夏のある夜、職場の飲み会があった。 帰り道、尚美さんと二人になった。
「大学はどう?」「どこ住んでるの?」「一人暮らしなの?」まぁいろいろ話した。 俺の住んでいるアパートは、尚美さんの家の方角とはちょっと違ったんだけど、「男の子の部屋って興味あるな。」
みたいな事を言ってきたので、気軽に家でお茶でもって誘ってみた 。尚美さんは小学生の子供が二人いるけど、どっちも女の子らしい。
俺の部屋でちょっと話し込んだ。別に何てことない会話だったが。夜9時はまわっていたと思う。 その時ふと、『いつもオナニーのネタにしている尚美さんが、 今、俺の部屋にいる』 そう思ったら何か変な気分になってきた。 ノースリーブの尚美さんの二の腕が目に入る。 お尻から太ももにかけてもむっちりしている。
職場でたまにパンツがぴっちりしていて、パンティラインが透けている時なんかもある。 決してぽっちゃりしていないのだが、こういう肉付きが、 俺はスゴクそそられたのだ。人妻熟女って感じで。 でも当然一番気になるのは尚美さんの胸元だ。
そういう俺の放つ微妙な空気を察したのか、
「そろそろ帰ろうかな。」 と尚美さんは立ち上がろうとした。 俺はつい、「え、もう帰っちゃうんですか?」と引き止める。 引き止めてどうするって明確に決めていたわけじゃないけど、何となく。
すると尚美さんは意地悪っぽくいつものやらしい口調で、
「これ以上、二人きりだと何されるか分からないしなー。」
これで俺はぷつっと切れてしまったね。 がばっと尚美さんを抱きしめてしまった。
「ちょ・・・ちょっと、どうしたの〜。」
尚美さん強い抵抗はしてこなかったものの、 いきなりの俺の豹変ぶりにさすがに戸惑っているようだった。 俺は興奮のおもむくまま、勢いで、
「尚美さん!好きです!お願いです、やらせてください!」
と、今思えば何とも馬鹿みたいに、単刀直入にお願いをしてしまった。
尚美さんは抱きしめられたまま、ちょっと困ったって感じで、
「とりあえず落ち着こ、ね。」
と俺をなだめるように言った。
俺もやりたいやりたいと思いながら、抱きしめるまではいったけど、
その先に進めない。さすが童貞。しばらくずっと抱きしめたまま無言。
すると尚美さんがぼそっと、
「さっき言ってたことホント?」
と、聞いてきた。俺は、
「はい、ホントだから。」
すると尚美さんは優しい声色で、
「・・・嬉しいな。こういうことって凄い久しぶりなんだけど。」
『あ、そっちか』と俺は思った。
てっきり、やらせてってのがホントかと聞かれたのかと思った。
俺が尚美さんのこと好きってのは事実だけど、 純粋な恋愛感情かって言うと違う気もする。
だけど、ただやりたいから、好きってウソ言ったわけでもない。でも興奮して舞い上がっちゃってる俺は、
「好きです。尚美さんとやりたいです。」
と繰り返し言った。やりたいって言い方、今思うとよくないよなあ。
それでも尚美さんは、
「気持ちは嬉しいけど、でも私、夫も子供もいる40のおばさんよ。」
「関係ありません。尚美さんはキレイっす。お願いします。」
尚美さんは何も答えなかったけど、このままいけるのかなと思ったけど。
「今日はダメ。 もう遅いし帰らなきゃ怒られちゃう。」
と結局OKはもらえなかった。 無理やり押し倒すなんて俺には出来ない。
だけどここで諦めてはと、
「今日はダメって・・・いつだったらいいんですか?」と聞いたら、
「いつとは言えないけど。今度、ね。」
と、その日は結局、上手くかわされてしまった。
尚美さんが帰った後、尚美さんを抱きしめた感触をネタに抜いた。
さすがに射精後はいつも以上のスゴイ自己嫌悪におちいった。