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妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/23(火) 17:19 小説

妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/24(水) 16:53 小説
妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/24(水) 17:05 小説
妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/24(水) 17:16 小説
Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 わたぼう 14/12/25(木) 5:12
Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/25(木) 11:29
Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 てごりん 17/10/28(土) 17:36
Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 オールドファン 14/12/25(木) 12:19
Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/25(木) 14:39
Re(3):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 LEVEL E 14/12/25(木) 19:40
Re(3):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 オールドファン 14/12/26(金) 8:46
Re(4):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 阪神藤浪晋太郎容疑者 14/12/26(金) 20:57
Re(5):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 14/12/29(月) 18:04
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Re(8):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 フェニックス三嶋 15/1/4(日) 9:58
Re(9):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 15/1/4(日) 10:26
Re(10):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 フェニックス三嶋 15/1/5(月) 12:24
Re(11):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 フェニックス三嶋 15/1/12(月) 13:43
Re(12):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 Angel Heart 15/1/12(月) 15:01
Re(13):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 オールドファン 15/1/12(月) 16:50
Re(13):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 LEVEL E 15/1/12(月) 18:00
Re:妄想オムニバス『妄想の片鱗』 ランド亀 21/6/22(火) 20:10
Re:妄想オムニバス『妄想の片鱗』 純西別森木 24/1/13(土) 20:06
Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』 ワホワホ 18/12/28(金) 19:15

妄想オムニバス『妄想の片鱗』 小説  Angel Heart  - 14/12/24(水) 16:53 -

          Episode2「S学生湯煙パラダイス」 「……血液検査には大きな問題がなかったんですが、MDCTの方には多少、異常と見受けられる検査結果が出ました」 「はぁ……MDCT?」 「前回、血液検査と同時に受けて頂いたペーパーテストのことです。正式名称はMental Disorder Check Testと言うんですが、簡単に言えば深層心理を探る検査ですね」 「ああ、あの問診票と心理テストが合体したみたいなやつ?」 「ええ。検査の結果、木茂井さんにはSTAGE3の心因性性衝動障害があることが分かりました。正式には複合型フロイト性性器期不全症候群と言って、成人男性の約28%が罹患している病気です」 「び、病気?」  突然の告知におれはかすれた声を上げた。 「いえいえ、そんな怖がらなくて大丈夫です。病理学的には難しい名称が付けられていますが、要するに心的外傷を原因にした恋愛障害のことです。たぶん木茂井さんは、フロイト学的な精神発達の段階が性器期に移行した頃――いわゆる思春期を迎えた頃ですが――、何らかの外的ストレスが要因で恋愛に臆病になったと考えられます。例えば大きな失恋をしたとか異性からのイジメに遭ったとか……。なにか思い当たる節はございませんか?」  ボールペンを構えながらメガネの女医が言った。AVならクリニック系に出ていそうな美魔女だ。 「そう言われてみれば、S学5年生の時に酷い嫌がらせを受けたことがあります。クラス替えをしてからずっと好きだった女の子に勇気を出してラブレターを出したんですが、その返答があまりにも残酷で……」 「と言うと?」 「おれが出したラブレターが、次の日、教室の黒板にさらしモノにされていたんです。『木茂井からのキモイ手紙! ばい菌がうつるからだれか捨てて!!』って――。ショックでした。せっかく思いのたけをぶつけて告白したのに、まるで病原菌かなんかみたいな扱いを受けたんで」 「……」 「それだけじゃありません。おれがみんなに嫌われていることを知って2、3日ズル休みすると、クラスのみんながおれの机に花瓶を供えていたんです。机を囲んで手を合わせて、まるで通夜か葬儀の時みたいに」 「お葬式ごっこですね。今でもありますが個人の尊厳を傷つける卑劣な行為です。担任の先生はなにかおっしゃいました?」 「いえ、見て見ぬふりをしていました。若い女性教師だったんで対処の仕方に困ったのかも知れません。ベテランの先生だったら平手打ちの一発でも喰らわしたんでしょうが」  最近の教育現場はなにかと体罰にうるさい。やれ生徒の頭を小突いたとか長時間にわたって正座させたとか――。  だが、おれみたいにイジメに遭っている生徒が進行形で救いを求めている時、果たして平手打ちの一発は悪だろうか。ペンは剣よりも強いが、時に注意という言葉は無視できるのだ。 「それから?」 「プールの授業の時、クラスの男子に素っ裸にされて教室に閉じ込められたこともあります。当時は男子が先に着替えて、あとから女子が着替えることになってたんですが、女子が水着に着替え始めた途端、海水パンツを脱がされて教室にどんっ、と」 「恥ずかしくて惨めな思いをさせられたんですね?」 「女の子達は悲鳴を上げるし男子達は廊下で笑ってるし……。でもなにも出来ませんでした。股間を隠してしゃがみ込むのが精いっぱいで」  思い出すうちに泣きたくなってきた。今まで15年前のことなどすっかり忘れていたが、先生とのカウンセリングをするなかで悪夢みたいな記憶が蘇ってきたのだ。たぶん、このまま催眠療法でも受ければ、心の奥底に沈めたはずの悪夢がパンドラの箱のように溢れ返るだろう。  先生がカルテにおれの告白をメモした。 「分かりました。木茂井さんが恋愛障害を患っている原因はそこにありそうですね。多感な時期にそれだけ凄惨なイジメを受けたんですから、トラウマを抱えることになっても仕方ありません。女の子は怖い、自分にとっては災厄を招く存在でしかないと、そう思い込むようになったんです。正常な男性は性器期を経て異性との性的な結合を目指すようになるのですが、木茂井さんの場合はイジメが原因で性器期の段階で精神発達が停滞したと思われます。恋愛はするべきではない、異性に好意を寄せてはいけない、と無意識に自分に暗示をかけたんです」  それが心因性性衝動障害か。おれは納得した。ただ、分からないこともある。 「自分がトラウマを抱えていることは分かったんですが、その……正式名称でいう複合型ってなんですか?」 「精神医学的にはコンプレックスと訳される概念です。コンプレックスというと劣等感と訳されがちですが、精神医学的には単に劣等感だけを指すわけではありません。様々な観念が結びついた状態、と考えて下さい」 「はぁ……?」  少し専門的な話になったのでおれは曖昧に頷いた。 「要するに様々な感情が融合した精神状態のことです。文字通り劣等感を指すこともありますし、その他のデリケートな心理状態が複雑に入り交ざった状況を言うこともあります」 「……」  おれが黙っているので先生が続けた。 「もっと噛み砕きましょう。木茂井さんは思春期時代のトラウマを抱えています。でも恋愛に臆病なのはそれだけですか? 自分の外見とか性格に自信がありますか?」 「まさか。この通りブサイクでキモヲタなんで自信なんてないですよ。自分が嫌われていることを知って以来、友達を作ろうと思ったことはないですし、今だっていません。話し相手と言えばネットゲームで知り合った人達くらいで、ファッションとか流行りモノとかにも興味ありません。性格はまぁ歪んでない方だと思いますけど、だからと言ってポジティブでもないですし……。リア充とか肉食系の男子を見るとダメージを喰らいますね。なんで同じ男に生まれたのにこんなに境遇が違うんだろうな……って」 「それが複合体です。木茂井さんの心にはS学校時代に受けたトラウマと今現在ストレスになっている感情がない交ぜになって渦巻いているんです。こう説明しては語弊があるかも知れませんが、S学校時代のトラウマ+今現在のストレス+その他の要因が今の木茂井さんの精神状態です。異性に対する恐怖心や社会への理不尽な思い、あるいは自分の外見や社交性に対する劣等感が複雑に絡み合って正常な恋愛感情を阻害しているんです。S学校高学年で精神発達が停滞しているとすると、おそらく今も性的魅力を感じるのはその年頃の女の子では?」  先生の追及におれは少し口ごもった。 「ええ。実は先生がおっしゃる通りS学校高学年の女の子にしか興味がないんです。ロリコンは自分でも深入りしちゃいけない世界だと分かっているんですが、どうしても同世代や年上の女性には興味が惹かれなくて……」 「心因性性衝動障害の典型ですね。恋愛にはオクテだけど性衝動(リビドー)はちゃんとある。それがさらにジレンマを生んでいるんです。でも悪いのは木茂井さんに心的外傷を与えたクラスメートと世知辛い世の中にありますので自分を責めないで下さい。小児性愛者(ペドフィリア)のほとんどは木茂井さんと同じような経験をされています。思春期の段階でトラウマを背負ったのでその先の精神状態に進めないとか、あるいはもう先に進むことを諦めて精神的に退行する道を選んだとか――。外見や社交性に自信の無い方が、恋愛対象を低年齢層に向けるのも心理学的には仕方のないことです。同世代や年上の女性に相手にされないんですもの、性衝動を満たすためには自分と精神年齢が同じレベルの女の子を相手にするしかありません。犯罪に走らない限りロリータコンプレックスは誹謗中傷されるべき性癖ではなく、むしろ精神障害として受け止められるべきなんです」  また泣きそうになった。ただ単にニート生活から抜け出そうと思ってメンタル相談に乗ってもらったら、こんな理解のある女医さんに出会えるとは。 「小児性愛者を生み出す要因は完全に環境的なものです。本人が悪いわけではなく、偏見や偏った価値観がまかり通っている世の中が悪いのです。イケメンだけモテる社会って間違ってますよね? だって外見の良し悪しはその人に責任がないんですもの。出来る男だけ褒められる世界も間違っています。人にはそれぞれ個性や得手不得手があって当然なんですから、企業とか利潤とかいう価値基準だけで人を測るのは間違った方法なんです。でも現実はそうじゃない。仕事が出来て格好いい男性ばかりがもてはやされる。ニートやブサイクは邪魔者扱い。場合によっては人間以下の扱いを受けることもあります。社会から疎外されたそういった人達は、心の安らぎを求めてロリータコンプレックスやフェティシズムに走ることになるんですが、勝ち組はさらに追い打ちをかけるように負け組を誹謗中傷する。やれキモヲタは死ねとかロリコンは犯罪者だとか。木茂井さんのようにコンプレックスを抱えて生きている人達が、もっと公平に扱われる社会が訪れるといいですね」 「……」  生物には生存本能があるからより優秀な遺伝子を求めて女の子がイケメンや肉食系に傾倒するのは理解できる。だがDNAに人間が完全支配されていると考えるのは少し悲しくないだろうか。ドーキンス博士の理論に反論するわけではないけれど、人間は高度な知能と複雑な感情を持った生命体だ。もっと融通の利く恋愛社会であって欲しい。ニートが美女のハートを掴んだり、ブサイクがイケメンから壁ドンを喰らったりするような――。  おれは少し話題を変えた。 「それで……さっきおっしゃってたSTAGE3というのは?」 「心因性性衝動障害には5段階の病状があるんです。STAGE2以下だとカウンセリングと投薬治療で完治が可能なんですが、STAGE4以上だとそれなりの専門施設で入院治療が必要となります。場合によっては性犯罪に走る可能性がありますので――。ちょうどその中間の木茂井さんは投薬治療とリハビリが必要といったところでしょう。MDCTの結果を見る限り反社会性性格(サイコパス)の可能性はゼロですので施設への入院も必要ありません。S学校時代に受けた心の傷を克服できれば通常の精神発達ルートに戻ることができます」 「つまりロリコンから卒業できると?」 「ええ。治療が成功すれば次のステップに進めます。時間はかかると思いますが、経験し損ねた青春を取り戻しましょう。木茂井さんはまだ26歳なんですから、これから十分にトラウマを埋める時間があります。こちらも可能な限りお手伝いさせていただきます」  先生がおれを安心させるように微笑んだ。美魔女がどストライクの男なら一発で虜になりそうな笑顔だ。 「その投薬とリハビリというのは?」 「抗うつ剤の処方と湯治ですね。処方薬はジアゾセパルとアミスタールにしましょう。どちらも気分を和らげて向上心を刺激するお薬で、自尊心の回復に効果があります。メインはジアゾセパルの方になりますが、アミスタールはより副作用が強いのでジアゾセパル以外のお薬と併用する際は注意が必要です。特にサリチル酸系の鎮痛剤と併用すると肝機能障害を誘発することがありますので厳禁です」 「湯治は温泉ですか……やっぱり?」  外科の治療に湯治はよく聞く話だが、やはり温泉にはリラックス効果があるからメンタルな病気にも利くのだろう。 「当院が心因性性衝動障害の患者さんにご利用頂いている湯治施設がありますので紹介状を書いておきます。当院の診察券をお持ち頂ければ入浴料は3割負担になりますので」  ただし、と、先生がふと語気を強めた。 「場所については他言無用でお願いします。あくまで患者さん専用の湯治施設ですので一般の方に知られては困るんです。特に悪意を持った方に知られると大変厄介なことになりますので」 「……」  先生があまりに真剣な表情で話すのでおれは少し気圧された。たぶん、その湯治施設には何らかの秘密があるのだろう。まさか違法な場所ではないだろうが、ちょっと不安になってしまった。 「そんなに怖がらなくても大丈夫です。ただ普通の温泉とは違う施設だ、と言いたいだけですので」 「はぁ……」 「では検査結果のご報告はこれくらいにして、早速ですが今日から処方箋を出しておきましょう。何度も言いますが、木茂井さんが恋愛障害を患ったのはご自分の責任ではありません。あまり悩まず、ゆっくり治療していきましょう。投薬と湯治を続けて行けば必ず心の傷は治ります」  先生が電子カルテに何かを打ち込んだ。  おれは受付で処方箋と紹介状を受け取り、近くの薬局で二種類の薬を購入した。  女医さんからもらった地図には、内緒の湯治場所が書かれていた。 「あの……西九条メンタルクリニックからの紹介で来たんですが」 「木茂井さんですね。先生からお話は伺っております。診察券と紹介状、それに保険証があればご提示下さい」  秘密の湯治場所というのは街外れの山麓にあった。おれが住んでいるアパートからバスで40分ほどの距離だ。一見すると入浴施設には見えず、むしろ中規模の病院か老人ホームのように見えた。風流のふの字も感じさせず、湯煙の一つも上がっていなかったからだ。  けれどいざ施設の中に入ってみると、そこは町中にある温泉施設と変わりなかった。温かみのあるヒノキ材で内装が統一され、浴衣を着た利用客(利用患者?)が歩き回っていたのだ。  ただ一つ、カウンターに立つ女性が白衣姿だったのが普通の温泉施設と異なっていた。  おれは紹介状と一緒に診察券と保険証を出した。 「初めてのご利用になりますね。先生からもお話があったと思いますが、当施設は心因性性衝動障害の患者さん専用の湯治施設になりますので場所については口外厳禁でお願い致します。その旨、こちらの利用契約書に同意の署名が必要になりますのでご記入をお願いします」  普通の病院だったら士長でいそうな年配の女性が、手際よく書類とボールペンを差し出した。その横では20代くらいの美人な看護師さんが、パソコンにおれの保険証番号と診察券情報を入力している。 「……ありがとうございます。木茂井さんの治療室は7番の浴場になりますのでフロアの案内掲示に従ってお進み下さい。先客がいるかと思いますがボランティアですので」 「ボランティア……ですか?」 「ええ。心の傷を癒してくれるスタッフです。すでに木茂井さんが恋愛障害だと知らせていますし、社会福祉の一環でお手伝いしてもらっていますので了解は得ています。知人親戚が混浴で行う範囲のことであれば許容されますのでどうぞごゆっくり療養されて下さい」 「……」  なにを言われているのか分からなかった。  おれは士長さんの笑顔に少し戸惑いを感じながら案内板に従って浴場へと向かった。  入り口に暖簾が垂れ下がっているのは普通の温泉施設と変わりないが、男湯と女湯の区別がないのが気にかかった。そんな浴場が広いフロアにいくつも並んでいるのだ。病院と温泉を文字通り組み合わせたような造りだ。  そうして暖簾をくぐって脱衣場に足を踏み入れたおれは、目の前に広がっている光景に思わず立ち竦んでしまった。 「こんにちは」「こんにちは〜」「こんにちは〜」  3人の女の子が私服姿で立っていたのだ。 「ぅわ……ごめん、7番の部屋だって言われたけど間違ってたかな」  どう見てもS学校5年生か6年生くらいだ。 「間違ってないですよ。ここはちゃんと7番のお部屋で木茂井さんの治療室だもん。看護師のお姉さんが、今から来る木茂井さんっていう人と一緒にお風呂に入ってあげてねって言ってました」 (このコ達と一緒にお風呂……!?)  おれはさらに度肝を抜かれた。ただでさえロリータコンプレックスの男に、こんな美少女と混浴させるなんて正気の沙汰じゃない。猛獣に餌を与えるようなものじゃないか。 『S学校高学年で精神発達が停滞しているとすると、おそらく今も性的魅力を感じるのはその年頃の女の子では?』 『心の傷を癒してくれるスタッフです。すでに木茂井さんが恋愛障害だと知らせていますし、社会福祉の一環でお手伝いしてもらっていますので了解は得ています』 『看護師のお姉さんが、今から来る木茂井さんっていう人と一緒にお風呂に入ってあげてねって言ってました』  おれの脳裏に先生や看護師さんから言われた言葉がリフレインした。その途端、この湯治施設の秘密が手に取るように分かった。女の子と混浴させることで心の傷を癒そうというのだ。S学生に傷つけられた患者ならS学生と、C学生に傷つけられた患者ならC学生と。  心に傷を負わせた世代が怖いのなら、その世代が怖くないことを実感させればいい。それが心にぽっかり空いたトラウマを埋めるには最適な方法なのだから。  おれは恐る恐る尋ねた。 「さっき受付の看護師さんからみんながボランティアだって聞いたんだけど、一体、なんのボランティアなの……?」 「学校の総合学習です。世の中には病気とか怪我で困っている人がたくさんいるから、そういう人達のお世話をして社会福祉について勉強して来なさいって。みんなは病院とか老人ホームに行ったんだけど、私達は心の病気の人に興味があったからここに来たんです。あとでちゃんとレポートも作って、クラスで発表会もするんですよ」  総合学習か。おれもC学生くらいの時にやった記憶がある。病院でのボランティアではなく近所のスーパーでの手伝いだったけれど。だが、未だに総合学習が続いているとは知らなかった。てっきり、ゆとり教育が廃止されて以来、そんな授業なんてなくなっていたと思っていた。 「そっか……学校の総合学習か。でもほんとに大丈夫なの? おれみたいなキモイおじさんとお風呂なんか入ったりして」 「大丈夫です。私達3人とも将来は心の病気を治すお医者さんか看護師さんになりたいんで、お兄ちゃんの助けになれて逆に嬉しいんです。それに『キモイ』のは名前だけであとは全然キモくないですよ」  ――26歳、メタボリック、童貞の自宅警備員。こんなどうしようもない人間をキモイと思わないとは。ましておれのことをお兄ちゃんと呼んでくれるなんて。 (15年前のあの連中とは大違いだ。おれをばい菌みたいに扱いやがって……)  昔感じた憤りがふつふつと湧いてきた。  でも、今、世界中でイジメに遭って悩んでいる人がいるなら声を大にして言いたい。悪いのは君じゃない、周りの心無い連中がすべて悪いんだ、と。心細くてミジメだろうが味方は大勢いるから心配しなくていい。おれみたいなイジメ経験がある人間と、今現在、リアルタイムでイジメに遭っている仲間達だ。君が感じている苦しみは君だけのものじゃない。同じ経験を持つ人間が時空を超えて共有している感覚なんだ。  だから絶対に最悪の解決方法だけは選ばないで欲しい。生きていれば救ってくれる人に必ず出会える。おれが美人の女医さんやかわいいナース達に出会えたみたいに。 「リハビリの時間は45分なんだよ。そんなぼうっとしてたらすぐ終わっちゃうってば」 「え?」  少し独白気味に我を忘れていたら、ふと声を掛けられて現実に戻された。  そう言えば湯治に来たんだった。おれはなにを回想していたのだろう。  ナースのたまご達が順番に自己紹介した。3人とも朝比奈S学校の6年生でクラスメートなのだという。名前は工藤菜穂ちゃん、愛沢花蓮ちゃん、西宮桜子ちゃん――。  菜穂ちゃんは今回の総合学習のリーダーで、セミロングが似合う溌剌とした感じの美少女だった。身長はまぁ平均的だけれど、胸の辺りが豊かにふくらみ始めていた。おそらくはCカップかDカップ。年齢の割には巨乳だろう。  花蓮ちゃんはショートヘアで小柄だ。屈託のない笑みが垢抜けていて、クラスのムードメーカー的な存在なのが聞かずとも分かる。リアルタイムでイジメの現場に遭遇すれば、真っ先に救出に入りそうなタイプだ。  そして西宮桜子ちゃん。ジュニア雑誌のモデル並みにきれいな女の子だ。ハーフっぽい顔立ちに栗色のツインテール。3人のなかでもっとも背が高く、タイプ的にはおれの直球ど真ん中だった。すらりと伸びた足は紺色のニーソで包まれ、パンツが見えそうなミニスカートとの間に艶めかしい絶対領域を作っている。こんな美少女3人組と一緒にお風呂に入れるなんて、ほんとに夢みたいだ。 「早く入ろうよ。さっき覗いてみたけどすっごぃ広いお風呂なんだよ」 「あ、ああ……うん」  菜穂ちゃんの誘いにおれは曖昧に返事をしながら、心臓の高鳴りを感じ始めていた。                             (To be continued)
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妄想オムニバス『妄想の片鱗』 小説  Angel Heart  - 14/12/24(水) 17:05 -

 自己紹介も終わっていよいよリハビリタイムに入ると、3人はなんのためらいもなく服を脱ぎ始めた。  ヒノキ造りの脱衣場には籐製の籠と荷物棚があって、背負ってきたランド○ルが無造作に並べられてあった。  壁際に置かれた四角い計測器は体重計だろう。デジタル式で体脂肪率やBMI数値も測れる最新モデルだ。体重÷身長(メートル)÷身長(メートル)を計算すると、おれの場合、BMI数値が標準値を軽く超える。それなのに血液検査で目立った異常が見つからなかったのは奇跡と言っていいだろう(※HDLコレステロールだけ要経過観察だった)。  菜穂ちゃんが上着を脱ぎ、きれいに折りたたんで脱衣籠に入れた。さっきから気になっていたおっぱいがいよいよ存在感を増したが、大人用のブラはまだデビュー前なのか、タンクトップを半分に切ったようなスポーツブラだった。色は薄い水色で木綿製。デリケートなふくらみには伸縮性が重要なのかも知れない。 「やっぱ菜穂ちゃん、おっぱいおっきぃ。それ何センチあるの?」  花蓮ちゃんが聞いた。発育の差が著しい年頃である。友達のおっぱいが大きいとさすがに気になるのだろう。 「何センチだったかな……?? 忘れたけどブラのサイズはMのABだよ」 「いいなぁ。私も早くキャミソールから卒業してブラ着けてみたい」  花蓮ちゃんが淋しげに自分の両胸をおさえた。  ちなみにMのABとはスポーツブラ特有のサイズ表現だ。洋服と同じようにS・M・Lの基本サイズがあって、それぞれにAB、CDという二種類のカップサイズが含まれる。つまり菜穂ちゃんの場合、ミドルサイズのブラにおけるAカップかBカップということだ。大人に換算すれば78センチから86センチ。S学校6年生の平均バストが75センチ程度だから、菜穂ちゃんのおっぱいはすでにC学生か高校生レベルになる。 「花蓮ちゃんだってすぐ大きくなるよ」 「そうかなァ? 桜子ちゃんは?」 「私もまだぺったんこ。スポブラでもいいから欲しいってお母さんに言ったら、まだ早いでしょって怒られた――笑」  現役S学生達の生々しいおっぱいトーク。ロリコンのおれには福音にすら聞こえる。  花蓮ちゃんが言った。 「ウソ。絶対、桜子ちゃんの方が大きいよ。服の上からでもちゃんとふくらんでるの分かるもん」 「そんなことないってば。たぶん、花蓮ちゃんと同じくらいだよ」 (S学生どうしの比べっこ……)  いわゆる意地とプライドがぶつかり合う比べモノは趣味じゃないが、思春期の女の子どうしがきゃいきゃいと成長を確かめ合う比べっこは完全におれの趣味だった。S学生の身体測定に招待され、十人十色のおっぱいに囲まれる妄想を何度繰り返しただろう。それが今、ほとんど叶った状況と言っていいのだ。トラウマに悩まされ続けていた愚息が、今、自信を取り戻したかのように首をもたげ始めていた。 「じゃあお兄ちゃんに決めてもらえばいい。花蓮ちゃんと桜子ちゃんと、どっちがおっぱい大きいか」  菜穂ちゃんが提案した。 「それいいかも――笑。恨みっこなしの一発勝負で」 「いいよ。でも絶対引き分けだと思うよ?」  戸惑っているおれを無視して、花蓮ちゃんと桜子ちゃんが上着を脱いだ。ブラ未装着の身体だから、キャミソールを脱げばすぐにふくらみがお披露目になる。  花蓮ちゃんは平均的なちっぱい。  桜子ちゃんは美乳確定のちっぱいだ。 「ね――私と桜子ちゃん、どっちがおっきい?」 「そ、そうだな……ええっと……ごくん」  二人のS学生が並んでおっぱいを見せつける。どちらもかわいらしい乳首だった。メジャーでもあれば測ってみたいところだが、あいにく、ここは湯治場であって保健室ではない。せっかく身体測定に呼ばれたのに務めを果たせない、ヘビの生殺し状態だ。 「ね、どっち?」  花蓮ちゃんが急かす。  おれはメジャーで測る代わりに触って確かめたい衝動に駆られた。が、ふとその時、看護師さんの言った言葉が思い出された。 『知人親戚が混浴で行う範囲のことであれば許容されますので』  つまり知人親戚が混浴で行わないようなことをすれば利用契約違反になるということだ。それは罰則なり通報を意味し、せっかくの夢みたいなリハビリが一瞬で終わることになる。S学生のおっぱいを揉んで大きさに勝敗をつけるなんて、残念だが知人親戚が混浴で行う行為ではないだろう。  花蓮ちゃんが無理やりちっぱいを寄せて上げた。  桜子ちゃんも両脇を締め、微かな盛り上がりを強調する。 「どっち??」  菜穂ちゃんが決着を迫るので、おれは悩んだ挙句桜子ちゃんに軍配を上げた。やはり谷間の深さを比べれば彼女の方に分があった。 「ほらぁ……やっぱり桜子ちゃんの方が巨乳だ」 「巨乳なんかじゃないから。花蓮ちゃんにすぐ追い越されちゃうよ、きっと」  ごく平和的な比べっこが終わる。意地やプライドを賭けた勝負ではないから、脱衣場に険悪な空気が流れることもない。ずっと夢想していた夢が一つ叶った。  菜穂ちゃんもスポブラを脱いだ。こちらは文字通り巨乳だ。丸みを帯びたお椀型の乳房に、大人顔負けの乳首が載っている。寄せて上げたら深い谷間ができるだろう。あるいはすでにパイズリができるレベルかも知れない。ズボンを脱ぐために前かがみになると、やわらかそうにたわんだのだから。 (マズいな。フル勃起なんか見せたらどんなリアクションされるんだろ……)  愚息はもうがっちがちにカタくなっている。トランクスの上からでも異変が分かるくらいだ。いくらボランティアで来た女の子達とは言え、フル勃起なんか見せたら衝撃を与えるだろう。それこそトラウマを背負わせてしまうかも知れない。  けれど、そんなおれの心配なんか素知らぬふりで、菜穂ちゃん達は次々と服を脱いでいった。  菜穂ちゃんがパンティを脱ぎ、子供以上大人未満に成長したお尻を見せる。  そうかと思えば花蓮ちゃんもパンツを脱いで、純真無垢な割れ目を披露した。  圧巻だったのは桜子ちゃんだ。ニーソのままスカートとパンティを下ろし、抜群のプロポーションを誇示したのだ。  想像してみて欲しい。ツインテールの美少女が、ニーソだけを身に着けて、ふくらみかけのおっぱいとお尻、そしてきれいなスリットを見せているのだ。これほどロリ男を狂喜させる光景があるだろうか。マニアックでフェティッシュでどストライクだ。 「お兄ちゃんも早く脱いでよ」  と、花蓮ちゃんが催促した。  おれは羞恥心を感じながら上着を脱ぎ、でっぷりとした腹を見せた。そしてズボンと靴下を脱ぎ、いよいよトランクス一丁になる。激しく勃起したち○ぽをどう誤魔化そう。 「アハ。なんかお兄ちゃんのおちん○ん、もっこりしてる。それって勃起って言うんだよね?」 「知ってるの?」 「だって保健体育の授業で習ったもん。男の人は興奮するとおちん○んが元気になって、赤ちゃんを作る準備ができるんだって。……って言うか、学校で習わなくても知ってる。S学生向けのファッション雑誌とかによく特集されてるから。男の子と女の子のカラダの仕組みの違いとか、生理が始まったらどうすればいいのか、とか」  さすがに現代っ子だ。ティーン向けの雑誌は性描写が過激だというが、S学生にもそれが浸透しているのだろう。道端に放置されたエロ本で胸をときめかせていたおれの時代とは大違いだ。 「見たことある? 勃起」 「ううん、ないよ。弟がいるけどまだ幼稚園児だもん」 「菜穂ちゃんは?」 「ない」 「花蓮ちゃんは?」  花蓮ちゃんも首を横に振った。  つまり3人にとっての勃起デビューはおれの愚息が初めてだということだ。なんだか犯罪的な気分に鳥肌が立つが、これは知人親戚が混浴で行う行為の範疇だろう。親戚のお兄ちゃんと一緒にお風呂に入ったら、おちん○んがいつもの様子と違っていた――という、ただそれだけのことだ。  おれは言った。 「じゃあ恥ずかしいけど見ててくれる? お兄ちゃんのおちん○ん」  全裸のS学生を前にしながら、フル勃起の露出を宣言する。たったそれだけのことで心の傷が8割ほど埋められたような気がした。  おれはトランクスのへりにわざと亀頭を引っ掛けるようにして、ぺちんっとフル勃起を跳ね返らせた。メタボ体型だからすぐヘソまでそり返る。  3人は初めてのち○ぽに目を丸くして驚いていた。が、どん引きするより先に興味が先に立ったみたいで、クスクスと思春期の好奇心が満たされた笑みを浮かべていた。そして嬉し恥ずかしそうに互いの顔色をうかがい合ったのだ。 「すごぃぴんって上向いてる」 「こんなに真っ直ぐになるんだ。痛くないの?」 「痛くないよ。むしろ普通の時より爽快な感じかな」 「なんか亀さんみたい」  3人がきゃいきゃいとフル勃起を見つめる。教室に閉じ込められた時はあんなにミジメだったのに、今はガン見されることに喜びを覚えていた。それくらい、おれの心は15年の間に歪んでしまったのだ。 「触ってみてもいい?」  と桜子ちゃんが聞いた。おれには断る理由などない。  ただ、触ると言ってもしょせんは性体験のないS学生だ。指先でつついてみたり、フル勃起を跳ね返らせて遊んでみたりするだけだった。握ることもしなければ擦ることもしない。  それでも童貞のおれには刺激が強かった。好き勝手に亀頭や竿をいじられているうちに射精欲が湧いて来たのだ。全裸のS学生に向けて発射したい衝動が、理性を押しのけて膨らんでくる。 (や、やばぃ……出そうだ……)  知人親戚は混浴で手コキなどさせないだろう。うっかり精子を飛び散らせて悲鳴でも上げられれば、そこでおれの人生は終わりだ。スタッフが駆けつけ、利用契約違反で通報され、そして明日の新聞に名前が載ることになる。ここはリハビリ施設であって風俗店じゃないのだ。 (ち、ちょっと菜穂ちゃんってば――っ)  巨乳の美少女が真正面からフル勃起を観察した。ちょうど前かがみになって覗き込む格好で。豊かに成長した乳房がやわらかそうにたわんだ。挟めそうな谷間。挟んで欲しい。いや、挟んでくれたら死んでもいい……。  理性と衝動とが互いに天秤の座を譲らない。モラルと本能との間で激しい葛藤を繰り広げ、おれを悩ませるのだ。  おれは下唇を噛んで美少女達の悪戯に耐えた。  ――と。そこで理性からの天啓があった。悲鳴を上げられず射精欲を満たす方法が。 「ちょっとタイム。こんな所で保健体育の勉強なんかしてたら風邪ひいちゃうよ。リハビリなんだから早くお風呂に入らないと」 「え〜……面白いのにぃ」 「触ってるうちにどんどんカタくなるんだよ? もっと触りたい」 「見てるだけでぴくんっ、ぴくんって跳ねるし」  全裸の少女達は少し不満げな様子だ。が、爆発寸前の射精欲をなだめるには彼女達を先に浴室へ入れるしかない。 「洗いっこする時にまた触らせてあげるから。ね――だから先にお風呂入ってて」 「お兄ちゃんは?」  桜子ちゃんがおれを見上げた。 「後ですぐ行くから」  3人は渋々といった表情だったが、結局、おれの言うことを聞いてくれた。三人三様のお尻を見せながら曇りガラスの向こうへと消えたのだ。 (よ、よし。今のうちに……)  脱衣場に誰もいなくなると、おれは閃いた解決法をすぐに実行した。まさか全裸のS学生に射精を見せるわけにはいかないが、彼女達がいなければ少なくとも利用契約違反にはならない。知人親戚のお兄ちゃんが知らない間に下着を漁っていた――ということは十分あり得ることだ。  おれは脱衣籠から3人のパンティを拾い上げた。どれも脱ぎたてだからまだ温もりが残っている。ちなみに菜穂ちゃんはスポブラとお揃いのデザイン、花蓮ちゃんはリボンがついたホワイト、桜子ちゃんはハートマークが散りばめられた白とピンクのドット柄だ。  吾ながら犯罪的で変態チックだと思うが、これ以上ないほど屹立した愚息をなだめるにはこれしか方法がなかった。おれは生地に染みついた甘い体臭を嗅ぎまくり、そしてち○ぽに巻き付けて擦り始めた。現役S学生の下着を絡ませてフル勃起を慰める――。これほど幸せなオナニーがあるだろうか。おれは我慢することなんか端から諦めて、ものの数秒で幸福の絶頂へと旅立った。 (……っっ―――っ! ぁ……き、気持ちいいぃっ――っ!!)  3人分のパンティに包まれた亀頭から、まるで噴水か水鉄砲のようなスペルマが飛び散った。それは一直線に近い放物線を描いてフローリングに降り注ぎ、愚息の喜びを文字通り体現した。背徳的な快感も膝を震えさせる。腰が砕けそうなほどだった。おれは永遠とも思える快楽に鳥肌を立てながら、人生で最高の射精量を記録した。 (ハァハァ、ハァ……)  そして最後の一滴まで解き放つと、垂れ滴る粘液を3人のパンティで拭い取ったのだった。ぐちょぐちょに濡らすレベルではないから、たぶん彼女達には気づかれないだろう。 「あ……やっと来た。もう、遅いよ」  夢みたいなオナニーを終えて浴室に入ると、3人は並んで掛け湯を浴びているところだった。おれは軽く謝り、彼女達と一緒にお湯を浴び始めた。 「なにしてたの?」 「う、うん……ちょっとね」  桜子ちゃんの問い掛けに曖昧に答える。モデル並みの美少女はいつの間にかツインテールをアップに結わえ直していた。 「ね? 広くて本物の温泉みたいでしょ?」  と、花蓮ちゃん。並んで湯をすくって身体に浴びているので、改めてC学生レベルの巨乳やきれいな縦割れ、そして背骨が浮いた背中が見放題だ。  広さは八帖くらいだろうか。銭湯のような浴室をイメージしていたらちゃんとした温泉施設である。石造りの広い浴槽があってたっぷりと湯が張られていて、床もきれいに掃除された石畳式だった。シャワーは二人分しかないけれど、シャンプーやボディソープは完備済。露天じゃない所が少し残念でも、混浴であることに変わりなかった。 「お兄ちゃんのおちん○ん、さっきから上向いたまんまだ」  桜子ちゃんがおかしそうに笑った。彼女達の知らない秘密のオナニーで射精欲は大分収まったものの、それでも興奮はまだ継続していた。 「みんなが可愛いからだよ」  まるでリア充みたいなセリフ。普段もこんなセリフが平気で言えたなら、おれの経験値はどれくらい積まれていたのだろう。  それから掛け湯を浴び終えると、おれは桜子ちゃん達と一緒に湯船につかった。溢れ出た湯が音を立てて石畳を濡らし、湯気をのぼらせつつ排水溝へと流れてゆく。  たゆたう水面の向こうに現役S学生の裸体が見えた。菜穂ちゃんのおっぱいは浮力を受けて少し浮かび上がり、花蓮ちゃんのおま○こは手が組まれた安座の向こうに隠れた。ツインテールを結わえ直した桜子ちゃんはまだ少し髪が気にかかるみたいで、ふくらみかけのおっぱいを湯船の上に出しながらゴム紐をいじっていた。 「ね――どうしてお兄ちゃんは心の病気になっちゃったの?」  菜穂ちゃんが聞いた。 「みんなと同じくらいの歳の時に酷いイジメに遭っちゃってね。それから女の子を好きになることが怖くなったんだよ。どうせキモがられたりばい菌みたいに扱われるのが分かってるから、イヤな思いをする前に好きになるのやめようって。それからは友達も作らなかったし、かわいいなって思う女の子がいても別の世界の存在なんだって考えるようにしたんだ」 「かわいそう……」  花蓮ちゃんが泣きそうなほど悲しい顔をした。 「でも人間だから衝動ってあるじゃない。いくら好きになるのやめようって考えてても、どうしても気になる女の子ができたりして。だからおぢさ――じゃない、お兄ちゃんは、好きになりたい気持ちと好きになっちゃいけない気持ちがずっと喧嘩し合った結果、普通の男の子みたいに恋愛ができない心になっちゃたんだ。で、気がついたらこの病気。心の成長がS学生のままで止まっちゃって、同じ年頃の男の子に劣等感を感じるようになったんだ」  不思議と素直にトラウマを語ることができた。たぶん、目の前にいる天使達が優しいと分かっているからだ。 「じゃあ体は大人でも心はS学生ってこと?」  桜子ちゃんが首を傾げた。やっとしっくりくるアップに髪をまとめられたらしい。 「恋愛の面ではね。でも26歳の大人がS学生を好きになるのは許されないでしょ? だからこうやってリハビリして普通の精神年齢に戻りましょうって先生に言われたんだ」 「なんで大人がS学生を好きになっちゃダメなの? 別にいいじゃん」  菜穂ちゃんが不満げに唇を尖らせた。 「お兄ちゃんもそう思う。でも恋愛に歳の差は関係ないって言っても、世の中には社会通念とかモラルとか、面倒くさい障壁がたくさんあるから――。分かるかな?」  社会通念や障壁の意味は分からなかったようだが、道徳の授業を受けているせいかモラルの意味だけは分かったようだった。3人はそれぞれに湯船をたゆたわせながら、納得のいかない表情を浮かべていた。 「私はお兄ちゃんのこと好きだよ。だってすごく優しそうだもん」 「私も。心の病気が早く治るようにみんなで手伝ってあげる」 「でもお兄ちゃんの病気が治っちゃったらまた一緒にお風呂に入れないよね?」  3人が口々におれを慰めてくれた。なんて素敵なナース達なんだろう。他のどこでもなく、あの美魔女の先生がいる病院を選んで良かった。 「みんな優しいんだね。ありがと」  おれは無意識のうちに3人を抱き締めていた。  菜穂ちゃんを抱き締めると豊かにふくらんだおっぱいが胸板にぶつかった。  花蓮ちゃんの細く折れそうな体は愛おしさを倍増させた。  桜子ちゃんはおれの首に手を回し、まるで猫が飼い主に甘えるみたいに頬っぺたをくっつけてくれた。  三人三様の香りにおれはのぼせそうになった。ここは湯治施設という名の、S学生の湯煙パラダイスだった。                             (To be continued)
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妄想オムニバス『妄想の片鱗』 小説  Angel Heart  - 14/12/24(水) 17:16 -

 ……それから15分ほど、おれは他愛もない会話とともに混浴を楽しんだ。  お湯の掛けっこが始まったり潜水競争が始まったりしたのはさすがにS学生と言うべきだろう。おれも菜穂ちゃん達に交じり、久しぶりに童心に返った。  壮観だったのは3人が並んでプールの真似事をした時だ。浴槽のへりに掴まってきゃいきゃいとバタ足しながら。  温泉で水飛沫を上げるなんてマナー違反だけど、丸みを帯びたお尻が3つも並んでいたら注意する気にもなれなかった。おれはむしろフル勃起をさらしながら浴槽に腰掛け、体育の先生みたいにエロかわいい光景を脳裏に焼きつけた。  やがてすっかり顔を上気させた菜穂ちゃんがバタ足をやめた。 「ふぅ……なんかのぼせてきちゃった。そろそろ体洗わない?」 「うん。そうする〜」  花蓮ちゃんも少し飽きてきたようだ。  おれは3人と一緒に湯船から上がった。  洗い場には二人分のシャワーしかないが、多人数でリハビリすることも多いのか、予備の椅子は浴室の隅に重ねられてあった。  おれは並んで椅子に腰掛けた菜穂ちゃん達の前に、まるで面接官みたいに座った。 「洗いっこだからみんなのおっぱいとかお尻触っちゃうよ。大丈夫?」 「大丈夫。だって触らないと体洗えないもん。みんなでお兄ちゃんの背中も流してあげる」  菜穂ちゃんが全員分のスポンジを手渡してくれた。脱衣場でおっぱいを触りまくるのは違反だが、洗いっことなれば話は別である。なぜならそれは、知人親戚が混浴で行う行為そのものだからだ。  おれはポンプ式のボディソープをスポンジに注ぎ、大袈裟なくらいに泡立てた。  菜穂ちゃん達もそれを面白がり、きゃいきゃいと泡立てる。  3人が指の環を作ってシャボン玉を吹き流すと、洗い場が無邪気なメルヘンワールドに変わった。  おれはたっぷりと泡立てたボディソープを3人の身体に垂らし、そして素手で押し広げるように塗りたくった。  花蓮ちゃんのちっぱいは盛り上がりが微かに分かるくらいで、どちらかと言えば余分な脂肪を触っているみたいだった。  桜子ちゃんのふくらみはおれの手のひらにすっぽりと包み込めた。彼女がくすぐったそうに身を捩ると、平均的なバストが浅い谷間を作り、順調な発育ぶりを誇示した。ピンク色の乳首もつんと突起し、頼りないプリンにちっちゃいラズベリーが載っている触り心地だった。  だがなんと言っても菜穂ちゃんの巨乳である。MのABサイズに成長したふくらみは、すでにおれの手のひらには余るくらいだった。円を描くように揉みまくってみれば、張りと弾力ある感触が跳ね返ってくる。乳首を触ると桜子ちゃんと同じように両脇を締め、恥ずかしそうに笑いながら深い谷間を作って見せた。絶対にパイズリができるレベルだ。このまま泡まみれのバストにち○ぽを挟み込めたら、どれくらい気持ちいいのだろう。 「お兄ちゃん、ズル〜い。さっきから菜穂ちゃんのおっぱいばっかり洗ってる」  花蓮ちゃんが頬っぺたを膨らませた。桜子ちゃんも不満そうだ。 「ごめん、ごめん。菜穂ちゃんのおっぱいが大きかったから。二人のおっぱいもまた洗ってあげるってば」 「どうせぺったんこだもんね、私達」 「ね〜」  と、花蓮ちゃんと桜子ちゃんが顔を見合わせた。本気で怒っている感じではないけれど、さすがに菜穂ちゃんのおっぱいを触り過ぎたか。  おれは2人のご機嫌を取り戻そうと再びちっぱいに手を伸ばした。左右の手で、二つ同時に。そしてすべすべの太ももをさすり、ヒミツの縦割れに触れてみる――。  さすがにイジったり指を入れてみたりすることはしなかった。それでは完全に契約違反である。と言うより、最後の理性がそうしたい欲求を封じ込めたのだ。おれはS学生のおま○こを見られたことで……あるいは少しでも触れたことで満足した。  たぶん、それが正解だったのだ。菜穂ちゃんの下半身も洗うだけに留めると、3人は笑いながらくるりと背を向けた。もし誘惑に負けて変なイタズラでもしていたら、おれは今頃スタッフにとっ捕まっていたに違いない。 「ごしごし……ごしごし、と」  3人に話し掛けながら背中を洗ってあげる。ちっぱいとおっぱいと巨乳を揉みまくれたおかげで、愚息はダイヤモンド並みにカタくなっていた。パンティでヌいたのが嘘みたいに、射精欲が溢れているのだ。 「お尻も洗って」  と、花蓮ちゃんが言った。そして3人同時に立ち上がる。ロリコンには絶景この上ない眺めだ。おっぱいやおま○こと同様、おれはお尻も大好きである。 (ヤバいな……どうすんだよ、これ)  3つ並んだお尻を泡まみれにしているうちに、さっきは頼もしかった理性が急激に頼りなくなってきた。現役S学生のぷるんっとした桃肉を触り放題なのだ。しかもふざけた花蓮ちゃん達がお尻をふりふりするからたまらない。もうヌきたくなってきた。 「みんなでお尻ふりふりさせちゃダメだって。お兄ちゃん、恥ずかしいだろ」 「なんで? こうすればお兄ちゃんが手を動かさなくても洗えるじゃん」 「手は動かせるってば」  自動お尻洗いマシーンのつもりなのだろうか。おれには刺激が強すぎる動きだ。  やがてその自動お尻洗いマシーンがお互いの洗いっこマシーンに変わった。菜穂ちゃんと花蓮ちゃんと桜子ちゃんが、泡まみれのお尻をくっつけ合ってお互いを洗いっこし始めたのである。それはおれにはもう、鼻血がぶっ飛ぶほどの眺めだった。 (そ、それは反則だぁ――泣)  愚息が痛いくらいにピクついていた。今この場でヌかなければ破裂するくらいに。  シコろうかと思った。けれど頼りない理性が最後の叫び声を上げた。ダメだ、シコるんじゃない、と――。  でもシコっていた。今度は欲動(リビドー)の方がまさっていた。 (ハァハァ、ハァ……あ、あの3つ並んだお尻にち○ぽ挟みたいぃぃっっ!!)  10秒も持たなかった。おれはきゃっきゃっとはしゃぎながらお尻を洗いっこする菜穂ちゃん達が見てないうちに、また大量のスペルマを飛び散らせてしまった。 (ハァハァ、ハァ……き、気持ちいい――。さ、最高のズリネタだよ、これ)  なぜか喘いでいるおれに気づいて、洗いっこをやめた3人が振り向いた。 「どうしたの? お兄ちゃん」 「う、ううん……なんでもない」  おれは誤魔化した。飛び散った精子はうまい具合に泡と混ざり合いバレなかった。  それからおれは彼女達の背中をきれいに洗い流し、シャワーのバルブを閉じた。今度はおれが洗ってもらう番である。 「お兄ちゃんも泡まみれにしてあげる」  と、花蓮ちゃんがおれの身体にたっぷりとボディソープを垂らした。菜穂ちゃんと桜子ちゃんもそれを真似する。キュートで純真な泡姫達だ。 「うひゃひゃひゃ……く、くすぐったいってば」 「ダメ。動いたら洗えないじゃん」  菜穂ちゃんに叱られた。でも3人の手が好き勝手に泡を塗りまくるからたまらないのだ。菜穂ちゃんは左の太ももを、花蓮ちゃんは胸板を、そして桜子ちゃんは右足を。不揃いなソープサービスにシコったばかりのち○ぽがまた疼いていた。 「ね――お兄ちゃんのおちん○んっていつ普通に戻るの?? パンツ脱いだ時からずっと上向いたまんまだよね??」  太ももをさすりながら桜子ちゃんが聞いた。妖精みたいにかわいいクセして、3人のなかで一番ち○ぽに興味を持っている。 「いつなのかな。普段は精子出すとすぐ萎えるんだけど……」 「……」  萎える、の意味が分からなかったのかも知れない。桜子ちゃんはきょとんとした目でおれを見つめていた。 (みんなの裸で興奮してて戻らないんだよ――とか言えないよな、冗談でも) 「じゃあ精子っていうの出してみればいい。言葉は知ってるけど、私、本物の精子見たことないから」 「ええっと……どうしてもおちん○んを普通の状態に戻さないとダメ?」 「ううん、別に。こっちの方が洗いやすくて面白いからカタいままでいいけど――。ただ、どうすれば普通に戻るのかなって、ちょっと疑問に思っただけ」  やっぱり3人のなかで一番エロい。このまま性の知識を増やしてもっとおっぱいが大きくなったら、どれくらいどストライクな女の子になるのだろう。できればC学生、高校生に成長した桜子ちゃんにも会ってみたいものだ。 「……あ! それで思い出した。さっき脱衣場でおちん○ん見せてくれた時、また遊ばせてくれるって約束したよね。だからまた勃起で遊んでみてもいい??」  桜子ちゃんがおねだりした。 「遊ばせてあげる――じゃなくて触らせてあげる、だったような気がするんだけど……。でもまぁいいよ。どうせ触るのも遊ぶのも洗うのも似たようなもんだし」 「やったァ」  と、桜子ちゃんが小さく拍手した。その何気ないリアクションがかわいすぎるのだ。  そうしておれが許可を出すと、3人が洗いっこに託(かこつ)けてその興味おふざけぶりをフル勃起にぶつけてきた。一瞬、利用契約違反になるか――と不安になったが、そうじゃないとすぐに考え直した。第一、おれが無理強いしたわけじゃない。 「んふ……やっぱ勃起したおちん○んって超カタい。なんでこんなになるか不思議」  桜子ちゃんが手のひらについたボディソープを裏筋と竿の裏に塗ってきた。それは洗うというよりも撫でるといった感じに近かった。 「ぁう……気持ちいい、それ」 「気持ちいいの?」 「くすぐったくってすごく……。っあ、っあ……! ダメだって。そんな速く撫でたらもっとカタくなる」 「お兄ちゃんが気持ちいいって言ったんだもん」  ただエロかわいいだけでなくエスっ気もあるのか、桜子ちゃんが上目遣いに頬っぺたをふくらませた。ただS学生だからもちろんその洗いっこに性的な意味はない。純粋にち○ぽに興味があって、そしておれのトラウマを癒そうとしてくれているのだ。  菜穂ちゃんと花蓮ちゃんも参戦した。互いに好き勝手にボディソープを垂らし、天空に向けてそり返るち○ぽに悪戯するのだ。海綿体や溝を丁寧に洗ったり、優しく竿を握って擦り立ててみたり――。 「きれいになって早く心の病気治そうね」 「亀さんの顔真っ赤っか。……大丈夫? 痛くない??」 (ハァハァ……菜穂ちゃんのおっぱいが……っ)  ぷるぷると揺れていた。まるでち○ぽを擦る手とシンクロするかのように。  おれはS学生のリハビリに悶え続けた。3人のお尻で射精したばかりだから、また出そうにもスペルマの準備が間に合っていないのだ。ただ痺れるような感覚を亀頭に感じながら、天国みたいな一斉治療にのけ反って喘いでいた。 「っあ……だ、ダメ。そろそろ出そう……ヤバいっ」 「なにが?」 「せ、精子」  桜子ちゃんに棒を擦られながらおれは答えた。このまま射精するところを見せてもいいものか、寸前になって躊躇する。やはり、頭の片隅に利用契約の縛りがあった。 「お兄ちゃんが精子見せてくれるんだって。みんなで見ようよ」  桜子ちゃんが残る2人に声を掛けた。勃起や射精に興味津々だから、全員の目がきらきらと輝いている。 「っあ……ダメだっ。い、イク――っっ!!」 「わ!」 「あは、すごい。なんかおちんち○んから白いのが飛んだ(笑)」 「ぴゅって――!」  3人の目が好奇心と驚きとに見開かれた。全裸のS学生に見守られながらする射精は、スペルマの量こそ少なかったが人生で最高の快感度だった。  おれはハァハァと息を切らしながら、心の傷を埋めてくれた美少女達に感謝の言葉をささやいた。年齢を超える性体験をさせてしまったことを、同時に謝りながら――。  ……それからおれは3人に背中も洗ってもらい、またたっぷりと湯が張られた浴槽に浸かった。風呂上がりにジュースをおごってあげたのはせめてものお礼である。こんな情けないキモヲタニートを、たくさん癒してくれたのだから。               〜Epilogue〜 「……最近のご様子はどうですか。なにか変った症状などございません?」  リハビリを始めて半年後、おれは定期的なカウンセリングのためまたあの病院を訪れていた。湯治には月4回程度通っていたが、菜穂ちゃん達と混浴できたのはたったの3回だけだった。  まぁそれも当然だろう。総合学習のテーマが毎回社会福祉とは限らないし、残りの2回も彼女達が自発的に協力してくれただけなのだ。そして彼女達を気に入ったからと言って、おれの都合をずっと押しつけるわけにもいかなかった。また一緒にお風呂入ろうね――と最後に指切りを交わしたきり、もう二度と3人に会えることはなかった。  ただ、その代わりに別のS学生達が恋愛障害を患った男を癒してくれた。いずれも総合学習の実地研修だったり、施設が募集したボランティアだったりした。なかには菜穂ちゃんよりおっぱいが大きいコもいて、おれは今さらながら現役S学生の発育ぶりに驚いたのだった。  混浴できるS学生が見つかれば施設を訪れる――ということを繰り返して、結局、おれは30人近い女子S学生と一緒にお風呂に入った。  けれどそのなかで――……。 「変わったと言えば変わったのかも知れませんが、なんか最近、リハビリが少し物足りなくなってきたような気がするんです。……いや、女の子達が協力してくれるのはありがたいんで、別に先生の治療方針に不満があるとかそういうわけじゃないんですが……」  最後のS学生2人と一緒にお風呂に入った時、菜穂ちゃん達時ほどのときめきを覚えなかった。 「お薬はちゃんと飲まれてます?」  先生が聞いた。カルテを机の上に広げてボールペンを握っている。 「ええ。朝晩ちゃんと」  先生が少し考え込んだ。なにか病状が悪化した兆候なのだろうか。  やがて先生がおれを見つめた。美魔女がストライクの男なら一発で虜になりそうな笑顔を浮かべて。 「心の傷が治りかけている証拠ですよ、それは(笑)。もう木茂井さんの精神は、S学校高学年の女の子では満足できないレベルに成長したんです。フロイト学的に言えば性器期を普通に迎え始めた状態、MDCTの観点で言えばSTAGE3からSTAGE2へ移行しようとしている段階です」 「……」  おれは驚いた。つまり半年間のリハビリはちゃんと効果があったということか。 「性器期を迎えた状態となると、今度はリハビリの相手を変えないといけませんね。精神年齢がS学生だった木茂井さんには未知のメンタルパートナーになりますが、次回からC学生に変えましょう。ちょうどその年頃が普通の性器期に該当しますので」  女子C学生と一緒にお風呂――! 少し大人になったおれの心がどくんっと疼いた。 「そしてC学生でも満足感を感じられないようになったなら、次は女子高生、次は女子大生と順番にパートナーを変えていきます。最終的に女子大生を含めた成人女性と普通に対人関係を保てるようになったら治療は終了です。もちろん、MDCTの方でも異常がないと判断される必要もありますけど」 (C学生一緒にお風呂……女子高生と一緒にお風呂……女子大生と一緒にお風呂――)  新たに提示された治療方針におれは馬鹿みたいに震えた。これからもずっと、あの温泉施設で湯煙パラダイスを楽しめるのだ。 「ああ、それから、今までは知人親戚が混浴で行う範囲のことであれば許容されるという条件でしたけど、C学生に格上げした場合は内容が変わります。教科書的な性教育の実践であれば許容される、です」 「………」  つまり身体の仕組みの違いを確かめ合ったり、男が射精するところを堂々と見てもらったりしてもいいということか。菜穂ちゃん達と一緒に入った時は欲動を素直に満たせないジレンマに悶々としたけど、少し制約が緩和されたみたいだ。 「もちろん、同意の有無に関わらずメンタルパートナーに条件を超えた行為を行った場合、それなりの対処をしますのでその点は留意して頂きますが」 「それは……もう、承知しています」  結局、30人の女子S学生と一緒にお風呂に入りながら、おれは一度もち○ぽを舐めてもらったりおっぱいに挟んでもらったりすることはなかった。もどかしくて仕方なかったが、それが道徳というものだろう。 「ちなみにパートナーが女子高生以上になった場合、条件は『同意があれば性的行為もリハビリの一環と認める』に変わりますので。年齢相応の精神状態に戻って、ロリータコンプレックスや恋愛障害から卒業しましょう。木茂井さんのトラウマは絶対に治ります」  先生がもう一度微笑んだ。ほんとうに頼もしい限りだ。  だが、女子C学生相手におれはあのジレンマに耐えられるのだろうか。  フェラしてもらったりパイズリしたりしてもらえるのは、女子高生以上からなのだ――。                   Episode2「S学生湯煙パラダイス」END。 ※本作品は完全なる虚構物語です。従って、作品中に登場する病名、薬品名、および治療行為等は妄想世界でのみ通用するものです。また、フロイト理論に従った精神分析や心理学的解釈が多数ありますが、作者は専門家ではないため誤解誤記があることも併せてご了承下さい。なお、スポーツブラのサイズ表現にはメーカーさんによって異同があるようです。
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Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  わたぼう  - 14/12/25(木) 5:12 -

Angel Heartさんの新作、待っていました!今回も素晴らしいです…!

湯けむりGカップ紀行、女子高生乳戯等AngelHeartさんの混浴モノは大のお気に入りなんですが、ついにS学生との入浴を描いてくださるとは…感動です。菜穂ちゃんというお気に入りキャラがまた追加されました。

お風呂シーンはもちろんですが、脱衣所のやりとりが最高でした。目の前で美少女の生脱衣とおっぱいトークを見せられ、そんな女の子たちに欲望をたっぷり込めた男性器を見せつける…あまりにも興奮するシチュエーションです。

そして美少女たちの生下着でオナニー、読者がまさにやりたいことを主人公かやってくれてますます作品に入り込んでいけました。

作品の設定も妄想ではあるけれどもしかしたら本当にこんなことが…なんて想像をさせてくれるリアルさを感じました。

AngelHeartさんの巨乳小説で素晴らしい年末です。ありがとうございます!

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Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  Angel Heart  - 14/12/25(木) 11:29 -

>LEVEL Eさん
 筆者の作品には欠かせないキモヲタニートや女運ゼロの人達の心理を、学術的に分析してみたらどうなるんだろう、と思って書いたのがEpisode2です。リア充の対極にいる人達が心ならずも性癖を歪めていってしまう過程や、理不尽で不公平な現実世界が上手く描写できていれば幸いです。

>わたぼうさん
 ご感想どうもです。どうやらどストライクだったみたいで書いた甲斐がありました(笑)
 ほんとは読者の皆さんが罪悪感を覚えるくらいのガチロリ作品を書きたいんですが、サイトのコンセプト上、巨乳が必須だったり、ガチロリ作品に需要があるかどうかも分からなかったりで、結局、こんな感じの作品になってしまいました。
 混浴モノはこれからも書くと思います。その際には是非またご感想を。


※Episode3以降は未完成です。クリスマスに合わせて取りあえず完成分だけ上げさせて頂きました。残りの作品は出来上がり次第、このスレッドに投稿します。引き続き、Episode1・2へのご感想を皆様より。

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Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  オールドファン  - 14/12/25(木) 12:19 -

S学生はちょっと…と思って読み始めましたが、何のその。しっかり硬くさせていただきました。木茂井さんの今後の治療を想像しちゃいました。エピソードV以降もあるようで、実に楽しみです。また、よろしくお願いします。個人的には家庭教師モノや葛西彩世ちゃんシリーズが好きです。次回の作品アップを心待にしております。

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Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  Angel Heart  - 14/12/25(木) 14:39 -

>オールドファンさん。
 S学生はS学生なりの魅力があるというものです。リアル世界では禁忌のゆえ、妄想世界でのみ色んなイタズラができるというものです。
 硬くして頂いてどうもです。S学生も捨てたもんじゃないでしょ、結構(笑)
 ちなみにEpisode3は彩世ちゃんと萌美ちゃんが主人公になる予定です。
 プロットも決めずにだらだら書いてますのでいつアップ出来るか分かりませんが、皆さんへのお年玉的な作品になればいいかな、と思っています。
 レスの本数が作者のエネルギーになりますので一行でもご感想を。是非。

 
 ところでアンケートですが、ガチロリの需要ってありますか??
 作者的には熟女の垂れパイより、S学生のふくらみかけおっぱいの方が書きやすいんですが、どうでしょう?(もちろん巨乳設定は堅持しますけど)

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Re(3):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  LEVEL E  - 14/12/25(木) 19:40 -

アンケートへの回答ですが、私は個人的にはガチロリには魅力を感じないですね。

でも、好む人も多いと思うので一意見としてお聞きいただければと思います。

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Re(3):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  オールドファン  - 14/12/26(金) 8:46 -

私もガチロリはちょっと…JK、JDあるいは、20代くらいがありがたいです。エピソードVに彩世ちゃんが登場とあって、ますます楽しみになりました。高校時代かあるいは、大学入学後に童貞の先輩を誘惑か、バイト先で…とか今から妄想と股間を膨らませています。過去の彩世ちゃんで今から抜こうかな。

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Re(4):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  阪神藤浪晋太郎容疑者  - 14/12/26(金) 20:57 -

男が高校生以下はベタだし、いい思いするのは当たり前だから、25位の新聞勧誘員の優男にパイずりを葛西彩世ちゃんがしてほしいです。後、顔を埋もれさせるとか。

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Re(5):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  Angel Heart  - 14/12/29(月) 18:04 -

>阪神藤浪晋太郎容疑者さん。

 『青春のステータス』の主人公が気に食わないとか、よほど高校生以下のリア充がお嫌いなんですね(笑)。作品への不平不満ではなく一読者からのご意見として承っておきます。
 でもそのお気持ちが分からないでもありません。ゆえに作者はキモヲタニートさん達が報われる作品を書くのです。
 今後もリア充を主人公にした作品を投稿することがあるかも知れませんが、その際は是非ご感想をお手柔らかに(笑)
 現在執筆中の小説は葛西彩世ちゃんと結城萌美ちゃんが主人公です。
 おそらくは阪神藤浪晋太郎容疑者さんのご期待に沿える物語になるかと思いますので、投稿するまで気長に待っていて下さい。
 いつもご感想ありがとうございます。

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Re(8):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  フェニックス三嶋  - 15/1/4(日) 9:58 -

明けましておめでとうございます。結城萌美ちゃんとかの名前の由来はなんでしょうか?20代が巨乳に埋もれても頭撫でてくれそう。

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Re(9):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  Angel Heart  - 15/1/4(日) 10:26 -

>フェニックス三嶋さん。
 明けましておめでとうございます。結城萌美ちゃんと葛西彩世ちゃんは作者の過去作品に登場した女子高生キャラです。思った以上にファンが多く再登場を期待されたため、彼女達が主役の作品をいくつか書いております。すでにスレッドが下がりまくってますので、『女子高生乳戯』『湯煙Gカップ紀行』『矜持衝突』で検索してみて下さい。
 ちなみに結城萌美ちゃんの初登場は乳バトル作品でしたので現在のキャラ設定とは若干異なります。
 なお、ご質問の「由来」の意味が「何を参考にそのキャラ名にしたのか?」という意味であれば「適当」です。特に名前を参照したアニメキャラとかゲームキャラはいません。

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Re(10):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  フェニックス三嶋  - 15/1/5(月) 12:24 -

葛西彩世ちゃんは、経験値高いらしいから、着衣パイずりで27の男をいかしたり、色仕掛けでキス責めしたりして欲しいですね。街中で逆ナンするとかも面白いです。葛西彩世ちゃん物語(相手は27前後の男との恋愛話)が良いです。

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Re(11):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  フェニックス三嶋  - 15/1/12(月) 13:43 -

元気でしょうか?20半ばの男が女子高生の葛西彩世の巨乳に挟まれ色仕掛けされるのは書くのに難しいでしょうか?後、青春のステータスの主人公をどう思いますか?葛西彩世、結城萌美が20半ばの男に巨乳押し付け、色仕掛けして欲しい。

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Re(12):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  Angel Heart  - 15/1/12(月) 15:01 -

 クリスマスに続編を予告して三週間近く経ってますが、現在、執筆中ですので今暫くお待ち下さい。年明け早々風邪をこじらせまして、ここ一週間ほど執筆できるモチベーションがなかった次第です(インフルは免れましたけど)
 また、しっくりくる展開と描写が思いつかなくて悪戦苦闘しているところです。書いては消し、また書いては消し……の繰り返しです(さらにはExtra Episodeも並行して書いてますので)
 未完成にはしませんから待っていて下さい。Episode3は彩世ちゃんと萌美ちゃんが登場します。

 ところで『青春のステータス』の主人公ですが、作者的には新たなジャンルを切り拓いてくれたキャラクター(設定)かな、と思っております。いつもキモヲタニートばっかりでマンネリ化しがちな作者の作品に、「リア充」という新境地をインスパイアしてくれた人物ですので。

 フェニックス三嶋さんには東京湾に沈めたいほど腹立たしく制裁を加えたい存在かも知れませんが、作者にも意図がありますのでリア充キャラの登場もどうかご寛恕あってお見逃し下さい<(_ _)>
 黙っていても女運に恵まれるリア充・イケメン・肉食男子がいるからこそ、キモヲタニートの鬱憤が際立ち、この世の理不尽さを表現できるというものです。

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Re(13):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  オールドファン  - 15/1/12(月) 16:50 -

  Angel Hearさんというと、いつも珠玉のストーリーをすらすらと紡ぎ出しているイメージがありましたが(もちろんそういう物語も多々おありでしょうが)、何度も書き直されるほど悩まれることもあるのですね。

 それにしても、彩世ちゃん、萌美ちゃんというとちょうどこの時期に温泉を舞台にしたお話で登場しているイメージがあります。今回はどんなシチュエーションなのか楽しみです。またも温泉なのか…または、変化するのか…。また対人物がリア充・イケメン・肉食男子なのかキモヲタニートなのか、またはその両方なのかそれもとても楽しみです。あとは、個人的には時間軸も気になります。高校編か、大学入学後かなど…
 さらにExtra Episodeまであるとは…ありがたすぎます!そこも彩世ちゃん&萌美ちゃんなのでしょうか?

 まずは、体調をお大事にして、Angel Heartさんの納得のいく作品をお書きください。私も体調を整え、ティッシュを用意し、作品アップの日を待ちたいと思います。

 

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Re(13):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  LEVEL E  - 15/1/12(月) 18:00 -

気長に待ちますので、風邪お大事にしてください。

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Re(2):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  てごりん  - 17/10/28(土) 17:36 -

今はどうしましたか?

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Re(1):妄想オムニバス『妄想の片鱗』  ワホワホ  - 18/12/28(金) 19:15 -

元気ですか?

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Re:妄想オムニバス『妄想の片鱗』  ランド亀  - 21/6/22(火) 20:10 -

葛西彩世ちゃんがぎゅっときつく抱き締めた描写が好きですね

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Re:妄想オムニバス『妄想の片鱗』  純西別森木  - 24/1/13(土) 20:06 -

葛西彩世ちゃんと結城萌美ちゃんが25歳に爆乳で顔を圧迫させたり、葛西彩世ちゃんが25歳にキス責めする作品を待ってます。

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