大晦日の事です。
僕とKirariは僕の家で紅白を観てから初詣に行く予定になっており、Kirariはそれまでは実家でお節料理を作っていました。
そして陽が沈む頃、大掃除を終えた僕の家にKirariがお節料理も持って来てくれました。僕が蕎麦アレルギーだから年越しうどんになりましたが、一緒に食べては紅白観たりしました。
「もう年の瀬だね」
などと言いながら、やり残したことはないか?という話に。
「年内に話しておかないことない?」と確かめ合いました。
実は夏に1度僕等は別れていました。Kirariに彼氏がいたからです。僕が自転車で送ったりしてるマンションは彼氏の家でした。それを偶然にも早朝ランニングしてる時にKirariの家の前にコースを変えて行ってみると、朝帰りの2人を発見しました。
それを理由に分かれたのですが、僕の誕生日を忘れずにいてくれて一緒に祝った時に、やっぱりお互いに「1番好きだよ」という事になって復縁。その時の彼氏とは「別れるから。hiroと出会う前から付き合ってたから別れられなかっただけだから。」と言われて、待ちながらもそこへは触れずに年の瀬を迎えていました。
そして、満を持して、「あの彼氏とはどうなったの?」と、大晦日は22時頃になって初めて聞きました。
「事実を知らないまま、Kirariと年を越せない」
と、まで言ったと思います。
「そうだね・・・もちろん別れたよ・・・心配かけてごめんなさい」
間の悪い言い方だっただけに、少し疑いの気持ちは今もありますが・・もうその男の家には行ってないので大丈夫だと思います。
その後、今度はKirariが僕に「hiroも何か隠してない?」と言われました。
「え・・・隠してないよ。別れてた時のことは言ったやろ?」
「確かにアルバイトの娘だったけど・・・でもアルバイト卒業してからだったし、それ以上に俺あの時Kirariと別れてたやん」
と言ってました。
実は大学4年生がその頃に就職先のインターンシップに継続的に行くため、その女の子が僕の店を卒業する事になりました。長く働いてくれていたし、アルバイト代がつかない閉店後にもシフォンケーキの作り方を教えて欲しいと言われてレクチャーしたりしていた子なので、仕事も出来るし、その時は僕がKirariと別れた事も話たりしてました。
すると、アルバイトを卒業し、クリーニングした制服を営業時間終了頃に届けに来てくれた日、「hiroさんの事が好きだったんですよ」から始まり、彼女には彼氏がいるにも関わらず、その日、一夜だけの関係を持ったのでした。
ただし、その経緯はKirariにも復縁後に報告してましたし、その娘とのエッチの事については、僕が「Kirariにエッチを仕込まれていたから上手くなってると実感できた」というような意味合いで括って話ました。Kirariには少し疑われながらも、彼女とのLINEなどをチャックされながらも信じてもらってたのに、なぜ今更疑われるのか?
「hiro・・hiroが探してるモノ・・机の1番下の引き出しにあると思うよ」
と突然、Kirariが指摘し始めました。
僕は自分の机の引き出しを見ました。
すると・・・そこにあったのはKirari出演の作品でした。実はDVD2枚が行方不明だったのです。もちろん、僕がKirariの過去を知っていると言ってなかったのでそれらのDVDは隠していたのですが。パッケージからディスクを抜き取り、CDホルダーに収納していたんです。しかし、いつの間にか2枚なくなっており、その2枚がKirariの指摘通りに・・・。
Kirari「hiro・・・ちゃんとお話して・・」
僕「いつから知ってたの?」
Kirari「hiro・・・大事な話だから自分で言いなさない」
Kirariは今までに見たことがない怒った顔をしていました。
僕「ごめん・・・Kirariに似た女の子を発見したから・・」
Kirari「え?・・・じゃあアタシと別れた時に知ったってこと?」
僕「うん・・まあ・・」
Kirari「そうだったんだ・・・いいよ〜っ。それだったら逆に嬉しいもん」
僕「そう?Kirariは俺が知ってるって、いつ知ったの?」
Kirari「う〜ん・・・別れる前の話だけど、テレビ見てる時にhiroがオッパイ触って来て、『何カップあるの?』って言った来た時あったじゃん?その時に『当ててみて』ってアタシが言ったら、『Gカップ』って当てた時。なんで知ってるの?もしかして?って、ずっと疑ってた。疑ってごめんなさい」
僕は嘘をついてしまいました。
僕はKirariとレンタルビデオショップで偶然居合わせた時から、"知っていた"のです。僕の嘘は犯罪でしょうか?
その後、大晦日も紅白が終わり、23時50分頃になってからKirariは時計を気にしながらエロモードとなり、僕等は年越しを"合体"して迎えました。
元女優さんと付き合うのは誇らしいと思う優越感、まだ嘘をついているという罪悪感、でも部分的に告白できた晴れた部分もありました。
僕の嘘は犯罪でしょうか?