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 ▼運命の両想い  blue bird 07/11/6(火) 22:41

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 ■題名 : 運命の両想い
 ■名前 : blue bird
 ■日付 : 07/11/6(火) 22:41
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    これは8年ほど前のことだろうか・・・。
 それまで何事もなく平穏に過ごせていた我が家庭で事件が起きたのだ。
 内容は・・・、愛する母親と父親の離婚。
 原因は父親の浮気。よくある話だ・・・。
 でも、ホントは浮気などしていない。会社の接待で酔った女性社員を家まで送る父親の様子を母親が目撃し、無実の罪を着せられたのだ。
 父親は無実を主張したが、母親は信じず、結局、父親も離婚届を承諾せざるを得なかったのだ・・・。
 俺は、そんな父親の気持ちを理解し、離れた後も、父親について行った。
 ただ、この事件には、俺の最愛の妹でる、亜由美も関わっていた。
 このとき、亜由美は小学4年生。人並み外れたかわいさで、学校では男女のどちらからも愛されていた。性格も優しく、誇りに思える妹だった。
 しかし、そのとき、そんな亜由美とも別れてしまい、自分は心の奥底に深い傷を残して生きていかなければならなかった・・・。


 現在、22歳になり、某大学の4年生の俺は、キャンパスライフを十分に満喫していた。
 自分のやりたいことを学びながら、とにかく遊ぶ。
 今は、なぜか女性にモテる人生で、何人もの美人に追いかけられたことか・・・。
 自分は大してかっこいいとは思わない。なのに、なぜ、多くのイケメンを捨てて自分を求めるのか。疑問に思ってしまう。
 自分、モテはするが、人を好きになれない。だから、今までされた告白は全てNO。
 彼女をほしがるヤツの気持ちがわからなかった。

 さて、そんなある日、俺の心を揺るがす、一人の女性が現れた。
 それは、ある日曜の昼のこと。やることもなく、街をうろうろしていた俺は、ある1人の女性を見て、立ちすくんだ・・・。
 今まで、女性を見て何も感じなかった俺は、何かを感じた。これが一目惚れってやつかもしれない。
 その女性は、俺に気づいたとたん、俺に笑顔を向けてきた。
 そんな、世界に1人、自分がこの人しか受け入れないと決めたこの人が、自分に向ける笑顔。それは、俺を幸せにさせる、天使のまなざしであったのだ。
 その女性は、俺から顔を背けると、またすぐに歩き始めた。
 そのとき俺は、本能からだろうか?その女性を追いかけずにはいられなかった。彼女は、街の大通りに沿って歩き出した。そんな彼女を、俺はこっそり追いかけた。
 彼女はあるバス停からバスに乗った。そのバスに俺も早足で乗り込んだ。彼女は乗って5つ目のバス停で降り、そして、数分歩いたあと、またバスに乗った。そして、俺は何も考えずに乗っていたが、気づいたら、自分の最寄りの停留所で彼女は降りたのだ。
 ここから約5分ほどで俺の住むアパートがある。この辺はアパートがいくつも隣接する住宅街なのだが、彼女もアパートに住んでいるのだろうか?
 ひとけのない道を、彼女に気づかれないようにこっそりとついていく。まさに自分がやってることはストーカーそのものなのだが、彼女は何も気に掛からないかのような軽快な足取りで住宅街を歩いていく。もう日が暮れていて、真っ暗だから、彼女が襲われて、俺が助けるなんていった想像さえしてしまう。ふと気づくと、今、自分のアパートを通りすぎた。そしてその直後・・・。
 隣のアパートの前で彼女は立ち止まった。そして、その瞬間・・・、
女性「この辺にお住まいなんですか??」
 女性は笑顔で俺に尋ねてきた。
 俺は、緊張して声も出なかった。
女性「これからちょっと私の家に来ませんか??」
 俺は、そんな突然のうれしい言葉にまたも言葉を失った。
女性「しかし、まぁ、外も寒いですし、中に入りましょう。」
 俺は言われるまま中へ入った。
 彼女の住むアパートはなかなかきれいなアパートだった。
 そんな感想しかもてないのもムリはない。間近で見た彼女は、さっきの彼女とは比べ物にならない魅力を感じさせたからだ。
 顔は明かりに照らされ、輝いていたし、何より、上着を脱いで薄着になった彼女はスタイル抜群。彼女の細くて長い足は、とても感銘を受けたが、なによりも飛び出た爆乳。服からのぞく深い胸の谷間は、自分を挑発しているかのようだ。
女性「今夜は泊まって行ってくださいね。」
 そう言って、台所に向かった。
 俺は、今自分で何が起こっているのかわからず、ただ、その場にいるしかなかった。
 数分後、彼女はパスタを振る舞ってくれた。
 俺は、勇気を振り絞って話しかけてみた。
俺「あのぅ、なんでこんな見ず知らずの僕を家に入れてくれるのですか?確かに、
  この辺の人間だけど、ちょっと、なんていうか、泊めてまでしてくれると、逆  に悪いっていうか・・・。」
 そう言った瞬間、沈黙が訪れた。彼女は、固まってしまった。
 ショックだったのかと、思ったその時、
彼女「お兄ちゃんだよね?」
 彼女は子猫のような小さな声でそう言った。
俺「え?」
彼女「お兄ちゃん、私妹の亜由美だよ。おぼえてる?」
 と泣きながら聞いてきた。
 俺は、その名前を聞いたとたん、言葉が詰まったが、うんと答えるしかなかった。
 すると、泣きじゃくりながら、俺の元に抱きついてきた。
彼女「お兄ちゃん、会いたかったんだよずっと。小さい頃からお兄ちゃんのこと大   好きで、でも、兄弟という壁は越えられないから、私、お母さんとお父さん
   が離婚してからずっと、お兄ちゃんに会える日だけをずっと待ってて、今ま
   何十人にも告られたけど、お兄ちゃんだけが好きだから、ずっと断ってきた
   んだよ。」
 そんなこと、聞いたこっちもびっくりするほどだ。必ず成立させてはならない両想い。しかし、お互いが、その人しか愛せない。
 亜由美は、そのかわいさを失わず、そしてさらに女性としての魅力を全て磨いてここまできていたのだ。
亜由美「私、わかるんだよ。お兄ちゃんも私のこと好きなんでしょ?私が笑ったら
    、立ちすくんだし、ずっと私を追いかけてきたじゃない。」
 やはり、気づかれていた。全て計画済みだったのに違いない。
 俺は、何も答えられなかった。
亜由美「でも、私、今日、お兄ちゃんに私の全てをあげる決意をしたから。一緒に    寝るんだよ。」

 

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