「ねーまみ、旅行行きたくない?」
「どこがいい?」
「海外行きたいけど、あたし会社休めないし。3連休で沖縄とか」
「いいねー。あたしは大丈夫だけど。で、お姉ちゃん水着は?」
「昔着てた変なビキニしかないの。あんたは?」
「あたしもかわいいのないの」
「今日買いに行く?」
「そうだね。これから行こうか」
あやとまみは次の3連休で沖縄に行くようだ。
その会話を「いいなー」と思って聞いていたぷりひろ。
するとまみから声がかかった。
「ねーぷりひろく〜ん、ひまー?」
「んー、まあ」
「ねーあたしたちとデートしな〜い」
「えっ」
「美女に挟まれてお買いものてどう?」
からかうように笑いながら言うまみ。
確かにこの2人と出かけると周囲の視線は相当なもの。
ましてや今は夏で、ただでさえ露出の多い衣装の二人。
「どうせナンパよけだろ」
「まあいやならいいんだけど」
まみはぷりひろの心を見抜いていた。
たとえ用心棒でも来るだろうと。
「いいよ」
ぷりひろが返事をすると2人はそれぞれにメークを始め、髪をとかし、服を着かえた。
「ねーそれエロくない?」
「ヤバいかな」
「乳見えてんじゃん」
「ブラ、フルカップのにしようか」
「でもかわいいのないでしょ、Gって」
「ちょっとはみ出すけど4分の3のがあるからそっちにするわ」
「っていうかあんたのそのミニ結構きてるね」
「座ったら見えるんだよねー」
「まあハンカチおいとけばいいよ」
2人の衣装は強烈だった。
あやは胸元がざっくり開いて白いHカップの乳房が見えるピタピタで体に張り付くような黒のボディコンミニワンピ。
まみはといえば形のいいFカップをぐっと押し上げるピンクのぴったりしたシャツに花柄の超ミニから股下80cmを越える長い脚をこれ見よがしに見せつける。
あやの巨乳とまみの長い脚がここまで露出している、この姿を歩くフェロモンと言わずに何と言うだろう。
家を出て駅まで歩く道すがらでさえ、すでにねっとりした視線にさらされる。
「なんかすごいね」
早くもまみは視線を感じ取っていた。
イベントコンパニオンをやってるだけあってさすがに見られることには慣れているのか視線には敏感だ。
「夜だったら1人だと絶対押し倒されちゃう」
あやも物騒なことを平気でいう。
特にあやはその巨乳ぶりもあって何度も怖い思いをしてきている。
変な男につけられてぷりひろが駅まで迎えに行ったことも一度や二度ではなかった。
電車に乗るとさらにその視線はすごいものだった。
「変な奴に声掛けられると嫌だからなるべくくっついていてね」といつも二人には言われているので割と3人でよくしゃべるようにしている。
そしてある駅で降りてファッションビルに入り、水着売り場へ。
シーズンということもあって店内は水着だらけ。
あやとまみは店に入ったもののぷりひろはちょっと入れる雰囲気ではないので通路で待つことにした。
すると20分くらいたつとあやが出てきて「ねー2人とも決めて試着するんだけど、男目線でどんな感じかみてくんない?」
というので試着室の近くへ移動した。
まずはまみ。
赤がベースの華やかなビキニで胸元は乳房が入りきらずに少し上にぶにゅっとはみ出ている。
「あんた、上はみでてんじゃん。いいの?」
とあや。
「でもいいなと思うやつでこれが一番カップでかいの」
すると店員が「これより大きいのになるとあまりお勧めできそうなのがなくて・・・」といいながら
「お顔立ちがきれいだからこういう鮮やかなのが映えますね。これが似合う方って少ないですもん」とお世辞が入りながらも絶賛。
少しターンして「ぷりひろどう?」と振られたので「似合うんじゃない。あってるよ」というとまみは「あたしこれでいいわ」と即決。
つぎはあやだ。
こっちも強烈だった。
黒っぽいビキニで決して布地も小さくないのだが、何しろHカップなので豊かすぎる乳房が上に横にはみ出しまくってる状態だ。
その姿はまるでエロサイトのモデル。
もう見てるだけで勃起してしまう状態だ。
この姿でビーチを歩いたら大変なことになってしまうことは誰にでも容易に想像できる。
「おねえちゃん、これは・・」
もう絶句してしまうまみ。
「ヤバい?」
「っていうか、1人にはさせられないって感じ」
「ぷりひろ、どう?」
「・・・・」
もはやぷりひろなど言葉もなくただズボンの前を膨らませてるのみ。
いつも見慣れてる下着姿でさえこれほどでもないのに。
やはりこれが多くの人の目に触れると思うとまた別だ。
「すごいですね。私も何年もこのお店にいますけどこんな方ははじめてです」と店員も驚きを隠さない。
「これはかなり巨乳さん向きのなのでこれ以上大きいのはもうないんです。」
と言われ、購入。
そしてお昼時だったこともあり、3人で休憩がてら同じビルのカフェでお昼を取ることに。
「ねーツアー空いてるかなぁ」
「まあ大丈夫でしょ」
などとあやとまみの会話が続き、まみが「ぷりひろ、かわいそうだね」と振ってきたので「いいよ、留守番してるから」と返すとあやが「ぷりひろもつれていってやろうよ」
というのです。
まみが「でもお金どうすんの。学生だし」というとあやが「いいよ、ボーナス出たしあたしが出すよ。変な奴につけられて駅まで何回も迎えに来てくれたりしたしね」というのです。
ぷりひろは飛び上がらんばかりの喜びです。
あやとまみと旅行。夢のようです。
「でもさー部屋どうすんの。ぷりひろだけ1人部屋?」
「まあそうなるねー」
「とにかく旅行会社行こうよ」
という会話の後、じゃあ旅行会社行こうか、ということになり、カフェを出て近くの旅行会社へ向かいました。
3連休ということもあり、空いてるホテルはそれほど多くなく、いくつか空きがある中でビーチ沿いのいいところが空いていたのでみんな一致でそこにすることにしました。
そこで問題が起こったのです。
そこはリゾートホテルということもあり、シングルがないのです。
ツインかトリプルばかり。
「えーシングルあるところないの」とまみがいうとカウンターのおねえさんが「申し訳ございません。このあたりはリゾートで、おひとりでくる方はおられませんので」
「まあそりゃそうだよね」とあや。
悩む3人。
しかしだからと言って今更ぷりひろを置いていくわけにもいかない。
するとあやが「トリプルでいいでしょ」とまみに確認します。
そのときの意味ありげな視線にまみは気が付きました。
「いいよ。ぷりひろもいいよね」とまみが念を押しました。
ぷりひろとしては異論があるはずなどありません。
一緒に言えるうえに同じ部屋なんて。
二つ返事でOKです。
あやが「ここでトリプルで」とカウンターのおねえさんに言い、申込みも完了。
そして旅行当日がやってきたのです。