Page 473 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼いつもと違う日 Blue Crescents 04/9/8(水) 16:17 ┗Re(1):いつもと違う日 暇人ゴーストライター 04/9/21(火) 0:44 ─────────────────────────────────────── ■題名 : いつもと違う日 ■名前 : Blue Crescents ■日付 : 04/9/8(水) 16:17 -------------------------------------------------------------------------
「集合〜っ!・・・気を付けっ・・・礼っ!」 「ありがとーございましたー!」 ・・・・・・・・何だかんだ言って今日も部活が終わる。 「ミナーっ!かえろーっ!」 後ろから友達の声が聞こえた。 私は広瀬 水無。変な名前だよね・・・。6月(水無月)に生まれたからって適当な名前付けられちゃって・・・ 「うん、かえろぉー」 そう言って振り返る。毎日がこんな感じ。私は一応剣道部の女子のキャプテンをやってる。今年は3年生が引退したばっかりの、バリバリの世代交代の時期。現在高校2年の私にとっては結構重要な時期だったりする。 「ーーって人の話聞いてるー??」 と言う友達の稲森 砂夜(さや)の声で私は我に返った。帰り道を普通に2人で歩いている途中だった。 「えっ・・・ゴメン何の話してたっけ??」 「F組のさゆきが、カイチョーに好きですって手紙書いたら、見事に振られちゃったって話今してたじゃ〜ん。ホントにモテるよね〜、生徒会長ってば・・・」 「・・・・」 「どしたの?」 「ううん。何でもない!それよりサヤは彼氏とはうまくいってるの?」 「う〜ん。普通かなぁ??」 「またまたー!この間みんなの前で堂々とデートの約束してたクセに!」 「そ、それはあっちがその話を始めたんであって・・・それよりミナは彼氏とか作るとか以前に好きな人とかいないの?」 「い、いないよ!そんなの」 「ふーん。告白されて、あんまりノーの返事ばっかり出してると、そのうち告白してくれる男の子もいなくなっちゃうよ?」 「・・・・」 「じゃあ、また明日ねーっ!」 そう言って帰り道で別れると、私は早歩きですぐ近くの私の家に向かった。 さっきサヤに言った言葉は嘘だった。好きな人なんて・・と思うけど、やっぱり好きな人は出来ちゃうものなのかな?疲れていたのか、私はすぐにお風呂に入った。髪の毛が長いとシャンプーをかけるのも大変だ。いっそ思い切ってショートにしよっかなぁ?そして風呂から上がって、すぐにベッドに倒れて寝てしまった・・・。 「集合〜!・・・気を付けー・・・礼!」 「ありがとーございましたぁー」 剣道部の朝練が終わった。すると後ろから 「ミナ!はやく着替えないと先生が来ちゃうよ!(汗」 「うん!あともうちょっと!」 キーンコーンカーンコーン。 予鈴だ。あと20分ほどで1時限目のホームルームだ。制服に着替え終えてから教室へ。 そういえば今日、お父さんは出張でお母さんは職場の飲み会だっけ・・・。 そんな事を考えながらサヤと教室に入り自分の席に着く。思ったより早く着いたみたいだ。そういえば今日で中間試験の一週間前だ。と考えていた時、私の隣の席に1人の男子が座った。 「よっ。試験一週間前だってのに、剣道部はまだ練習やってるんだってな。ホント勉強なんてやってる暇ねーじゃん」 「勉強なんて受験になってからで良いの!大会が近いンだから・・練習しなくちゃ!練習!」 「へー、そういっていつも試験のギリギリで泣きそうになるくせに・・」 コイツは斉木 翔一。中学からの友達で、うちのクラスでみんなから好かれていて、運動も出来るし、毎日勉強なんてやって無いし、授業中寝てるクセに成績学年トップ・・・しかも先月生徒会長になんて推薦でなっちゃって・・・。ホントむかつく! ・・・けど・・・ムカツクのに・・・コイツの事好きになっちゃうなんて・・・ 「な・・・っ!!自分だって毎日友達と夜中まで遊んでるクセに!もしかしてケンカ売ってる?今なら高額買い取り中なんだから!」 「やめとく。お前にケンカ売る程無謀な男じゃないんで(苦笑」 「・・・」 私・・確かに剣道やって、毎日筋トレとかやってて、他の子より肩幅とかあったり、筋肉とかついてるかもしれないけど・・。前はそれほど気にしてなかったのに・・最近ホントに気になる・・・。それに・・私だって一応女の子なんだよ・・・? 「な〜に話してるのっ??」 砂夜が話に入ってきた。 「2人ともホントに仲良いよねー(笑)見ててつい笑っちゃうよw」 「そんな事無いって!」「んな事ねーよ」 私と翔一はほぼ同時に言った。 んな事ねーよ。・・か・・そうだよね・・・。私と翔一って付き合ってる訳じゃないし・・・。 そんな事を考えている私の顔を見て、 「ねっ!カイチョーに話があるんだけど・・・」と、砂夜が翔一を廊下の方に引っ張っていった。 1分も経たないうちに翔一は戻ってきた。 「ねぇ、今何はなして・・・」 私が聞こうとした時 ガラガラッ! 先生が入ってきた。クラスの話し声は止まってしまった。 ー放課後ー 部活が終わった。試験一週間前は他の部活が無いのをいいことに、剣道部は毎日放課後練習がある。朝とはうってかわって、強い雨が降っていた。 「あたし今日の天気予報見て傘ちゃんともってきてたんだーっ!」 なんて声が周りで聞こえる。私は傘持ってきてない方の人間だった。そういえば砂夜は折り畳み傘持ってきてたっけ・・・!途中まで入れてもらおっと。 「サヤーっ!一緒に・・・」 「ごっめーん!私塾あるんだっ!急がなくっちゃ!それじゃあミナ!明日ねーっ」 そういって風の様に体育館から出ていった。 「あ・・・傘・・・」 あっけにとられつつ、私も玄関に向かった。そこに砂夜の姿、もはや影までも見あたらなかった。 「もう帰っちゃったのか・・・」 そういって濡れて帰る決心を固めた。玄関から出て、走りだそうとした。その時ーー 「よっ。お疲れ!怪力女!」 と言う声がした。振り返らなくても分かる。・・翔一・・。 「何?もう帰らなくちゃいけないんだけど・・・!」 「ま、そういうなよ。お前傘持ってないんだろ?濡れるぞ。」 そう言って自分のさしている傘を私の方に差し出してきた。 「お前んちまで送ってってやるよ」 ・・何か・・変だった。翔一にこんな事言われたの初めてだった・・・ 「・・もしかして待っててくれたの?」 「バ、バカッ!そんなんじゃねーよ!俺は野村の保健委員の手伝いしてたの」 「そっか・・・じゃあ野村君は?」 「アイツはまだ保健委員の仕事中」 「えっ?途中で抜けて来ちゃって良いの?」 「いーんだよ。ま、実を言うと朝稲森に頼まれてさ。とにかく帰るぞ怪力!」 「・・うん・・」 「?気持ワリーくらい素直だな・・・」 「・・うん・・」 だって・・・翔一と私、同じ傘に入ってる・・・。砂夜に言われたからって、私を待っててくれた事に変わり無いんだし・・・正直・・・すっごく嬉しい・・。サヤにお礼言わなくっちゃ・・って私サヤに好きな人の事なんて一言も言ってないのに!・・ま、いっか。 「県大会?結構イイセンいってんだ?初耳だな。ま、お前みたいな怪力がいれば当たり前か。」 「なっ・・・!!でも・・今日私すっごい機嫌いいから許してあげるv」 そんな会話をしながら私の家に着いた。そういえば・・・今日うちに誰もいないんだっけ・・・。それに翔一は中学ン時に1回うちに呼んだ事あるじゃん!・・コレ逃したら、もう・・・。 「今日・・・さ、ちょっとウチあがってかない?」 「ん?何で?・・・まぁこのまま帰っても一日中暇人だしな」 「試験前なのにその余裕・・」 「ま、そういうなよ(苦笑」 「はいはい・・じゃ、どうぞ」 「お邪魔しまーす」 そういって2人で家に入って、私の部屋に翔一を連れてきた。 「じゃあ、ここで15分くらい待ってて。部屋に汗のニオイつくの嫌だからシャワー浴びてくるね」 「シャワーって・・・」 「そこ!変な事考えないよーに!じゃ、待っててね」 「バ、バカッ・・・」 (翔一の脳内) そう言い切る前に水無は部屋から出ていった。俺はベッドに座って色々と考えた。 コイツの家来るの・・中2の時以来だな・・。あ、アイツ俺が中3の時『今日誕生日!』とかしつこいからあげた時計、ちゃんと使ってくれてるんだ・・・。水無の部屋を観察しているうちに15分経ったのも忘れていた。 「ゴメン待った?」 イキナリ水無が入ってきた。シャワーは浴びてきたらしいけど、水無は制服だった。 「別にー」 「なーにその反応!」 つーか2人しかいない空間に普通はつれてかねーよな。悪いけど俺はそこまで鈍感じゃない。けど、コイツの事だから昔からの友達って理由で、部屋入れるのそんな抵抗無いのかもな。ま、ちょっとカマかけてみっか。 「よいしょっと、うおっと!」 俺はわざとらしく立ち上がって倒れるふりをした。 「!」 俺は水無の肩を掴んでベッドの上に押し倒した。何だコイツ・・・全然抵抗しない・・やべ。そろそろ誤解を招くからやめとくか 「あ、悪い・・・」 「・・(すっごいドキドキしてる・・・。けど、翔一だったら・・・翔一だったら・・私・・)・・良いよ・・・。」 「あ?お前今なんつっ・・・!」 バカみたいに行動的だな・・コイツ。キスまでいきなりするか?普通・・ 「〜〜っ!(恥ずかしい・・でも、わざとっぽく私の事押し倒したって事はそう言う事ってこと?そう・・だよね?)」 唇が離れた後、俺はいった。 「・・ふう。バカだよ。お前・・・単純で・・だけどそういうの・・・嫌いじゃないっつーか・・結構好きかもな・・」 「・・バカ・・続き・・しよっか。」 俺はうなずいた。何より自分からまいた種だし・・仕方ないか。そう思ってるつもりでも、心臓は明らかにいつもより早いペースで音を刻んでいた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 文章の長さにより、ここまでで前編です。ここまでだとただの恋愛小説みたいですね。エロエロなものだと思って読んでくれた方、すみませんでした。後編にはなるべく入れていきたいと思うので・・・。 |
レス遅れました、すみません。 興奮の後編、期待しています! |