「あっ、あの!」
…自分が言った言葉だと認識するまでに、数瞬かかりました。
理解したらしたで、
とうとう声をかけた…!
と興奮がさらに高まります。残るは女性の胸を触るという行為をおこすだけ…!
しかし、女性の方はそんなことは知る由もなく、
『?』
と、頭にクエスチョンマークを浮かべてきょとんとしてました。
うぉぉぉぉ!女性はきょとんとしてる!
これは何も言わずに触ってもきょとんとしたままじゃないか?!
と、もはや意味不明の理由全開で興奮する私。
しかし身体は緊張で固まったまま。ちょっと手を伸ばせば女性に手が届くのに…!!
…ちなみに、ここまでて扉が閉まってから数秒〜十数秒。
…あと少しで七階についてしまう!
でも、声かけたしこのまま何もなく終わったら最悪だ!
ええぃ、おっぱいを触って何が悪い!
ともはや開き直った当時小学校三年生の私。
でも、どこかで怒られたらどうしよう、という思いがあったのでしょうか。
きょとんとした女性に対して、胸を触りにいくことはしませんでした。
でも。
『おっぱい…大きいですね』
と、声をかけました。
『?!』
と驚く女性。
そして私の言葉に驚いた女性は自分の胸をしげしげと見、撫で回したんです。
その仕草のなんと艶かしいことか…!
数瞬の後。
『そう?』
と女性は笑顔で返答してくれました。
今思えば、『触ってもいいですか?』とさらに聞いてもよかったかもしれませんが、当時の私はその返答にうなずくだけ。
それ以上の行動をおこすことなく、エレベーターは七階へ到着、女性は降りて行きましたとさ。