Page 1049 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼One Night Heaven 〜第三章〜 Angel Heart 06/5/9(火) 0:13 ┗Re(1):One Night Heaven 〜第三章〜 プリズナーNo.9 06/5/9(火) 17:32 ─────────────────────────────────────── ■題名 : One Night Heaven 〜第三章〜 ■名前 : Angel Heart ■日付 : 06/5/9(火) 0:13 -------------------------------------------------------------------------
「よっしゃあ!!」 思わず答えを言い損ねた彩子さんに、オレはガッツポーズで叫んだ。“トップモデル”というお題で対戦すると、彩子さんが“え○ちゃん”を“蛇ちゃん”と言い損ねてしまったのだ。暫く続いた“対戦型古今東西”は、亮太チームが全滅し、残るはオレと裕史チームの真剣勝負になっていた。 「真穂との一騎打ちだよ。次のお題は何にする?」 麗華さんの口調は相変わらず真剣だ。 「そうだなぁ……真穂さんが苦手なジャンルが分かればいいんだけど」 ここまで来たら優勝したい。それには相手に不利なお題を出すことだ。 「だったら時事ネタは? 真穂、新聞とかニュースとか見ないから」 それはオレも同じ。だから却下。 「じゃあ雑誌の名前」 それさっきお題に出た。ってか、それで麗華さんがリタイアしたじゃん。 「それならポケ○ンのモンスターは?」 そんなガキじゃないよ。 「それじゃ、どうしよう……」 麗華さんが考え込む。真穂さんたちが次のお題を催促していた。なんでも来いって感じで自信たっぷりだ。なんかムカつく。こうなったら絶対勝ってやる。 ――と。 やがて麗華さんがパチンっと指を鳴らした。なにか思いついたらしい。 「Angel Heartの妄想小説」 「え?」 「告白掲示板がお気に入りだって、さっき言ってたじゃない。“Forest of Breast”は真穂……って言うか、“聖母寮”全員のブックマークだから卑怯な勝負にはならないよ」 相手が絶対答えられないお題を出すのは卑怯だけど、真穂さんたちも知っているなら話はべつだ。答えられなかったら、勉強不足の方が悪い。 「よし、それで行こう」 オレは言った。Angel Heartの小説は全部で17作品だ。オレは生粋のAngel Heartファンだから、絶対に負ける気がしない。 「次のお題はAngel Heartの妄想小説!」 オレの代わりに麗華さんが言う。全員がテーブルを叩いた。真穂さんがふと困ったような顔を見せた。 (どんどん♪) 【 オレ 】悪戯なお姉さん。 (どんどん♪) 【 真穂 】桃色の罠。 (どんどん♪) 【 オレ 】同級生乳戯。 (どんどん♪) 【 真穂 】同級生乳戯II。 (どんどん♪) 【 オレ 】天使の奇跡if。 (どんどん♪) 【 真穂 】Tits Cream Sisters。 (どんどん♪) 【 オレ 】聖フォレスト女学院高校文化祭。 (どんどん♪) 【 真穂 】Busty Christmas。 (どんどん♪) 【 オレ 】巨乳病棟童貞科。 (どんどん♪) 【 真穂 】Past days。 (どんどん♪) 【 オレ 】金髪英語教師Jenny。 (どんどん♪) 【 真穂 】紅葉のきせちゅ、ひ、ひしょか……ああっ、もうっ、噛んじゃった! 長いタイトルを選んだのが仇になった。真穂さんが悔しそうに拳を握り、麗華さんたちが拍手して喜んだ。これでオレチームの優勝だ。Angel Heartの小説なら任せろって。 「くそっ。素人板の住人だったら絶対勝てたのに。Demon Heartさんだろ、プリズナーNo.7さんだろ、管理人さんだろ……まだまだ私にレスくれる人たくさんいるのになぁ」 「へ?」 指折り数える真穂さんに、オレは思わず頓狂な声を出してしまった。“Demon Heart”ってオレのコテハンだぞ。それに“私にレスくれる”って……。 「真穂は素人板の常連なんだよ。いつもセルフで写真撮って画像アップしてるの。“☆エッチ魔王☆”ってHNだけど」 「“☆エッチ魔王☆”!?」 “☆エッチ魔王☆”と言えば、オレがお気に入りのお姉さんじゃないか。E65の巨乳を手ブラで投稿してくれる……。 そうか、“☆エッチ魔王☆”って真穂さんだったんだ。 「“☆エッチ魔王☆”。アルファベットで書くと“☆H‐MAO☆”。でも並べ替えると“☆MAHO☆”になるでしょ?」 アナグラムっていうやつだな。 「メアド公開したら着信すごくて大変だったんだから」 そりゃそうだ。素人板のお姉さんの巨乳を直接……っていうのが、閲覧する男たちのロマンだからな。儚い願いだけど、「人」が見る「夢」だから「儚」いんだぞ。 「なんて話はおいといて、罰ゲーム、罰ゲーム♪」 麗華さんは楽しそうだ。 そうして、あらかじめ準備してあった罰ゲームアイテムを手に取る。“王様クラッカー”というパーティグッズだ。 外見は普通のパーティクラッカーなんだけど、パンっと破裂させると中から紙吹雪と一緒に命令書が出てくる。そこには王様の命令が書かれていて、罰ゲームを受けた人はその命令に絶対従わなくちゃいけない。「青汁一気飲み」とか「モノマネ」とかいう命令が普通だけど、時々「お気に入りの女の子とディープキス」なんていう嬉しい命令も出てくる。二次会では必須のパーティアイテムだ。 麗華さんが5本の王様クラッカーをテーブルに並べる。もちろん、どんな命令書が入っているかは開けてみないと分からない。ひょっとしたらハズレかも知れないし、もしかしたらアタリかも知れない。 「このなかから好きなクラッカーを選んで」 麗華さんが促すと、負けチーム代表で裕史と亮太がクラッカーを手に取った。裕史は一番左端を、亮太が真ん中を、だ。 真穂さんや舞さんが固唾を呑んで命令を待つ。 そして――。 ――パン☆! ――パン☆! クラッカーが破裂した。紙吹雪と一緒に飛び出した王様の命令は――。 ◆裕史チーム ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ 〜命令書〜 余の望むところは、汝ら家臣が互いをよく理解し合い信頼の絆で結ばれる事である。 よってここに厳命する。全裸になりスリーサイズを測られよ。さすれば汝ら家臣はより強固な友情で結ばれるであろう。 国王 ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ ◆亮太チーム ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ 〜命令書〜 余の望むところは、汝ら家臣が常に奉仕の精神を忘れぬ事である。 よってここに厳命する。汝が男性であればお気に入りの女性に、汝が女性であればお気に入りの男性に奉仕せよ。内容は問わぬ。だがより過激であればあるほど余の信頼は厚くなるであろう。 国王 ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ 「え〜〜〜〜〜〜っ!?」 「マジでぇ〜〜〜っ!?」 命令はアタリだった。――いや、ハズレと言うべきかも知れない。どっちにしろ羨ましいぞ。なんか負けた方がよかったな。 「王様の命令は絶対だよ! 早く罰ゲーム、罰ゲーム!」 まりあさんも喜んでいた。 そしてオレたちが見守るなかで、まずは裕史チームの罰ゲームが始まったのだ――。 ――続く。 |
期待の新作が早くも登場!ファンとして嬉しい限りです。 今回もまた燃えまくりのシチュエーションと、 エロポテンシャルを徐々に高めていくお得意の作劇で こちらの期待度・興奮度も上がりっぱなしです。 今回は会話が面白いですね。っていうか、めちゃめちゃリアル。 なんだかホントに他人の合コンを覗き見してるみたい。 おまけにまたもや私の名前まで登場させてもらっちゃって^^ 第四章以降も楽しみに待ってます。 |