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 ▼「娘の胸に〜第三章」1〜  R 06/6/25(日) 10:00
   ┣「娘の胸に〜第三章」2  R 06/6/25(日) 10:02
   ┣Re(1):「娘の胸に〜第三章」1〜  ポー 06/6/26(月) 6:59
   ┣「娘の胸に〜第三章」3  R 06/6/26(月) 20:02
   ┣「娘の胸に〜第三章」4  R 06/6/26(月) 20:06
   ┃  ┣Re(1):「娘の胸に〜第三章」4  Y丸 06/6/26(月) 21:45
   ┃  ┗Re(1):「娘の胸に〜第三章」4  とらぶった 06/6/26(月) 23:58
   ┗Re(1):「娘の胸に〜第三章」1〜  ポー 06/6/27(火) 6:55

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 ■題名 : 「娘の胸に〜第三章」1〜
 ■名前 : R
 ■日付 : 06/6/25(日) 10:00
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   前回
娘の胸に〜第一章

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娘の胸に〜第二章

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あの夜から・・さらに1年半ほど時が過ぎ・・

姉は大学へは行かずに社会人1年目に。妹は高校1年に。
そして妻とも足掛け八年目へと突入した。

あの夜以来、娘とはそれっきり。名前で呼ばれる事もなくなった。
でも仲がよいのは変わらなかった。一緒に買い物に出かけたりもしたし
家族揃って遊びにも何度も出掛けた。
妹は相変わらず名前で呼ぶが、それは彼女の私への親密さから来るものだ。
じゃれあう頻度は妹との時間の方が多いくらいだ。
ただ・・姉と違って全力なので体の節々が時々軋むのが玉に傷だ。

妻とも相変わらずの仲だ。セックスも年を重ねる度に濃厚に、
それでいて飽きる事もなかった。

そんな中、私は会社からの辞令で長期の単身赴任を申し渡されてしまった。
最初は何とか他の人間に行かせれないかと上司にお願いしたが、どうしてもと
頼まれると断る事もできない。
大きなプロジェクトに参加できるのは仕事をする喜びではあるが、家を
離れる事にすごく抵抗があった。
それになし崩し的に転勤なんてなるのを阻止したかったので、地元の仕事も
兼業しながら赴任先の仕事も同時にこなした。

家を離れたくなかった最大の理由は・・・姉に恋人ができた事だった。

別にあの日を引きずっている訳ではない。
彼氏ができるのは至極当然だし、それ事体は問題ではなかった。
彼氏になったのは・・告白した剣道少年・・ではなかった。
友達連中の、その中の一人の少年だったのだ。
私は彼をほとんど記憶に残していない。まぁそれは仕方ないとしても
なぜか・・彼が娘の「彼氏」というのに賛成できなかった。

最初、妻や妹にその事を告げると「お姉ちゃんに甘過ぎっていうか親馬鹿過ぎ」と
逆にたしなめられてしまった。
『親馬鹿なのかな・・いや、親馬鹿でもいいじゃないか・・』
でも・・娘が笑顔で彼と接している以上、私が何かを言う事はできない。


娘に大学進学を勧めたのだが、どうしても働きたいと言って聞かなかった。
学費を気にしているのなら・・とも言ったが、やんわりと断られた。
なら・・と、仕事先で私が信頼をおける人に相談すると入社させてもらえる
運びとなった。娘は「縁故採用は・・よくないよ」とは言ったが
小さいながらも良い会社だしと勧めて勤めさせる事にした。

娘はデザインの仕事をしたがっていたのは知っていた。そして・・その系の
大学は私立しかなく、学費は目玉が出る程高かった。
実践で鍛えると笑顔で答える娘に妻は「頑張って」と笑顔で応えてるので
もう・・見守るのが精一杯だったし。

仕事の事は心配はしていない、現に高卒ながらも即戦力で活躍していると
知人は知らせてくれた。センスを買われて引き抜きしようとする取引先も
いたほどだが、娘の性格のよさなども入っているのだろう。

そう仕事は心配などしていなかった。
心配なのは・・彼氏という野郎の事だった。
バタバタと赴任の仕事に追われ、数日後には出向かなければいけない最中に
娘から衝撃の言葉を聞かされる。
「あのね・・彼と一緒に暮らしてもいいかな・・」

私が『ダメだ』と口を挟もうとするのを制して妻が「とりあえず私がゆっくり
話を聞くから」と言われ、カヤの外にされてしまった。
なんで・・なんでさ。
まだ二十歳にもなってないじゃないか・・仕事もはじめたばかりだし・・
言いたい気持ちを抑えて、自分の仕事に打ち込もうとするが身に入らない。

数日後、家族揃って野郎の家族宅へ伺う。
妻は学校の懇親会等で向こうの母親とも何度か会っているのか世間話から
和気あいあいとした空気だが、私は独り馴染む事ができなかった。

妻「B君、娘と一緒に暮らしたいんだって?」
B「・・はい・・できたら・・」
私「(なんや・・はっきりせんかい!)」
妻「B君もまだ仕事はじめたばかりだったよね、どうやって生活するの?」
B「・・いや・・ウチの横空き家なので・・」
妻「生活はできる?」
B「なんとか・・」

娘が妻のBへの質問に口を挟もうとするが、さすがに割り込ませない母親の顔だった。
妻と向こうの親御さんは一つの提案をする。
空家を使うのはBの兄弟の方でBと娘はBの両親との同居をする事。
結婚は最低でも1年はしない。子供も作らない。
お互いに「ダメ」だと感じたなら即同居生活は解消し、またそれについて
両家とも若い二人の勉強だと思い、口を出さない事・・と。

私は不満だった。会談では私は一切話す機会もなければ、意見も言えなかった。
不貞る私に娘は「心配かけさせてごめんなさい」と言われると・・返す言葉もない。
妻に当たると・・「あのコがこれほどはっきりと言うなんて事なかったし・・
それに勉強だと思えばいいんじゃいかな。貴方はあのコの事を大切に思って
くれているのは知っているけど、あのコが好きになった彼を少し信じて
あげましょうよ」と。

なんとも言えない不快さを胸に持ちながら私は地元から数時間と離れた
地方の街へ一人で旅立つ事になってしまいました。

つづく。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 「娘の胸に〜第三章」2  ■名前 : R  ■日付 : 06/6/25(日) 10:02  -------------------------------------------------------------------------
   「A君が・・あのコの彼氏だったら・・俺は許せるのにな・・」

ぼんやりと天井を眺めながら、下半身から痺れるような快感もどこか
遠くへ行ってしまうような空しさを感じていた。
妻「もう・・せっかく会いにきたのに・・あのコの事ばっかり」

ぼんやりと天井を見上げながら横たわる私の下半身にうずくまり
必死にフェラチオで奮い立たせようとする妻が、気のない私に
少し拗ねたように言う。

私「ごめん・・なんかその気になれなくて・・」
妻「今は私を愛して欲しいな・・」
私「な・・馬鹿言うなよ!いつだってキミを愛しているのは変わらないよ!」

妻の言葉についカッとなって反論してしまった。
怒りの感情は息子の元気も消滅させてしまったみたいだ。
妻「・・ごめん・・そんな事が言いたかった訳じゃないの・・」
私「・・いや・・僕こそ声を荒げてゴメン」
妻「大丈夫よ・・あのコを信じて少しだけ待っててあげてよ」
私「それは・・わかっているんだけどね・・」

せっかく会いにきてくれた妻に冷たくあたってしまった。
単身赴任してまだ日が浅いのもあったが、どうにも娘が気掛かりでしかたなかった。
最初・・Bと娘が付き合っている事事体、知らなかった。
彼氏がいるのは・・なんとなく耳にしていたんだけど・・
なんで教えてくれなかったんだろう・・
なんでヤツが彼氏なんだろう・・・
彼氏が出来たとかって話はやっぱり父親にはしないものなのかな・・
それとも・・私が義理だからなのかな・・
本当の父親なら頑として反対するんだろうか?
それが出来ない私はやっぱり・・義理だからだろうか・・


妻にはゴメンと謝ってその日は一人にさせてもらった。
天井を見詰めながら・・「なんで」が頭を過る。


単身赴任してはや数ヶ月。
娘の事は気にならないと言えばウソになるが、気にしても何もできない。
娘から携帯に時々メールが入る。仕事の事、向こうの家族の事。
けっこう楽しそうにやっているのか。

妻や妹も時間を見つけては会いにきてくれる。
子供達には悪いが思いっきりセックスできる環境に満足もしだした。
地元で一緒に暮らしていた時は子供を気にしてしまって
私のほうがなかなかセックスに至る事ができなかったので。
だから・・一緒にラブホ巡りや、久しぶりに支配欲がメラメラと持ち上がり
妻に露出させたり、SMで虐め抜いたりとプライベートを楽しんだ。

なかなか会えない時間がさらに火を付け、セックスの内容も加速する。
次の日、帰るのを妻は躊躇うが、また虐めてあげると言うと真っ赤になって
次を楽しみにしてると言い残して家へと帰っていく。


もう必死に仕事をこなした。妻と娘達と出会ってからと言うもの、仕事より
家族が優先の私には考えられないほど必死に働いた。
もっとも・・早く家に戻りたい、その一心からだったのだけど。

妻と会っている時以外は仕事しているか寝ているかのどちらかという生活も
だんだんと慣れてきて、また仕事の目処も立ち、余裕も生まれてきた。
会社の同僚と飲みに行き、ふっとホームシックになりかけた時だった。

同僚1「あれ、それ奥さんとお子さんですか?」
写真をぼんやり眺めながら酒を飲んでいると同僚が声をかけてきた。
私  「ええ、この仕事が終われば帰れるからね。」
同僚2「はは、そんな美人の奥さんがいたら帰りたいですよね。
    おお!お嬢さんも可愛いじゃないですか!
    こんな大きなお子さんがいるとは見えませんね」

事務のOLの娘達も見せてみせてと身を乗り出してくる。
「わたし○○さんを誘惑しよと思ってたのに・・残念 笑」
とちゃかされ、場は笑いでいっぱいになった。
みんなから頑張って仕事片付けて、元いた部署に戻りましょうよと
応援してくれた事がうれしかった。

さて・・そろそろお開きにしようか・・と席を立とうとした時
携帯がなったので見てみると家からだった。
みんなから「愛しの奥様からラブコールだぞ」とちゃかされ
照れるもうれしく思いながら電話にでると・・・

妻の第一声に言葉をなくし、血の気が引いてしまった。
「○○(娘)が倒れたの!」

つづく。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re(1):「娘の胸に〜第三章」1〜  ■名前 : ポー  ■日付 : 06/6/26(月) 6:59  -------------------------------------------------------------------------
   娘さんが心配ですね〜 何故倒れたのだろう?
続きをお願いします。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 「娘の胸に〜第三章」3  ■名前 : R  ■日付 : 06/6/26(月) 20:02  -------------------------------------------------------------------------
   「○○(娘)が倒れた」

妻の言葉に血の気が一気に引いているのが周りのみんなにも察したようだ。
うん、うんとだけ言葉を返す私を皆じっと見守っていてくれる。

「何かあったんですか?」女の子が私を気遣って声をかけてくれた。
数秒・・頭の中が真っ白になっていたが、我に返って時計を見る。
「みんな悪いけど・・娘が倒れて病院に運ばれたっていうから・・
 今から急いで家に帰るから・・後を頼む。」

まだ最終には十分間に合う時間だからと同僚達に背を押され
カバン一つを持つだけで駅へと急いだ。

何が起きた・・
どうして・・
何か大変な病気だったら・・・

電車の中で頭の中でぐるぐるとその言葉が巡る。
「どうか・・大事にいたってませんように・・どうか・・」

自分の街につくとすぐタクシーに乗り込み妻に教えられた病院へと向う。
途中、妻や妹、娘の携帯に電話をするも繋がらない・・
たぶん病院の中だから電源を切っているんだろう。
やっと自分の街に戻ってきたって言うのに・・。
赤信号がとてつもなく長く感じてしまう。


病室に駆け込むと・・点滴やらなにやらが娘の体から幾本も伸びている。
あの・・元気な彼女の面影がまったくない。
痩せて・・やつれてしまった顔・・・。
声をかける事ができなかった。なんで?どうして?

意識のない娘の手を強く握って優しく囁く
「○○、お父さん帰ってきたから・・早く元気になれよ・・」
妻と妹が泣きながら側にいる事にはじめて気が付く程私は動転していた。
妹が私に寄り添ってきて泣くので、彼女を抱き締めながら私も泣いた。

コンコンと背後でノックする音を聞いて振り向くと先生と看護婦さんが
立っていた。
「お父さんですか?娘さんは大丈夫ですから、安心してください。」
この姿のどこが安心なのかと反論しそうになるのをグッと抑えて
先生の話を聞く事にした。

なにか特別な病気とかではない・・との事。
それを聞いて一安心はしたものの・・では、なんであんな姿になるほど
娘は憔悴し切っているのか。
「精神的、肉体的な疲労からですね。よほど我慢していたんでしょう。
 念の為、精密検査を行い数日は入院して様子を伺います。」
私は先生に「よろしくお願いします」と深々と頭を下げた。


特別な病気じゃないと知り、少しだけ安心した。
そして少しだけゆとりも生まれ、ある事に気付いた。
「なあ、向こうの家族や彼はどこにいるんだ?」
妻は言葉を返そうとはしなかった。
妹は泣きながら何かを訴えようとしていた。


とりあえずここは僕が見ているから二人はひとまず家に帰って休んでくれと言う。
妹は帰りたくないと言うが、お母さん一人で帰すのは近所とは言え危ないから
一緒についていってあげてとお願いすると、ウンと頷き帰っていった。
私は椅子に腰掛け、機器が奏でる一定のリズムに眠りにさそわれそうになるが
自分の腕に爪をたてて痛みで眠気を堪えた。


気が付くと朝になっていた。
眠気は通り越したが、妙に頭が重い。ずっと椅子に座っていたせいか体中が
軋むように強ばっていた。
妻に一度家に戻って休んでと言われたが帰る気になれないからと伝えると
せめて朝ご飯を食べて少しは体力をつけてとお願いされる。
私は妹を連れて病院近くのファミレスに入った。

私「お姉ちゃんに何があったのか・・知ってるんだよね?」
妹「お父さんにだけは言わないで・・ってお姉ちゃんに言われてたの・・」
私「教えてくれないかな・・」
妹「うん・・」

妹はここ数日の姉の事を語りはじめた。ここ数日ではない、数カ月の事だった。

・・・・・・・・・・・

Bは一緒に暮らしはじめると、何かにつけて娘を拘束したがった。
亭主関白に酔っているんだろう。なのに・・仕事は1月と持たなかったようだ。
娘はそんなヤツを気遣って声をかけるが、それが気に喰わないのか言葉の暴力で
娘を追い込んだ。
最初の頃は娘もヤツを信じて良き妻(まだ結婚はしてないけど)に徹した。
仕事も会社にお願いし少し量を減らしてもらい、家事を頑張るようにしていたそうだ。

それでもBの傍若無人はますますエスカレートしていった。
友達に会うのを禁じ、会社関係といえども男性と一緒にいることに焼きもちを焼き、
自分は仕事が続かないが娘は順調にいっている事に妬みの言葉を浴びせる。
あげく娘に無断で銀行からお金を引き出し使ってもいたそうだ。
一緒にいても自分の好きな事だけをし、自分は夜遊びをし外泊をし
それでいて格好つける為に夜中遅くまで娘を連れ回したりもした。

向こうの両親は良い人ではあったがBには甘い親のようだった。
娘と一緒に暮らす事で真面目になると思っていたのだが・・結局、親へのはけ口が
娘に変わっただけだったようだ。
娘も向こうの両親や兄弟の優しさに、Bへきつくも言い出せなかったのかも。
娘もだんだんとヤツから心が離れるが・・そうすると一転優しく接する。
しかし、「好きだ」「愛している」とは言うものの、それ以上にも進展しない。
娘は進展したいと望んでいる訳ではないのだが、一緒に暮らしていても
まるで空気のような扱いに人としても女としても不満と不安が混ざりあう。

・・そんな繰り返しの日々が娘の心を蝕んでしまったのだと。

・・・・・・・・・・
私は怒りに震えた・・
そんな私に気付いて妹がこう続けた。
「お父さんにだけは言わないで欲しいって言うの、最初はわからなかったけど
 今なら分かる気がする。きっとお父さんキレて大変な事になっちゃうから・・」
私は「そんなの当たり前だよ」と返すと
「お姉ちゃん、優しすぎるから・・お父さんに心配かけたくなかったんだと思う」
私は握った拳から力が抜けてしまった・・。
「そんな・・いつだって頼りにして欲しいのに・・」

また泣けてきそうになったけど、グッと我慢して皿に残った食材を
一気に胃袋の中に放り込んだ。

つづく。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 「娘の胸に〜第三章」4  ■名前 : R  ■日付 : 06/6/26(月) 20:06  -------------------------------------------------------------------------
   病室に戻るとヤツと母親が見舞いにきていた。
所在無し気に病室のスミで立ち尽くすB。

Bの母「大切なお嬢さんをお預かりしながら、申し訳ありません。」
妻  「とりあえず安心できると先生も先程仰ってくださいましたし
    もう大丈夫ですから。」
Bの母「本当に申し訳ありません・・・」
妻  「数日入院して様子をみますので・・後日伺わせていただきます」
Bの母「そうですか・・」

Bが「もう帰っていいんだね」と母親に言う。
私は「おい!」と詰め寄ろうとすると妻に制止されてしまった。
「なんで止める!」と妻を怒ると、「あのコが寝てるここじゃなんだし・・」と
私に強い目線で応えた。

私と妻、Bと母親とで病院の中庭へと行く。
Bはふて腐れているのが見え見えだった。
殴り飛ばしたい衝動をグッと抑えてた。
なぜなら今まで見た事のないほど怒っている妻の横顔を見たからだった。

妻「B君、あなた、あのコと結婚も考えているんだよね」
Bは妻と目を合わそうともせず
B「ええ」とだけ応えた。
妻「じゃあ、なんであのコがここまでなるほどに苦しんだか分かる?」
B「さぁ・・」

もう俺は切れた。拳握って殴ろうとしたが・・目の前の目標がいなくなってる・・
妻が殴ったのだ。
妻「あぁ!!さぁ・・って何よ、さぁって。
  アンタの話はみんなあのコから聞いているんだよ!!
  それでもアンタとあのコを信じて、今まで黙っていたんだ!わかるかコラ!」
呆気に取られて言葉もなかった。
私も妻に加勢して・・と言う気持ちよりも
「キミって元ヤンだったの?」という言葉が頭をこだました。

数分、妻はヤンキー口調でBを怒鳴り散らした。
母親もなにもそこまでと助け舟を出そうとするが
妻の眼力に後ずさりするしかできなかった。

妻「ほんの少しでも本当に好きだって思うのなら、今はあのコと別れなさい。
  そしてもう一度自分磨いて出直してきなさい。
  例え若くても所帯持つってのはそれほど大変な事なんだから・・」

Bは半ベソかきながら、うなだれるしかなかった。


二人が去った中庭のベンチに腰掛けると妻が缶コーヒーを持ってきた。
妻「ごめんなさい・・私が気付かなかったばっかりに・・
  もっと早く解消させてあげてたら・・」
私「キミはキミであのコを信じてしてあげたんだろ。
  先生も数日安静していれば、よくなるって言ってくれてるんだし」
妻「本当にごめん・なさい・・」
先程までのタンカを切っていた威勢のよい妻はどこにもいなかった。
いつもの可愛い妻に戻っていてホッとした。
私「もう、俺の言いたい事全部言っちゃうだもん・・
  俺も一発くらい殴りたかったよ」
妻は笑って泣いていた。


先生の言う通りに娘はみるみる生気を取り戻していった。
私や妻が言えば角が立つからと妹にBとの経緯を話してもらった。
少しだけ涙を流したけど、もう大丈夫だからと言ったそうだ。

私は病院を離れたくはなかったが、仕事先からどうしても戻ってほしいと
懇願され、数日で戻るからそれまで退院はするなよと娘に言って
地元を離れた。

赴任先に戻ると仕事を一気に片付け、また地元へ急いで戻った。
病院に向う前に会社に戻り、「地元に戻してくれないのなら
デューダする」と上司に強く言ったら、すんなりと認めてくれた。
もっとも今の仕事だけはなんとか出張とかやり繰りしてこなしてくれとも
言われたけれど・・。


病院に急いで行くと・・病室の前で妻と妹が中を覗いている。
私「お〜い、何・・」
声をかけた私に「シッー」と声を出すなと合図を送る二人。
いったい何があるんだ・・と覗いてみると・・
誰か友達だろうか、娘は笑顔で話している。
私「誰?友達来てるの?」
妹「あの人ね、Aさんだよ」
私「!!?」
妻「もう話を聞いて在学先から飛んできたんだって」
私「で・・・?」
妹「にぶいわね・・」
私「え???」
妻「良い感じじゃない?笑」
私「はぁ???」
妹「Bにゃ悪いけど・・お兄さんにするなら、絶対Aさんだよね・・」

妻と妹がクスクスと笑いながら眺めているのを見て・・・
なんだか無性に腹がたってきた。
私「あのな・・とうぶん、どこにも出さないし、彼氏も認めないから」

私を見て二人はまたクスクスと笑った。

つづく。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re(1):「娘の胸に〜第三章」4  ■名前 : Y丸  ■日付 : 06/6/26(月) 21:45  -------------------------------------------------------------------------
   毎回楽しみにしています。
後半になるにつれて話が盛り上がって来ますね。私も含め、Rさんの話から目が反らせなくなってる人多いのではないでしょうか。
応援しております。ココまで盛り上がってしまっては・・・途中で更新辞めないで下さいね。しかし、ご無理なさらないように、マイペースで更新して下さい。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re(1):「娘の胸に〜第三章」4  ■名前 : とらぶった  ■日付 : 06/6/26(月) 23:58  -------------------------------------------------------------------------
   話も架橋に入ってきましたね。
Bの件は、読みながらこちらも拳に力が入ってしまいました。娘さんはナイスバディであるだけでなく、性格もすごくいいんですね。そんな娘さんには、なにがなんでも幸せになってもらわないといけないですね。続きに目が離せません。

P.S.
自分の子供が同棲したいと言ったらどうするか、考えてしまいました。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re(1):「娘の胸に〜第三章」1〜  ■名前 : ポー  ■日付 : 06/6/27(火) 6:55  -------------------------------------------------------------------------
   わかっていながら娘さんを信用して我慢していた奥様は偉いです。
なかなかできませんよね(;O;)
Rさんいつもありがとうございます。続き楽しみにしております。

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