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「乳のおもてなし」 Misato 14/6/17(火) 20:47

Re(1):「乳のおもてなし」 Misato 14/8/15(金) 22:57

Re(1):「乳のおもてなし」  Misato  - 14/8/15(金) 22:57 -

【変態世相 猥言の達人 其の一】


※個人名は全て仮名です。私の体験をもとに書き起こしておりますが、状況をご理解いただくために私の脚色が多少入っておりますことをご了承願います。

   ***


「言霊(ことだま)」という言葉をご存じでしょうか? 「言霊」とは日本古来から信仰されている奇習で、その言葉に宿る不思議な働きのことを言います。

「明日は晴れる」と念じながら言葉にして発するとその言葉に霊力が宿り、翌日の天気が希望していた晴れになるといったお話は、どなたも多少はお耳にされていることと思います。

オカルト的かも知れませんが、「念ずれば叶う」「一念天に通ず」というように、念じる力を言葉にのせて一心不乱に尽力すれば必ず目的は遂げられるということなんでしょう。

私は言霊のようなお話が大好き。この掲示板で淫猥摩訶不思議な体験を語らせていただき、お顔見えぬ殿方と玄妙なお言葉をやり取りさせていただくことにこの上ない興奮を覚えます。これは言霊とはちょっと違うかな……。

でも、わいせつな色事に魂の宿る言葉を使うことはとても大事です。プレイ中に殿方と交わす言葉にエロスを感じていただけなければ「おもてなし」の魅力も半減してしまいます。淫語に関して、私は他の嬢よりも人一倍こだわりをもっていたつもりでしたが―――

やはり世の中は広大でございます。女の乳房に並々ならぬ言霊の霊妙な働きかけをなさって、ご自身のエクスタシーを昇華なさる猥言の達人がいらっしゃいました。まさに執念の言霊とも言えましょう。私など達人の足元にも及びませんでした。


   ***


私が母乳デリに移籍し、お仕事も何とか一人前にこなせるようになり始めた頃、移籍当初から私をかわいがって面倒をみていただいていた先輩嬢のヒトミさんが第二子を出産されるということで、臨月を迎え妊婦デリからいったん産休に入られることになりました。

もともと人気母乳嬢だったヒトミさんは妊娠後も母乳を出しながら妊婦兼母乳デリ嬢として頑張ってこられたのですが、さすがに臨月近くともなってくると母体の変化で母乳もいったん休止となりました。

妊婦に悪影響があるとわかっていても、ヒトミさんはその間も母乳の出にくくなった乳首を常連様に吸わせ続けたそうです。そのぐらい常連様はヒトミさんのおっぱいに焦がれておられたようでした。

ヒトミさんは出産後ただちに母乳デリ嬢としての再復帰が決まっていましたので、産休と言ってもごく短期の予定でした。短期ならヒトミさんに就く多数の常連様も当面はお遊びを我慢され、ヒトミさん復帰をお待ちになるという状況でした。

ですが、その短期間すらお乳を吸えないことが我慢できないという常連様が少なからずおみえになりました。ヒトミさんはとても優しい女性ですので、お乳を我慢できない常連様を格下の若い嬢にお譲りになることを決められました。

引退でもしない限り、苦労を重ねて獲得した常連様を他の嬢に譲るなんてことはめったにございません。ヒトミさんはそれだけお優しい方で格下の嬢からはいつも慕われていました。

何よりとびきりの美人ですので、失った常連様もまたすぐに獲得できるという自信もおありになったのだと思います。

ヒトミさんはお乳が我慢できない常連様のリストを手に、格下の嬢への割り振りを始めました。もちろん私もその一人です。ヒトミさんは常連様のお好みを考慮され、どの嬢が適切か判断し割り振られていかれました。

リストには最後に山本様(仮名)という殿方が残っていましたが、ヒトミさんはずいぶん悩まれておられました。

「やっぱやめよ。このダンナさん(お店の常連様の呼び方)はあんた達には無理。あたしが戻るまで待ってもらうわ。」

嬢達「えー、そんなこと言わずにくださいよー。」

「このダンナさんは難しい方なのよ。超ド級のS様だし。あんた達ではお相手は絶対無理! あんた達、頭悪いから言葉知らないでしょ? このダンナさんは言葉間違えるとメチャメチャ怒るのよ。すごいお仕置きされるから、ひどい目にあうわよ。」

気難しい殿方はどんな嬢でも苦手。ましてや言葉にうるさ型のS様では……。若い嬢は蜘蛛の子を散らすように一斉に手を引きます。

私は……。「言葉」と聞いて黙っているわけにはいきません。常連様も喉から手が出るほど欲しいし……。

「お姉さん、この山本さん、私に下さい。お願いします。」

「はぁ? ミサトぉ? 無理無理! あんた一番トロいんだから、怒られるに決まってるもん。死ぬほど痛い目にあうよ。このダンナさん、怒ったらオプ(オプション)なんか無視だから、あんたまた泣くことになるよ。やめときなさい。」

でも、言葉にこだわられる殿方なんて興味津々。簡単に引き下がれません。

「お姉さんのお休みの間だけでもいいの! ね? お願いします!」

「ミサト、本気なの? あとであたしに泣きついてきても知らないよ。産み月だから助けにいってやれないよ? いいの?」

「だいじょうぶ! 私がんばります!」

「なんなのよ、その変な自信は……。そこまで言うなら山本さんに連絡しておくけど。はぁー、ミサトじゃ心配だなー。指名が入ったら必ずあたしに電話するのよ。わかった?」

「はいっ! ありがとうございます!」

かくして山本様のお相手は私に決まったのです。


   ***


数日後、ついに山本様からご予約が入りました。いきなりの180分ロングコース。なぜだか料金は倍払うとおっしゃったそうです。

ヒトミさんは産休に入っておられましたが、たまたま嬢の待機所に差し入れのケーキを持ってこられたときでした。

「お姉さん、山本さんから予約が入ったの! 明日の午後の予定よ。」

「きたか……。ミサト、いい? よく聞きなさい。山本さんは言葉さえ間違わなければとってもいい人なの。チップもびっくりするくらいくれるお金持ちよ。でも女の呼び方やおっぱいの言い方にすごくこだわりのある人だから、そこだけ気をつけておくのよ、わかった?」

「呼び方、ですか……。」

「そう。まずあたしは三号って呼ばれてたの。前に辞めたアイちゃんが二号だったから、あたしは三号なの。ミサトは絶対四号って呼ばれるから覚えときなさい。」

「よ、四号……。」

「それから、これが一番重要。おっぱいのことは山本さんはボインって言うの。これ言い間違うとすごく怒って、力一杯、おっぱい叩かれるよ。後からオプ代なんか絶対払ってもらえないから、叩かれたくなかったら間違わないこと。いい?」

「ボ……ボインですか? なんなの、それ。」

「あたしたちのことはボイン女。間違ってもミサトちゃんなんて呼んでくれないよ。」

「ボボボ、ボイン女? はぁ?」

「そう。あたしはボイン女三号。ミサトはボイン女四号になるの。わかる?」

「四号の前にボイン女が付くんだ……。」

「それから山本さんはボインのこと英語だと思ってるから、乳首のことはボインニップル、母乳のことはボインミルクって言うよ。」

「それ、ボイン要らなくないですかぁ?」

「そこが山本さんのこだわりなのよ! おっぱいに関連するところは全部ボイン何々って言わないと、すごく怒られるよ。絶対間違っちゃダメよ。わかった?」

「は、はい……。」

言葉にこだわるって、「ボイン」のことだったの……? 官能的な淫語で私を責めてくださり、精神のエクスタシーを探求される殿方とばかり思っておりました。激しい失望に涙が出てきてしまいました。

そして翌日。

なんだか急に気が重くなった私ミサトは山本様との待ち合わせのホテルにトボトボと向かうのでした……。

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