Page 539 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼怪我の功名 中編 mokkori-hyoutanjima 04/11/7(日) 20:02 ┣Re(1):怪我の功名 中編 防人 04/11/7(日) 21:22 ┃ ┗Re(2):怪我の功名 中編 mokkori-hyoutanjima 04/11/7(日) 22:06 ┗Re(1):怪我の功名 中編 暇人ゴーストライター 04/11/8(月) 19:11 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 怪我の功名 中編 ■名前 : mokkori-hyoutanjima ■日付 : 04/11/7(日) 20:02 -------------------------------------------------------------------------
「お見舞い、遅くなっちゃってごめんねぇ」 僕の病室に現れた夕菜ちゃんは、制服姿だった。 ただいつもと違うのは、表情が少し暗いかな・・。お見舞いだからだろうか・・・。 「ゆ、夕菜ちゃん・・・な、なんで?」 「なんでって・・・あ、もしかして聞いてない?」 「聞いてない・・・・って?」 「えっとね、ん〜・・・・弟を助けてくれてありがとう。。ってことだよ」 僕は少しの間理解できなかった。 僕は小学生を助けた・・・弟を助けてくれてありがとう・・夕菜ちゃんの小学生の弟を・・・!? 「ちょ、ちょっと待って・・・じゃあ、俺が助けたのは・・」 僕は事実確認を夕菜ちゃんに求めた。 「そう、私の弟なの。私のお父さんとお母さん、弟が一緒にきたでしょ?本当はその時に一緒に行きたかったんだけど、テストも近かったからすぐにこれなかったの」 そういえば・・学校では中間考査直前だった。 テスト受けずに済んだのだからラッキーと言えばそうなのかな・・夕菜ちゃんもきてくれたし・・・。 夕菜ちゃんが言葉を続けた 「私に弟がいるなんて知らなかった?」 夕菜ちゃんは僕にとって雲の上のような存在だ。 夕菜ちゃんとは挨拶程度の仲だったから、弟がいるなんて知れるはずもなかった。 「うん、全然・・すごい、偶然だね」 僕はこの偶然に感謝した。神様が平等に幸せを与えてくれるのなら、それは今だと思ったほどだ。 夕菜ちゃんはにっこりいつものように微笑むと 「うんうん、すっごい偶然!こういうのって、古臭い言い方だけど運命かもね!!」 夕菜ちゃんは嬉しそうに冗談ぽく笑って話した。嬉しそうな夕菜ちゃん以上に、それを言われた僕は身体が溶けてしまいそうになるくらい嬉しく、熱くなった。 「そ、そうかな・・・・・あ、夕菜ちゃん。椅子、座りなよ」 「うん、そうする」 夕菜ちゃんは椅子に腰掛けた。 少しだけだったが、パンツが見えた。ピンクだった。 それよりも、僕はスカートから覗く太ももに興奮した。 僕の顔とほとんど同じ高さのところに、夕菜ちゃんの白い太ももと、形のよさそうな胸があるのだ。 僕はそこから目が離せなかった。 今すぐ抱きしめて、身体中を触りたい衝動を必死に押さえた。 「あと、どれくらい入院するの?」 不意をついてきた。夕菜ちゃんの身体ばかり見ていた僕はどぎまぎしてこう答えてしまった。 「えっ・・そんな・・・・みっ、見てるわけないよっ・・・!」 夕菜ちゃんが怪訝そうな顔をして僕を見た。僕は、やっちまった!としか思えなかった。 僕の言う「見てるわけない」とは、スカートの中や夕菜ちゃんの胸のことだった。 「あ、あと・・1ヶ月・・・だよっ」 僕は顔を赤くして応えなおした。 夕菜ちゃんも、顔を赤くしていた。察しがついたようだった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 沈黙が続いた。 時計を見て夕菜ちゃんが入ってきた時からまだ10分程であることが分かったが、何時間もの沈黙に感じられた。 その沈黙の中、夕菜ちゃんがそっと口を開いた。 「本当はね・・1回こうやって慎一君とゆっくり話をしてみたかったんだ」 僕はその言葉に驚いた。だって僕は学校の落ちぶれリーダーみたいなもんだったし、夕菜ちゃんは学校の顔とも言える存在だったから。夕菜ちゃんは続けた。 「羨ましいの、慎一君。周りに流されないで自分を貫いてるって感じ。私なんか周りと同じことしかできないから・・・型から外れるってことがどうしてもできないの・・・」 僕は胸が痛かった・・・自分を貫いてるのでなく、ただ怠惰に日々を過ごしていただけだ。 ただ夕菜ちゃんは僕に少し好意を持っている。それが分かった。僕は身体を起こした。 「か・・型どおりに過ごしていくことも難しいと思うよ・・ううん、すごいことだと思う。それに今のみんなの型っていうのは・・夕菜ちゃんが作ってきたんじゃないかな。部活もすごかったし、勉強もできて。そんな夕菜ちゃんをみんなが見てきてたんじゃないかな。夕菜ちゃんがいることは、みんなにとって良い刺激だと思うよ。だから、夕菜ちゃんは型から外れちゃダメなんだ。。。上手く、いえないけどね・・・俺、そんな夕菜ちゃんが好きだよ」 告白、のつもりではなかった。自然にその言葉が僕の口から出てきたのだ。 「慎一君・・ありがと・・・・・私、慎一君が・・好き」 僕は、心臓がバクバクと鼓動しているのが分かった。 勇気を出して僕は手を伸ばす。太ももに置かれた夕菜ちゃんの手に、僕の手を置いてみた。抵抗はされなかった。逆に、ぎゅっと強く手を握られた。 夕菜ちゃんはそっと目を瞑ると、僕の方に唇を向けてきた。 僕は自分の理性が消えたのを感じた・・・また周りが真っ暗になった気がした。 続く |
ちょっと無理っぽいところもあるけれど、荒削りな勇気に拍手。 最初から名作を書けるやつなんかいない。がんばれ! セリフ回しを丁寧に考えるともっといい作品になりますよ。 |
≫防人さん 無理やりだなぁ、と自覚しながら書いてました(汗 頭の中にある構想を上手く文章にすることがまだまだ難しいです^^; 最終章くらいはちゃんとした物になるよう頑張ります。 ご感想、ご指摘ありがとうございました。 |
こういう感情、なんか理解できます。夕菜ちゃんも、もちろん主人公も。僕もなんだかんだもがいてきた経験があったからかな…いい作品ですね☆ |