「りょ、亮司くん、・・・わたしと、・・・つきあって下さい!」
彼女の声が誰もいなくなった教室に木霊する。
俺は予想だにしない出来事に不意をつかれ開いた口がふさがらないでいた。
その女の子は目を思いっきりつむり顔を真っ赤にしてうつむいていた。
驚いた。机の中に、今日の放課後大事な話があるとだけ書かれた、差出人不明の手紙を
見つけた時には、果たし状か何かかと思ったが、まさかこんな事になるとは・・・。
「えっと・・・、河合さん・・・だよね?」
「えっ?・・あ、はい。3年間同じクラスだったじゃないですか。」
彼女は少しむかっとしたようだが、俺はいまだに状況を把握しかねていた。
河合ミズキといえば、うちのクラスのマドンナであり、異性にはもちろん同性にも人気が高い。キムタクじゃないけど、古き良き時代の女性である。
少しボリュームのある肩までのミドルヘアーで、身長は俺よりも頭一つ分小さい。
俺は昔から引っ込み思案で、照れ屋で、人見知りが激しいので、河合さんのことをいつも遠くで見ているだけで、3年間一度も話したことはない。
俺は言葉に詰まり、随分長い沈黙があった。
「やっぱり、だめですよね・・・」
「へっ?」
その長い沈黙を否定的な意味でとらえてしまったのか、突然彼女が思いもよらぬ発言をしたので、かなり気の抜けた声を上げてしまったにちがいない。
17年間彼女のいない俺に、しかも3年間ずっと憧れていた女の子に好きだと言われて、断る理由などあるはずもない。
「もちろんOKだよ。俺も3年間ずっと河合さんのこと好きだったんだ。」
「本当?・・・うれしい」
そう言って河合さんはいきなり俺の胸に飛び込んできた。
「うわっ!?」
「わたし・・・、告白して、亮司くんに嫌われたらどうしようって、・・・本当に恐くて・・・」
「河合さん・・・」
僕の胸の中で目に涙をためて語る河合さんの顔は、今まで見たどの表情よりもかわいかった。しかしなによりうれしっかたのは、彼女の小柄な体型に似合わぬ豊かな胸が俺のおなかのあたりに押しつけられているのだ。
童貞の俺にとってこの状況は、制服のズボンを膨らませるのに十分すぎるほど強烈だった。
「あっ・・・」
これでもかと自己主張した俺のジュニアが密着した河合さんのおなかに当たってしまった。彼女は驚いた様子で2、3歩後ずさりした。
終わった・・・。河合さんは口に手を当ててびっくりした表情で俺のナニを凝視している。
きっと幻滅して俺のこと嫌いになっちゃっただろうな・・・。
ふと股間を見ると、そんな本人の気持ちをあざ笑うかのように男のシンボルは隆々と盛り上がっていた。
「あの・・・、わ・・・、わたし・・・」
あぁ・・、ついに最後の審判が下されるときがきたか。さよなら、俺の青春。
目を上げると、そこには俺のことを軽蔑した目が・・・、待っているはずだったが、そこには先ほどのびっくりした表情とはうって変わって、女性特有の艶やかな、うっとりするような目線が俺の方に向けられていた。
「男の人と・・・、その・・・、Hしたことないから・・・、優しく、してね・・」