース達なんだろう。他のどこでもなく、あの美魔女の先生がいる病院を選んで良かった。 「みんな優しいんだね。ありがと」  おれは無意識のうちに3人を抱き締めていた。  菜穂ちゃんを抱き締めると豊かにふくらんだおっぱいが胸板にぶつかった。  花蓮ちゃんの細く折れそうな体は愛おしさを倍増させた。  桜子ちゃんはおれの首に手を回し、まるで猫が飼い主に甘えるみたいに頬っぺたをくっつけてくれた。  三人三様の香りにおれはのぼせそうになった。ここは湯治施設という名の、S学生の湯煙パラダイスだった。                             (To be continued)
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妄想オムニバス『妄想の片鱗』 小説  Angel Heart  - 14/12/24(水) 17:16 -

 ……それから15分ほど、おれは他愛もない会話とともに混浴を楽しんだ。  お湯の掛けっこが始まったり潜水競争が始まったりしたのはさすがにS学生と言うべきだろう。おれも菜穂ちゃん達に交じり、久しぶりに童心に返った。  壮観だったのは3人が並んでプールの真似事をした時だ。浴槽のへりに掴まってきゃいきゃいとバタ足しながら。  温泉で水飛沫を上げるなんてマナー違反だけど、丸みを帯びたお尻が3つも並んでいたら注意する気にもなれなかった。おれはむしろフル勃起をさらしながら浴槽に腰掛け、体育の先生みたいにエロかわいい光景を脳裏に焼きつけた。  やがてすっかり顔を上気させた菜穂ちゃんがバタ足をやめた。 「ふぅ……なんかのぼせてきちゃった。そろそろ体洗わない?」 「うん。そうする〜」  花蓮ちゃんも少し飽きてきたようだ。  おれは3人と一緒に湯船から上がった。  洗い場には二人分のシャワーしかないが、多人数でリハビリすることも多いのか、予備の椅子は浴室の隅に重ねられてあった。  おれは並んで椅子に腰掛けた菜穂ちゃん達の前に、まるで面接官みたいに座った。 「洗いっこだからみんなのおっぱいとかお尻触っちゃうよ。大丈夫?」 「大丈夫。だって触らないと体洗えないもん。みんなでお兄ちゃんの背中も流してあげる」  菜穂ちゃんが全員分のスポンジを手渡してくれた。脱衣場でおっぱいを触りまくるのは違反だが、洗いっことなれば話は別である。なぜならそれは、知人親戚が混浴で行う行為そのものだからだ。  おれはポンプ式のボディソープをスポンジに注ぎ、大袈裟なくらいに泡立てた。  菜穂ちゃん達もそれを面白がり、きゃいきゃいと泡立てる。  3人が指の環を作ってシャボン玉を吹き流すと、洗い場が無邪気なメルヘンワールドに変わった。  おれはたっぷりと泡立てたボディソープを3人の身体に垂らし、そして素手で押し広げるように塗りたくった。  花蓮ちゃんのちっぱいは盛り上がりが微かに分かるくらいで、どちらかと言えば余分な脂肪を触っているみたいだった。  桜子ちゃんのふくらみはおれの手のひらにすっぽりと包み込めた。彼女がくすぐったそうに身を捩ると、平均的なバストが浅い谷間を作り、順調な発育ぶりを誇示した。ピンク色の乳首もつんと突起し、頼りないプリンにちっちゃいラズベリーが載っている触り心地だった。  だがなんと言っても菜穂ちゃんの巨乳である。MのABサイズに成長したふくらみは、すでにおれの手のひらには余るくらいだった。円を描くように揉みまくってみれば、張りと弾力ある感触が跳ね返ってくる。乳首を触ると桜子ちゃんと同じように両脇を締め、恥ずかしそうに笑いながら深い谷間を作って見せた。絶対にパイズリができるレベルだ。このまま泡まみれのバストにち○ぽを挟み込めたら、どれくらい気持ちいいのだろう。 「お兄ちゃん、ズル〜い。さっきから菜穂ちゃんのおっぱいばっかり洗ってる」  花蓮ちゃんが頬っぺたを膨らませた。桜子ちゃんも不満そうだ。 「ごめん、ごめん。菜穂ちゃんのおっぱいが大きかったから。二人のおっぱいもまた洗ってあげるってば」 「どうせぺったんこだもんね、私達」 「ね〜」  と、花蓮ちゃんと桜子ちゃんが顔を見合わせた。本気で怒っている感じではないけれど、さすがに菜穂ちゃんのおっぱいを触り過ぎたか。  おれは2人のご機嫌を取り戻そうと再びちっぱいに手を伸ばした。左右の手で、二つ同時に。そしてすべすべの太ももをさすり、ヒミツの縦割れに触れてみる――。  さすがにイジったり指を入れてみたりすることはしなかった。それでは完全に契約違反である。と言うより、最後の理性がそうしたい欲求を封じ込めたのだ。おれはS学生のおま○こを見られたことで……あるいは少しでも触れたことで満足した。  たぶん、それが正解だったのだ。菜穂ちゃんの下半身も洗うだけに留めると、3人は笑いながらくるりと背を向けた。もし誘惑に負けて変なイタズラでもしていたら、おれは今頃スタッフにとっ捕まっていたに違いない。 「ごしごし……ごしごし、と」  3人に話し掛けながら背中を洗ってあげる。ちっぱいとおっぱいと巨乳を揉みまくれたおかげで、愚息はダイヤモンド並みにカタくなっていた。パンティでヌいたのが嘘みたいに、射精欲が溢れているのだ。 「お尻も洗って」  と、花蓮ちゃんが言った。そして3人同時に立ち上がる。ロリコンには絶景この上ない眺めだ。おっぱいやおま○こと同様、おれはお尻も大好きである。 (ヤバいな……どうすんだよ、これ)  3つ並んだお尻を泡まみれにしているうちに、さっきは頼もしかった理性が急激に頼りなくなってきた。現役S学生のぷるんっとした桃肉を触り放題なのだ。しかもふざけた花蓮ちゃん達がお尻をふりふりするからたまらない。もうヌきたくなってきた。 「みんなでお尻ふりふりさせちゃダメだって。お兄ちゃん、恥ずかしいだろ」 「なんで? こうすればお兄ちゃんが手を動かさなくても洗えるじゃん」 「手は動かせるってば」  自動お尻洗いマシーンのつもりなのだろうか。おれには刺激が強すぎる動きだ。  やがてその自動お尻洗いマシーンがお互いの洗いっこマシーンに変わった。菜穂ちゃんと花蓮ちゃんと桜子ちゃんが、泡まみれのお尻をくっつけ合ってお互いを洗いっこし始めたのである。それはおれにはもう、鼻血がぶっ飛ぶほどの眺めだった。 (そ、それは反則だぁ――泣)  愚息が痛いくらいにピクついていた。今この場でヌかなければ破裂するくらいに。  シコろうかと思った。けれど頼りない理性が最後の叫び声を上げた。ダメだ、シコるんじゃない、と――。  でもシコっていた。今度は欲動(リビドー)の方がまさっていた。 (ハァハァ、ハァ……あ、あの3つ並んだお尻にち○ぽ挟みたいぃぃっっ!!)  10秒も持たなかった。おれはきゃっきゃっとはしゃぎながらお尻を洗いっこする菜穂ちゃん達が見てないうちに、また大量のスペルマを飛び散らせてしまった。 (ハァハァ、ハァ……き、気持ちいい――。さ、最高のズリネタだよ、これ)  なぜか喘いでいるおれに気づいて、洗いっこをやめた3人が振り向いた。 「どうしたの? お兄ちゃん」 「う、ううん……なんでもない」  おれは誤魔化した。飛び散った精子はうまい具合に泡と混ざり合いバレなかった。  それからおれは彼女達の背中をきれいに洗い流し、シャワーのバルブを閉じた。今度はおれが洗ってもらう番である。 「お兄ちゃんも泡まみれにしてあげる」  と、花蓮ちゃんがおれの身体にたっぷりとボディソープを垂らした。菜穂ちゃんと桜子ちゃんもそれを真似する。キュートで純真な泡姫達だ。 「うひゃひゃひゃ……く、くすぐったいってば」 「ダメ。動いたら洗えないじゃん」  菜穂ちゃんに叱られた。でも3人の手が好き勝手に泡を塗りまくるからたまらないのだ。菜穂ちゃんは左の太ももを、花蓮ちゃんは胸板を、そして桜子ちゃんは右足を。不揃いなソープサービスにシコったばかりのち○ぽがまた疼いていた。 「ね――お兄ちゃんのおちん○んっていつ普通に戻るの?? パンツ脱いだ時からずっと上向いたまんまだよね??」  太ももをさすりながら桜子ちゃんが聞いた。妖精みたいにかわいいクセして、3人のなかで一番ち○ぽに興味を持っている。 「いつなのかな。普段は精子出すとすぐ萎えるんだけど……」 「……」  萎える、の意味が分からなかったのかも知れない。桜子ちゃんはきょとんとした目でおれを見つめていた。 (みんなの裸で興奮してて戻らないんだよ――とか言えないよな、冗談でも) 「じゃあ精子っていうの出してみればいい。言葉は知ってるけど、私、本物の精子見たことないから」 「ええっと……どうしてもおちん○んを普通の状態に戻さないとダメ?」 「ううん、別に。こっちの方が洗いやすくて面白いからカタいままでいいけど――。ただ、どうすれば普通に戻るのかなって、ちょっと疑問に思っただけ」  やっぱり3人のなかで一番エロい。このまま性の知識を増やしてもっとおっぱいが大きくなったら、どれくらいどストライクな女の子になるのだろう。できればC学生、高校生に成長した桜子ちゃんにも会ってみたいものだ。 「……あ! それで思い出した。さっき脱衣場でおちん○ん見せてくれた時、また遊ばせてくれるって約束したよね。だからまた勃起で遊んでみてもいい??」  桜子ちゃんがおねだりした。 「遊ばせてあげる――じゃなくて触らせてあげる、だったような気がするんだけど……。でもまぁいいよ。どうせ触るのも遊ぶのも洗うのも似たようなもんだし」 「やったァ」  と、桜子ちゃんが小さく拍手した。その何気ないリアクションがかわいすぎるのだ。  そうしておれが許可を出すと、3人が洗いっこに託(かこつ)けてその興味おふざけぶりをフル勃起にぶつけてきた。一瞬、利用契約違反になるか――と不安になったが、そうじゃないとすぐに考え直した。第一、おれが無理強いしたわけじゃない。 「んふ……やっぱ勃起したおちん○んって超カタい。なんでこんなになるか不思議」  桜子ちゃんが手のひらについたボディソープを裏筋と竿の裏に塗ってきた。それは洗うというよりも撫でるといった感じに近かった。 「ぁう……気持ちいい、それ」 「気持ちいいの?」 「くすぐったくってすごく……。っあ、っあ……! ダメだって。そんな速く撫でたらもっとカタくなる」 「お兄ちゃんが気持ちいいって言ったんだもん」  ただエロかわいいだけでなくエスっ気もあるのか、桜子ちゃんが上目遣いに頬っぺたをふくらませた。ただS学生だからもちろんその洗いっこに性的な意味はない。純粋にち○ぽに興味があって、そしておれのトラウマを癒そうとしてくれているのだ。  菜穂ちゃんと花蓮ちゃんも参戦した。互いに好き勝手にボディソープを垂らし、天空に向けてそり返るち○ぽに悪戯するのだ。海綿体や溝を丁寧に洗ったり、優しく竿を握って擦り立ててみたり――。 「きれいになって早く心の病気治そうね」 「亀さんの顔真っ赤っか。……大丈夫? 痛くない??」 (ハァハァ……菜穂ちゃんのおっぱいが……っ)  ぷるぷると揺れていた。まるでち○ぽを擦る手とシンクロするかのように。  おれはS学生のリハビリに悶え続けた。3人のお尻で射精したばかりだから、また出そうにもスペルマの準備が間に合っていないのだ。ただ痺れるような感覚を亀頭に感じながら、天国みたいな一斉治療にのけ反って喘いでいた。 「っあ……だ、ダメ。そろそろ出そう……ヤバいっ」 「なにが?」 「せ、精子」  桜子ちゃんに棒を擦られながらおれは答えた。このまま射精するところを見せてもいいものか、寸前になって躊躇する。やはり、頭の片隅に利用契約の縛りがあった。 「お兄ちゃんが精子見せてくれるんだって。みんなで見ようよ」  桜子ちゃんが残る2人に声を掛けた。勃起や射精に興味津々だから、全員の目がきらきらと輝いている。 「っあ……ダメだっ。い、イク――っっ!!」 「わ!」 「あは、すごい。なんかおちんち○んから白いのが飛んだ(笑)」 「ぴゅって――!」  3人の目が好奇心と驚きとに見開かれた。全裸のS学生に見守られながらする射精は、スペルマの量こそ少なかったが人生で最高の快感度だった。  おれはハァハァと息を切らしながら、心の傷を埋めてくれた美少女達に感謝の言葉をささやいた。年齢を超える性体験をさせてしまったことを、同時に謝りながら――。  ……それからおれは3人に背中も洗ってもらい、またたっぷりと湯が張られた浴槽に浸かった。風呂上がりにジュースをおごってあげたのはせめてものお礼である。こんな情けないキモヲタニートを、たくさん癒してくれたのだから。               〜Epilogue〜 「……最近のご様子はどうですか。なにか変った症状などございません?」  リハビリを始めて半年後、おれは定期的なカウンセリングのためまたあの病院を訪れていた。湯治には月4回程度通っていたが、菜穂ちゃん達と混浴できたのはたったの3回だけだった。  まぁそれも当然だろう。総合学習のテーマが毎回社会福祉とは限らないし、残りの2回も彼女達が自発的に協力してくれただけなのだ。そして彼女達を気に入ったからと言って、おれの都合をずっと押しつけるわけにもいかなかった。また一緒にお風呂入ろうね――と最後に指切りを交わしたきり、もう二度と3人に会えることはなかった。  ただ、その代わりに別のS学生達が恋愛障害を患った男を癒してくれた。いずれも総合学習の実地研修だったり、施設が募集したボランティアだったりした。なかには菜穂ちゃんよりおっぱいが大きいコもいて、おれは今さらながら現役S学生の発育ぶりに驚いたのだった。  混浴できるS学生が見つかれば施設を訪れる――ということを繰り返して、結局、おれは30人近い女子S学生と一緒にお風呂に入った。  けれどそのなかで――……。 「変わったと言えば変わったのかも知れませんが、なんか最近、リハビリが少し物足りなくなってきたような気がするんです。……いや、女の子達が協力してくれるのはありがたいんで、別に先生の治療方針に不満があるとかそういうわけじゃないんですが……」  最後のS学生2人と一緒にお風呂に入った時、菜穂ちゃん達時ほどのときめきを覚えなかった。 「お薬はちゃんと飲まれてます?」  先生が聞いた。カルテを机の上に広げてボールペンを握っている。 「ええ。朝晩ちゃんと」  先生が少し考え込んだ。なにか病状が悪化した兆候なのだろうか。  やがて先生がおれを見つめた。美魔女がストライクの男なら一発で虜になりそうな笑顔を浮かべて。 「心の傷が治りかけている証拠ですよ、それは(笑)。もう木茂井さんの精神は、S学校高学年の女の子では満足できないレベルに成長したんです。フロイト学的に言えば性器期を普通に迎え始めた状態、MDCTの観点で言えばSTAGE3からSTAGE2へ移行しようとしている段階です」 「……」  おれは驚いた。つまり半年間のリハビリはちゃんと効果があったということか。 「性器期を迎えた状態となると、今度はリハビリの相手を変えないといけませんね。精神年齢がS学生だった木茂井さんには未知のメンタルパートナーになりますが、次回からC学生に変えましょう。ちょうどその年頃が普通の性器期に該当しますので」  女子C学生と一緒にお風呂――! 少し大人になったおれの心がどくんっと疼いた。 「そしてC学生でも満足感を感じられないようになったなら、次は女子高生、次は女子大生と順番にパートナーを変えていきます。最終的に女子大生を含めた成人女性と普通に対人関係を保てるようになったら治療は終了です。もちろん、MDCTの方でも異常がないと判断される必要もありますけど」 (C学生一緒にお風呂……女子高生と一緒にお風呂……女子大生と一緒にお風呂――)  新たに提示された治療方針におれは馬鹿みたいに震えた。これからもずっと、あの温泉施設で湯煙パラダイスを楽しめるのだ。 「ああ、それから、今までは知人親戚が混浴で行う範囲のことであれば許容されるという条件でしたけど、C学生に格上げした場合は内容が変わります。教科書的な性教育の実践であれば許容される、です」 「………」  つまり身体の仕組みの違いを確かめ合ったり、男が射精するところを堂々と見てもらったりしてもいいということか。菜穂ちゃん達と一緒に入った時は欲動を素直に満たせないジレンマに悶々としたけど、少し制約が緩和されたみたいだ。 「もちろん、同意の有無に関わらずメンタルパートナーに条件を超えた行為を行った場合、それなりの対処をしますのでその点は留意して頂きますが」 「それは……もう、承知しています」  結局、30人の女子S学生と一緒にお風呂に入りながら、おれは一度もち○ぽを舐めてもらったりおっぱいに挟んでもらったりすることはなかった。もどかしくて仕方なかったが、それが道徳というものだろう。 「ちなみにパートナーが女子高生以上になった場合、条件は『同意があれば性的行為もリハビリの一環と認める』に変わりますので。年齢相応の精神状態に戻って、ロリータコンプレックスや恋愛障害から卒業しましょう。木茂井さんのトラウマは絶対に治ります」  先生がもう一度微笑んだ。ほんとうに頼もしい限りだ。  だが、女子C学生相手におれはあのジレンマに耐えられるのだろうか。  フェラしてもらったりパイズリしたりしてもらえるのは、女子高生以上からなのだ――。                   Episode2「S学生湯煙パラダイス」END。 ※本作品は完全なる虚構物語です。従って、作品中に登場する病名、薬品名、および治療行為等は妄想世界でのみ通用するものです。また、フロイト理論に従った精神分析や心理学的解釈が多数ありますが、作者は専門家ではないため誤解誤記があることも併せてご了承下さい。なお、スポーツブラのサイズ表現にはメーカーさんによって異同があるようです。
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Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  Angel Heart  - 14/12/24(水) 17:44 -

>LEVEL Eさん
 いつもご感想ありがとうございます。新たに紡いだ宮間遥香ちゃんと優美先生を気に入って下さって嬉しい限りです。あえて二人のルックスは詳述しませんでしたが、人懐こい性格や彼氏持ちのリア充という設定から自由に想像して頂ければ良いかな、と思います。
 本作はご覧いただいた通りの結末が書きたくてディスプレイに向かいました。聖夜の謎解きに少しでも驚かれたのなら、作者としてはしてやったり(笑)って感じです。
 Episode2のご感想もお待ちしております。


>オールドファンさん
 騙されて頂けましたか。ありがとうございます(笑)
 今回はただエロいだけの物語ではなく、クリスマスシーズンらしい、不思議でカタルシスのある作品を書きたかったのでこのようなストーリーにしました。
 優美先生のおっぱいで気持ち良くなっていただけたなら幸甚です。相変わらず成長の無い描写力で申し訳ないですが、気紛れに紡いだ妄想世界に引き込まれたみたいで嬉しいです。引き続き、Episode2へのご感想もお待ちしております。

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Re(3):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  LEVEL E  - 14/12/24(水) 18:49 -

2つ目はなかなか社会派ですね。確かにイジメ等のトラウマを癒したりすることは日本ではなかなか難しい気がします。イケメンやスポーツマン、出来る男が女性に認められることも、、、なかなか考えさせられました。Angel Heartさんは設定を現実の様に作れるのもいつもスゴいと感じています。登場する薬品名等実在するのかと思ってしまいました。

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Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  わたぼう  - 14/12/25(木) 5:12 -

Angel Heartさんの新作、待っていました!今回も素晴らしいです…!

湯けむりGカップ紀行、女子高生乳戯等AngelHeartさんの混浴モノは大のお気に入りなんですが、ついにS学生との入浴を描いてくださるとは…感動です。菜穂ちゃんというお気に入りキャラがまた追加されました。

お風呂シーンはもちろんですが、脱衣所のやりとりが最高でした。目の前で美少女の生脱衣とおっぱいトークを見せられ、そんな女の子たちに欲望をたっぷり込めた男性器を見せつける…あまりにも興奮するシチュエーションです。

そして美少女たちの生下着でオナニー、読者がまさにやりたいことを主人公かやってくれてますます作品に入り込んでいけました。

作品の設定も妄想ではあるけれどもしかしたら本当にこんなことが…なんて想像をさせてくれるリアルさを感じました。

AngelHeartさんの巨乳小説で素晴らしい年末です。ありがとうございます!

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Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  Angel Heart  - 14/12/25(木) 11:29 -

>LEVEL Eさん
 筆者の作品には欠かせないキモヲタニートや女運ゼロの人達の心理を、学術的に分析してみたらどうなるんだろう、と思って書いたのがEpisode2です。リア充の対極にいる人達が心ならずも性癖を歪めていってしまう過程や、理不尽で不公平な現実世界が上手く描写できていれば幸いです。

>わたぼうさん
 ご感想どうもです。どうやらどストライクだったみたいで書いた甲斐がありました(笑)
 ほんとは読者の皆さんが罪悪感を覚えるくらいのガチロリ作品を書きたいんですが、サイトのコンセプト上、巨乳が必須だったり、ガチロリ作品に需要があるかどうかも分からなかったりで、結局、こんな感じの作品になってしまいました。
 混浴モノはこれからも書くと思います。その際には是非またご感想を。


※Episode3以降は未完成です。クリスマスに合わせて取りあえず完成分だけ上げさせて頂きました。残りの作品は出来上がり次第、このスレッドに投稿します。引き続き、Episode1・2へのご感想を皆様より。

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Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  オールドファン  - 14/12/25(木) 12:19 -

S学生はちょっと…と思って読み始めましたが、何のその。しっかり硬くさせていただきました。木茂井さんの今後の治療を想像しちゃいました。エピソードV以降もあるようで、実に楽しみです。また、よろしくお願いします。個人的には家庭教師モノや葛西彩世ちゃんシリーズが好きです。次回の作品アップを心待にしております。

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Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  Angel Heart  - 14/12/25(木) 14:39 -

>オールドファンさん。
 S学生はS学生なりの魅力があるというものです。リアル世界では禁忌のゆえ、妄想世界でのみ色んなイタズラができるというものです。
 硬くして頂いてどうもです。S学生も捨てたもんじゃないでしょ、結構(笑)
 ちなみにEpisode3は彩世ちゃんと萌美ちゃんが主人公になる予定です。
 プロットも決めずにだらだら書いてますのでいつアップ出来るか分かりませんが、皆さんへのお年玉的な作品になればいいかな、と思っています。
 レスの本数が作者のエネルギーになりますので一行でもご感想を。是非。

 
 ところでアンケートですが、ガチロリの需要ってありますか??
 作者的には熟女の垂れパイより、S学生のふくらみかけおっぱいの方が書きやすいんですが、どうでしょう?(もちろん巨乳設定は堅持しますけど)

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Re(3):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  LEVEL E  - 14/12/25(木) 19:40 -

アンケートへの回答ですが、私は個人的にはガチロリには魅力を感じないですね。

でも、好む人も多いと思うので一意見としてお聞きいただければと思います。

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Re(3):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  オールドファン  - 14/12/26(金) 8:46 -

私もガチロリはちょっと…JK、JDあるいは、20代くらいがありがたいです。エピソードVに彩世ちゃんが登場とあって、ますます楽しみになりました。高校時代かあるいは、大学入学後に童貞の先輩を誘惑か、バイト先で…とか今から妄想と股間を膨らませています。過去の彩世ちゃんで今から抜こうかな。

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Re(4):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  阪神藤浪晋太郎容疑者  - 14/12/26(金) 20:57 -

男が高校生以下はベタだし、いい思いするのは当たり前だから、25位の新聞勧誘員の優男にパイずりを葛西彩世ちゃんがしてほしいです。後、顔を埋もれさせるとか。

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Re(5):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  Angel Heart  - 14/12/29(月) 18:04 -

>阪神藤浪晋太郎容疑者さん。

 『青春のステータス』の主人公が気に食わないとか、よほど高校生以下のリア充がお嫌いなんですね(笑)。作品への不平不満ではなく一読者からのご意見として承っておきます。
 でもそのお気持ちが分からないでもありません。ゆえに作者はキモヲタニートさん達が報われる作品を書くのです。
 今後もリア充を主人公にした作品を投稿することがあるかも知れませんが、その際は是非ご感想をお手柔らかに(笑)
 現在執筆中の小説は葛西彩世ちゃんと結城萌美ちゃんが主人公です。
 おそらくは阪神藤浪晋太郎容疑者さんのご期待に沿える物語になるかと思いますので、投稿するまで気長に待っていて下さい。
 いつもご感想ありがとうございます。

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Re(8):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  フェニックス三嶋  - 15/1/4(日) 9:58 -

明けましておめでとうございます。結城萌美ちゃんとかの名前の由来はなんでしょうか?20代が巨乳に埋もれても頭撫でてくれそう。

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Re(9):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  Angel Heart  - 15/1/4(日) 10:26 -

>フェニックス三嶋さん。
 明けましておめでとうございます。結城萌美ちゃんと葛西彩世ちゃんは作者の過去作品に登場した女子高生キャラです。思った以上にファンが多く再登場を期待されたため、彼女達が主役の作品をいくつか書いております。すでにスレッドが下がりまくってますので、『女子高生乳戯』『湯煙Gカップ紀行』『矜持衝突』で検索してみて下さい。
 ちなみに結城萌美ちゃんの初登場は乳バトル作品でしたので現在のキャラ設定とは若干異なります。
 なお、ご質問の「由来」の意味が「何を参考にそのキャラ名にしたのか?」という意味であれば「適当」です。特に名前を参照したアニメキャラとかゲームキャラはいません。

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Re(10):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  フェニックス三嶋  - 15/1/5(月) 12:24 -

葛西彩世ちゃんは、経験値高いらしいから、着衣パイずりで27の男をいかしたり、色仕掛けでキス責めしたりして欲しいですね。街中で逆ナンするとかも面白いです。葛西彩世ちゃん物語(相手は27前後の男との恋愛話)が良いです。

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Re(11):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  フェニックス三嶋  - 15/1/12(月) 13:43 -

元気でしょうか?20半ばの男が女子高生の葛西彩世の巨乳に挟まれ色仕掛けされるのは書くのに難しいでしょうか?後、青春のステータスの主人公をどう思いますか?葛西彩世、結城萌美が20半ばの男に巨乳押し付け、色仕掛けして欲しい。

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Re(12):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  Angel Heart  - 15/1/12(月) 15:01 -

 クリスマスに続編を予告して三週間近く経ってますが、現在、執筆中ですので今暫くお待ち下さい。年明け早々風邪をこじらせまして、ここ一週間ほど執筆できるモチベーションがなかった次第です(インフルは免れましたけど)
 また、しっくりくる展開と描写が思いつかなくて悪戦苦闘しているところです。書いては消し、また書いては消し……の繰り返しです(さらにはExtra Episodeも並行して書いてますので)
 未完成にはしませんから待っていて下さい。Episode3は彩世ちゃんと萌美ちゃんが登場します。

 ところで『青春のステータス』の主人公ですが、作者的には新たなジャンルを切り拓いてくれたキャラクター(設定)かな、と思っております。いつもキモヲタニートばっかりでマンネリ化しがちな作者の作品に、「リア充」という新境地をインスパイアしてくれた人物ですので。

 フェニックス三嶋さんには東京湾に沈めたいほど腹立たしく制裁を加えたい存在かも知れませんが、作者にも意図がありますのでリア充キャラの登場もどうかご寛恕あってお見逃し下さい<(_ _)>
 黙っていても女運に恵まれるリア充・イケメン・肉食男子がいるからこそ、キモヲタニートの鬱憤が際立ち、この世の理不尽さを表現できるというものです。

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Re(13):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  オールドファン  - 15/1/12(月) 16:50 -

  Angel Hearさんというと、いつも珠玉のストーリーをすらすらと紡ぎ出しているイメージがありましたが(もちろんそういう物語も多々おありでしょうが)、何度も書き直されるほど悩まれることもあるのですね。

 それにしても、彩世ちゃん、萌美ちゃんというとちょうどこの時期に温泉を舞台にしたお話で登場しているイメージがあります。今回はどんなシチュエーションなのか楽しみです。またも温泉なのか…または、変化するのか…。また対人物がリア充・イケメン・肉食男子なのかキモヲタニートなのか、またはその両方なのかそれもとても楽しみです。あとは、個人的には時間軸も気になります。高校編か、大学入学後かなど…
 さらにExtra Episodeまであるとは…ありがたすぎます!そこも彩世ちゃん&萌美ちゃんなのでしょうか?

 まずは、体調をお大事にして、Angel Heartさんの納得のいく作品をお書きください。私も体調を整え、ティッシュを用意し、作品アップの日を待ちたいと思います。

 

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Re(13):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  LEVEL E  - 15/1/12(月) 18:00 -

気長に待ちますので、風邪お大事にしてください。

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妄想オムニバス『妄想の片鱗』 小説  Angel Heart  - 15/1/16(金) 8:59 -

       Episode3「個人撮影ダブル円光〜彩世と萌美〜」  おれが28歳にして1秒も女の子と付き合ったことがない事実は、彼女達と交渉が成立した時点で話していた。もはや失うものなど何もないキモヲタニートだから、今さら体裁を繕ったって意味がないとそう考えたからだ。  普通なら、この世の終わりくらいにどん引きされて軽蔑されるのがおちだろう。28歳で1秒も女の子と付き合ったことがないキモヲタニートなんて、女の子からすれば男の範疇に入らないのだ。あるいは人間の部類にすら入らないかも知れない。イケメン、肉食、リア充だけがこの世では女運を享受できるのだから。  だが、おれが交渉に成功した二人は考えが違っていた。女運が皆無の醜男に理解を持っていたのだ。いや、むしろそういう男だけを援助交際の対象にしていた。自分達が初めての相手になるのが嬉しいのだという。見返りの額はほとんど二の次で、相手の男に喜んでもらえることを最上の価値にしていた。  神憑り的な奇跡かも知れない。おれみたいなキモヲタニートを進んで拾ってくれる天使が、この世に二人もいたのだから。  ――――――――――――――――――――――――――――――――REC(●) 「……録画ってこのREC(●)ってやつ押せばいいんだよね?」 「うん……っていうかもう録画始まっちゃってるんだけど」 「え、ウソ?」 「赤いランプが点いてるじゃん。それ録画が始まったしるし」  二人を連れてホテルにチェックインすると、おれは用意していたハンディカムを奪い取られてしまった。ネットに流さない条件で個人撮影を許可してもらったのだが、好奇心旺盛な二人がカメラを横取りし、勝手に撮影者に回ったのだ。  おかげで立場が逆転し、おれは映す側から映される側になってしまった。 「顔映しちゃダメだって。バレたら捕まっちゃうだろ」 「ネットに流さないんだから別にいいじゃん。ほら――早くポーズ取ってってば」 「そんなこと言ったって……手首縛られてるんだし無理だよ」  おれは身動きできない状態になっていた。意気揚々とシャワーを浴びて出てくると、円光に応じてくれた一人――制服に紺色のセーターを羽織った葛西彩世ちゃんがいきなりおれを羽交い絞めにし、そしてタイで手首を縛ったのだ。そのタイは結城萌美ちゃんのもので、彼女は冬服のセーラーにベージュ色のセーターを着ていた。 「では感想を一言。初めて女子高生と円光できた気分は?」 「そんなこといいから早く放してくれって。撮影するのはおれの方なんだよ」 「ダ〜メ。ウチらがおぢさんのこと撮影するの」  すっかり悪戯心に火がついた二人は、笑いながらファインダーを覗いている。バスタオル一枚のおれは情けないし、何より奴隷みたいな状況が非力だった。 「照れてないで何か言いなよ。やっと女性経験ができる記念の日だよ」  萌美ちゃんがソファに腰を下ろす。  12帖程のゲストルームには、大きめのベッドとソファ、それに32インチテレビとレプリカの絵画が設置してあった。内装はシンプルなベージュ色が基調で、空調の静かな唸り声が響いている。部屋の隅にあるのは二世代前のスロットマシンだろうか。 「何かって言われても困るよ。……こんな人質みたいな恰好させられて」 「ノーコメントなら別にいいけど。ね――萌美、つまんないから帰ろっか」 「そうだね」 「わ、分かったよ。話すってば、言いますってば」  仏頂面になった二人を見ておれは焦った。せっかくの幸運を逃しかけたのだ。ハンディカムどころか主導権まで奪われてしまった。 「じゃあカメラに向かって一言。現役女子高生とエッチできる感想は?」 「う、嬉しいです。二人みたいなかわいい女の子と援助交際ができて」 「どっちかって言ったら、私と萌美、どっちがおぢさんのタイプ?」  カメラを構えたまま彩世ちゃんが聞く。本人どうしを前にどっちかを迫るのは男にとって禁忌の質問だ。 「どっちもかわいいよ。彩世ちゃんは大人びてて綺麗だし、萌美ちゃんは遊び人っぽいけど童顔でキュートだし……」 「遊び人っぽいとか失礼な――笑。こう見えても円光するのはたまになの」 「っあっあ……ち、ちょっと」  萌美ちゃんの目の前に立つおれの乳首を、童顔の女子高生が悪戯っぽくつねった。タイで後ろ手に縛られているから、おれはいきなりの刺激に身を捩らせるしかない。 「動いちゃダメ。その場で気を付け!」 「は、はい」  彩世ちゃんの命令に従う。これではすっかりエム男と女王様だ。今時の女子高生が二人も揃うと、こうも太刀打ちできない存在になるのか。  彩世ちゃんが質問を変えた。 「おぢさんはウチらにどんなことして欲しいの? お願いしたいことがあるなら全部言ってみてよ。じゃなきゃ冗談抜きで帰るから」 「経験値を積ませて欲しい……です」 「だからどんな経験値を積ませて欲しいか聞いてるの。キス? おっぱい揉み? それともセックス?」  萌美ちゃんのとなりにどっかりと腰を下ろした彩世ちゃんは、大柄な印象を裏切らず威圧的なオーラを放っている。親友の萌美ちゃんが従者に見えるくらいだ。 「全部です。おれ、キスもしたことないしおっぱいも触ったことないから。セックスなんて夢のまた夢で……。二人が許してくれるならキスさせて下さい。制服の上からでいいんでおっぱい揉ませて下さい」  命乞いをするみたいにおれは懇願した。  けれど、円光慣れした女王様達はすぐに願いを聞き入れてくれない。 「あとは? 28歳にもなって女の子と1秒も付き合ったことがないと、相当、性癖も歪んでるよね。ただ私と萌美がチュウしてあげるだけでいいの? ブレザーの上からおっぱい揉ませてあげるだけでいいの?」 「……」 「ほら――黙ってないでなんか言いなよ」  萌美ちゃんがニーハイに包まれた右足を伸ばし、おれを苛むかのように太ももをさすって来た。さっきの乳首攻撃よりじれったい。でも、ムズムズしておれのエム魂がくすぐられた。 「オナニーを手伝って欲しいです。それからフェラも……。あ、あともし良かったら二人のおっぱいで挟んで下さい。女子高生の巨乳で挟んでもらうのが夢だったんです」 「女子高生の巨乳だって。聞いた? 経験値ゼロのクセに見てるところはちゃんと見てるんだ。それって視姦って言うんだよ」 「しかもオナニー手伝って欲しいとか――笑。女子高生にそんなことさせるなんて変態なんじゃないの?」 (うう……)  おれの自尊心が見事に壊されていく。カメラ片手に女子高生とイチャイチャするつもりが、完全に予定が狂ってしまった。 「まぁお小遣いもくれたしおぢさんの願いは叶えてあげるけどね。私と萌美で手伝ってあげるよ。28年分も精子溜まってるんだもんね」  そう小悪魔的に微笑むと、彩世ちゃんと萌美ちゃんがソファから立ち上がった。そしておれの痴態が上手くファインダーに収まるようカメラを固定して、両脇に立ってくる。右側が彩世ちゃん、左側が萌美ちゃんだ。  手首を縛られたおれは、相変わらず囚人みたいに身動きがとれない。 「女子高生にこんなことされたかったんでしょ? ずっと」 「ぅくふ」 「今まで1回も女の子に相手にされなかったんだ? かわいそうに」 「っぅくふ」  耳元でなじるように囁きながら、二人がふぅっと息を吹きかけてくる。たったそれだけのことで、おれの愚息はむくむくと首をもたげ始めてしまった。 「アハ――まだなにもしてないのにバスタオルが盛り上がってきてるんだけど」 (まだなにもしてないとか……う、腕に二人の……)  おっぱいがぶつかっていた。左右から耳に息を吹きかけつつ、わざと腕を組んでふくらみを押しつけてくるのだ。制服越しに感じた盛り上がりは弾力があって大きかった。彩世ちゃん――いや、萌美ちゃんの方が巨乳だろうか。 「超起ってきた(笑)。おちん○んでバスタオル突き破れそう」 「見せてよ。おぢさんのち○ぽ」  彩世ちゃんがいきなりバスタオルを剥ぎ取った。  女子高生の押しつけ攻撃に屈服した愚息は、これでもかと言うほどに屹立していた。 「あ〜あ……こんなにおっきさせちゃって。超真っ直ぐでお腹にめり込みそうじゃん」 「っあ、あ……ちょっと」  おっぱいを腕に押しつけたまま彩世ちゃんがペニスを握った。下から支えるように棒を包み込み、オナニーを手伝うみたいに。  それだけならまだ耐えられたが、萌美ちゃんまでち○ぽをいじくり回すと急激な射精欲が湧いてきた。現役女子高生の手が亀頭を攻め、まるで魔法みたいにこねくり回すのだ。 「だ、ダメだって……そんな擦られたら出ちゃうよ」 「早いってば。あと3分だけ我慢」 「出したら怒るからね。早漏は女の子に嫌われちゃうよ」  おれの吐息を封じるように萌美ちゃんが唇を合わせてくる。無理やりおれの顔を彼女の方に向けさせ、亀頭をまさぐりながら。  経験値豊富な女子高生のベロチュウは容赦がなかった。ファーストキスに感動するおれをよそに、激しく舌を絡ませてきたのだ。円を描くようにおれのベロを弄び、時に音を立てて吸いまくる。あるいは上唇と下唇を交互に食(は)み、麻薬に似た恍惚感をおれに与えた。そうかと思えば恋人がじゃれ合うフレンチキスに変えたりして、童貞のリアクションを手玉に取って遊んでいた。 「ダメ……出ちゃう。出ちゃうってば」 「だから早すぎだって。まだ手伝ってあげて1分しか経ってないじゃん」  萌美ちゃんと彩世ちゃんが同時にベロチュウと手コキをやめた。いっそギロチンで即死させてもらいたい囚人の気分だ。これが寸止めというやつか。 「あと2分だよ。最後まで我慢出来たら私と萌美でご褒美あげるから」  彩世ちゃんがそうささやいてベロチュウを萌美ちゃんから受け継ぐ。  ソフトなキスから始まる優しい愛撫だった。済んだ瞳で真っ直ぐにおれを見つめ、そしてセクキャバのダウンタイムみたいにそっと唇を合わせてくる。  肉厚のあるぷるんっとした感触。唇を重ね合わせるたびに唾液の甘酸っぱい味わいとシャンプーの香りが鼻孔をくすぐった。それは萌美ちゃんとは異なり、激しいディープキスに至るまでもどかしいようベロチュウだった。 「なんか私よりキス長い。ひょっとして彩と相性合った?」 「んふ……意外と。慣れてないけど結構気持ちいい」 「……」  キスに相性があるなんて初耳だ。が、おれが知らない恋愛世界ではそういうこともあるのだろうか。経験値の一つでもあれば、彩世ちゃんとの相性が分かるのに。 「私も仲間に入ろっかなァ?」  と、萌美ちゃんが言った。現役女子高生とダブルキスできるなんて最高だ。しかもおっぱいを腕に押しつけられながら。  萌美ちゃんが宣言した通りキスに混ざってきた。彩世ちゃんと交互におれと唇を合わせ、二人同時にベロを絡ませてくる。ヌルヌルとした舌が蠢くと果てしない幸福感に包まれた。  そして時々、二人が戯れにお互いの唇を合わせる。女子高生どうしのレズシーンだ。女性経験のないおれにとってそれは、新たに心を動かされた未開のジャンルだった。刺々しい乳比べより遥かに魅惑的なのだ。やっぱり女の子どうしは争うのではなく、こうやって仲良しでなければ。 「あと1分だよ。おぢさん、頑張れる?」 「あ、ああ……ただカリ首イジられるとちょっとヤバいけど」 「なに? ここ?」  思わず墓穴を掘ってしまった。自分から弱点を吐露してしまったのだ。  エスっ気の強い彩世ちゃんと萌美ちゃんである。後ろ手に身動きを封じられた奴隷がそう口走っては、責めてこない方がおかしかった。 「っあ――ぅっあ……ちょっとダメだって。カリ首ヤバいって言ったばっかじゃん」 「だってここが気持ちいいんでしょ? 今、おぢさんが言ったんだよ」  彩世ちゃんの指の環が亀頭と竿の間の溝を掴んでいた。そしてぐりぐりと捻りまくる。まるでペットボトルのキャップを開けようとしているみたいに。  萌美ちゃんも可憐な指先で尿道口をいじり、早速垂れ始めた我慢汁をすくい取って海綿体に塗ってきた。そのまま高速でスライドさせるからたまらない。 「い、イクイクイク―――ぅっ!」 「ダメダメダメダメ」 「我慢がまんがまん」  しこしこしこしこしこしこ――!  亀頭がぱんぱんに膨らんでさぁ射精しようとした瞬間、二人がまた寸止めした。彩世ちゃんが棒をきつく握り、萌美ちゃんが玉袋をつかんだのだ。 「ハァハァ、ハァ……」  ほんと一思いに殺して欲しいくらいだ。こんな拷問を繰り返されていたらいつかち○ぽが爆発する。 「やったじゃん。ちゃんと3分我慢できた」 「初めてなのに結構頑張ったよ、おぢさん」  意地悪な女王様達が笑っていた。イキそびれたペニスは疲れたように、あるいは喜んでいるようにピクつきまくっている。 「我慢できたから約束通り私と萌美でご褒美あげる。そのまま気を付けして動かないでて」 「そ、その前に手首縛ってるタイをほどいて欲しいんだけど……ハァ、ハァ」 「それはダメ」  彩世ちゃんが無下に一蹴した。 「お願いだってば。身動きできないから辛いんだよ」 「……」  完全にスルーだ。どエスな女王様は奴隷の扱い方をよく心得ているらしい。  そうして非力な奴隷の願いを無視すると、ブレザー姿の女王様がその場にひざまずいた。 「ご褒美ってなに……?」 「いいから黙って気を付け。今度はイキたくなったら精子出していいから」 「あ、はい……」  すっかり主導権を握られている。REC(●)のランプが光るハンディカムには、一体、おれのどんな情けない姿が記録されているのだろう。  やがて絨毯にひざまずいた彩世ちゃんがち○ぽに舌を這わせてきた。根元をつまんで水平にさせ、ハーモニカを奏でるみたいに。  フェラ初体験のおれには感動すら覚える感覚だった。彩世ちゃんのベロが棒の横側をスライドするたびに、心地よいくすぐったさが神経を駆け巡るのだ。それは射精を誘発するというよりもむしろ、寸止めに耐えたペニスをねぎらう愛撫に近かった。 「彩のフェラどう? 気持ちいい?」  萌美ちゃんがささやいた。相変わらずおれの左腕を抱きかかえて、やわらかな巨乳を押しつけながら。 「気持ちいい……。ち○ぽ舐められるとこんなく、くすぐったいんだ……ぅくっ」 「彩ね、クリ触られたり乳首弄られたりするよりち○ぽ咥える方が好きなんだよ。今まで付き合った彼氏にご奉仕してあげてるうちに、なんかフェラ中毒になっちゃったんだって。エロすぎだよね、女子高生のクセに(笑)」 「萌美だってフェラ好きじゃん。おぢさんのち○ぽで37本目なんでしょ? 私より多いから」 「はぁ? 36本目だし」  37本も36本も変わらない気がする。ただ、今時のエロ女子高生はその辺の大人よりち○ぽ慣れしているのだ。……っていうか……っあ、あ!  萌美ちゃんがおれの乳首をイジってきた。左側をれろれろと舐め、右側を空いた指先で弾いてきたのだ。  眼下では彩世ちゃんがフル勃起をもてあそんでいる。溝やカリ首をベロでくすぐり、竿を真っ直ぐに立てては裏側を丹念に舐め上げた。そしてぱっくりと咥え込むと、長い髪を揺らしながら優しくスロートし始めたのだった。 「っあ、あったかくてヌルヌルしてる……彩世ちゃんの口ン中」 「きもひぃぃでひょ……んぐんぐ……おんなおこのおくひって……んぐんぐんぐ」 「出そうぉ……っ。彩世ちゃんのフェラで出るっぅ……」 「んふふ」  寸止めで決壊寸前だったち○ぽである。生温かい女子高生の口で愛撫されるとすぐ、怒涛のように射精欲が溢れて来た。初めてフェラされた感動と幸せなくすぐったさとが、あっという間に我慢のサイドブレーキを外したのだ。 (い、イクぅ――――ぅっっ!!)  おれは溜まらず射精した。  彩世ちゃんは突然で驚いたようだった。が、フル勃起を口から離すことなく全てを受け止めてくれた。無許可の口内発射に一瞬で対応できるのはさすがだった。歴代の彼氏に仕込まれた成果なのかも知れない。咳き込むどころか口いっぱいに溜まったスペルマをおれに見せ、そしてごくんと一気に飲み干したのだ。 「んふふ……全部飲んじゃった、おぢさんの精子」 「ハァハァ、ハァ……ご、ごめん、いきなり口の中に出しちゃって――。彩世ちゃんのフェラがすごい気持ち良かったからつい……ハァハァ」 「謝んなくていいよ、別に。口に出されるのも顔に出されるのも慣れてるから」  そしてピクつくち○ぽをまた頬張った。現役女子高生によるお掃除フェラだ。最後の一滴まで搾り取るようなその愛撫は、独りでシコる時には絶対に味わえない感動だった。 「全部出しちゃダメじゃん。私の分まで残しておいてよ」  おっぱいを押しつけていた萌美ちゃんが唇を尖らせた。フェラし損ねたことで機嫌を壊すとは、なんてエロ過ぎる女子高生なんだ。 「そんな……半分だけ残せって言っても無理だよ。自動的に全部出ちゃうんだから」 「ウソ。28年分も溜まってるんならまだ出せるでしょ。ほら頑張って」 「っあ……ち、ちょっと萌美ちゃんってば――!」  足元にしゃがみ込んだ萌美ちゃんが有無を言わさずちん○ぽをしゃぶった。親友からお掃除フェラを受け継ぎ、そのまま通常のフェラに移行したのだ。  射精したばかりの愚息は敏感で感度が倍以上になっている。シンプルに咥えられただけでも腰が引けるのだ。  けれど萌美ちゃんはエム男のリアクションなんて無視してテクニックを披露した。ちろちろとヘビみたいにベロを蠢かせて裏筋をくすぐり、パクッと亀頭だけを咥え込んだのだ。そして上下の唇を巧みに使って亀頭の扁平な部分とカリ首、それに裏筋を同時に圧迫する。決して咥えきれないほど大きなち○ぽではないから、わざと先っぽだけ口撃しているのだ。37本……いや、36本の経験値が為せる、それは超女子高生レベルの愛撫だった。 「萌美のフェラも気持ちいいでしょ。これでもまだ全然本気出してないんだよ」 「そ、そうなんだ……ハァハァ」 「本気出したら秒殺できるから。誰だっけ? 10秒も持たなかった早漏男って?」 「駅でナンパして来たチャラ男。お小遣いくれる気もないクセにしつこく声掛けてくるから頭にきてトイレの個室で全力フェラお見舞いしてやったの。そうしたら7秒くらいでノックアウト。『早漏のクセに恰好つけてんじゃないわよ、このヘタレち○ぽ』って罵ってやったらめっちゃヘコんでた(笑)。あいつ多分、二度とナンパできないよ」  怖ェ――。よっぽどリア充が嫌いなんだな、この二人は。 「まぁおぢさんにはそんなこと言わないけどね。だって元気でかわいいんだもん、このおちん○ん」 「っあ……ちょ……それすごい気持ちいいっ」  微笑んだ萌美ちゃんが新たなテクニックを繰り出した。  睾丸をマッサージするように玉袋を揉みながら、真っ直ぐに起たせたフル勃起に舌を這わせる。そしてちろちろと舌を蠢かせつつ竿を這い上がり、裏筋からカリ首、カリ首から亀頭を、渦を巻くように舐めまわすのだ。  それを執拗なほど繰り返し、やがてフル勃起を根元まで飲み込んだ。ジュボジュボと卑猥な音を立てながらリズミカルに顔を動かされると、感覚が麻痺しかけた射精管から再び熱い射精欲が湧き上がって来た。 「彩も手伝ってよ……んぐんぐ……2発目だからおぢさん結構頑張ってる」 「オッケー」  友達のフェラを見守っていた彩世ちゃんも混ざって来た。現役女子高生二人によるダブルフェラだ。さっきのキスよりも何乗倍も嬉しい。 (ハァハァ、ハァ……気持ちいい。すごいよ、これ……ハァ、ハァ、ハァ)  28年分の不遇が一気に報われた気分だ。たった数枚のお小遣いでこんな見返りをくれるとは。  彩世ちゃんが上を向きたがるち○ぽを水平にさせ、またハーモニカを演奏するみたいに横側を責める。その一方で萌美ちゃんが真正面から亀頭を舐めまくり、裏筋と尿道口を丁寧にくすぐった。  そうかと思えば先っぽを挟んで二人が友達キスして、我慢汁を垂らす亀頭をぺろぺろと愛撫した。  どちらに集中していいか分からない快感のなかで、おれは必死に歯を食いしばって幸せなご褒美に耐えた。  彩世ちゃんが根元まで飲み込む。萌美ちゃんも交代してフル勃起を咥えた。  楽しそうにお互いのフェラを褒め合う二人を見ているうちに、おれは再び我慢の限界を迎えてしまった。 「っああ……イキそうっ。出るよっ、出ちゃうから見ててね」 「うん」「うん」  床にひざまずいてち○ぽを舐める二人が、その瞬間を悟ってダブル手コキに変えた。お互いの手を握り合うようにフル勃起を掴み、高速でシゴき始めたのだ。  おれは痺れるような奔流を亀頭に感じた途端、水っぽいスペルマをこれでもかというほどに撒き散らしていた。 「あは! ちょ……めっちゃ飛んでるし(笑)」 「出し過ぎだって。制服に掛かってる!(笑)」 (さ、最高だ――――っ………!!)  腰が砕けて膝ががくがくと震えた。手首を後ろ手に縛られているからフル勃起をコントロールすることができない。  でもそれが受動的で得も云われぬ快楽だった。矢継ぎ早に飛び散る精液が照準を失い、二人の女子高生に降りかかったのだ。  ち○ぽの真正面にいた萌美ちゃんは顔面と髪の毛にスペルマを喰らい、避け切れなかった彩世ちゃんはセーターに欲動を浴びていた。それでも最後の一滴までち○ぽを離さなかったのだから、二人の貞操は崩壊していると言って良かった。 「ハァハァ、ハァ……ごめん。またいっぱい出しちゃった」  激しくピクつくフル勃起を彩世ちゃん達に預けながら、おれは喘いでいた。 「連荘(れんちゃん)でこんな出るとかあり得ないから。んもう……どんだけ溜まってんの、おぢさんの性欲」 「だって現役女子高生にダブルフェラされるなんて初体験だから……ハァハァ」 「あーあ。セーターべちょべちょ。これじゃ精子くさくて学校に着ていけないじゃん」 「……」  萌美ちゃんがベージュ色のセーターに飛び散った粘液を見下ろした。  でも二人が本気で怒っていないことはすぐに分かった。  なぜなら、ダブルフェラで歓喜したフル勃起を、二人がまた丁寧にお掃除してくれたのだから――。                              (To be continued)
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妄想オムニバス『妄想の片鱗』 小説  Angel Heart  - 15/1/16(金) 9:09 -

――――――――――――――――――――――――――――――――REC(●)  飛び散った精液をティッシュペーパーで拭うと、ようやく彩世ちゃんと萌美ちゃんが手首のタイを外してくれた。ハンディカムの撮影権も返してくれて、現役女子高生の悪戯心は少し気が済んだようだった。 「青くさっ。なんか栗の花みたい」  萌美ちゃんがくんくんとセーターの匂いをかぐ。36本も経験値を積んでいたら精子の匂いにも慣れそうなのに、やはり苦手みたいだ。眉をひそめ、ベージュ色のセーターを脱いでセーラー姿になる。 「ごめん……女子高生のダブルフェラとか気持ち良すぎたから」  おれはもう一度謝った。不快な思いをさせるつもりはこれっぽっちもなかったのだ。 「だから謝んなくてもいいってば。ウチらは円光に慣れてるし精子掛けられるのも初めてじゃないだもん。そんなに平身低頭されると逆に興醒めしちゃうよ。もっと堂々としてればいい、おぢさんはお小遣いくれたお客さんなんだから」 「……」  彩世ちゃんの言葉で救われた。円光も女性経験も初めての男には、リードしてくれる優しい相手が必要なのだ。  彩世ちゃんもスペルマを浴びたセーターを脱ぐ。真っ白いブラウスからは、女子高生らしからぬ大きなブラジャーが透けて見えていた。  おれは素っ裸のままハンディカムを構えた。 「二人のパンツ見せてもらってもいい?」 「パンツ? どうやって?」 「ソファの上に立って、後ろ向いて」  下着を見せることになんの抵抗感もないのか、彩世ちゃんと萌美ちゃんは素直にソファの上で回れ右した。  許可を得た撮影なのにやはり心臓がどきどきする。バッテリーはあと2時間以上残っていた。 「なんか電車で盗撮されてるみたい」 「うん。駅の階段にもいるよね、スマホ持ってずっと尾行して来るヤツ」 「盗撮されたことあるの?」  おれはローアングルからファインダーを覗いた。ただでさえ短いスカートの中から、現役女子高生の生下着が見えている。 「現行犯で捕まえたことないから分かんないけど、多分……っていうか絶対撮られてる。シャッター音消すアプリとか今スマホにあるから」 「靴に小型カメラとか仕込まれてたら絶対気づかないしね。もう盗撮じゃなくてスパイレベルだよ」  技術革新(イノベーション)が進んだ功罪がこれだ。盗撮魔にはどんどん犯行が快適になり、女の子にはどんどん身の危険が増えていく。ただでパンツを見てやろうという魂胆がうらやまけしからんのだ。 「あと痴漢もムカツク。どさくさに紛れてケツとか胸触ってくるなっての」 「そうそう。痴漢されたら思わず感じちゃった――てへぺろ☆ とかあり得ないから」  そうだろう。痴漢されて女の子が感じちゃうなんてシチュエーションは、フィクションか痴漢の頭の中だけだ。普通は嫌悪感と殺意を抱くに違いない。  彩世ちゃんが言った。 「その点、おぢさんはいいよね。ちゃんとお小遣いくれたし」 「お小遣いあげたら盗撮も痴漢もOKなの?」 「うん。約束通り撮った映像はネットに流さなかったら、だけど」  気をつけよう。ハッカーなりクラッカーなりにPCを荒らされたら、せっかく大枚をはたいて撮影した宝物が価値を失うのだ。誰にも見せてやるものか。  おれは背中を向けて立つ二人にスカートを捲ってもらうようにお願いした。  ニーソに包まれた長くきれいな足の上に、10代のお尻を守る秘密のショーツがあった。彩世ちゃんのは黒地にピンク色のレースが施されていて、到底、女子高生がはくシロモノとは思えなかった。サイドストリングが細い紐一本なのだ。 「エロっ。いつも学校にこんなパンツはいて行ってるの?」 「まさか。今日は最初から円光するつもりだったから少し頑張ったの。どう?」 「大人っぽくてエロかわいいと思うよ。お尻の形もきれいだし」  と、ハンディカムを構えながら空いた手でお尻を触ってみる。ツルツルした生地に包まれた桃肉は柔らかく美尻だった。それこそ痴漢するみたいに撫でまわしてみれば、彩世ちゃんがくすぐったそうに笑った。 「触り方エロいから(笑)」  一方の萌美ちゃんも童顔に似合わぬギャルっぽいショーツだった。レースの縁取りが施されたオフホワイトで、フロント部分にワンポイントのリボンがついている。面積が小さく所々に刺繍された花柄がエロさのなかにも女の子らしさを誇っていた。 「萌美ちゃんもかわいい」 「ケツでかいでしょ?」  と、スカートを捲ったまま萌美ちゃんが振り向いた。サイズを訊いてみれば85センチだった。なんで女の子はお尻の大きさを気にするのだろう。  萌美ちゃんのお尻も痴漢しまくる。全裸のまま女子高生のお尻を触れるなんて幸せの極致だ。  おれは二人をソファの上で四つん這いにさせた。背凭れに手を掛けさせるようにして並べながら。 「さっきからお尻ばっか撮ってるよね。ひょっとしておぢさんってお尻フェチ?」 「どっちかって言ったらおっぱいフェチかな。お尻も好きだけど」  メインディッシュは前菜の後だ。ベロチュウされた時から気になっている二人のバストはお尻を楽しんでからにしよう。  なにをされるのか分からないでいる二人のパンツを取りあえずアップで撮影する。さすがに成長が止まりつつある女子高生だけあって、クロッチ部分が少し盛り上がっていた。S学生のようなきれいな縦割れではなくなったま○こが存在を誇示しているのだ。  おれはスカートを捲り上げ、まずは萌美ちゃんのお尻から頂いた。ショーツ越しにフル勃起を擦りつけ、女子高生の尻コキを味わったのである。 「あはは。なにするかと思ったらやっぱお尻フェチじゃん。パンツにおっきくっつけるとか変態すぎだから」 「夢だったんだよ、おれの」 「エロ。スケベ。変態」  本気ではない軽蔑の眼差しで萌美ちゃんが罵った。それがエム男の羞恥心を刺激する。  おれは割れ目に沿って棒をあてがい、萌美ちゃんをバックから突くように腰を動かした。クロッチ部分に亀頭を擦りつけてみればくすぐったい感覚が迸る。思い切って裾を捲ってフル勃起を差し込んでみると、ショーツがち○ぽ形に盛り上がり、すべすべの桃肉が裏筋を愛撫するのだった。 「凄い。2回も出したのにまたがっちがちにカタくなってる」  ショーツを盛り上げるフル勃起を彩世ちゃんが摘んだ。そして形を確かめるようにさすり、友達のパンツをTバック状態にする。  ち○ぽが貫通した。左から右に向けてショーツを突き抜け、真っ赤に充血した亀頭を白日のもとにさらしたのだ。 「超真っ赤っかじゃん。そんなにお尻気持ちいいの?」 「柔らかくてすごく……それに萌美ちゃんのパンツがち○ぽに擦れてるから……ハァハァ」 「じゃあ私にもやって」  と、彩世ちゃんが自らお尻を突き出しておねだりした。  おれは萌美ちゃんのパンツからち○ぽを引っこ抜き、彩世ちゃんのお尻にそれを押しつけた。大人びた下着を着けたエロ女子高生がすりすりと桃肉を上下させる。フェラどころか尻コキも経験豊富みたいで、おれの愚息は痛いほどに膨張してしまった。 「ほら――彩のお尻。でっかいから挟み甲斐あるよ」 「でかくないし!」  頬っぺたを膨らませる友達をからかい、萌美ちゃんが彩世ちゃんのショーツをち○ぽにかぶせてくれた。確かに肉付きのいい美尻は萌美ちゃんのそれより大きいように思えた。これ以上ないくらいに勃起しても、大人びたショーツからフル勃起が顔を覗かせることがなかったのだ。 (ハァハァ……き、気持ちいい。最高だ……っ)  ショーツにまみれてフル勃起を尻コキされ、浮かんだシルエットを萌美ちゃんに手コキされる。これが3発目じゃなかったらとっくに射精しているだろう。それくらい、現役女子高生の桃プレイは天国だった。 「あのさ……良かったら二人のお尻で挟んでてくれない? その姿勢のままお互いのお尻をくっつけて」 「こう?」  と、並んで四つん這いになる彩世ちゃんと萌美ちゃんがお尻をくっつけ合った。彩世ちゃんの左尻と萌美ちゃんの右尻がぴたっとキスするみたいに。  おれはその狭間に怒張するフル勃起を差し込んだ。左右から感触の違う肉感が伝わって来て最高に幸せになる。亀頭の両サイドが柔らかな力強さに圧迫されたのだ。 (ハァハァ……き、気持ちいい……ハァハァ、ハァ) 「おちん○ん、すっごぃ熱っいんだけど(笑)」 「おぢさん、超気持ちよさそう。ずっとハァハァ言ってる(笑)」 「ハァハァ、ハァ……最高だっ」  女子高生の丸いお尻に挟まれながら懸命に腰を動かす。カメラには激しく手ブレした映像が記録されているはずだが、果てしない興奮で理性を失ったおれにはファインダーを冷静に覗き込む余裕なんてなかった。  やがて飽きるほどダブル尻コキを堪能するとおれはち○ぽを引っこ抜き、三脚にカメラを固定して二人をソファに座らせた。女子高生のお尻で3発目を発射しても良かったが、おれにはもっと堪能してみたいパーツがあったのだ。  そう――彩世ちゃんと萌美ちゃんのおっぱいである。 「二人ともおっぱい大きいよね。腕に押しつけられた時からずっと気になってたんだけど」 「私も萌美も栄養がおっぱいに偏っちゃったから。私がGカップで萌美がJカップ」 「そんなに!?」  いくら発育の早い現代っコとは言え、女子高生の平均バストはCカップだ。それなのにこの二人は余裕で平均値を超えている。 「正確には私がG70で萌美がJ65。95センチと98センチ――って言った方が分かりやすいのかな」  彩世ちゃんと萌美ちゃんが、その豊かなバストを自慢するように腕を組んだ。白いブラウスがこんもりと盛り上がっている。今にもボタンを弾き飛ばしそうなほどに。 「触ってみてもいい……?」 「別に」  と、彩世ちゃんがさもなんでもないように承諾する。何人もの彼氏を渡り歩き、腐るほど円光経験もあればおっぱいを揉まれることなんか屁でもないのだろう。初めてのエッチに戸惑う処女ガールズとは天地の差だ。  おれは彩世ちゃんの目の前にひざまずき、恐る恐る両手を伸ばしてみた。軽く鷲掴んだGカップは大きく、手のひらでは到底包み切れなかった。こんもりと盛り上がる乳房が女体の神秘を伝えてくるのだ。 「遠慮しないでもっと揉んでみればいい。おっぱい触るの初めてなんでしょ?」 「……」  年下の女王様に甘えて手のひらに力を入れてみる。ブラウス越しに掴んだおっぱいは重くやわらかく、おれの想像を遥かに超えていた。まるで巨大なマシュマロ――いや、半端に水を入れた特大サイズの水風船みたいだった。 「や、柔らかいんだね……女の子のおっぱいって」 「そう? でも人によって触り心地が違うんだよ。私のは柔らかくて弾力も強いけど、萌美のなんかぷにゃぷにゃで張りなんかこれっぽっちもないんだから」 「そうなんだ」  おれには驚きだった。おっぱいは大きさが違うだけでみんな触り心地が同じだと思っていた。 「C学生くらいの時までは張りが強くてむしろカタいおっぱいだったんだけどね。高校に入ってから急に張りも弾力もなくなっちゃって。枕にすると気持ちいいみたいだよ」 (女子高生のおっぱい枕……)  その響きだけで興奮した。JKリフレにありそうだ。 「やってみる? おっぱい枕」  萌美ちゃんが誘った。  けれどおれはいったんそれを断った。 「その前に色々とやりたことがあるから……」 「おぢさん、おっぱい初体験だもんね」  彩世ちゃんがクスッと微笑む。アラサーの童貞男を微塵も軽蔑していない目だ。  おれはブラウスの上から存分に彩世ちゃんの巨乳を揉みまくった。そして谷間に顔を埋めてみる。Gカップのふくらみは弾力と柔らかさとが絶妙で天国だった。洗剤の清潔な香りと女子高生の甘い体臭がない交ぜになって脳をとろけさせるのだ。しかも母性本能をくすぐられた女王様がぎゅっときつく抱き締めてくれるからたまらない。 「どう? お姉ちゃんのおっぱい、柔らかくて気持ちいいでしょ?」 「う、うん……すごひやああかふへあっはかい」 「いっぱいぐりぐりしてもいいよ。お姉ちゃんがかわいがってあげる」  寸止めしてきた時とは180度違う、癒しに満ちた態度だった。  おれは年上のお姉さんに甘える思春期のガキに戻り、彩世ちゃんの巨乳に思いっきり頬ずりした。ボリュームのある圧迫感が息苦しさを感じさせるものの、それ以上に女子高生に甘えられる幸せにうっとりする。気がつけば涎が溢れていた。 「なんか赤ちゃんみたい(笑)」  となりで様子を見守っていた萌美ちゃんが微笑んだ。阿吽の呼吸というかなんというか、 こちらも優しさいっぱいの表情に変わっている。 「今度は萌美お姉ちゃんのおっぱいでぐりぐりしてもらえばいい」  彩世ちゃんがおれの顔を谷間から離した。 「うん」  と、おれは自分でも情けないような幼い声で頷き、萌美ちゃんのおっぱいに顔を埋めた。  さすがに張りも弾力もないJカップだけあって、頬ずりした途端に顔が半分埋もれてしまった。彩世ちゃんの巨乳が半端に水を入れた水風船なら、萌美ちゃんの爆乳はつき立てのお餅だった。 「彩お姉ちゃんのより柔らかいでしょ。ほら――こうすると全部顔隠せちゃうんだよ」 「ふむぐぐぐ……」  萌美ちゃんが左右の乳房を手繰り寄せて圧迫する。おれの顔面がほとんど埋もれてしまった。息ができず、このまま死んでもなんの未練もないくらいだった。 「苦しい?」 「……ふむぐぐ……く、くうひい」 「うん? なに? 聞こえないよ」 「く、くうひいえふ……んぐぐむぐ……い、いひあえひあい」  そして顔面圧迫を緩め、おれが呼吸を取り戻すとまたセーラーごと圧迫してくる。  そんなことを何度も繰り返されているうちに愚息がまた限界までカタくなってしまった。 「おちん○ん破裂しそうになってる。また精子溜まってきたの?」 「ふむぐぐ……こ、交代で顔面圧迫されたんだからそりゃあ。それにしても……ハァハァ、萌美ちゃんのJカップ凄すぎ……死ぬかと思った」 「ごめん。なんかおぢさんが可愛かったからちょっとやり過ぎちゃった」  クスッと小悪魔的に微笑んだ萌美ちゃんが、許しを請うように唇を合わせてきた。恋人が別れ際にするみたいな、一瞬だけの軽いキスだ。 「どうする? そのおちん○ん。あと2、3回は連続で出しても大丈夫そうだよね」 「だったら二人のおっぱいで挟んでくれるかな。夢だったんだよ、おれの」 「さっき言ってたもんね、女子高生のおっぱいで挟まれたいって――。いいよ。私も萌美もパイズリは得意だから」  と、彩世ちゃんがブラウスのボタンを外そうとした。 「いや……そうじゃなくてまずは服を着たまんまで」 「なに? 着衣で?」 「変態かな、やっぱ」  ソファに並んで座る現役女子高生の目の前で、おれは怒張したち○ぽを晒しながら立っていた。普通なら羞恥心の「し」の字でも感じるところだが、フェラと尻コキと顔面圧迫を喰らったあとではそんなもの微塵も存在しなかった。むしろ見せつけている喜びにエム男の魂が満足していた。 「変態じゃないけどちょっとフェチっぽいかな。まぁそういうリクエストしてくるお客さんもたまにいるから平気だけど」  世の中には同志がいるものだ。すでに彩世ちゃんも萌美ちゃんも着衣パイズリの経験があるとは。  ……それにしても、着衣パイズリを最初に思いついた人は誰なんだろう。パイズリの可能性を拡げてくれたその想像力に感謝だ。  おれはがっちがちにカタくなってち○ぽを摘み、まずは萌美ちゃんに着衣パイズリをお願いした。  ソファの上で立膝になった萌美ちゃんがフル勃起を谷間にあてがい、慣れた手つきで左右の乳房を手繰り寄せる。大きく盛り上げられたセーラーがすっぽりとペニスを包み込み、タイが外された胸元から谷間の稜線が覗いていた。 「っあ――あ……すっごい気持ちいい」 「おちん○んカタすぎてヤバいんだけど(笑)」  あまりの硬直加減に驚いたのか、さすがの萌美ちゃんも一瞬だけ顔を赤くして視線を逸らした。現役女子高生のJカップに挟まれた愚息はほとんど埋もれ切っている。  が、そこはパイズリ慣れした女子高生ある。すぐに谷間に埋没するち○ぽを眺め下ろすと、すりすりと上下に身体を動かし始めたのだった。 「どう? 萌美のパイズリ」 「や、柔らかくて気持ちいい……」 「張りも弾力もないからもうおっぱいそのものって感じでしょ。私も男だったら絶対挟んでもらってるもん」  柔らかいとか気持ちいいとか、そんな単純な言葉でしか表現できないのが残念だ。98センチの着衣パイズリはこの世で最高ランクの幸せだった。 「セーラー脱いでくれる?」  射精欲が少し湧いてきたところでおれは言った。そして脇にあるジッパーを上げ、まごつきながらセーラーを脱ぐ萌美ちゃんを手伝う。  ピンク色のキャミソールまで脱がせてみると、ショーツとお揃いのブラジャーがお披露目になったのだった。 「でかっ! Jカップのブラってこんなに大きいの!?」 「そうだよ。だから気に入ったブラ探すのかなり大変なんだ。その辺のショップじゃせいぜいHカップまでしか売ってないし、ネットじゃ試着できないから」 「どうすんの?」 「巨乳専門のランジェショップがあるからそこでばっか買ってる。アイテム数が限定されるのが不満だけどね」  萌美ちゃんが脱いだ服をソファの片隅に置いた。どうやらオーダーメイドで注文すると余計にお金がかかるらしい。つまりお気に入りの下着を手に入れるために円光でお小遣いを稼ぎ、稼いだお小遣いで新しいブラをオーダーするという努力を繰り返しているのだ。なんとも健気というか涙ぐましい苦労だ。 「でも似合ってると思うよ、今日の下着」  おれは自然とホメていた。こんなリア充みたいなセリフがいつも言えたら、28歳で経験値ゼロなんていう不遇じゃなかっただろうに。 「そうかな。なんかこのブラにして良かった」  萌美ちゃんが嬉しそうに顔を綻ばせた。それはごく普通の、男にホメられて喜ぶ女の子の素顔だった。 「それでお願いなんだけど……。今度はブラ着けたまま挟んでくれる? ブラの上からじゃなくて……その、カップとカップの繋ぎ目を捲って」 「こう?」  と、物分かりのいい萌美ちゃんがカップとカップの繋ぎ目を開けてフル勃起を差し込んでくれた。聞けばそのパーツはモチーフと呼ぶらしい。フロントホックであればちょうどホックがついている部分だ。  ただ柔らかいだけの谷間にフル勃起が全て埋もれ、左右からJカップが手繰り寄せられる。着ブラのままパイズリされている光景は変態チックでどフェチで、おれの願望を200%叶えてくれた。 「ああっ……あったかくて気持ちいい――」  汁男優さんみたいに腰に手をあて、Jカップの着衣パイズリに身を任せる。  萌美ちゃんが下乳を持ち上げてぶるぶると乳房を揺らすと、谷間に埋もれた亀頭がモチーフに擦れ、得も言われぬくすぐったさが神経を駆け巡った。  左右の乳房を押しつけられてもみくちゃにされれば、お餅みたいな感触にち○ぽ全体が圧迫される。  おれは天を仰いで果てしない快感に耐えた。が、萌美ちゃんが激しく乳房を交互に揺らすと、フル勃起が柔らかく摩擦されて3発目を解き放ってしまったのだった。 「んっ……いきなり出たし(笑) おぢさんの精子浴びっ放しなんだけど、今日」 「ハァハァ、ハァ」  鈴口から飛び散った粘液が萌美ちゃんの谷間に溢れ、顎にも降り掛かっていた。それは3発目とは思えないほどの濃度だった。 「あ〜あ……萌美のおっぱいぐちゃぐちゃ。私がパイずる前に出しちゃったじゃん」  ベッドの枕元にあるティッシュを3、4枚手に取り、彩世ちゃんが親友の身体に飛び散った精液を拭った。青臭い匂いがふっと部屋に広がり、漂白剤の香りを思わせる。 「萌美ちゃんのパイズリほんとヤバい。気持ちよすぎだよ……ハァハァ」 「まだ全然本気出してなかったのに――。でもおぢさんが喜んでくれたならいいや。私のおっぱいが初パイズリの相手なんだもんね」  自分でもティッシュを手に取って萌美ちゃんが顎のスペルマを拭った。女性経験ゼロ男にとって、初パイズリの相手がJカップの女子高生というのは最高の戦果だ。 「まだイケる?」  と、ピクつくち○ぽを友達から奪った彩世ちゃんがソファで立膝になった。  こちらも臨戦態勢で友達に先を越された悔しさを挽回しようとしている。 「どうだろ。今イッたばっかりだし……」 「でもおちん○ん萎えてないじゃん。違う感触のおっぱいに挟まれたらまた出せるんじゃない?」  そう言って、彩世ちゃんが射精直後のち○ぽを咥える。またのお掃除フェラだ。 「く、くすぐったいって」 「ダメ。動かないで」  上目遣いで命令する女王様。だが射精直後のち○ぽをしゃぶられるとどうしても腰が引けてしまう。  彩世ちゃんがブラウスの上からフル勃起を挟んだ。谷間は見えないが、今度はセーラーじゃないからボタンが擦れてくる。 「っあ――モチモチしてて彩世ちゃんのパイズリも気持ちいい……」 「でしょ? サイズは負けてるけど、弾力がある分、萌美より挟まれ感が強いから」  その通りだった。ただ柔らかいだけの萌パイは包容力が強いが、弾力のある彩パイは跳ね返りがある分、圧迫されている感触が大きかった。いわば作用反作用の乳力学を感じるのだ。  おれは上下に身体を動かし始めた彩世ちゃんにフル勃起を委ね、Gカップの着衣パイズリを楽しんだ。ブラウスが擦れれば裏筋にボタンがぶつかる。パフパフと左右の乳房を押しつけられれば、真っ赤に充血した亀頭が嬉しそうに膨張した。 「彩世ちゃんもやってくれるかな。ブラの間に挟むやつ」 「ふふ……ほんとおぢさんてフェチだよね」  呆れたように言いながらも、Gカップの女子高生はちゃんとリクエストに応えてくれた。  ブラウスを脱いでブラジャーを披露すると、モチーフをくぐらせてフル勃起を挟んでくれたのだ。エロ過ぎる下着に包まれた巨乳は、見たところロケットタイプだった。 「っあ――あ……気持ちいいっ。柔らかくてすっごいあったかい……」 「おちん○ん超熱くなってる。私のおっぱいの方が好きなんだ?」 「どっちも気持ちいいってば。萌美ちゃんのはプリンみたいにぷにゃぷにゃだし、彩世ちゃんのはマシュマロみたいでモチモチだし……ハァハァ」  ブラごと下乳を持ち上げた彩世ちゃんが、まるでおっぱいでマッサージするかのようにフル勃起を愛撫した。竿全体が弾力のある肉感に圧迫され、亀頭が震えるくらいにこそばゆくなる。左右の乳房を交互に揺すられると、女子高生の谷間のなかでち○ぽが破裂しそうなほどカタくなった。 「ヤバいよ。また我慢汁出てる」  下着姿の萌美ちゃんが尿道口をいじり、再び滲み始めた粘液に糸を引かせた。  それだけならまだ好奇心で済んだが、相手は手練れのエロ女子高生である。透明な粘液の匂いをかぐと、まるでそのフェロモンに誘われたかのようにイタズラを始めたのだ。親友の谷間から覗く亀頭に、髪を掻き上げながら舌を這わせて。 「ちょ――ダメだって。パイズリされながら舐められるとかヤバすぎだよ」 「なんで? こっちの方がもっと気持ちいいじゃん」  彩世ちゃんががっちりとGカップでホールドし、萌美ちゃんがれろれろと先っぽを舐めまわす。現役女子高生のコンビネーションプレイにおれは腰を引かせて悶えるしかなかった。意地悪な女王様達は童貞のもがきっぷりを楽しんでいるように見えた。 「やっぱ4発目ってなると頑張るよね。我慢汁だけで精子出ないもん」 「じゃあ彩と二人でやろうよ。いつもみたいに」 「おっけー」  と以心伝心でプレイを分かり合って、彩世ちゃんと萌美ちゃんがブラジャーを脱いだ。背中に手が回されて同時にホックが外されると、95センチのGカップと98センチのJカップがぷるんっとこぼれ落ちたのだ。  彩世ちゃんのは目測通りロケット巨乳、萌美ちゃんのはU字型の美爆乳だった。 「なにすんの……?」  おれは聞いた。 「決まってるじゃん。いいからおぢさんはそこに立ってて。おちんち○ん前に出して」 「う、うん」  言われるがままおれはフル勃起を差し出した。今時の女子高生を相手にするとやはり逆らえない。奴隷みたいに従順になるしかないのだ。  立膝になった彩世ちゃんと萌美ちゃんがソファの上で向かい合った。そして、ほとんど180度そり返ったち○ぽを誘(いざな)うと、左右から巨乳と爆乳でサンドイッチしたのだった。それは現役女子高生による、あまりにも嬉しすぎるダブルパイズリだった。 「ふふ……萌美と一緒に挟んじゃった(笑)」 (あ……ああっ――!) 「おっぱい柔らかい? おちん○ん見えなくなっちゃってるよ?」 「や、柔らかい……ハァハァ、すごい気持ちいいっ」 「ね――どっちが柔らかいの? 気持ちいいおっぱいってどっちの?」 「ハァハァ……き、気持ちいい。あ、あったかぃ……っ」  おれは答えられなかった。おそらくダブル円光した時の必殺技だ。GカップとJカップの谷間に同時に挟み込み、てんでバラバラにおっぱいを揺さぶるのだ。時には阿吽のタイミングでシンクロし合って、乳房を揺すったり押しつけたりする。男にとってこれ以上ない幸せだろう。相手は現役の女子高生なのだ。 「彩より私の方のおっぱいの方が気持ちいいよね。そうでしょ?」 「違うってば。おぢさんは私のおっぱいが気に入ってるの」  ショーツ一枚になった女子高生二人がソファの上で喧嘩する。  もちろん本気の喧嘩じゃないから乳バトルに発展することはない。  が、ち○ぽを奪い合われる心地は見返り以上だった。まるでAVの同居モノで、いもうと姉妹に取り合いっこされる気分を味わえたのだ。彩世ちゃんがパイずれば萌美ちゃんが乳首を擦りつける。萌美ちゃんが谷間に挟めば彩世ちゃんがGカップでやり返した。  どちらに軍配を上げていいか分からずその必要もないなかで、おれはただただち○ぽをカタくさせて喘いでいた。 「ヤバい。おぢさんの先っぽ超真っ赤っか」 「だから言ったじゃん。萌美より私のおっぱいの方が好きなんだって」 「え〜……なんか悔しい。彩の着衣パイズリじゃイカなかったのに」 「ハァハァ、ハァ」  ち○ぽがピクつきまくっている。嬉し苦しいダブルパイズリからいったん解放されたせいだ。 「ね――おぢさん。ウチらのおっぱいでイカせてあげるからここに寝そべってよ。もう4発目も出せるくらい復活したでしょ?」  と、彩世ちゃんがソファをたたいてみせた。友達が着衣パイズリでイカせられたのに、自分だけできなかったのが相当悔しいのだ。仰向けを迫る眼は怖いほどに真剣だった。 「あ、ああ」  おれは頷いてソファに寝そべった。巨乳を晒した彩世ちゃんが王道のカニ挟みをしてくれ、萌美ちゃんが膝枕をしてくれた。垂れ下がるJカップを目の前にしながらフル勃起をGカップに預ける最高のシチュエーションだ。まだバッテリーが切れていないハンディカムは、三脚の上でREC(●)の赤いランプを光らせていた。 「我慢しなくていいからね。精子出したくなったらすぐイッていいから」  ぐいっ、とおれの両足を引っ張ると彩世ちゃんがフル勃起を谷間に挟み込んだ。今度は弄ぶ気もなにもないのか、最初からトップスピードだった。95センチの巨乳でち○ぽを抑え込むと、すりすりと高速でパイずったのだ。柔らかく弾力あるGカップはくすぐったく、挟まれ感を最大限に放出した。 「こっちのおっぱいがお留守だよ。せっかく女性体験できたんだから欲張るくらいに性欲満たさなきゃ。あとで今日が最初で最後だったって気づいても遅いんだもん」  と、おれを膝枕する萌美ちゃんがJカップの爆乳をおれの顔に押しつけた。重たく柔らかい乳房に顔面を塞がれて、おれはむさぼるように乳首を吸いまくった。いつの間にか突起していた女子高生の乳首は哺乳瓶の吸い口みたいでおいしかった。 「はむっ……チュウチュウ……れろれろれろ、チュウチュウ、チュウ」 「んふふ……女子高生だからそんなに吸っても母乳なんか出ないのに」 「チュウチュウ……れろれろれろ、チュウチュウ、チュウ」 「んもうっ。赤ちゃんは乳首れろれろしないってば」  萌美ちゃんに頭を小突かれた。でもそれが嬉しかった。  彩世ちゃんがフル勃起をがっちりホールドし、谷間の前で両手を組んだ。そしてそのまますりすりと乳房を上下させる。時々、手を休めては先っぽを舐め、さもなんでもないように亀頭だけを咥え込んだ。  現役女子校によるパイズリフェラと膝枕圧迫に、さすがの耐久力も白旗を揚げつつあった。3連発したあとの余裕より、二人掛かりの巨乳プレイの方が勝っていたのだ。  彩世ちゃんが自慢のGカップを交互に揺すると、射精管の奥底からくすぐったい奔流がまた駆け上がってきた。 「い、イク――――っっ!!」  おれは弾力のある谷間に挟まれたまま、柔らかすぎる爆乳に顔面を塞がれたまま、4発目のスペルマを放出した。それは自分でも情けないくらい量が少なかったものの、反比例して快感度は極限レベルだった。得も言われぬ幸福感が全身を包み込み、あらゆる柵(しがらみ)と鬱憤とが消し飛んだのだ。  気がつけば十数秒ほど意識を失い、ただ満たされただけの天国のなかにいた。 「ね――おぢさん、大丈夫? ちゃんと息してる??」  Jカップを晒しながら、萌美ちゃんがおれの頭を撫でてくれていた。 「だ、大丈夫……ハァハァ、ハァ」 「良かった。イッた途端に動かなくなったから死んじゃったかと思ったよ」 「ほんと死ぬほど気持ち良かった……ハァ、ハァ。二人のおっぱい、ヤバすぎ」  足元では彩世ちゃんがち○ぽを咥え、今日何度目かのお掃除フェラをしてくれていた。が、ほとんど感覚が麻痺しかけたフル勃起はくすぐったさを感じることがなかった。 「お小遣いくれたんだもん。これくらいはしてあげないとね」  と、萌美ちゃんが微笑んだ。  ティッシュを手に取った彩世ちゃんが言う。 「アハ――やっとおぢさんのおちん○んが萎えてきた。連続で4発も出せるなんてすごいよ。やっぱ童貞だね(笑)」 「28年間、1秒も女の子と付き合ったことがなかったんだから仕方ないだろ。キスもフェラもパイズリも初めての経験だったんだし」 「あとお尻もね」  彩世ちゃんが谷間に飛び散った精液を拭った。 「ね――少し休憩しない? 4連発させてあげたからちょっと疲れちゃった」 「う、うん」  おれは萌美ちゃんの膝枕からむっくりと起き上がった。三脚に固定されたハンディカムは、相変わらず録画中(●)の赤いランプを光らせている。  ……それからおれは、5発目が整うまで二人とイチャつきながらベッドの上で過ごした。順番におっぱい枕とお尻枕をしてもらいながら。  エッチのHOW TOを教わったのは言うまでもない。結局、チェックアウトの時間になるまで計7発のスペルマを発射した。それは今日が最初で最後の女性経験となろうとも、決して悔いが残らない人生で最高の時間だった。  それを小説にしてみようと思う。撮影した映像はネットに流せないが、この興奮を分かち合いたいキモヲタニートさん達が大勢いるのだから。  そうだな……タイトルは――。               Episode3『個人撮影ダブル円光〜彩世と萌美〜』 ――――――――――――――――――――――――――――――――停止(■)
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妄想オムニバス『妄想の片鱗』 小説  Angel Heart  - 15/1/16(金) 9:21 -

   Extra Episode「おれの妹がこんなに気持ちいいはずがない」  ふと、ドアをノックする音が響いたのはもうすぐ日付が変わろうとする頃だった。  WORDのひな形で履歴書を作成しておれは、それが妹の遥香だとすぐに分かった。妹のノックの仕方は、初めから入室を強要するような乱暴なたたきクセがあるのだ。 「なに? 開いてるよ」  おれはディスプレイを見ながら無愛想に答えた。資格欄に入力された情報は「普通自動車免許」と「英検準二級」である。今時、掃いて捨てるほどいるなんのプラスにもならないスキルだ。もっと特殊な資格さえ持っていれば――と、就活浪人になった今になって改めて後悔する思いだった。  遥香が遠慮なくドアを開けた。  その途端、おれは妹の格好に椅子ごと引っくり返ってしまった。 「おゎっ……お前、なんて格好してるんだよ! 風呂上がりならパジャマかスウェットに着替えて来いっ。なんでバスタオル一枚なんだ!」 「なんで? 兄妹なんだから別にいいじゃん。暖房も効いてるし寒くないよ??」 「そういう問題じゃなくて。ああっ……もう、髪は濡れてるし谷間は見えてるし、お前ぃには恥じらいとか羞恥心とかいう言葉はないのか」 「あるよ、それくらい。薄着の時には透けブラしないように気を付けてるし、学校の階段上がる時にはパンツ見えないようにちゃんとガードしてるもん」 「だったらバスタオル一枚で来るのが謎だろ。どこが花も恥じらう乙女なんだ」  遥香は朝比奈C学校に通う3年生だ。この通り天衣無縫というか無邪気というか、あっけらかんとした性格の明るい妹である。おかげで振り回されること多数。対極的な性格のおれにとっては、なんともめんどくさく扱い難い妹だった。 「このままじゃダメ?」 「ダメ。女の子らしくない妹は一歩も部屋に入れません。立入り禁止。KEEP OUT」 「……」  遥香がムスッと不機嫌そうに頬っぺたを膨らませた。入室を拒否られたことが気に入らないのだ。  が、そこは天性のポジティブさを持った彼女である。いったん自室に引き下がると、数分後にまたバスタオル一枚でやって来た。手にブラジャーとパンツを持って。 「じゃあここで着替える。パンツとブラジャー着れば入ってもいいんでしょ?」 「だ・か・ら! 着替えるなら自分の部屋でやれ。なんでおれの部屋で着替えるんだ」 「だって新しく買った下着、お兄ちゃんに見てもらいたいんだもん。安いけど結構かわいいデザインなんだよ。……ほら、花柄の刺繍がお揃いでかわいいでしょ?」  そう言って、駅前のランジェリーショップで買ってきたという下着を見せつける。オレンジ色で、C学生にはまだ早い大人びたデザインだった。ブラは普通でも、ショーツはレース素材でほとんど勝負下着だ。 「彼氏に見せろ。お兄ちゃんは絶対見ないからな」  目を瞑って背を向ける。戸籍上は兄妹でも血が繋がっていないのだ。いわゆるギャルゲーみたいな関係である。  遥香が部屋に入って来てバスタオルを脱いだ――という雰囲気を感じた。  おれは目と耳と口を塞いで必死に現実逃避した。妹の裸には絶対萌えない――という自信がなかったのだ。 「着替えたよ。一瞬でいいから感想聞かせて」  遥香が催促する。  おれは目を開けて振り向いた。  遥香が新しい下着を身に着け、くるりと一回転してポーズを決めた。 「どう?」 「はいはい、かわいいですね。じゃあそういうことで」  おれはぞんざいに追い払った。じっと凝視する勇気がなかったのだ。 「んもう……ちゃんと遥香のこと見て言ってよ。お兄ちゃんしか見せる男の人いないんだから」  遥香がふくれっ面をしておれの手を引っ張った。  そしてベッドの端に座らせる。10帖の部屋はフローリングでその辺の大学生と変わらない間取りだ。 「んなこと言っても妹の下着姿なんかガン見できるか。見せたいなら早く彼氏作れ」  一瞬、遥香が悲しげな表情を浮かべた。少し突っぱね過ぎたか――と、おれが反省した時、「あ……分かった!」と遥香の目が見開いた。 「分かった。お兄ちゃん、女の子の下着姿見たことないからテレてるんでしょ?」 「んむぐぐぐ……」 「やっぱりだ。……そう言えばずっと一緒に暮らしてるけど、お兄ちゃんの恋バナ聞いたことないもんね。休みの日も出掛けないし、家に女の子連れて来たこともないし――。ひょっとしてお兄ちゃん、彼女いない歴=年齢と一緒??」 「彼女いない歴とか死語だぞ。平成生まれが使う言葉か」 「ごまかさないで教えてよ。今まで付き合った人数は?」 「……」  リアルな感じで2、3人と嘯(うそぶ)こうかと思った。が、相手は手練れのお喋りである。ウソをついたところで突っ込まれるのは目に見えていた。  おれが黙っていると遥香が0人の意味に受け取った。 「かわいそう。大学院出の就活浪人だけでも不幸なのに、1秒も女の子と付き合ったことがないなんて悲惨だよ。27年間もなにしてたの? 告白くらいすればよかったじゃん」 「余計なお世話だ。告る甲斐性があればこんな境遇にないよ」  悲惨――という言葉がおれの心を抉った。時々、妹の言葉はナイフより鋭い。 「キスは? デートは? エッチは??」 「……」  年下の審問官が哀れな囚人を詰問する。そのすべての質問に、おれはただ唸って言葉を詰まらせるしかなかった。 「なんか哀れ過ぎて泣けてくる。リア充になれないなら私が相手してあげよっか? お兄ちゃんなら別にいいよ」 「阿呆言うな。実の妹とエッチなんかできるか」 「実の妹じゃないじゃん、血が繋がってないんだもん」  遥香の目は真摯だった。たまにおれを動揺させる、いつもとは違う眼差しである。 「それでもダメ。妹に手を出すのはモラルが許しません」 「モラルとかタブーとか、そうやって意気地ないこと言ってるからいつまでも彼女できないんだってば。エッチできるなって空気感じたら紳士ぶってないで素直に本能に従えばいいじゃん。優しいのはお兄ちゃんの長所だけど、行き過ぎるとかえってマイナスだよ。積極的に攻めて来て欲しいなって思うことが女の子にはあるんだから」 「C学生のセリフか、それ」 「C学生でも遥香は女の子です。もう子供じゃないんだし」 「……」  いつの間にか大人になったようだ。昔は一緒にお風呂に入ってもきゃあきゃあ騒ぐだけのガキだったが、今ではすっかり女になっている。男女間の機微を悟っているところなんか童貞のおれ以上だ。 「で……マセた遥香ちゃんはお兄ちゃんになにをしてくれるって言うんだよ」 「お兄ちゃんの経験値上げてあげる」 「経験値?」 「うん。ファーストキスとバージンは彼氏に捧げるって心に決めてるからダメだけど、それ以外のことなら全部してあげる。やっぱ自分のお兄ちゃんが27歳で童貞とか恥ずかしいもん。少しは女の子のこと知ってよ」 「キスと本番って言ったらエッチのスターラインとゴールだろ。それがダメなら中継地点も全部NGだろうが」 「そんなことないよ。お兄ちゃんの為なら他にできることもあるから。例えばほら――お兄ちゃんがたまにチラ見してくるおっぱい見せとか」  ベッドの端に座るおれの目の前に立つ遥香が、やや前かがみになってふくよかに成長したバストを見せた。オレンジ色のブラジャーからC学生とは思えない谷間が覗いている。 「わ……馬鹿。やめろって。目のやり場に困るだろ」 「見ていいんだってば。遥香が許可してるんだから」  必死で視線を逸らすおれの顔を、遥香が無理やり前を向かせた。 「どう? 遥香のおっぱい。85センチのEカップあるんだよ」 「サイズなんか聞いてない」  前かがみになったまま、遥香が左右のふくらみを手繰り寄せて深い谷間を作ってみせる。  その挑発的な行動におれの股間は不覚にも疼いてしまった。 「そんなこと言って、ほんとは『おっきいっ!』って心のなかで思ったでしょ? 聞こえたよ」 「思ってない」 「思ったって。じゃなきゃなんでおちん○んのポジション直したの」 (うっ――)  迂闊だった。妹のカラダから視線を逸らしたいばっかりに、己の本能に注意がお留守だった。決定的な瞬間を見られてしまった。 「反応した証拠じゃん。いい大人なんだから正直になってよ。お兄ちゃんがあんまりヘタレだと友達にも紹介できないってば。今度の週末に咲ちゃんと蓉子ちゃんが泊りに来るんだよ? 経験値ゼロの就活浪人がお兄ちゃんだなんて情けないってば」  遥香がフローリングの上にちょこんと座った。ちょうど正座を崩すような格好で。  おれは「ヘタレ」という言葉に少しかちんと来た。 「ヘタレで悪かったな。お前と違って好きでこの性格になったんじゃないんだ」 「じゃあ遥香と経験値積んでよ。そうすればお兄ちゃんは自信が持てるし、遥香も咲ちゃん達と対等にガールズトークできるんだもん」 (対等……?)  その言葉におれは少し引っ掛かった。なんでお泊り会のガールズトークに対等性が必要なんだ。経験値が色々だから夜のお喋りは楽しいんじゃないか。さしものおれにも経験はある。修学旅行で相部屋になった悪友達との夜更かしだ。やれ誰が好きだとか今カノとどこまで済ませたとか、お互いの経験値差があるから夜の青春に彩が添えられるのだ。  ……そうか。なるほどな。だから遥香はおれの部屋に来たのか。  おれは遥香の真意を悟った。 「なに? なんで笑ってるの??」 「いや……咲ちゃんと蓉子ちゃんは遥香と違うなって思って」 「なにが」  遥香が少しウロたえた。 「お前、お兄ちゃんの経験値を積ませようと思って来たんじゃない。その逆だ。お兄ちゃんに経験値積ませてもらおうと思って来たんだろ」 「ちょ、ちょっとヘンなこと言わないでよ。私はただ……」 「ただなんだ? 咲ちゃんと蓉子ちゃんがもうエッチの経験済ませてるから焦ってるんだろ。自分だけ経験値ないのが恥ずかしくて。じゃなきゃバスタオル一枚で部屋にやって来る理由がない。仮にも思春期のC学生なんだから」  立場が逆転した。普段は遥香が一方的におれを振り回しているが、ごく稀におれが主導権を握る時がある。それは遥香の心理を不意に衝いた時だ。大喜利並みに頭の回転が速い遥香でも、想定外で核心を衝かれると慌てるクセがある。今がそれだ。 「ほんとに遥香はただ新しい下着をお兄ちゃんに見せたかっただけで……。咲ちゃんと蓉子ちゃんが私より経験値が上だなんてそんなことないし」 「だったら下着に着替えてからお兄ちゃんの部屋に来ればいいだろ。なにもバスタオル一枚で来る必要はない」 「……」 「それに咲ちゃんと蓉子ちゃんが遥香と一緒で経験値がないなら、最初から3人とも対等な関係だろうが。どうしてお友達と同じ土俵に上がりたがる?」 「……」  遥香がさらに言葉を詰まらせた。図星だ。もはや言い訳を考える余裕もない。 「お兄ちゃんにはお見通しだぞ。いくら童貞の就活浪人でも、一応は心理学の学位を取った修士なんだから。遥香の言葉遣いとか態度で心は読める。……たぶん、風呂上がりのまま来たのはお兄ちゃんを誘惑できる可能性が高いと思ったからだ。『対等』という言葉を使ったのは友達に対してコンプレックスを持ってる裏返しだな。新しく下着を手に入れたのは……うん、きっと咲ちゃんと蓉子ちゃんに突っ込まれた時に誤魔化すためだ。私にはちゃんと勝負下着を見せる相手がいますよって。……どうだ? 意外と見当違いでもないプロファイリングだろ?」  遥香が白旗を上げた。もちろん、ポジティブなまんまで。 「あ〜……もうっ、お兄ちゃんってそんな頭良かったんだ。遥香の負けです。全部お兄ちゃんが言った通り」  遥香がぐったりと脱力して頭を下げた。今日はおれの勝ちだ。 「どうだ。参ったか」 「参りました。参ったから遥香の経験値増やして。キスと本番以外ならなんでもするから。咲ちゃんも蓉子ちゃんも彼氏とBまで済ませてるんだよ」  ABCとか平成になってもそんな隠語が息づいているとは。今時の思春期世代には、てっきり死語になっていると思っていた。 「つまりキスと本番以外で咲ちゃん達と対等になりたい……と?」 「うん」 「そうすればコンプレックスを感じずに恋バナできるからか?」 「だって咲ちゃん達にBの経験くらいあるって嘘ついちゃったんだもん。それなのに感想聞かれて答えられなかったらマズいじゃん。二人とも経験済みで感覚とか気分とか知ってるんだよ」 「……」  なんて阿呆なやつだ。お喋り癖が見栄っ張りになった典型だな。処女でも童貞でも当たり前のC学生なんだから、正直に経験値ゼロだって言えば良かったのに。  遥香が土下座した。 「お願い。一生に一度の頼みだから遥香とエッチなことして。お兄ちゃんがイヤがることは絶対要求しないし、この秘密は墓場まで持っていくから」 「墓場までとか大袈裟な。戸籍上の関係を除けば別に、普通の男女の関係だろうが」 「じゃあ遥香のお願い聞いてくれるの!?」  妹の顔がパッと明るくなった。 「う、うん……まぁ断らない気がしないでもない」  迂遠な答え方をしながらおれは視線を逸らした。確かに一生に一度くらい、女の子とエッチなことはしてみたい。してみたいが、相手が妹となるとやはり理性が邪魔をするのだ。例え血が繋がっていなくても兄妹なんだぞ、と――。ギャルゲーのようにはいかない、リアルゆえの葛藤だった。 「やったァ! だからお兄ちゃんのこと大好き」  早合点した遥香が抱き付いてくる。風呂上がりだから余計にいい匂いがした。 「ちょ……ちょっと慌てるなって。おっぱいがぶつかってる」 「ぶつけてるの」  願いを聞き入れてもらえた遥香が嬉しさを全開にした。ほんと恥じらいもなにもないヤツだ。おれとしては、もはやお兄ちゃんとしての役割を果たすしかないみたいだった。 「で――どんな経験値が積みたいんだよ、遥香ちゃんは」 「ええっとね……まずはおっぱい触られてみたい。咲ちゃんが言ってたんだけど、彼氏におっぱい揉まれたり乳首イジられたりするとすごい気持ちいいんだって。なんか体中に電気が走るみたいになって、自分で触る時とは全然違う感覚だって言ってた」 「自分で触るって……咲ちゃん、C学生なのにもうオナニーしてるのかよ」 「オナニーくらいするよ。遥香だってたまにやるし」 「……」  おれは唖然とした。まさか遥香が自分でおっぱい揉みながらま○こをイジっているとは。 「まぁイッたことはないけど」 「だろうな。オナニーでイキまくりの女子C学生なんて聞いたことがない」  いたら興醒めだ。エロ過ぎてほとんど漫画の世界である。 「ね――遥香のおっぱい触ってよ。ブラジャー脱がしたり乳首吸ったりしてもいいから」  遥香が甘えたように跨って来る。ちょうど、セクキャバのダウンタイムでキャバ嬢が迫って来るような姿勢だ。対面座位――といえば分かりやすいだろうか。 「じゃあお兄ちゃんも男だから遠慮しないぞ。遥香が言い出したんだからな、これは」 「分かってる。誰にも言わない。ヒミツにする」  遥香がこれ以上ないくらい純真な瞳をしておれの首に手を回した。  かわいい――と、正直おれは心のなかで思った。真っ直ぐに見つめてくる瞳が輝いていたのだ。いつもの生意気なC学生ではなく、女に成長した一人の妹だった。  おれはそっと両手を遥香のおっぱいにかぶせてみた。ブラジャー越しに感じた妹のおっぱいは大きく、手のひらに少し余るくらいだった。力を入れてみれば、ぷにゃっと、味わったことないマシュマロみたいな感触が伝わる。揉みがいのある弾力が特徴の、柔らかいおっぱいだった。 「柔らかくてあったかいんだな、遥香のおっぱいって」 「生理前だとカタいくらいに張っちゃうんだけどね。……でも今日は違うから強めに触っても大丈夫だよ。お兄ちゃんなら平気」  猫が飼い主に甘えるみたいに遥香がぎゅっとおれの首を抱き締めて来た。  おれはつまらないモラルの枷を外し、かわいい妹のために妹属性を解放した。  ブラジャーごとEカップのバストを鷲掴み、円を描くように揉みしだいてみる。ただ柔らかいだけじゃないモチモチ感が跳ね返り、手のひらが幸せに包まれた。左右の乳房を寄せて上げるとC学生とは思えない谷間がきれいな稜線を作った。 「んっ……んんふ」  遥香がくすぐったそうに微笑み、そして誤魔化しきれずに小さな喘ぎ声を漏らす。耳元に感じるその吐息は、もはや昔の妹ではなくなっていた。 「遥香のおっぱい、見てもいいか?」 「……うん」  遥香がこくんと頷いた。  おれは遥香に跨れたまま背中に手を伸ばし、ブラジャーのホックを探った。初めての経験なので手こずるかと思ったが、それは意外と簡単に外れ、留め金が離れると同時にストラップが緩むのを感じた。  ごくん……と一つ大きく生唾を飲み込んでストラップを二の腕まで下げてやる。  頬を紅潮させた遥香が順番に腕を抜き、やがて一呼吸置いてからカップを捲った。超C学生レベルに成長したバストはお椀型のきれいな巨乳だった。 「美乳なんだな、結構」 「身体測定の時によく言われる。『遥香ちゃんのおっぱい、大きいし形もいいよね』って――。乳輪が少し大きめなのが気に入らないけど」  遥香が左右の乳房を持ち上げて自分のバストを眺めた。 「確かに広めだけどコンプレックスを感じるほどでもないんじゃないか? むしろEカップもあるならこれくらいが普通だと思うぞ」 「そうかな」  と、遥香がさらに乳房を手繰り寄せた。 「こんなに大きかったら谷間におちん○ん挟めるだろ?」 「パイズリ? やったことないから分かんないよ」 「挟んでくれたら嬉しいんだけど、お兄ちゃん」  おれは遥香の目を真正面から見つめた。そしてパイズリを催促するみたいに乳首を吸ってみる。くすんだピンク色の乳首は哺乳瓶の吸い口みたいでおいしかった。  遥香がくすぐったそうに身を捩って頷いた。 「やり方知らないからヘタだけど、いい?」 「いいよ。遥香に挟んでもらえるだけで充分だ」  そうしてパイズリを承諾した遥香が跨るのをやめ、またフローリングにひざまずいた。  インモラルなおっぱい揉みで興奮したペニスはトランクスのなかで硬直している。ここ数日、自分で処理するのも怠けていたから射精欲も募っていた。妹の巨乳で初パイズリされたら何分持つのだろう。  遥香がスウェットを脱がせてきたのでおれは身を任せ、がっちがちにカタくなったフル勃起を披露した。見るのも見せるのも、昔、一緒にお風呂に入った時以来だ。 「あは。すごいおっきいんだけど、お兄ちゃんの」 「そうか……?」 「だってお腹までそり返ってるじゃん。おへそにくっつきそう」  遥香がまじまじとフル勃起を見つめた。笑っているのは思春期の好奇心を満たされた嬉しさを誤魔化すためだろう。 「触ってみればいい。カタいぞ」  と、おれは遥香の手を取ってフル勃起を握らせた。もう面倒だからスウェットの上着まで脱いで全裸になる。理性が崩壊して完全に素直になれた。 「すごい……笑」 「だろ? そのまま遥香がおちん○んを擦ってくれたら手コキ。咲ちゃんと蓉子ちゃんは経験したことないんじゃないかな」 「……」  その言葉に優越感を刺激されたのか、遥香がフル勃起を握ったまま手を上下させてきた。不慣れなシゴき方だが童貞のおれには感動の瞬間だった。自分でする時は全く違う、弄ばれているようなくすぐったさが棒全体を包んだのだ。 (結構気持ちいいな……遥香の手。力加減とかスピードとかちょうどいいじゃんか)  初挑戦とは思えない才能だった。  やがて遥香が手コキをやめ、またまじまじとち○ぽを観察し始めた。 「そんな間近でガン見されると、お兄ちゃん、恥ずかしいんだけど」 「だっておっきしたおちん○ん見るの初めてなんだもん。すごい不思議」  前後左右から顔を近づけて鑑賞する。遥香の髪が垂れて太ももに触れるとこそばゆかった。重力を受けてたわんだ乳房も視覚的にエロい。おれは挟んでもらうことを忘れ、邪なお願いをもう一つしてしまった。 「舐めてみて」 「うん?」 「遥香の舌でぺろぺろって」  遥香が一瞬だけ戸惑った。が、両手でそっとペニスを握ると、無垢な舌先を伸ばして裏筋を舐め上げたのだった。 「これでいい?」 「う、うん……く、くすぐったくて気持ち良かった、今の。そのまま舐めてくれる? ソフトクリーム舐める時みたいに」  従順になった遥香が言われた通りにする。ぺろぺろと何度も裏筋を舐め、例えようのない心地よさをおれに与えたのだ。  ただ、フェラ初体験だけあって舐め方が単調だった。おれがレクチャーしなければ何時間でも一か所だけ責める勢いだった。  おれはパーツ別に名称と舐め方を教え、天国みたいな妹フェラを味わった。竿の裏を往復させ、亀頭の扁平な部分をくすぐらせ、そして鈴口をちろちろさせたのだ。カリ首ごと亀頭を食(は)まれると、渦巻いていた射精欲が一気に溢れそうになった。 「も、もういいよ。ありがと。それ以上遥香に舐められたらイッちゃう」 「うん」  と、遥香がバスタオルで涎を拭った。C学生には咥え切れなかったらしい。ただおれが素直に初フェラをホメると、遥香が嬉しそうに微笑んだ。 「じゃあパイズリ。遥香のおっぱいでお兄ちゃんのおちん○ん挟んで」 「こう?」  遥香がおれの股座で立膝になり、左右の乳房を手繰り寄せて身体を密着させてきた。それはパイズリというよりもむしろ、寄せて上げたおっぱいをち○ぽに押しつけている感じだった。 「それでもいいんだけど、ちゃんとおちん○んを谷間に挟まないと」 「分かんないよ。どうすればいいの??」  下乳を持ち上げたまま遥香が聞いた。 「おっぱい寄せる前にまずおちん○んを谷間にあてがうんだ。お兄ちゃんが手伝うから」  パイズリ初体験のC学生に、いきなり女優さんみたいに片手でち○ぽを引き寄せつつ離れないように谷間に挟み込め――なんて要求は無理難題だ。最初は手順を追ってゆっくりと、パイズリのテクニックを学ばないといけない。  おれは遥香に股座でひざまずくように言い、谷間にはフル勃起の根元を摘んで自ら持って行った。そして、棒全体が谷間にフィットしたところでおっぱいを寄せて上げるようにレクチャーした。遥香が言われるがまま左右の乳房を手繰り寄せると、C学生の美巨乳にフル勃起が完全に挟み込まれたのだった。 「っあ――気持ちいいっ。遥香のおっぱい、柔らかくてすっごぃぷにぷにしてる」 「……そうかな。お兄ちゃんのおちん○ん、気持ちいい?」 「気持ちいい。おっぱいのなかでもっとカタくなってるの分かるだろ?」  こくんっ、と遥香が照れながら答えた。おれが喜んでいるのが嬉しいのだ。血の繋がらない妹を今まで以上に愛おしく思ってしまった。 「これからどうすればいい?」 「このままおっぱい揺らしてくれてもいいんだけど、滑りやすいともっと気持ちいいから唾垂らしてくれる? お兄ちゃんのおちん○んに」  おれも童貞だから経験があるわけじゃない。けれどそうするのがAVを観ての王道だと思っていた。  Eカップにフル勃起を挟んだまま、遥香が口いっぱいに溜めた唾を垂らした。それは谷間から覗く亀頭にゆっくりと垂れ落ちて、女子C学生とは思えないローションを作った。 「そうしたら身体を上下させるんだ。すりすりって、おっぱいをおちん○んに擦りつけるみたいに」 「こんな感じ?」  と、遥香がスローテンポで身体を動かした。  唾液で濡れたち○ぽが谷間のなかで滑る。フェラチオほど激しいくすぐったさはないものの、柔らかなふくらみが押しつけられている感覚は喜悦以外のなにものでもなかった。自分一人では絶対に味わえず、またそうされる確率も人生では低いのだから。  遥香が単調なリズムでパイズリを続け、時々、おれの感想を知るために上目遣いで訊ねてくる。おれはそのたびに「気持ちいい」と答え、健気な妹の頭を撫でてやった。 「おっぱいだけ揺らせる?」  次のステップに移った。身体を上下させるのもいいけれど、やはりパイズリの魅力は乳房だけを駆使したテクにあると思う。押しつけて身体を動かすくらいなら貧乳でもできるのだ。おっぱいを独立したアイテムとして扱えるのは巨乳だけの特権だ。  遥香がまごつきながら乳房を揺らした。いや――実際には揺らしているような揺らしていないような、そんな拙い動作だった。 「難しいよ」  遥香が手こずっていた。 「大丈夫。そのうちコツが掴めるから」  おれは励ました。C学生パイズリで愚息の射精欲はしっかり膨らみつつある。  思わず谷間から逃げてしまったち○ぽを挟み直し、遥香が左右の乳房を揺らした。不器用に下乳を持ち上げて揺らし、85センチのバストを波打たせたのだ。フル勃起は両サイドから柔らかな圧迫と摩擦を受け、気持ち良さを我慢汁に変えて表現していた。 「そのまま続けて。遥香のパイズリ、すっごい柔らかくて気持ちいいから」 「うん、頑張る」  遥香が左右の乳房を揺らし、時々、交互に上下させた。そうかと思えば身体をさっきよりリズミカルに動かしてフル勃起をしつこいくらいに擦り立てた。おっぱいで挟んだまま止まったのは少し疲れたからだろう。  だんだんやり方が分かって来たみたいで、気がつくと覚えてたてのテクニックをランダムに駆使していた。 「っあ――気持ちいいっ。もうすぐイキそう……」  遥香が交互に乳房を揺らした。おれがそれを一番気に入ったとどうして分かったのだろう。  やがて妹の谷間にち○ぽを預けて数分が経った時、堪えていた射精欲が怒濤のように湧き上がった。 「で、出るよっ。遥香のおっぱいで精子出すから見ててね」 「うん。お兄ちゃんが精子出すとこ見てる」  そうささやかれた途端、猛烈な快感がペニス全体を駆け巡ってスペルマが飛び散った。  それは遥香の谷間にこれでもかというほど溢れまくり、勢い余った一部が首にまで降り掛かった。初めての射精体験に遥香は一瞬だけ顔を背けたが、すぐに視線を戻して最後の最後まで見守ってくれた。  青臭いゼリー状の精液が妹のバストを穢している。その罪悪感に似た心地が余計に快感度を増幅させたのだった。 「すごい……いっぱい出た」 「ハァハァ、ハァ……ごめん、遥香のおっぱいに出しちゃった」 「ううん、お兄ちゃんだから平気。それよりどうだった? 遥香のパイズリ」 「さ、最高……これでお互い、経験値ゼロじゃなくなったな。ハァハァ」  遥香が満面の笑みを浮かべた。そしておっぱいに飛び散った精子を二人できれいにする。  ……その夜は久しぶりに一緒に寝た。お互いの身体を触りっこしながら、愛情を確かめ合って――。       Extra Episode「おれの妹がこんなに気持ちいいはずがない」END
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Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  LEVEL E  - 15/1/16(金) 15:17 -

一昔前に流行った円光ビデオのようなタイトルですね。彩世ちゃんのフェラ描写はやはり今回も格別でした。ごっくんするところが慣れてる感じで生々しかったです。まさに彩世ちゃんは、フェラチオマスターという印象です。萌美ちゃんは、過去に風俗マニアの30、40代くらいの元カレも居たでしょうから、Jカップにチ○ポを突き刺してめり込ませるプレイや下乳パイズリ等も今後見たくなりました。フェラが得意だけどエロに万能なのが彩世ちゃん、歴代の男達に乳でのプレイを徹底的にやりつくされているのが萌美ちゃんというのが個人的な印象です。女子高生でJカップなら男はたっぷり可愛がるでしょうからね。
Extra episodeの話も王道的ですが、思春期の女の子らしい友達と比べたりという青臭さがあり、ほっこりしました。今回も楽しませていただきました。

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Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  オールドファン  - 15/1/19(月) 21:38 -

 お年玉エピソードをありがとうございます!円光モノとは意表をつかれました。まだ前半しか読んでいませんが、早速抜かせていただきました。後半もじっくりオカズにさせていただきます。

 個人的には、真佑子先生の家庭教師、巨乳病棟童貞科、ジェニー先生の誘惑授業、バスティークリスマスなどのお姉さんによる誘惑系がまた読んでみたいです。もちろん年上をもてあそぶ、彩世ちゃんも引き続き読みたいですし、弟誘惑系の彩世ちゃんも好きです。
 以前の登場人物がレスしてくれるのがありましたよね。ぜひ、彩世ちゃん&萌美ちゃんとやりとりしてみたいです。

 欲望ばかりすみません。書きながらギンギンになっています。

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Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』    - 15/3/30(月) 2:00 -

いつもお世話になっております。
今作も最高の作品ですね。
カップ数も現実的で臨場感があります。
各キャラの胸の成長過程とかあったら教えてもらえれば幸いです。
今後も楽しみにしておりますので、無理せず頑張ってください(`・ω・´)ゞ

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Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  ベニズマ  - 17/10/3(火) 18:23 -

今や、過疎サイトになりました

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Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  てごりん  - 17/10/28(土) 17:36 -

今はどうしましたか?

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Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  ワホワホ  - 18/12/28(金) 19:15 -

元気ですか?

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Re:妄想オムニバス『妄想の片鱗』  ランド亀  - 21/6/22(火) 20:10 -

葛西彩世ちゃんがぎゅっときつく抱き締めた描写が好きですね

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Re:妄想オムニバス『妄想の片鱗』  純西別森木  - 24/1/13(土) 20:06 -

葛西彩世ちゃんと結城萌美ちゃんが25歳に爆乳で顔を圧迫させたり、葛西彩世ちゃんが25歳にキス責めする作品を待ってます。

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Re:妄想オムニバス『妄想の片鱗』  ゲラ輝  - 24/3/10(日) 14:11 -

女子高生が23歳にキスしたり胸を顔に押し付けてほしい

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Re:妄想オムニバス『妄想の片鱗』  純西別森木  - 24/6/16(日) 21:46 -

女子高生が23歳にキス責めや爆乳に顔を埋めさせる話、興味ありますね。俺からもお願いします。葛西彩世ちゃんと結城萌美ちゃんの後に23歳が別の女子高生に爆乳で顔埋めさせる話がいいかもしれませんね。

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