Page 1083 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼幼なじみと・・・6 ぼっしゅ 06/7/16(日) 23:29 ┗Re(1):幼なじみと・・・6 OM2 06/7/17(月) 8:25 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 幼なじみと・・・6 ■名前 : ぼっしゅ ■日付 : 06/7/16(日) 23:29 -------------------------------------------------------------------------
公園にやってきたA子と私は、いつものように二つしかないブランコにそれぞれ座りはなし始めました。A子の相談をのりつつ、ゆっくりと時間が流れていきました。夜も10時を回っていたと思います。 A子が急に、 「そういやさ、あたし会社の人に告白されたんだ・・・。」 少し驚きましたが、 『いいじゃん、付き合ったら?』 「その人ね、結婚を前提に付き合ってくれって・・・。」 『マジ?良かったね。そんな事言ってくれる人滅多にいないよ。付き合っとけって。』 「だって結婚したら仕事とかに影響するでしょ!」 A子は、結婚によって、例えば子供ができたときとか、女だから家事をやらなくてはならないとか、そういったことがあったら絶対女は不利だって前から言っていた。そして、男に生まれたかったといつも言っている。下手な男より出世願望が強く、仕事に生きがいを感じていた。 『その人はいくつなの?』 「30歳位・・・」 『だったら収入も安定してるし、それはお前の望んでたものだろ?』 「たしかに、収入は安定してるし、すごく大人でいい人なんだけど・・・」 『・・・けど?』 暫く、沈黙が続いた。正直A子はどうしたいのかよくわからない。ただのわがままにしか聞こえなかった。そして再び口を開いたA子から、思いもよらない言葉が出てきた。 「あたしは昔から、結婚はあんたとするもんだと思っていた。」 我が耳を疑った。何を言い出すんだ?って感じで。ただ、A子の気持ちも少しわかったが、あまりのわがままさに腹が立っていたんで、 『それはない。おまえの勘違いだって。』 「でもそう思ってたんだよ!」 『だから、勘違いだって言ってんだろ!』 「知ってる!」 なんだそりゃ。”知ってる”って。正直ムカっときました。 そしてA子は続けました。 「私はあんまり失敗とかしたこと無いから、成功ばっかだったから、正直こんなになるとは思っていなかった。」 この言葉にさすがにキレました。 『”今までは”だろ。”これからも”成功ばかりとは限らないぞ。だいたい、なんでもかんでも自分の思い通りになると思うなよ。何だよ、その人に言われたのは”失敗”なのか?思い上がるのもいい加減にしろ!おまえは苦労とか挫折を知らなさ過ぎる。少し身をもって経験したら?』 今思うと、きついことを私もいいました。ただA子の態度があまりに許せなくって言ってしまいました。 そして沈黙になりました。正直疲れたので、 『疲れたから、俺帰るわ。』 そういって後にしようとしたら、A子が 「どうしたらいいかわからないんだよ!」といって泣き出しました。 『泣くなよ〜。自分で考えろよ』 それしか言えません。A子は泣きながらその場から離れようとしましたので、追いかけて、 『おい泣くなよ・・・』というと、 「あたしだって、あたしだってどうしたらいいのかわからないんだよ・・・・」 といって更に泣き続けてしまいました。 私もどうしたらいいのかわからなかったのですが、A子をそっと抱きしめてしまいました。 暫く私の胸の中でA子は泣き続けていました。 やがて少し落ち着くと、私から離れ 「なんでお前が抱きしめるんだよ。何でお前なんだよ」といって私を突き飛ばしました。また”なんじゃそりゃ”と思いましたが、いつものA子のなったので、 『じゃあな、気をつけて帰れよ』 というと 「うるせ〜」と返ってきました。 そして別れた私でしたが、もうA子に会うのはやめようと思いながら家へと戻りました。 ・・・つづく フリがながくて申し訳ございません。 やっと次から期待に応えられるようになると思います。 |
これほど読み手を惹き付けられる文章を書けるあなたが羨ましいです・・・ |