ある3月の日のことだった。
とある女子校の合格発表を見て小躍りして喜ぶ女の子たちがいた。
その中でもひときわ目立つ長身で美系の子がいた。
名前はみく。
この学校から電車で1時間ほど離れた市に住んでいる。
もっと近くにもたくさん高校はあるが、おしゃれな街にある立地とかわいい制服にあこがれて、このミッション系女子大学の付属校を第一志望にしていたのだ。
だから喜びもひとしお。
「あたし、ぜったいあそこの制服着るの」とみんなに宣言して頑張ってきたかいがあった。
「早く学校始らないかな」
そんな喜びも絶頂のみくであった。
4月になり、みくは憧れの制服に身を包んで校門をくぐった。
そして始業式が終わり、クラスごとに分かれてそれぞれの教室へ。
周りを見回すとやはり人気校だけあって女の子のレベルも高い。
この学校は雑誌の読者モデルなどをやってる子も多くてかわいい子が多いのも女子高生たちの間では定説になっている。
スカートなどもチェックが厳しくないし、メークもOK。
おしゃれしたい年頃の女子高生にはうってつけだ。
入学したばかりなのに早くも色付きリップを付けてスカートを短くしてる子も。
みくの隣の席のあみもまさにそんな子だった。
みくも似た者同士のように感性が合うのか、その日のうちに友達になった。
そして次の日の2時間目。
はじめての体育の授業。
女子校なので着換えは教室。
制服を脱ぎ始めるとあちこちできゃあきゃあと声が上がる。
その中でもみくのほうを見てひときわ大きな声を上げたのがあみだった。
「えーなにー、すごすぎー」
みくは上半身ブラだけの姿。
しかしそれはとても高校に入ったばかりの女の子の体ではなかった。
他の子たちからも「えーすごい、こんなおっきいの見たことない」「うちのねえちゃんEカップだけどそれよりでかいよー」という声が上がった。
無理もないだろう。
みくの胸はすでにFカップでさえきついほどにまで成長していたのだから。
高校に入ったばかりのころと言えば、ほとんどがAかB、まあCなら結構大きい方だろう。
「ねー何カップ?」
「中学校でも一番でかかったんでしょ?」
もはや質問攻めだ。
こういう質問には中学の時から慣れてるとは言え、まだ人間関係の出来てない子たちに言われるのは照れ臭い。
そして白のぴったりした体操服を着るともはやソフトボールでも入ってるかのような状態。
「うちの学校が共学だったらもうパニックだよね」
誰かが言ったこの言葉がすべてを表していると言えるだろう。
しかしこんな騒ぎだけではすむはずもなく、次から次へとみくのこの巨大なおっぱいが事件を誘発していく事になろうとはだれも知る由もありませんでした。