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 ▼One Night Heaven 〜第三章〜  Angel Heart 06/5/9(火) 0:13
   ┗Re(1):One Night Heaven 〜第三章〜  プリズナーNo.9 06/5/9(火) 17:32

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 ■題名 : One Night Heaven 〜第三章〜
 ■名前 : Angel Heart
 ■日付 : 06/5/9(火) 0:13
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   「よっしゃあ!!」
 思わず答えを言い損ねた彩子さんに、オレはガッツポーズで叫んだ。“トップモデル”というお題で対戦すると、彩子さんが“え○ちゃん”を“蛇ちゃん”と言い損ねてしまったのだ。暫く続いた“対戦型古今東西”は、亮太チームが全滅し、残るはオレと裕史チームの真剣勝負になっていた。
「真穂との一騎打ちだよ。次のお題は何にする?」
 麗華さんの口調は相変わらず真剣だ。
「そうだなぁ……真穂さんが苦手なジャンルが分かればいいんだけど」
 ここまで来たら優勝したい。それには相手に不利なお題を出すことだ。
「だったら時事ネタは? 真穂、新聞とかニュースとか見ないから」
 それはオレも同じ。だから却下。
「じゃあ雑誌の名前」
 それさっきお題に出た。ってか、それで麗華さんがリタイアしたじゃん。
「それならポケ○ンのモンスターは?」
 そんなガキじゃないよ。
「それじゃ、どうしよう……」
 麗華さんが考え込む。真穂さんたちが次のお題を催促していた。なんでも来いって感じで自信たっぷりだ。なんかムカつく。こうなったら絶対勝ってやる。
 ――と。
 やがて麗華さんがパチンっと指を鳴らした。なにか思いついたらしい。
「Angel Heartの妄想小説」
「え?」
「告白掲示板がお気に入りだって、さっき言ってたじゃない。“Forest of Breast”は真穂……って言うか、“聖母寮”全員のブックマークだから卑怯な勝負にはならないよ」
 相手が絶対答えられないお題を出すのは卑怯だけど、真穂さんたちも知っているなら話はべつだ。答えられなかったら、勉強不足の方が悪い。
「よし、それで行こう」
 オレは言った。Angel Heartの小説は全部で17作品だ。オレは生粋のAngel Heartファンだから、絶対に負ける気がしない。
「次のお題はAngel Heartの妄想小説!」
 オレの代わりに麗華さんが言う。全員がテーブルを叩いた。真穂さんがふと困ったような顔を見せた。

                                 (どんどん♪)
【 オレ 】悪戯なお姉さん。
                                 (どんどん♪)
【 真穂 】桃色の罠。
                                 (どんどん♪)
【 オレ 】同級生乳戯。
                                 (どんどん♪)
【 真穂 】同級生乳戯II。
                                 (どんどん♪)
【 オレ 】天使の奇跡if。
                                 (どんどん♪)
【 真穂 】Tits Cream Sisters。
                                 (どんどん♪)
【 オレ 】聖フォレスト女学院高校文化祭。
                                 (どんどん♪)
【 真穂 】Busty Christmas。
                                 (どんどん♪)
【 オレ 】巨乳病棟童貞科。
                                 (どんどん♪)
【 真穂 】Past days。
                                 (どんどん♪)
【 オレ 】金髪英語教師Jenny。
                                 (どんどん♪)
【 真穂 】紅葉のきせちゅ、ひ、ひしょか……ああっ、もうっ、噛んじゃった!

 長いタイトルを選んだのが仇になった。真穂さんが悔しそうに拳を握り、麗華さんたちが拍手して喜んだ。これでオレチームの優勝だ。Angel Heartの小説なら任せろって。
「くそっ。素人板の住人だったら絶対勝てたのに。Demon Heartさんだろ、プリズナーNo.7さんだろ、管理人さんだろ……まだまだ私にレスくれる人たくさんいるのになぁ」
「へ?」
 指折り数える真穂さんに、オレは思わず頓狂な声を出してしまった。“Demon Heart”ってオレのコテハンだぞ。それに“私にレスくれる”って……。
「真穂は素人板の常連なんだよ。いつもセルフで写真撮って画像アップしてるの。“☆エッチ魔王☆”ってHNだけど」
「“☆エッチ魔王☆”!?」
 “☆エッチ魔王☆”と言えば、オレがお気に入りのお姉さんじゃないか。E65の巨乳を手ブラで投稿してくれる……。
 そうか、“☆エッチ魔王☆”って真穂さんだったんだ。
「“☆エッチ魔王☆”。アルファベットで書くと“☆H‐MAO☆”。でも並べ替えると“☆MAHO☆”になるでしょ?」
 アナグラムっていうやつだな。
「メアド公開したら着信すごくて大変だったんだから」
 そりゃそうだ。素人板のお姉さんの巨乳を直接……っていうのが、閲覧する男たちのロマンだからな。儚い願いだけど、「人」が見る「夢」だから「儚」いんだぞ。
「なんて話はおいといて、罰ゲーム、罰ゲーム♪」
 麗華さんは楽しそうだ。

 そうして、あらかじめ準備してあった罰ゲームアイテムを手に取る。“王様クラッカー”というパーティグッズだ。
 外見は普通のパーティクラッカーなんだけど、パンっと破裂させると中から紙吹雪と一緒に命令書が出てくる。そこには王様の命令が書かれていて、罰ゲームを受けた人はその命令に絶対従わなくちゃいけない。「青汁一気飲み」とか「モノマネ」とかいう命令が普通だけど、時々「お気に入りの女の子とディープキス」なんていう嬉しい命令も出てくる。二次会では必須のパーティアイテムだ。
 麗華さんが5本の王様クラッカーをテーブルに並べる。もちろん、どんな命令書が入っているかは開けてみないと分からない。ひょっとしたらハズレかも知れないし、もしかしたらアタリかも知れない。
「このなかから好きなクラッカーを選んで」
 麗華さんが促すと、負けチーム代表で裕史と亮太がクラッカーを手に取った。裕史は一番左端を、亮太が真ん中を、だ。
 真穂さんや舞さんが固唾を呑んで命令を待つ。
 そして――。

                                  ――パン☆!
                                  ――パン☆!

 クラッカーが破裂した。紙吹雪と一緒に飛び出した王様の命令は――。

◆裕史チーム
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                 〜命令書〜

 余の望むところは、汝ら家臣が互いをよく理解し合い信頼の絆で結ばれる事である。
 よってここに厳命する。全裸になりスリーサイズを測られよ。さすれば汝ら家臣はより強固な友情で結ばれるであろう。

                                      国王

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◆亮太チーム
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                 〜命令書〜

 余の望むところは、汝ら家臣が常に奉仕の精神を忘れぬ事である。
 よってここに厳命する。汝が男性であればお気に入りの女性に、汝が女性であればお気に入りの男性に奉仕せよ。内容は問わぬ。だがより過激であればあるほど余の信頼は厚くなるであろう。

                                      国王

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「え〜〜〜〜〜〜っ!?」
「マジでぇ〜〜〜っ!?」
 命令はアタリだった。――いや、ハズレと言うべきかも知れない。どっちにしろ羨ましいぞ。なんか負けた方がよかったな。
「王様の命令は絶対だよ! 早く罰ゲーム、罰ゲーム!」
 まりあさんも喜んでいた。
 そしてオレたちが見守るなかで、まずは裕史チームの罰ゲームが始まったのだ――。


                                   ――続く。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re(1):One Night Heaven 〜第三章〜  ■名前 : プリズナーNo.9  ■日付 : 06/5/9(火) 17:32  -------------------------------------------------------------------------
   期待の新作が早くも登場!ファンとして嬉しい限りです。
今回もまた燃えまくりのシチュエーションと、
エロポテンシャルを徐々に高めていくお得意の作劇で
こちらの期待度・興奮度も上がりっぱなしです。
今回は会話が面白いですね。っていうか、めちゃめちゃリアル。
なんだかホントに他人の合コンを覗き見してるみたい。
おまけにまたもや私の名前まで登場させてもらっちゃって^^
第四章以降も楽しみに待ってます。

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