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 ▼虚空の恋人 〜理想の空想:氷川鏡子編〜  ジョバイロ 07/4/9(月) 12:01
   ┗虚空の恋人 〜理想の空想:氷川鏡子編〜  ジョバイロ 07/4/9(月) 12:03

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 ■題名 : 虚空の恋人 〜理想の空想:氷川鏡子編〜
 ■名前 : ジョバイロ
 ■日付 : 07/4/9(月) 12:01
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   虚空の恋人 〜理想の空想:氷川鏡子編〜

「俺が望むのは……、氷川鏡子(ひかわきょうこ)だ」
 この名前を他人に言うのは、今日が初めてだ。他人といっても、アンドロイドなのだが。
「有名人でしょうか? 検索します」
「いや、違う! 俺の空想した女性なんだ。細かいデータさえあれば、大丈夫なんだろ?」
「はあ……、可能です」
 俺は、今まで考えてきた氷川鏡子について詳しく話した。
 両親ともに教師で、一人娘という環境で育ったこと。高校のときに初めて付き合った彼氏とは、キスまでしかしていないこと。大学で付き合った彼氏と初体験をするが、痛くて泣いてしまったこと。しばらく男性不信の状態が続いたが、就職してから会社の上司に優しく性の手ほどきを受けたこと。などなど。
 誰かに氷川鏡子のことを説明したのは初めてのはずなのに、次から次へ滑らかに言葉を紡ぐことができた。俺の頭の中で創られた、たった一人の理想の女性。現実の女では満足できず、いつの頃からか理想を空想することに必死になっていた。
 スラッとした長身で、清楚なお嬢様といった顔立ち。シャープな眉と切れ長の大きな目は、優雅な女豹を想像させる。冷たい印象を与えて相手に誤解されやすいが、本当はかわいいものが好きで、家ではハムスターを一匹飼っている。そして、もちろん……。
「それでは、氷川鏡子についての身体的特徴の確認をします」女アンドロイドは言った。「女性。年齢二十四歳。身長172センチ。体重55キロ。スリーサイズ、バスト103センチ、ウエスト63センチ、ヒップ93センチ。Iカップ」
 巨乳。理想の女性として外せない条件だ。
「あと、黒髪で肩にかかる程度の綺麗なストレートヘア。歯並びも整っていて、舌が長いということも忘れないでくれよ」
「……想像力、逞しい人なんですね」女アンドロイドは淡々と述べた。
「それも、ジョークかい?」
「いえ、感想です」
 随分と自由意志のあるアンドロイドだが、人間の想像力を見くびってもらっては困る。機械などには到底理解できないほど、人間には自由に思考する能力があるのだ。
「設定については、了解しました。他に何か、特別なシチュエーションはご希望ですか? 豊かな想像力をもっているお客様でしたら、さぞ素敵な構想があるのでしょうけど」
「引っかかる言い方だが、確かに希望はある。その……、一緒にお風呂に入りたいんだ」
「了解しました。ソーププレイですね」
 まあ、そうなんだが、ニュアンスの違いにはこの際目を瞑ることにしよう。巨乳とお風呂がタッグを組んだら、それだけで男は元気になるはずだ。否、元気にならなければ男ではない。泡まみれになって、巨乳を愛撫したい。泡まみれになった、巨乳に体を洗われたい。
 ああ、考えただけでもよだれが出そうになる。
「お客様……」耳元で囁かれる。
「わっ!」
 女アンドロイドが背後に寄り添っている。いつの間に……、気づかないくらい妄想していたということだろうか。後ろから抱きつかれるような形になり、背中に機械だとは到底思えない柔らかい感触が……。
「お客様……、相当大きい胸が好きなんですね。巨乳で、どうされたいんですか? 今みたいに……、背中に押し付けられるのは、お嫌いですか?」
「あっ、ん……、嫌いなわけが、ない」
「じゃあ……、こうやって、自分のおっぱいを弄られるのは、どうですか?」
「あう、ああ、いいよ」
 女アンドロイドの細い指先が、服の上から乳首を転がした。指の腹だけではなく、指の背も使って執拗に捏ね繰り回す。時折、ツンと爪先で弾くように刺激されるとビクビク体が震えてしまった。
「アンドロイドに責められて、恥ずかしくないんですか?」
「は、恥ずかしいけど……、あっ、んん。気持ち、いい」
 俺が膝を震わせながら体を寄せようとすると、女アンドロイドは突然身を退いた。
「ジョークです。顔よりも先に胸を見て、かつ、相手としてEカップ以上の女性を選んだお客様には、そうやってからかうように店長にプログラムされています……。今回は、アドリブ重視でしたが」
 そんな……。おあずけを言われた犬のように、俺は物欲しそうな顔で女アンドロイドを眺めた。
「だーめ、続きはマ・タ・ネ」と、女アンドロイドは投げキッスをした。
「え? 本当に?」
 高鳴る鼓動。
「ジョークです」
 隠せぬ落胆。

◆◇◆没入(ジャック・イン)◆◇◆

 服を脱ぎながら、ふと鏡に映った自分の姿が目に入った。
 くたびれている。
 これで本当に二十代なのだろうか? 皺が多くなったわけでも、髪が薄くなったわけでもない。ただ醸し出す雰囲気が、老人のそれなのである。
 通勤のために片道二時間、会社に着いても上司に頭を下げる。プライベートな時間? そんな時間があったら、ひたすら眠りたい。
 乾いていた。荒んでいた。生きているという実感などなく、ただ死んでいないだけの存在。生と死が単純な二項対立ではないことを証明するかのような、つまらない存在。
 そう、彼女に逢うまでは……。
「体、洗ってあげようか?」
 先にお風呂場に入っていた鏡子は、上目遣いで聞いてきた。
 氷川鏡子。この女性が俺の全てを変え、今の俺を創った。
 彼女の頬はやや桜色に染まり、髪は後ろでひとつに束ねている。見惚れてしまうような整った顔立ちに、誘惑するような艶かしい唇。それに、スレンダーな体とは不釣り合いな大きすぎるバスト。
「エッチ、いつもおっぱいばっか見てるんだから……」
 鏡子は照れながら答える。こんな美人と一緒だという優越感に浸りながら、俺はお決まりのお願いをした。
「じゃあさ、いつものアレ……、お願いできるかな?」
 無言でこくりと頷くと、鏡子はソープを手に取り自分の体に塗っていく。泡塗れになっていく鏡子を見ているだけで、痛いくらいに勃起をしてしまった。
「俺も、塗るの手伝ってやるよ」
 そう言って、鏡子の胸に手を滑らす。
「いやん! ちょ、ちょっと……、ん!」
 鏡子の豊満なバストは適度な張りをもち、重さはあるが垂れることはない美巨乳だ。手の中に収まる重量感と、指先が食い込む柔らかさ。泡のぬるりとした感触と巨乳の相乗効果は、計り知れない破壊力がある。
 男の手でも納まりきらない大きさの巨乳を、丹念に揉んでいく。日々のしがらみも、鏡子の胸の包容力で消えてしまうという錯覚。
「あん、もう、今度は私が洗う番なんだから!」
 鏡子は俺の手を胸から離すと、体全体に泡を塗り直した。そして、俺の背中に回り込んだ。
 すーっと、背中に泡が垂れる感触。次に、圧倒的な存在感をもったふたつの柔らかいモノが当たった。顔よりも大きく、手よりも柔らかい何か……。もちろん、おっぱいに決まっている。
「どう? おっぱいで背中を洗われるのは? 気持ちいい?」
「いつも通り、気持ちいいよ」
 いつものアレ、とは鏡子のおっぱいで体を洗ってもらうという贅沢のことだ。Iカップのバスとが、俺の背中でぐにゅぐにゅと卑猥な音を立てながら変形している。乾ききった俺の生活に潤いを与えてくれたのが、鏡子という女性であり、鏡子のおっぱいであった。
 意識を背中に集中させる。
 泡で摩擦が小さくなり、滑らかな動きで巨乳が背中を躍っている。こりっとした乳首の固さと、惚れ惚れするような乳房の柔らかさ。そのコントラストは、巨乳だからこそのメリハリを感じさせられる。
「はあ、う……、あ!」
 どちらの喘ぎ声かさえ、わからない。二人の吐息がお風呂場でひとつになり、官能の閉鎖空間を形成している。それは原始的で、けれど、絶対的で……。
 肉欲。性欲。性に対する欲望は、時として生に対する欲望すら凌駕する。
「今度は……、前も綺麗にしてあげなきゃね」
 鏡子は後ろから、俺のペニスを擦ってきた。ビンビンに勃起したそれは、鏡子の手の中でビクンと大きく痙攣した。
 ひとつの不安。微かな緊張。
 といっても、すぐに出さないように我慢しなければ、そんな贅沢な悩みだけど。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 虚空の恋人 〜理想の空想:氷川鏡子編〜  ■名前 : ジョバイロ  ■日付 : 07/4/9(月) 12:03  -------------------------------------------------------------------------
    鏡子の顔が目の前にある。俺の胸板には、鏡子の乳房が押し付けられている。
 俺の首に腕を回し、鏡子は焦らすように耳を舐め始めた。耳たぶに下を這わせ、たまに唇で甘噛みする。歯による強い刺激も加わり、俺はその度に情けない声を出してしまった。
「おっぱいを押し付けられながら……、こうやって、耳を舐められると興奮しちゃう?」
 耳元で囁く鏡子に、俺は黙って頷くことしかできなかった。
「そうなんだ、変態さんねえ……。ふふ、いいわ、もっと気持ちいいことしてあげる」
 普段は大人しい鏡子だが、エッチになると人が変わったように積極的になる。端正な顔立ちをした長身の美人に苛められる。ああ、俺はもう鏡子なしでは生きていくことができない……。
 鏡子は膝立ちで、俺のペニスをじっと見つめている。
「手でしてほしい? お口でしてほしい? それとも……」
 自分の胸を愛撫しながら、鏡子はいやらしく呟いた。
「おっぱいでしてほしいの?」
「そ、そんな……。選べないよ……」
「じゃあ、その三つでしてあげるね」
 三つ? 鏡子は俺のペニスを手に取ると、器用に胸の谷間で挟み込んでしまった。勃起してもなお、俺のモノは乳房の中に隠れてしまった。鏡子はゆっくりと、それでいて欲情的におっぱいを上下させて、俺の反応を窺っている。
 両手で乳房を支えながら、緩急をつけてパイズリをしてくる。強烈にサンドイッチされている俺のペニスは、めくるめく快感に嬉しい悲鳴をあげていた。
「それじゃあ、こんなのはどう?」
 そう言って、鏡子は乳房を思いっきり下にスライドさせた。皮が剥かれるような快感を伴いながら、俺のモノは申し訳なさそうに頭を出した。胸でペニスの根元をしっかりと挟んだまま、鏡子はその長い舌で亀頭をちろちろと舐め始めた。
「あん、気持ちいいよ、鏡子……」
 くちゅ……、くちゅ。いやらしい音が聞こえるのは、不可抗力であろうか? それとも、鏡子が意図的に音を立てているのだろうか? 目や耳からの刺激、そしてペニスに伝わる柔らかい舌の感触とバストの圧迫感。
 これを快感と呼ばず、何と呼ぶ?
「まだまだ、いじめてあげるんだから」
 まだ、何かあるのだろうか? 鏡子は、右手一本で抱え込むようにして自分の乳房を支える。余った左手で、俺の玉袋から肛門にかけての敏感な部分を愛撫した。
 ゆっくりと、パイズリを再開する。両手で挟みこむよりかは圧迫感は少し劣るが、それでも充分挟み込まれているという感覚はあった。むしろゆっくりとした動きによって焦らしの効果も加わり、性感は高まっているようですらある。
 上下に胸をスライドさせながら、左手で玉袋を揉まれる、あるいは、前立腺を刺激させられる。泡が潤滑油になって、慣れないアナルへの刺激もすぐに快感となった。下に胸をスライドさせてときには、舌で亀頭を突くのも忘れていない。
 片手パイズリ。亀頭を刺激するフェラ。手によるアナル責め。
 確かに、窮屈な体勢であるがこれも三点責めになるのかもしれない。
「こんな気持ちいいこと、されたことないでしょ?」
 俺は悶えているだけで、鏡子に答えることができなかった。
「ん? どうしたの? 気持ち良くないなら、やめちゃうよ?」
 鏡子は手を止めて、こちらの様子を上目遣いで確認する。その目は、ぞっとするほど魅惑的であった。
「あ、ああ、気持ちいいから、やめないで……」
 寂しさと、恥ずかしさで、消え入るような声で俺は懇願した。
「聞こえないわ。お願いがあるんなら、大きな声でしなきゃ駄目でしょ?」
 鏡子は完全に俺の体から離れてしまった。おっぱいが、離れていく……。
「お願いします、おっぱいで苛めてください! おっぱいが好きなんです!」
 俺はプライドを金繰り捨てて、鏡子にお願いした。必要ならば、土下座だって何だってしただろう。
 そんな俺を、鏡子は少し憐れむような、楽しむような、不思議な表情で見つめている。
「本当に、だらしない男なんだから……。そんな簡単に折れちゃうなんて、男としてのプライドなんてないのね」
 鏡子は長い爪を俺のペニスに立てた。突き刺さるような痛みが、俺の体に走った。
「痛い!」
「当たり前でしょ、これはオシオキなんだから……。だけど、痛いのは可哀相ね」
 今度は、鏡子は爪で裏筋をくすぐるように触ってくる。玉袋の裏側まで爪による焦らすような刺激を与えられる。
 くすぐったさと、恥ずかしさ。射精したいのに、この刺激が続いても射精は達成できないであろうという確信。そんなもどかしい刺激で、ペニスの先っぽからはだらしない涎が出ていた。
「あら? いやらしい汁が出ているじゃない」
 鏡子は爪でペニスの先っぽから汁をすくうと、それをペロッと舐めてしまった。
「味はしないわね……。ねえ、これは何て名前のお汁なの?」
「そ、それは……」
「どうしたの? 恥ずかしがってるの?」
「だって……」
「我慢汁って言うんじゃないの? そんなことも自分で言えないなんて……、まだまだオシオキが必要かもね」
 俺はドキドキしていた。何故? オシオキをされたがっているのか? そう、なのかもしれない。自分が少しずつMに開花していっている。新しい自分を見つけた、それが正しいのか正しくないのかは、まだわからないけれど。ひとつ確かなのは、俺はそれを求めていた。
 鏡子は俺の手を取り、湯船の方に誘った。湯船の中に満たされていたのは、ただのお湯ではなさそうだ。
「このお風呂はね、ローションが入ってるのよ……。それに、いい香りがするでしょ? 興奮して、気が変になりそうな、いい香りが……」
 言われてみると、湯船からは変わった香水のような匂いがする。まるで、誘われるような、堕ちてしまいたくなるような、不思議な香り。
「さあ、入りなさい」
 言われるままに、俺は湯船に入った。
 ああ!
 全身がローションに包まれる、それだけでも快感だった。あるいは、この香りが俺の性感を極限までに高めているのかもしれない。身動きをするだけで射精してしまいそうな、魔性のお風呂に入ってしまったようだ。
「どう、この快感を味わうと、病み付きになるんだから」
 鏡子は艶かしい笑みを浮かべながら、湯船に入ってきた。そして、するするっと俺の体に手を伸ばした。
「はう!」
 湯船の中で体を触れられただけで、女のような声を上げてしまった。そして、同時に射精も……。
「ふうん、体触るだけで射精しちゃうなんて、どんだけ溜まってたのよ? 溜まってたんならさ、まだまだ出るんだよね?」
 鏡子は射精したばかりのペニスに手をかける。
 敏感になっているそれは、二度目の射精すらカウントダウン目前という状況であった。
 少しずつ、鏡子の手コキのスピードが上がってくる。ローション風呂という、未知なる快感の虜になってしまった。
 湯船の中で二度目の射精をしようとした、そのとき。
「お客様、一時間が経過しました。離脱(ジャック・アウト)してください」
「な、何だって!?」
「これはVRCによる仮想サービスです。時間になりましたので、離脱してください」
 機械音特有の抑揚のない声が頭上からアナウンスされる。そうだった、俺はVRCで氷川鏡子とのプレイを望んだ。仮想だなんて信じられないが、これが「カッサンドラ」の性能なのだろう。だが、しかし、こんなタイミングで……。
「お、おい。あと三十分。いや、十分でもいい。延長することはできないか? 金は何とかするから」
「延長は禁則事項です。一時間以上のご利用は、リアル・ボディへの負担が大きすぎます。速やかに離脱してください。さもないと、強制離脱(アボート)させます。これも身体への負担が大きいのですが、人命を優先させるように店長にプログラムされています」
 嫌だ……、この快感を手放すことはできない。できるわけがない。目の前の鏡子は、不思議そうな顔で俺のことを見ている。手を止めて、今の状況を理解しようとしているようだ。
 ここは仮想の世界……。だが、ここだけが俺にとっての楽園なのだ……。
 理由はわからないが、俺はローション風呂の中に潜った。お湯よりも粘着性のあるローションの中に身を沈め、鏡子の下半身に顔を埋めた。
 苦しい。
 だが、ここで死んでもいい。否、ここで死にたいんだ!
 鏡子のいるこの世界で、俺は生きていきたいんだ……。
 意識が薄らいでいき、世界が白くなっていく。
 これは、救い? これで救われるんだという、そんな奇妙な確信を抱いた。

◆◇◆反転(フリップ・アウト)◆◇◆
「鏡子、イクよ」
「はあ、うん、いいよ。私の中で出してー!」
 俺は鏡子の中に射精をした。もう、何度目だろう? もちろん、覚えていない。
 ローション風呂の中でのセックスを一度したら、普通のセックスができなくなる。
 俺はあのとき、死んだのだろうか?
 ここは俺が望んだ仮想の世界だったはずだ。VRCに行き、俺が創り出した世界……。
 女アンドロイドも強制離脱(アボート)を試みたのだろうが、湯船の中は強制離脱の範囲外だったのだろうか? それとも、俺は強制離脱の前に溺れ死んだということだろうか?
 何にせよ、俺は今ここに存在するのだ。理想の女性、氷川鏡子と一緒に。
 他に何が必要なんだ?
 食べることも必要ない世界で、眠ることも必要ない世界で、性欲以外に何が残る?
 最近では、自分の勃起や射精のタイミングなどもコントロールできることを知った。仮想世界では、全てが思いのままなのだ。
 仮想世界? 現実って何だっけ? 私は誰? ここはどこ?
 面倒くさい……、考えるのは無駄だ。
 こんな快感を好きなだけ貪れるんだ、誰だってそうする。俺もそうする。ソドムとゴモラのように裁かれることだって、ありえない。そう、あるわけがないんだ。誰にも非難されず、誰にも罰せられない。なぜなら……。
 ここでは、俺が神なんだから。

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